令和5年2月22日判決言渡同日原本交付裁判所書記官 令和2年(ワ)第27972号特許権侵害損害賠償等請求事件 口頭弁論終結日令和4年10月21日判決 原告 株式会社アイテックシステム 同訴訟代理人弁護士 鮫島正洋 杉尾雄一 市橋景子 同訴訟代理人弁理士 柳順一郎 被告 レボックス株式会社 同訴訟代理人弁護士 笠原智恵 松下外湊健太郎 新舍千恵 同訴訟代理人弁理士 阿部伸一 金木章郎 同補佐人弁理士 伊藤温 主文 1 原告の各請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実 及び理由 第1 請求等 1 被告は、別紙被告製品目録記載の製品を製造し、譲渡し、輸出し、輸入し又は譲渡の申出をしてはならない。 2 被告は、別紙被告製品目録記載の製品を廃棄せよ。 3 被告は、原告に対し、1億円及びこれに対する令和2年11月18日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 4 仮執行宣言 第2 事案の概要 本件は、原告が、被告による別紙被告製品目録記載の各製品(以下、番号に応じ「被告製品1」及び「被告製品2」といい、併せて「各被告製品」という。)の製造、譲渡、輸出、輸入及び譲渡等の申出は、原告の有する特許第4457100号の特許権(以下「本件特許権」という。)を侵害すると主張して、被告に対し、特 い、併せて「各被告製品」とい う。)の製造、譲渡、輸出、輸入及び譲渡等の申出は、原告の有する特許第4457100号の特許権(以下「本件特許権」という。)を侵害すると主張して、被告に対し、特許権による差止請求権及び廃棄等請求権(特許法100条1項及び2項)に基づき、各被告製品の製造、譲渡、輸出、輸入及び譲渡の申出の差止め及び廃棄を求めるとともに、不法行為による損害賠償請求権(民法 709条)に基づき、損害金の一部として令和2年3月31日までの侵害によって生じた損害1億円及びこれに対する不法行為より後の日である令和2年11月28日(訴状送達の日の翌日)から支払済みまで平成29年法律第44号による改正前の民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める事案である。 1 前提事実(当事者間に争いのない事実及び証拠上容易に認められる事実。証拠は文末に括弧で付記した。なお、書証は特記しない限り枝番を全て含む。以下同じ。)⑴ 当事者原告は、光学機器の設計、製造及び販売等を目的とする株式会社である。 被告は、照明用電源の設計、製造及び販売等を目的とする株式会社である。 (本項につき、弁論の全趣旨)⑵ 本件特許権原告は、以下の本件特許権を有する。(甲1)特許番号特許第4457100号優先権主張日平成18年1月30日 出願日平成18年11月14日登録日平成22年2月12日発明の名称照明装置⑶ 特許請求の範囲の記載本件特許権に係る特許(以下「本件特許」といい、本件特許の願書に添付 した明細書及び図面(別紙本件発明図面記載のとおり))を「本件明細書」という。 置⑶ 特許請求の範囲の記載本件特許権に係る特許(以下「本件特許」といい、本件特許の願書に添付 した明細書及び図面(別紙本件発明図面記載のとおり))を「本件明細書」という。)の特許請求の範囲の請求項1、5、10の記載は次のとおりである。(甲4)【請求項1】所定方向に並設された複数のLEDと、各LEDの並設方向に延びるように設けられた集光レンズとを備え、各LEDの光が 集光レンズを通過して集光レンズから所定の距離だけ離れた位置であって前記LEDの並設方向に撮像範囲の長手を有するように配置されたラインセンサカメラの撮像位置に線状に集光し、これにより前記撮像位置を照明しこれをラインセンサカメラで撮像するように構成されたラインセンサカメラ撮像位置照明用 の照明装置において、この照明装置は、前記各LEDから前記集光位置までの光の経路中に光を主に各LEDの並設方向に拡散させる拡散レンズを備えると共に、前記集光レンズの各LED側の面によって受光レンズ部が形成され、 受光レンズ部を、各LED側に凸面状に形成するとともに各L EDの並設方向に延びるように形成し、各LEDにおいて他の照射角度範囲よりも光の照射量を多くした所定の照射角度範囲から照射される光を受光可能に配置し、前記拡散レンズを複数のレンズ部から形成し、各レンズ部を、各LEDの並設方向への曲率半径が各LEDの 並設方向と直交する方向への曲率半径よりも小さい曲面状に形成するとともに、光の経路と交差する所定の面上に並ぶように配置し、前記各レンズ部を、互いに近傍に配置されたレンズ部同士で各LEDの並設方向への曲率半径が異なるように形 面状に形成するとともに、光の経路と交差する所定の面上に並ぶように配置し、前記各レンズ部を、互いに近傍に配置されたレンズ部同士で各LEDの並設方向への曲率半径が異なるように形成したことを 特徴とするラインセンサカメラ撮像位置照明用の照明装置。 【請求項5】前記集光レンズを各LEDの並設方向に延びるロッドレンズから形成し、前記受光レンズ部をロッドレンズにおける各LED側の面によ って構成したことを特徴とする請求項1、2、3または4記載の照明装置。 【請求項10】前記各レンズ部を前記所定の面上に不規則に並べて配置したことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9記載の照明装 置。 