令和6年4月24日判決言渡令和5年(行ケ)第10077号審決取消請求事件口頭弁論終結日令和6年3月18日判決 原告 Ⅹ 被告特許庁長官同指定代理人野崎大進同山澤 宏 同山内裕史同宮下 誠同須田亮一主文 1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1 請求特許庁が不服2023-1009号事件について令和5年6月20日にした審決を取り消す。 第2 事案の概要 1 特許庁における手続の経過等(当事者間に争いがない。)(1) 原告は、発明の名称を「プログラム実行指示装置、その制御方法及びプログラム」とする発明について、平成30年10月8日(優先権主張:同年3月11日)に特許出願(特願2018-190537号、請求項の数5、 甲3)をしたところ、令和4年5月26日付けで拒絶理由通知書を受け、同 年7月26日付け手続補正書を提出したものの(同補正後の請求項の数3。 以下、その補正を「本件補正」という。)、同年11月8日付けで拒絶査定を受けた。 (2) 原告は、令和5年1月20日、拒絶査定不服審判を請求したところ、特許庁は、同請求を不服2023-1009号として審理した上、同年6月2 0日、「本件審判の請求は、成り立たない。」との審決(本件審決)をし、その謄本は同年7月7日に原告に送達された。 (3) 原告は、令和5年7月21日、本件審決の取消しを求める本件訴訟を提起した。 2 本願 審判の請求は、成り立たない。」との審決(本件審決)をし、その謄本は同年7月7日に原告に送達された。 (3) 原告は、令和5年7月21日、本件審決の取消しを求める本件訴訟を提起した。 2 本願発明の概要 (1) 特許請求の範囲の記載本件補正後の特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、以下のとおりである。 【請求項1】Vサインを閉じるジェスチャの判定情報を取得したときにカットのプログ ラムの実行を指示することを特徴とするプログラム実行指示装置。 (2) 本願明細書の記載等本願に係る明細書(甲3の公開特許公報に記載のものを本件補正により訂正したもの。以下「本願明細書」という。)及び図面の抜粋を、別紙に掲 げる。これによれば、本願明細書には、次のような開示があることが認められる。 ア本発明はプログラム実行指示装置、その制御方法及びプログラムに関する(【0001】)。 イ従来、操作者のジェスチャによりプログラムの実行を指示する技術が あった(【0002】)。 しかしながら、操作者が直感的にカットの命令を指示することができなかった(【0004】)。 ウ本発明は、操作者が直感的にカットの命令を指示することができるプログラム実行指示装置、その制御方法及びプログラムを提供することを目的とする(【0005】)。 具体的には、Vサインを閉じるジェスチャの判定情報を取得したときにカットのプログラムの実行を指示することを特徴とするプログラム実行指示装置、その制御方法及びプログラムを提供する(【0006】~【0008】)。 エ本発明によれば、操作者が直感的にカットの命令を指示することができ るプログラム実行指示装置、その制御方法及びプログラ の制御方法及びプログラムを提供する(【0006】~【0008】)。 エ本発明によれば、操作者が直感的にカットの命令を指示することができ るプログラム実行指示装置、その制御方法及びプログラムを提供することができる(【0011】)。 3 本件審決の理由の要旨本件審決は、本願発明と、主引用例である引用文献3(本願出願前に頒布された刊行物である特開2016-192151号公報〔甲2〕)記載の発明 (以下「引用発明」という。)との間には相違点が認められるものの、これは実質的な相違点ではなく、本願発明は引用文献3に記載された発明であり、仮に同相違点が実質的な相違点であるとしても、引用発明及び周知の事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであると判断した。その理由の要旨は以下の(1)~(4)のとおりである。 (1) 引用文献3(甲2)には、以下の発明(引用発明)が記載されていると認められる。 