請求項1、5、10に係る発明(以下、順に「本件発明1」、「本件発明2」、「本件発明3」といい、併せて「本件各発明」という。)は次のとおり分説できる(以下、符号に応じて「構成要件1A」等という。)。 ア本件発明1 1A 所定方向に並設された複数のLEDと、各LEDの並設方向に 延びるように設けられた集光レンズとを備え、各LEDの光が集光レンズを通過して集光レンズから所定の距離だけ離れた位置であって前記LEDの並設方向に撮像範囲の長手を有するように配置されたラインセンサカメラの撮像位置に線状に集光し、これにより前記撮像位置を照明しこれをラインセンサカメラで 撮像するように構成されたラインセンサカメラ撮像位置照明用の照明装置において、1B この照明装置は、前記各LEDから前記集光位置までの光の経路中に光を主に各LEDの並設方向に拡散させる拡散レンズを備えると共に、 センサカメラ撮像位置照明用の照明装置において、1B この照明装置は、前記各LEDから前記集光位置までの光の経路中に光を主に各LEDの並設方向に拡散させる拡散レンズを備えると共に、前記集光レンズの各LED側の面によって受光 レンズ部が形成され、1C 受光レンズ部を、各LED側に凸面状に形成するとともに各LEDの並設方向に延びるように形成し、各LEDにおいて他の照射角度範囲よりも光の照射量を多くした所定の照射角度範囲から照射される光を受光可能に配置し、 1D 前記拡散レンズを複数のレンズ部から形成し、1E 各レンズ部を、各LEDの並設方向への曲率半径が各LEDの並設方向と直交する方向への曲率半径よりも小さい曲面状に形成するとともに、光の経路と交差する所定の面上に並ぶように配置し、 1F 前記各レンズ部を、互いに近傍に配置されたレンズ部同士で各LEDの並設方向への曲率半径が異なるように形成したことを特徴とする1G ラインセンサカメラ撮像位置照明用の照明装置。 イ本件発明2 2A 前記集光レンズを各LEDの並設方向に延びるロッドレンズか ら形成し、2B 前記受光レンズ部をロッドレンズにおける各LED側の面によって構成したことを特徴とする2C 請求項1、2、3または4記載の照明装置。 ウ本件発明3 3A 前記各レンズ部を前記所定の面上に不規則に並べて配置したことを特徴とする3B 請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9記載の照明装置。 ⑷ 被告の行為等 ア被告は、遅くとも平成21年4月30日から、被告製品1を製造し、譲渡し、輸出 とする3B 請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9記載の照明装置。 ⑷ 被告の行為等 ア被告は、遅くとも平成21年4月30日から、被告製品1を製造し、譲渡し、輸出し、譲渡等の申出をしている。 また、被告は、遅くとも平成31年4月5日から、被告製品2を製造し、譲渡し、輸出し、譲渡等の申出をしている。 (本項につき、争いがない事実) イ各被告製品は、ラインセンサカメラ撮像位置照明用の照明装置であり(1g)、所定方向に並設された複数のLEDと、各LEDの並設方向に延びるように設けられた円柱型レンズとを備え、各LEDの光が円柱型レンズを通過して円柱型レンズから離れた位置であって各LEDの並設方向に撮像範囲のラインの長手が沿うように配置されたラインスキャンカメラ の撮像位置に線上に集光し、これにより前記撮像位置を照明しこれをラインスキャンカメラで撮像するように構成され(1a)、円柱型レンズをX方向に延びるロッドレンズから形成し(2a)、その受光面をロッドレンズにおける各LED側の面に凸面状に形成するとともに各LEDの並設方向に延びるように形成し、各LEDの光の照射量がほかの角度での照射量 より多い一定の角度範囲内での各LEDの光を受光可能に配置している (1c、2b)。 したがって、各被告製品は、本件各発明の構成要件1A、1C、1G、2A、2Bを充足する。 (本項につき、争いがない事実)ウ各被告製品の各筐体は概ね同一である。(争いがない事実) 被告は、株式会社オプティカルソリューソンズ(以下「オプティカル社」という。)を介してアメリカ合衆国のLuminitLLC.(旧社名PhysicalOpticalCorporation。以下、社名変更の前後を問わず「ルミニッ ューソンズ(以下「オプティカル社」という。)を介してアメリカ合衆国のLuminitLLC.(旧社名PhysicalOpticalCorporation。以下、社名変更の前後を問わず「ルミニット社」という。)の製造、販売する「レンズ拡散版 LightShapingDiffusers」という商品名の拡散フィルム(以下「LSD」という。)を購入し、各 被告製品のLEDの光の経路上に設置して使用している。(乙6、7、弁論の全趣旨)⑸ 引用例次の各文献等が存在する。 ア昭和62年7月1日公開の特開1987-147587号公報(以下 「乙33公報」という。)(乙33)イ平成16年12月16日公開の特開2004-357110号公報(以下「乙19公報」という。)(乙19)ウ平成17年4月28日公開の特開2005-114504号公報(以下「乙32公報」という。)(乙32) ⑹ 本件特許に係る訂正請求等アシーシーエス株式会社は、平成27年、本件特許について無効審判請求をし、原告は、平成28年2月1日付け答弁書(以下「無効審判事件答弁書」という。)、同日付け訂正請求書(以下「無効審判事件訂正請求書」という。)、同年9月5日付け意見書(以下「無効審判事件意見書」 という。)、同年12月28日付け上申書⑵(以下「無効審判事件上申 書」という。)を提出して、別紙無効審判請求事件における原告の主張記載のとおり主張するなどしたが、平成29年9月5日、無効審判事件訂正請求書による訂正を認め、訂正後の請求項1、2、4から7、9、10に記載された発明についての特許を無効とする旨の審決がされた(無効2015-800004。以下「無効審判事件」という。)。原 告は 求書による訂正を認め、訂正後の請求項1、2、4から7、9、10に記載された発明についての特許を無効とする旨の審決がされた(無効2015-800004。以下「無効審判事件」という。)。原 告は、同審決に対する訴えを提起し(知的財産高等裁判所平成29年(行ケ)第10186号)、その後、シーシーエス株式会社は、上記無効審判請求を取り下げ、その結果、上記の訴えは却下された。(甲88、乙1、9、10、12、13、弁論の全趣旨)イ原告は、令和3年10月11日付けで、本件特許について、特許請求の 範囲の記載の訂正(以下「本件訂正」という。)を請求したが、令和4年6月28日、審判の請求は成り立たない旨の審決がされ(訂正2021-390162)、原告は同審決に対する訴えを提起した(知的財産高等裁判所令和4年(行ケ)第10079号)。本件訂正に係る請求項5の記載は次のとおり(下線部が訂正部分)である。(甲62、88、 96、乙166)【訂正請求項5】前記集光レンズを各LEDの並設方向に延びるロッドレンズから形成し、前記受光レンズ部をロッドレンズにおける各LED側の面によって構成し、 前記拡散レンズは、前記撮像位置における光量のむらを低減するようにしたことを特徴とする請求項1、2、3または4記載の照明装置。 訂正請求項5に係る発明(以下「本件訂正発明2」という。)は次のとおり分説できる。 2A 前記集光レンズを各LEDの並設方向に延びるロッドレンズ から形成し、2B’1 前記受光レンズ部をロッドレンズにおける各LED側の面によって構成し、2B’2 前記拡散レンズは、前記撮像位置における光量のむらを低減するようにしたことを特徴とする 形成し、2B’1 前記受光レンズ部をロッドレンズにおける各LED側の面によって構成し、2B’2 前記拡散レンズは、前記撮像位置における光量のむらを低減するようにしたことを特徴とする 2C 請求項1、2、3または4記載の照明装置。 ⑺ 訴訟経過等原告は、平成23年11月22日付けで、被告に対し、被告による被告製品1の製造、販売等は本件特許権を侵害する旨通知した。(甲10、11)原告は、令和2年11月4日、本件訴えを提起した。(当裁判所に顕著な 事実)被告は、令和3年1月7日付け答弁書において、平成29年11月3日までに発生した原告の被告に対する損害賠償請求債権について消滅時効を援用する旨の意思表示をした。(当裁判所に顕著な事実) 2 争点及び争点に関する当事者の主張 本件の争点は次のとおりである。 ① 各被告製品が本件各発明の技術的範囲に属するか。 ② 本件特許が特許無効審判により無効にされるべきものと認められるか。 無効理由1 各被告製品の試作品3号機(中期版)及び試作品3号機(後期版)からの新規性欠如 無効理由2 各被告製品の試作品3号機(後期版)の改良品(前期版)及び試作品3号機(後期版)の改良品(後期版)からの新規性欠如無効理由3 SPX1600からの新規性欠如無効理由4 乙19公報に記載された発明(以下「乙19発明」とい う。)からの新規性、進歩性欠如 無効理由5 乙32公報に記載された発明(以下「乙32発明」という。)からの進歩性欠如無効理由6 乙33に記載された発明(以下「乙33発明」という。)からの進歩性欠如無効理由7 明確性要件違反 に記載された発明(以下「乙32発明」という。)からの進歩性欠如無効理由6 乙33に記載された発明(以下「乙33発明」という。)からの進歩性欠如無効理由7 明確性要件違反 ③ 本件訂正が訂正要件を満たすか、また、本件訂正の請求により無効理由が解消するか。 ④ 各被告製品が本件訂正発明2の技術的範囲に属するか。 ⑤ 被告が本件特許出願等の際本件各発明の実施である事業又はその事業の準備をしていたか。 ⑥ 原告が受けた損害及び額⑦ 原告が平成23年11月22日に各被告製品の販売による損害の発生を知ったか。 ⑴ 争点①(各被告製品が本件各発明の技術的範囲に属するか。)について(原告の主張) 各被告製品は、次のとおり本件各発明の構成要件1B、1Dから1F、2C、3A、3Bを充足するものであり、その他本件各発明の構成要件を充足し、その技術的範囲に属する。 ア 「光を主に各LEDの並設方向に拡散させる拡散レンズ」(構成要件1B)について 各被告製品は工業製品であるから型番ごとに画一的に生産されているはずであり、同じ型番の製品には同じ型番のLSDが使用されているはずである。各被告製品に使用されている同じ型番のLSDは、物理的に同一の形状でなくとも、その構成は同じである。 