「 画像処理装置10は、例えばパーソナルコンピュータによって構成され、パーソナルコンピュータに画像処理プログラムを実行させ、画像処理装置10は、制御部11と、操作部12と、記録部13と、画像 入力部14と、カメラ15と、表示部16と、ジェスチャー検出部17とを 有し、制御部11は、画像解析部11aと、判定部11bと、選択部11cと、画像処理部11dとを有し、これらは、制御部11が記録部13に格納されているプログラムを実行することにより、ソフトウェア的に実現され、制御部11は、記録部13に格納されているプログラムに基づいて画像 処理装置10の各部を制御し、画像処理部11dは、検出したジェスチャーに基づいて、表示部16に表示されている顔画像21に対して仮想メイクアップ処理を行い、判定 るプログラムに基づいて画像 処理装置10の各部を制御し、画像処理部11dは、検出したジェスチャーに基づいて、表示部16に表示されている顔画像21に対して仮想メイクアップ処理を行い、判定部11bは、カメラ15によって撮影された画像データに基づいて検出したパターンDが、基準パターンS1~S7のうちいずれかの基準パ ターンとの間で所定値以上の類似度を有する場合に、顔へのメイクアップの動作と判断し、選択部11cは、判定部11bによってパターンDとの間で類似度が高いと判定された基準パターンS1~S7に対応する画像処理を、処理W1~W7から選択し、 画像処理部11dは、表示部16に表示中の顔画像21に対し、選択部11cによって選択された画像処理を行い、また、画像処理は顔に化粧をしたような画像処理(仮想メイクアップ処理)に限定されず、画像処理の対象は、画像に含まれる人体の部位、例えば、頭髪であってもよく、 画像処理装置10は、人物30によるジェスチャーを検出することによって、表示部16に表示されている画像に対して仮想処理を行い、例えば人物30が、あたかも「髪を切る」かのように自身の手指を使って模したハサミで髪を挟むと、画像処理装置10は、髪の長さを短くする画像処理を行った顔画像21を表示部16に表示させることであって、 髪に対するカットの動作をジェスチャーとして検出し、 画像処理装置10は、実際に髪をカットしたかのような画像となるよう顔画像21に画像処理(ショートヘアスタイルにする)を行うことを特徴とする画像処理装置10。」(2) 本願発明と引用発明は、次の一致点及び相違点を有する。 【一致点】 手指を使ったジェスチャの判定情報を取得したときにカットのプログラムの実行を ことを特徴とする画像処理装置10。」(2) 本願発明と引用発明は、次の一致点及び相違点を有する。 【一致点】 手指を使ったジェスチャの判定情報を取得したときにカットのプログラムの実行を指示することを特徴とするプログラム実行指示装置。 【相違点】手指を使ったジェスチャが、本願発明では、「Vサインを閉じる」もので あるのに対し、引用発明では、「あたかも『髪を切る』かのように自身の手指を使って模したハサミで髪を挟む」ものであり、「Vサインを閉じる」ものであるのか明確に特定されていない点。 (3) 上記相違点について検討するに、引用発明の「あたかも『髪を切る』かのように自身の手指を使って模したハサミで髪を挟む」ジェスチャは、技術 常識に照らすと、片手の親指と薬指と小指とを握りつつ、人差し指と中指を開いた状態で人差し指と中指の間に髪を挟み、その後、人差し指と中指を閉じるジェスチャであると認められる。そして、「片手の親指と薬指と小指とを握りつつ、人差し指と中指を開いた状態」とはいわゆる「Vサイン」であるから、本願発明の「Vサイン」に相当する。したがって、引用発明の上記 ジェスチャは本願発明の「Vサインを閉じる」ジェスチャに相当し、上記相違点は実質的な相違点ではなく、本願発明は、引用文献3(甲2)に記載された発明である。 (4) また、仮に、上記相違点が実質的な相違点であるとしても、カットを意味するジェスチャとして、いわゆる「Vサイン」から人差し指と中指を閉じ るジェスチャ(本願発明の「Vサインを閉じるジェスチャ」に相当。)を行 うことは、周知の事項(下記引用文献2〔甲1〕の図7B及び【0134】参照)にすぎないから、引用発明において、上記周知の事項を適用し、「Vサインを閉じるジェスチャ」とす ャ」に相当。)を行 うことは、周知の事項(下記引用文献2〔甲1〕の図7B及び【0134】参照)にすぎないから、引用発明において、上記周知の事項を適用し、「Vサインを閉じるジェスチャ」とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。 