イ 「複数のレンズ部」、「各レンズ部」(構成要件1D、1E、3A)に ついて 本件各発明において、「レンズ部」は、文理上、レンズすなわち「光の屈折作用を示す透明体として作用する部分」を意味し、本件明細書の記載から、「表面が部分的に突出した部分」であることが分かる。なお、無効審判事件において原告の主張は採用されなかったから、包袋禁反言の法理は適用されないし として作用する部分」を意味し、本件明細書の記載から、「表面が部分的に突出した部分」であることが分かる。なお、無効審判事件において原告の主張は採用されなかったから、包袋禁反言の法理は適用されないし、仮にそうでないとしても、原告は「レンズ」について 「光を拡散する部分の全てが滑らかな凸面状である」とは主張していない。 各被告製品において、LSDは光を通す透明な拡散フィルムであり、各LEDの並設方向の切断断面と各LEDの並設方向と直交する方向の切断断面の形状は別紙原告の示す例記載1-1から2の例(以下、番号に応じ「原告の示す例1-1」等といい、原告の示す例1-1から2を併 せて「原告の示す各例」という。)のとおりであり、LSDの表面の部分的に突出した複数の部分等はそれぞれレンズとして作用するから、それぞれが1つの「レンズ部」であり、「複数のレンズ部」を備える。また、仮に、「レンズ」が「光を拡散する部分の全てが滑らかな凸面状である」「光の屈折作用を示す透明体」であると解したとしても、原告の 示す各例によれば、各被告製品のLSDのレンズ部は、略全体が滑らかな凸面を有する。なお、原告は、別紙原告の主張する凸部の例のとおり、原告の示す各例について、LSDの凸部の湾曲の程度の理解を助けるため便宜上赤線を設定したが、同赤線とLSDの表面の重なる部分が「レンズ部」というわけではなく同赤線と重なる部分であっても「レンズ部」 に該当しないこともある一方、同赤線と重ならない部分であっても「レンズ部」に該当することもある。 ウ 「各レンズ部を、各LEDの並設方向への曲率半径が各LEDの並設方向と直交する方向への曲率半径よりも小さい曲面上に形成」(構成要件1E)について 本件各発明においては、各レンズ部の各LEDの並設方向と直 、各LEDの並設方向への曲率半径が各LEDの並設方向と直交する方向への曲率半径よりも小さい曲面上に形成」(構成要件1E)について 本件各発明においては、各レンズ部の各LEDの並設方向と直交する方 向の曲面の湾曲の程度を、各LEDの並設方向の曲面の湾曲の程度より緩やかに形成することで、各LEDの並設方向に主として光を拡散させる効果を得ることにあり、湾曲の程度を表現するための用語として「曲率半径」という用語を便宜的に採用しているにすぎず、数学的な意味で用いているわけではなく、このことは本件明細書の記載から当業者には 明らかであって、曲面上のある点がどこかなどということは問題でない。 各被告製品において、LSDの各レンズ部が「各LEDの並設方向への曲率半径が各LEDの並設方向と直交する方向への曲率半径よりも小さい曲面状に形成」されていることは、目視でも、原告が示す例における測定結果によっても明らかである。 エ 「互いに近傍に配置されたレンズ部同士で各LEDの並設方向への曲率半径が異なるように形成」(構成要件1F)について「近傍」とは、「近所、近辺」という意味にすぎず、「互いに近傍に配置されたレンズ部同士」は、光を各LEDの並設方向に不規則に屈曲させることにより光の拡散が効果的に行われる範囲において近所、近辺にある レンズ部同士を意味する。 各被告製品において、LSDの各レンズ部は、各LEDの並設方向の曲線の湾曲に近似する円が全て異なる半径であり、光を各LEDの並設方向に不規則に屈曲させ光の拡散が効果的に行われる範囲において近所、近辺にあることから、「互いに近傍に配置されたレンズ部同士で各LEDの並 設方向への曲率半径が異なるように形成」されている。 オ 「所定の面上に不規則に並べて配 的に行われる範囲において近所、近辺にあることから、「互いに近傍に配置されたレンズ部同士で各LEDの並 設方向への曲率半径が異なるように形成」されている。 オ 「所定の面上に不規則に並べて配置」(構成要件3A)について「不規則」とは「規則立っていないこと、規則正しくないこと」を意味する。なお、無効審判事件において原告の主張は採用されなかったから、包袋禁反言の法理は適用されないし、また、無効審判請求の取下げにより 無効審判事件における訂正はされなかったことになるため、無効審判事件 における訂正請求に係る原告の主張も本件において考慮すべきではない。 仮に、「不規則に並べて配置」が「各レンズ部を楕円形で近似した場合に、その長辺が各LEDの並設方向と直交する方向と並行に、また、短辺が各LEDの並設方向と並行となるように配置した上で、隣接するレンズ部の中心点のX座標又はY座標が異なるように配置すること」であると解した としても、本件各発明の技術的意義によれば、各レンズ部の長辺又は短辺が各LEDの並設方向又は各LEDの並設方向と直交する方向に「並行に」「不規則に」配置されることにより、光の拡散を不規則にさせ光の拡散が効果的に行われるということを意味するにすぎないから、各レンズ部は厳密に「並行」である必要はなく「略並行」であれば足りる。 各被告製品のLSDは、各レンズ部をフィルムの面上に、略並行に、ランダムに並べて配置するものであるから、各レンズ部を「所定の面上に不規則に並べて配置」するものである。 (被告の主張)各被告製品は、本件各発明の構成要件1B、1Dから1F、2C、3A、 3Bを充足しない。 ア 「光を主に各LEDの並設方向に拡散させる拡散レンズ」(構成要件1B)について 張)各被告製品は、本件各発明の構成要件1B、1Dから1F、2C、3A、 3Bを充足しない。 ア 「光を主に各LEDの並設方向に拡散させる拡散レンズ」(構成要件1B)について各被告製品のLSDが「光を主に各LEDの並設方向に拡散させる」ことは明らかにされていない。すなわち、各被告製品は画一的に生産され ているものではなく、同じ型番の製品に同一の形状のLSDが使用されているわけではない。同じ型番でも、LSDを製造する際の金型の交換や顧客の要望に応じた形状の変更によりLSDの形状が変更されることがある。そもそも、LSDは、光の干渉作用を利用したホログラフィック技術を用いて製造され、表面にいびつな凹凸を有し、その微細な形状 に特徴を有する製品であり、フィルムごとに具体的な形状、構成が異な る上、「レンズ部」を特定できない。 イ 「レンズ部」(構成要件1D、1E、3A)について本件各発明において何をもって1つの「レンズ部」と評価するのかが明らかではない。また、原告は、無効審判事件において「レンズ」について「光を拡散する部分の全てが滑らかな凸面状である」と主張していた から、これより広い解釈をすることは包袋禁反言の法理により許されず、「レンズ」は「光を拡散する部分の全てが滑らかな凸面状である」「光の屈折作用を示す透明体」と解すべきである。 各被告製品のLSDは、ホログラフィック技術を用いて製造され、その表面はいびつな凹凸から成る上、その具体的な形状、構成は明らかにさ れておらず、「表面の部分的に突出した部分」の基準となる平面も特定されていないから、「レンズ部」を特定することはできないし特定されていない。また、仮に原告の示す各例を前提としたとしても、LSDの各LEDの並設方向の切断面の凹 突出した部分」の基準となる平面も特定されていないから、「レンズ部」を特定することはできないし特定されていない。また、仮に原告の示す各例を前提としたとしても、LSDの各LEDの並設方向の切断面の凹凸は複数のいびつな突起又は窪みと表現し得るものであり、滑らかな形状をしていない。 ウ 「各レンズ部を、各LEDの並設方向への曲率半径が各LEDの並設方向と直交する方向への曲率半径よりも小さい曲面上に形成」(構成要件1E)について曲率半径は、曲線や曲面のある点における湾曲の程度を表す概念であり、基準点の存在を前提とするところ、本件各発明において各レンズ部にお ける基準点をどのように定めるのかが明らかではない。 各被告製品のLSDは、ホログラフィック技術を用いて製造され、その表面はいびつな凹凸から成る上、その具体的な形状、構成は明らかにされておらず、「レンズ部」も特定されていない。LSDの凹凸部分について「曲率半径」を算定するための基準点も不明であるし、各LEDの 並設方向への曲率半径が各LEDの並設方向と直交する方向への曲率半 径よりも小さいものであるともいえない。原告は、無効審判事件意見書において、本件発明1の拡散レンズとLSDとの同一性を明確に否定していた。なお、原告の示す例は、破壊的方法によるものであるため、特定の部分における各LEDの並設方向への曲率半径と各LEDの並設方向と直交する方向への曲率半径を比較することはできない。 エ 「互いに近傍に配置されたレンズ部同士で各LEDの並設方向への曲率半径が異なるように形成」(構成要件1F)について本件明細書の記載によれば、「近傍」とは隣接していることを必ずしも必要とするものではなく、互いに数個のレンズ部をはさんで配置された2つのレンズ が異なるように形成」(構成要件1F)について本件明細書の記載によれば、「近傍」とは隣接していることを必ずしも必要とするものではなく、互いに数個のレンズ部をはさんで配置された2つのレンズ部同士も互いに近傍に配置されていることもあるとされており、 本件各発明においてどの程度近接していれば「近所、近辺」に含まれるのかが不明である。原告の主張する「光の拡散が効果的に行われる範囲」の範囲も、「近傍」がその範囲内を意味するのか範囲外を意味するのかも不明である。 各被告製品のLSDは、ホログラフィック技術を用いて製造され、その 表面はいびつな凹凸から成る上、その具体的な形状、構成は明らかにされておらず、「レンズ部」も特定されていない。また、仮に原告の示す例を前提としたとしても、原告の測定によれば、LSDにおいて、数個内の範囲の「レンズ部」にほぼ同一の曲率半径を示すものがあるのであり、「互いに近傍に配置されたレンズ部同士で各LEDの並設方向への曲率半径が 異なるように形成」されていない。 オ 「所定の面上に不規則に並べて配置」(構成要件3A)について本件各発明において何をもって「所定の面上に不規則に並べて配置」と評価するのかが明らかではない。また、原告は、無効審判事件において「不規則に並べて配置」について「各レンズ部を楕円形で近似した場合 に、その長辺が各LEDの並設方向と直交する方向と並行に、また、短 辺が各LEDの並設方向と並行となるように配置した上で、隣接するレンズ部の中心点のX座標又はY座標が異なるように配置すること」であると主張していたから、これより広い解釈をすることは包袋禁反言の法理により許されない。原告の主張する「略並行」の具体的な意味も不明である。 