【引用文献2】 米国特許出願公開第2017/0269699号明細書(甲1)【図7B】 【0134】本件審決での訳「[0134]図7Bは、動的ポーズ(例えば、2本の指を広げるもの及び収 縮するもの(例えば、カットジェスチャ))の説明図708を示す。」 4 審決の取消事由(1) 取消事由1(一致点・相違点の認定誤り)(2) 取消事由2(容易想到性の判断の誤り)第3 当事者の主張 1 取消事由1(一致点・相違点の認定誤り)(1) 争点1-1(本願発明の認定)について【原告の主張】本件審決は、本願発明と引用発明の一致点・相違点を認定するに際し、手指を使ったジェスチャが本願発明では「Vサインを閉じる」ものであると 認定したが、フローチャートを含め本願明細書を参酌すれば、本願発明の 「Vサインを閉じるジェスチャ」とは、「片手の親指と薬指と小指とを握り、人差し指と中指を開いて伸ばした手の形状」の直後に「前記片手の親指と薬指と小指とを握り、人差し指と中指を接触して伸ばした手の形状」に至るジェスチャのことである。よって、「人差し指と中指とが接触した時に限りカットの動作をする」ことが本願の請求項1に記載されているといえ、本件 審決の上記認定は誤りである。 【被告の主張】本願発明に係る請求項1には「Vサインを閉じるジェスチャ」と明瞭に記載されており、本願明細書を参酌する必要はない。 (2) 争点1-2(実質的な相違点の有無)について 。 【被告の主張】本願発明に係る請求項1には「Vサインを閉じるジェスチャ」と明瞭に記載されており、本願明細書を参酌する必要はない。 (2) 争点1-2(実質的な相違点の有無)について 【原告の主張】上記(1)のとおり、本願発明の「Vサインを閉じるジェスチャ」は「片手の親指と薬指と小指とを握り、人差し指と中指を開いて伸ばした手の形状」の直後に「前記片手の親指と薬指と小指とを握り、人差し指と中指を接触して伸ばした手の形状」に至るジェスチャであるから、本願発明のジェスチャ は人差し指と中指が接触するのに対し、引用発明では髪が存在するため指と指が接触しない点で、実質的に相違する。この点を看過し、本願発明と引用発明の相違点について実質的な相違点ではないとした本件審決の判断は誤りである。 【被告の主張】 ア上記(1)【被告の主張】のとおり、相違点に係る原告の主張は本願発明の特許請求の範囲の記載に基づくものではなく、本件審決認定のとおり、引用発明の「あたかも『髪を切る』かのように自身の手指を使って模したハサミで髪を挟む」ジェスチャは、技術常識に照らすと本願発明の「Vサイン」に相当し、本願発明と引用発明は実質的な相違点を有さな い。 イ仮に、本願発明を、原告が主張するように本願明細書【0021】【0022】を参酌してジェスチャの限定解釈をしたとしても、引用発明の「手指を使って模したハサミで髪を挟む」動作において人差し指と中指はたとえ髪を挟んでいても関節で接触するから、引用発明のジェスチャは本願発明のジェスチャと相違しない。 2 取消事由2(容易想到性の判断の誤り)【原告の主張】本件審決は、本願発明と引用発明との相違点について、引用発明に甲1(引用文献2)などの周知の事項を組み合 ジェスチャと相違しない。 2 取消事由2(容易想到性の判断の誤り)【原告の主張】本件審決は、本願発明と引用発明との相違点について、引用発明に甲1(引用文献2)などの周知の事項を組み合わせれば容易想到であるとの判断をしたが、以下のとおり誤りである。 (1) 甲1(引用文献2)に記載されているのは、その図7B(指と指の間に隙間があるし、指が接触する〔contact〕との明記がない。)からしても、指と指が接触しない技術であり、本願発明(人差し指と中指とが接触)とは異なる。 (2) 上記(1)を踏まえると、引用発明と甲1(引用文献2)を組み合わせて も、人差し指と中指が接触したタイミングに限りカットのプログラムの実行を指示する点が足りていない。引用発明において人差し指と中指を閉じたタイミングでカット処理が行われることは自明ではない。本物のハサミはcontract(収縮)している最中は切れ続けるが、contact(接触)したときには切れなくなるのに対し、本願発明のハサミは、contract の最中には切 れず、contact したときに切れるものである。周知のハサミである引用文献のハサミから発想を出発させている限り本願発明には到達できない。 (3) 本願発明では、カットのジェスチャをカットの装置に割り当てることで直感性が生まれ、ユーザーに違和感を感じさせることなく動作できるとの作用効果が生じる。 