各被告製品のLS が異なるように配置すること」であると主張していたから、これより広い解釈をすることは包袋禁反言の法理により許されない。原告の主張する「略並行」の具体的な意味も不明である。 各被告製品のLSDは、ホログラフィック技術を用いて製造され、その表面はいびつな凹凸から成る上、その具体的な形状、構成は明らかにされておらず、「レンズ部」も特定されていない。また、LSDの凹凸部分の配置に規則性はなく、「長辺が各LEDの並設方向と直交する方向と並行に、また、短辺が各LEDの並設方向と並行となるように配置し た上で」、隣接する部分の「中心点のX座標又はY座標が異なるように」配置されていない。 ⑵ 争点②(本件特許が特許無効審判により無効にされるべきものと認められるか。)について(被告の主張) ア無効理由1(各被告製品の試作品3号機(中期版)及び試作品3号機(後期版)からの新規性欠如)被告は、株式会社ヒューテックからLED検査機用の光源の開発を依頼され、平成17年12月4日までには、各被告製品の試作品3号機(中期版)及び試作品3号機(後期版)を完成し、これらを製造して、 同月7日から同月9日までの間、横浜市内で開催された「国際画像機器展」において、試作品3号機(中期版)を展示して譲渡の申出等をし、また、同月25日、株式会社ヒューテックに対し試作品3号機(後期版)を譲渡した。 試作品3号機(中期版)及び試作品3号機(後期版)は、「所定の 方向に並設された複数のLEDと、各LEDの並設方向に延びるように 設けられたアクリルロッドレンズとを備え、各LEDの光がアクリルロッドレンズを通過してアクリルロッドレンズから所定の距離だけ離れた位置であって前記LEDの並設方向に撮像範囲の長手を有するように 設けられたアクリルロッドレンズとを備え、各LEDの光がアクリルロッドレンズを通過してアクリルロッドレンズから所定の距離だけ離れた位置であって前記LEDの並設方向に撮像範囲の長手を有するように配置されたラインセンサカメラの撮像位置に線状に集光し、これにより前記撮像位置を照明しこれをラインセンサカメラで撮像するように構成さ れたラインセンサカメラ撮像位置照明用の照明装置において、」「この照明装置は、前記各LEDから前記集光位置までの光の経路中に光を主に各LEDの並設方向に拡散させるディフューザーレンズを備えると共に、アクリルロッドレンズの各LED側の面によって受光レンズ部が形成され、」「受光レンズ部を、各LED側に凸面状に形成するとともに 各LEDの並設方向に延びるように形成し、各LEDにおいて他の照射角度範囲よりも光の照射量を多くした所定の照射角度範囲から照射される光を受光可能に配置し、」「前記ディフューザーレンズを複数のレンズ部から形成し、」「各レンズ部を、各LEDの並設方向への曲率半径が各LEDの並設方向と直交する方向への曲率半径よりも小さい曲面状 に形成するとともに、光の経路と交差する所定の面上に並ぶように配置し、」「前記各レンズ部を、互いに近傍に配置されたレンズ部同士で各LEDの並設方向への曲率半径が異なるように形成したことを特徴とする」「ラインセンサカメラ撮像位置照明用の照明装置」であり、本件各発明は、これらの公然実施をされた製品と同一である。 イ無効理由2(各被告製品の試作品3号機(後期版)の改良品(前期版)及び試作品3号機(後期版)の改良品(後期版)からの新規性欠如) 被告は、平成18年6月7日から9日までの間、横浜市内で開催された「画像センシング展」において、製造した各 改良品(前期版)及び試作品3号機(後期版)の改良品(後期版)からの新規性欠如) 被告は、平成18年6月7日から9日までの間、横浜市内で開催された「画像センシング展」において、製造した各被告製品の試作品3号機(後期版)の改良品(前期版)を展示して譲渡の申出をし、また、同年 8月9日、パシフィックシステム株式会社に対し、試作品3号機(後期 版)の改良品(後期版)を譲渡し、同年10月25日に納品した。 本件発明1の構成要件1Cの内容は、原告が優先権を主張する根拠とする先の出願(特願2006-20530号)の願書に最初に添付した明細書及び特許請求の範囲には記載されておらず、平成20年10月14日付け手続補正書により初めて追加された。したがって、原告は、 本件各発明について、上記の先の出願に記載された発明に基づいて優先権を主張することはできない。 試作品3号機(後期版)の改良品(前期版)及び試作品3号機(後期版)の改良品(後期版)は、「所定の方向に並設された6つのLEDと、各LEDの並設方向に延びるように設けられたアクリルロッドレン ズとを備え、各LEDの光がアクリルロッドレンズを通過してアクリルロッドレンズから所定の距離だけ離れた位置であって前記LEDの並設方向に撮像範囲の長手を有するように配置されたラインセンサカメラの撮像位置に線状に集光し、これにより前記撮像位置を照明しこれをラインセンサカメラで撮像するように構成されたラインセンサカメラ撮像位 置照明用の照明装置において、」「この照明装置は、前記各LEDから前記集光位置までの光の経路中に光を主に各LEDの並設方向に拡散させるディフューザーレンズを備えると共に、アクリルロッドレンズの各LED側の面によって受光レンズ部が形成され、」「受光レンズ EDから前記集光位置までの光の経路中に光を主に各LEDの並設方向に拡散させるディフューザーレンズを備えると共に、アクリルロッドレンズの各LED側の面によって受光レンズ部が形成され、」「受光レンズ部を、各LED側に凸面状に形成するとともに各LEDの並設方向に延びるよ うに形成し、各LEDにおいて他の照射角度範囲よりも光の照射量を多くした所定の照射角度範囲から照射される光を受光可能に配置し、」「前記ディフューザーレンズを複数のレンズ部から形成し、」「各レンズ部を、各LEDの並設方向への曲率半径が各LEDの並設方向と直交する方向への曲率半径よりも小さい曲面状に形成するとともに、光の経 路と交差する所定の面上に並ぶように配置し、」「前記各レンズ部を、 互いに近傍に配置されたレンズ部同士で各LEDの並設方向への曲率半径が異なるように形成したことを特徴とする」「ラインセンサカメラ撮像位置照明用の照明装置」であり、本件各発明は、これらの公然実施をされた製品と同一である。 ウ無効理由3(SPX1600からの新規性欠如) 被告は、平成18年10月19日、パシフィックシステム株式会社から追加で受注し、各被告製品の試作品3号機(後期版)の改良品(後期版)のLEDを変更したSPX1600を製造して、パシフィックシステム株式会社に対して譲渡し、同年12月15日に納品した(なお、SPX1600は、さらに、パシフィックシステム株式会社から旭硝子 株式会社(平成20年にAGC株式会社に商号変更)に譲渡された。)。 原告は、本件各発明について、先の出願に記載された発明に基づいて優先権を主張することはできない(前記イ(被告の主張))。 SPX1600は、「所定の方向に並設された複数のLEDと、各LEDの並設方向に延び 件各発明について、先の出願に記載された発明に基づいて優先権を主張することはできない(前記イ(被告の主張))。 SPX1600は、「所定の方向に並設された複数のLEDと、各LEDの並設方向に延びるように設けられたアクリルロッドレンズとを 備え、各LEDの光がアクリルロッドレンズを通過してアクリルロッドレンズから離れた位置であって前記LEDの並設方向に撮像範囲の長手が沿うように配置されたラインセンサカメラの撮像位置に線状に集光し、これにより前記撮像位置を照明しこれをラインセンサカメラで撮像するように構成されたラインセンサカメラ撮像位置照明用の照明装置におい て、」「この照明装置は、前記各LEDから前記集光位置までの光の経路中に光を主に各LEDの並設方向に拡散させる拡散板を備えると共に、アクリルロッドレンズの各LED側の面によって光を受光する受光面が形成され、」「受光部を、各LED側に凸面状に形成するとともに各LEDの並設方向に延びるように形成し、各LEDの光の照射量が他の角 度での照射量より多い一定の角度範囲内での各LEDの光を受光可能に 配置し、」「前記拡散板を複数のレンズ部から形成し、」「各レンズ部を、各LEDの並設方向への曲率半径が各LEDの並設方向と直交する方向への曲率半径よりも小さい曲面状に形成するとともに、光の経路と交差する所定の面上に不規則に並ぶように配置し、」「前記各レンズ部を、互いに近傍に配置されたレンズ部同士で各LEDの並設方向への曲 率方向への曲率半径が異なるように形成したことを特徴とする」「ラインセンサカメラ撮像位置照明用の照明装置」であり、本件各発明は、これらの公然実施をされた製品と同一である。 エ無効理由4(乙19発明からの新規性、進歩性欠如)乙19公報 「ラインセンサカメラ撮像位置照明用の照明装置」であり、本件各発明は、これらの公然実施をされた製品と同一である。 エ無効理由4(乙19発明からの新規性、進歩性欠如)乙19公報には、「所定方向に並設された複数のLEDと、各LEDの 並設方向に延びるように設けられた集光レンズとを備え、各LEDの光が集光レンズを通過して集光レンズから所定の距離だけ離れた位置であって前記LEDの並設方向に撮像範囲の長手を有するように配置されたラインセンサカメラの撮像位置に線状に集光し、これにより前記撮像位置を照明しこれをラインセンサカメラで撮像するように構成されたライ ンセンサカメラ撮像位置照明用の照明装置において、」「この照明装置は、前記各LEDから前記集光位置までの光の経路中に光を主に各LEDの並設方向に拡散させる拡散レンズを備えると共に、前記集光レンズの各LED側の面によって受光レンズ部が形成され、」「受光レンズ部を、各LED側に凸面状に形成するとともに各LEDの並設方向に延び るように形成し、」「各LEDにおいて他の照射角度範囲よりも光の照射量を多くした所定の照射角度範囲から照射される光を受光可能に配置し、」「前記拡散レンズを複数のレンズ部から形成し、」「各レンズ部を、各LEDの並設方向への曲率半径が各LEDの並設方向と直交する方向への曲率半径よりも小さい曲面状に形成するとともに、光の経路と 交差する所定の面上に並ぶように配置し、」「前記各レンズ部を、互い に近傍に配置されたレンズ部同士で各LEDの並設方向への曲率方向への曲率半径が異なるように形成したことを特徴とする」「ラインセンサ撮像位置照明用の照明装置。」という内容の乙19発明が記載されており、本件各発明は、乙19発明と同一である。 仮に 向への曲率方向への曲率半径が異なるように形成したことを特徴とする」「ラインセンサ撮像位置照明用の照明装置。」という内容の乙19発明が記載されており、本件各発明は、乙19発明と同一である。 