【被告の主張】 (1) 前記1(2)【被告の主張】アに同じ。 (2) 仮に、本願発明を、原告が主張するように限定解釈したとしても、原告の上記主張(1)~(3)は以下のとおりいずれも理由がなく、本願発明は引用発明に周知の事項を適用して当業者が容易に想到し得たものである。 ア原告の上記主張(1) るように限定解釈したとしても、原告の上記主張(1)~(3)は以下のとおりいずれも理由がなく、本願発明は引用発明に周知の事項を適用して当業者が容易に想到し得たものである。 ア原告の上記主張(1)について 前記1(2)【被告の主張】イのとおり、引用発明においても、人差し指と中指の間に接触している箇所が存在する。また、甲1(引用文献2)の図7Bにおける人差し指と中指を狭く(収縮)した状態は、人差し指と中指が接触しているといえるから、本願発明の「Vサインを閉じるジェスチャ」に相当するといえる。よって、そもそも実質的な相違点で あるとはいえない。 イ原告の上記主張(2)について本願発明は引用発明において甲1記載の周知のジェスチャを採用することにより容易に想到し得た。甲1に記載されたようなハサミを模したジェスチャにおいて、ハサミが閉じた状態である「contract」したタイ ミングでカット処理が行われることは、当業者にとって自明である。 ウ原告の上記主張(3)について引用発明もハサミを模したジェスチャを用いた装置であり、引用発明において周知のジェスチャを採用することにより、ユーザーに違和感を感じさせることなくカット処理動作をすることが可能であるといえる。 第4 当裁判所の判断 1 取消事由1(一致点・相違点の認定誤り)について(1) 争点1-1(本願発明の認定)について原告は、本願明細書を参酌すれば、本願発明の「Vサインを閉じるジェスチャ」とは、「片手の親指と薬指と小指とを握り、人差し指と中指を開い て伸ばした手の形状」の直後に「前記片手の親指と薬指と小指とを握り、人 差し指と中指を接触して伸ばした手の形状」に至るジェスチャのことであるとして、本件審決の一致点・相違点の認定の誤り て伸ばした手の形状」の直後に「前記片手の親指と薬指と小指とを握り、人 差し指と中指を接触して伸ばした手の形状」に至るジェスチャのことであるとして、本件審決の一致点・相違点の認定の誤りを主張する。 しかし、本願発明の請求項1についての特許請求の範囲に記載のある「Vサインを閉じるジェスチャ」は、「Vサイン」、「ジェスチャ」など、いずれも日常用語であるといえ、その意味するところを理解することは容易で ある。そして、本願明細書の【0020】、【0021】及び【0022】には、原告主張に沿う記載があるが、これらは「発明を実施するための形態」の欄に記載されており、実施例として理解すべきものであり、特許請求の範囲における「Vサインを閉じるジェスチャ」の定義として記載されているわけでもない。 そうすると、特許請求の範囲に記載された「Vサインを閉じるジェス チャ」の語が不明確とはいえず、これを殊更に原告主張のように限定解釈すべき理由は見当たらない。原告の主張は採用することができず、本件審決の認定に誤りがあるとはいえない。 (2) 争点1-2(実質的な相違点の有無)についてア原告は、本願発明における「Vサインを閉じるジェスチャ」について、 上記のように本願明細書を踏まえて限定解釈することを前提に、本願発明の「Vサインを閉じるジェスチャ」は人差し指と中指が接触するのに対し、引用発明では髪が間に存在するため指と指が接触しない点で、実質的に相違する旨主張する。 しかし、前記(1)のとおり、原告の上記主張は、その前提となる上記限 定解釈を採用することができず、失当である。 イ仮に、本願発明の「Vサインを閉じる」ジェスチャについて、原告が主張する上記限定解釈をするとしても、本願発明と引用発明の相違点は、指と指の間に 定解釈を採用することができず、失当である。 イ仮に、本願発明の「Vサインを閉じる」ジェスチャについて、原告が主張する上記限定解釈をするとしても、本願発明と引用発明の相違点は、指と指の間に髪が挟まっているか否かの違いだけであり、引用発明にあるように、「手指を使って模したハサミで髪を挟む」ジェスチャーをした 場合であっても、通常の指の関節の形状からすれば関節同士が接触する ことが一般にあり得ることであるから、指と指が接触するという点で引用発明のジェスチャは本願発明のジェスチャと相違しない。そうすると、当該相違点は、実質的な相違点とはいえない。 (3) 小括以上によると、本願発明と引用発明の上記相違点は実質的な相違点とはい えず、取消事由1に関する原告の主張は、いずれも採用することができない。 2 取消事由2(容易想到性の判断の誤り)(1) この点に関する原告の主張は、取消事由1で主張した本願発明の認定誤り及び相違点の看過を前提とするものであるところ、この前提において採用できないことは上記1のとおりである。 (2) 仮に、原告の主張する相違点(本願発明の「Vサインを閉じるジェスチャ」は人差し指と中指が接触するのに対し、引用発明では髪が間に存在するため指と指が接触しない点)を前提としたとしても、引用文献2に係る周知技術を適用し「Vサインを閉じるジェスチャ」とすることは容易であるとした本件審決の判断に誤りがあるとはいえない。 原告は、引用文献2(甲1)の図7Bから、当該引用文献に記載されているのは指と指が接触しない技術であり、本願発明(人差し指と中指とが接触)とは異なると主張するが、甲1の図7B及びこれを説明した段落[0134]には、「contract」(収縮する)との記載はあるも るのは指と指が接触しない技術であり、本願発明(人差し指と中指とが接触)とは異なると主張するが、甲1の図7B及びこれを説明した段落[0134]には、「contract」(収縮する)との記載はあるものの、人差し指及び中指が接触(「contact」)していないことを明示ないし明言する記載はなく、原 告の上記主張は根拠がないというべきである。 (3) さらに、原告は、本願発明の作用効果として、カットのジェスチャをカットの装置に割り当てることで直感性が生まれ、ユーザーに違和感を感じさせることなく動作できるとの作用効果が生じるとも主張するが、引用発明においてもハサミを模したジェスチャを認識することとされており(「手指 を使って模したハサミで挟む」)、同様に、ユーザーに違和感を感じさせるこ となくカット処理動作をすることが可能であるといえる。原告主張の上記作用効果を顕著なものと評価することもできない。 (4) 小括以上によると、取消事由2に関する原告の主張は採用することができない。 3 結論 以上のとおり、原告主張の取消事由はいずれも理由がなく、本件審決にこれを取り消すべき違法は認められない。よって、原告の請求を棄却することとして、主文のとおり判決する。 知的財産高等裁判所第4部 裁判長裁判官宮坂昌利 裁判官岩井直幸 裁判官頼晋一 別紙本願明細書の記載等(抜粋)【発明の詳細な説明】 裁判官頼晋一 別紙本願明細書の記載等(抜粋)【発明の詳細な説明】【技術分野】【0001】 【発明の詳細な説明】【技術分野】【0001】本発明はプログラム実行指示装置、その制御方法及びプログラムに関する。 【背景技術】 【0002】操作者のジェスチャによりプログラムの実行を指示する技術がある。 【発明の概要】【発明が解決しようとする課題】【0004】 しかしながら、操作者が直感的にカットの命令を指示することができない。 【0005】本発明は、操作者が直感的にカットの命令を指示することができるプログラム実行指示装置、その制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0006】Vサインを閉じるジェスチャの判定情報を取得したときにカットのプログラムの実行を指示することを特徴とするプログラム実行指示装置を提供する。 【0007】Vサインを閉じるジェスチャの判定情報を取得したときにカットのプログラム の実行を指示する実行指示ステップを有することを特徴とするプログラム実行指示 装置の制御方法を提供する。 【0008】コンピュータを、前記記載のプログラム実行指示装置として機能させるためのプログラムを提供する。 【0009】 ジェスチャによる命令でカッティングをするカッティング装置の制御方法であって、判定手段が、前記ジェスチャを判定する判定ステップ、プログラム実行手段が、前記判定手段がVサインを閉じるジェスチャであると判定したときにカットの命令に割り当てられたプログラムの実行をする であって、判定手段が、前記ジェスチャを判定する判定ステップ、プログラム実行手段が、前記判定手段がVサインを閉じるジェスチャであると判定したときにカットの命令に割り当てられたプログラムの実行をするプログラム実行ステップ、を有することを特徴とするカッティング装置の制御方法を提供する。 【0010】コンピュータを、前記記載の装置として機能させるためのプログラムを提供する。 【発明の効果】【0011】 操作者が直感的にカットの命令を指示することができるプログラム実行指示装置、その制御方法及びプログラムを提供することができる。 【図面の簡単な説明】【0012】【図1】遠隔操作装置100のハードウェア構成図 【図2】遠隔操作装置100の動作を示すフローチャート【図3】Vサインのジェスチャ図【図4】閉じたVサインのジェスチャ図【発明を実施するための形態】【0013】 図1は本発明の実施形態における遠隔操作装置100の構成図である。遠隔操 作装置100は、取得部110、認識部120、判定部130、プログラム実行指示部140を含んでいる。 【0016】判定部130は認識部120が認識した操作者の手の形状からどのようなジェスチャがされたかを判定する。 【0017】プログラム実行指示部140は判定部130が判定した結果に対応するプログラムの実行をプログラム実行部150に指示する。 【0018】プログラム実行部150はプログラム実行指示部140から指示されたプログ ラムを実行する。 【0019】図2は遠隔操作装置100の動作を示すフローチャートである。 【0020】片手の親指と薬指と小指とを握り、人差し指と中指を開いて伸ばした手の形状 を、 ラムを実行する。 【0019】図2は遠隔操作装置100の動作を示すフローチャートである。 【0020】片手の親指と薬指と小指とを握り、人差し指と中指を開いて伸ばした手の形状 を、Vサインと呼ぶ。(図3)【0021】前記片手の親指と薬指と小指とを握り、人差し指と中指を接触して伸ばした手の形状を、閉じたVサインと呼ぶ。(図4)【0022】 Vサインの直後に閉じたVサインが認識されるジェスチャを、Vサインを閉じるジェスチャと呼ぶ。 【0023】認識部120は、取得部110が取得した画像等から操作者の手の形状を認識する。(ステップS210) 【0024】 判定部130は認識部120が認識した手の形状がVサインであるかどうかを判定する。(ステップS220)【0025】判定部130がVサインではないと判定した場合(ステップS220;NO)、認識部120は手の形状を認識する。(ステップS210) 【0026】判定部130がVサインであると判定した場合(ステップS220;YES)、認識部120は手の形状を認識する。(ステップS230)【0027】判定部130が閉じたVサインであると判定した場合(ステップS240;Y ES)、プログラム実行指示部140は無線通信やネットワーク等により遠隔にあるプログラム実行部150に対しカットの命令に割り当てられたプログラムの実行を指示する。(ステップS250)【0028】判定部130が閉じたVサインではないと判定した場合(ステップS240; NO)、判定部130はVサインであるかどうか判定する。(ステップS260)【0029】判定部130がVサインであると判定した場合(ステップS260;YES)、認識部12 プS240; NO)、判定部130はVサインであるかどうか判定する。(ステップS260)【0029】判定部130がVサインであると判定した場合(ステップS260;YES)、認識部120は手の形状を認識する。(ステップS230)【0030】 判定部130がVサインではないと判定した場合(ステップS260;NO)、遠隔操作装置100は動作を終了する。 【0031】VサインやVサインを閉じるジェスチャは、操作者にハサミやハサミが閉じるイメージを連想させる。また映画の撮影で役者に演技開始の合図に使うカチンコの イメージを連想させる。このため操作者はVサインを閉じるジェスチャはカットの 命令であることを直感的に理解する。 【0032】カットの命令には、ハサミやカットという単語から連想される命令が割り当てられる。例えば文字や画像や音楽やデータ等のデジタル情報のカットやトリミングやデリート、カットに関するメニュー画面・確認画面・ダイアログボックス・オプ ション・ツールの選択画面・カットをする範囲や値の要求、通信やネットワークの切断、物理的な接続の切り離し、分離、供給の停止、消音、物体のカットがある。 【符号の説明】【0034】310…人差し指、320…中指 【図1】 【図2】 【図3】 【図4】
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