仮に、乙19発明において、光を回折させる拡散レンズが「平坦な板状 の樹脂製の素材の表面に微細な突出部を多数形成した拡散面を備えて」おり「入射した光線を拡散させる角度θとして10度程度の性能のもの」である「ビーム状整形ディフューザ(LSD)」を用いるもののそれ以上に具体的な構成が明らかでなく、また、各LEDにおいて他の照射角度範囲よりも光の照射量を多くした所定の照射角度範囲から照射される 光を受光可能に配置しているとはされていないほか、ロッドレンズや複数のレンズ部に関する言及がされておらず、本件各発明がこれらの点で乙19発明と異なるとしても、これらの点はいずれも、ルミニット社製のLSD若しくは平成12年10月10日公開の特開2000-280267号公報に記載された発明(以下「乙20発明」という。)又は周 知技術に基づき当業者が容易に想到可能である。 オ無効理由5(乙32発明からの進歩性欠如)乙32公報には、「所定方向に並設された複数のLEDと、各LEDの並設方向に延びるように設けられた集光レンズとを備え、各LEDの光が集光レンズを通過して集光レンズから所定の距離だけ離れた位置であ って前記LEDの並設方向に撮像範囲の長手を有するように配置されたラインセンサカメラの撮像位置に線状に集光し、これにより前記撮像位置を照明しこれをラインセンサカメラで撮像するように構成されたラインセンサカメラ撮像位置照明用の照明装置において、」「この照明装置は、前記各LEDから前記集光位置までの光の経路中に光を主に各LE 照明しこれをラインセンサカメラで撮像するように構成されたラインセンサカメラ撮像位置照明用の照明装置において、」「この照明装置は、前記各LEDから前記集光位置までの光の経路中に光を主に各LE Dの並設方向に拡散させる拡散レンズを備えると共に、前記集光レンズ の各LED側の面によって受光レンズ部が形成され、」「受光レンズ部を、各LED側に凸面状に形成するとともに各LEDの並設方向に延びるように形成したことを特徴とする」「ラインセンサ撮像位置照明用の照明装置。」という内容の乙32発明が記載されている。 乙32発明において、光を回折させる拡散レンズが「拡散フィルムは、 集光レンズと同じ形状を有するフィルム状に構成されたものであり、かつ、ライン状の検出領域内における光の均一化を図るべく、LEDの並設方向だけの光だけを前記LEDの並設方向にだけ拡散させることでライン状の領域に回折させる構造」を有しているものの具体的な構成は明らかではなく、また、各LEDにおいて他の照射角度範囲よりも光の照 射量を多くした所定の照射角度範囲から照射される光を受光可能に配置しているとはされていないほか、ロッドレンズや複数のレンズ部に関する言及がされておらず、本件各発明が、これらの点で乙32発明と異なるとしても、これらの点はいずれも、ルミニット社製のLSD若しくは乙20発明又は周知技術に基づき当業者が容易に想到可能である。 カ無効理由6(乙33発明からの進歩性欠如)乙33公報には、「所定方向に並設された複数のLEDを備え、」「各LEDから所定の距離だけ離れた位置であって前記LEDの並設方向に撮像範囲の長手を有するように配置されたラインセンサカメラの撮像位置を線状に照射し、」「これにより前記撮像位置を照明し を備え、」「各LEDから所定の距離だけ離れた位置であって前記LEDの並設方向に撮像範囲の長手を有するように配置されたラインセンサカメラの撮像位置を線状に照射し、」「これにより前記撮像位置を照明しラインセンサ カメラで撮像するように構成されたラインセンサカメラ撮像位置照明用の照明装置において、」「この照明装置は、前記各LEDから前記照明位置までの光の経路中に光を主に各LEDの並設方向に拡散させる拡散板を備えた、」「ラインセンサ撮像位置照明用の照明装置。」という内容の乙33発明が記載されている。 乙33発明において、光を主に各LEDの並設方向に拡散させる光拡散 器は「ヘアラインを約30度斜め方向に施した2枚のヘアラインシートを該ヘアライン方向が交差するように重ね合わせた拡散板」であり、集光レンズを備えるとはされていないほか、ロッドレンズや複数のレンズ部に関する言及がされておらず、本件各発明がこれらの点で乙33発明と異なるとしても、これらの点はいずれも、乙20発明又は周知技術に 基づき当業者が容易に想到可能である。 キ無効理由7(明確性要件違反)構成要件1Fの「近傍」の意味が明らかではなく、本件各発明は明確であるとはいえない。 (原告の主張) ア無効理由1について試作品3号機(中期版)及び試作品3号機(後期版)が公然実施されたことは明らかではなく、また、これらの製品から被告が主張する発明を認定することもできない。 イ無効理由2について 試作品3号機(後期版)の改良品(前期版)及び試作品3号機(後期版)の改良品(後期版)が公然実施されたことは明らかではなく、また、これらの製品から被告が主張する発明を認定することもできない。 試作品3号機(後期版)の改良品(前期版)及び試作品3号機(後期版)の改良品(後期版)が公然実施されたことは明らかではなく、また、これらの製品から被告が主張する発明を認定することもできない。 構成要件1Cの内容は、自明な事項であり新たな技術的事項を導入するものではないから、原告は、先の出願に記載された発明に基づいて優先 権を主張することができる。 ウ無効理由3について被告が主張するSPX1600が公然実施されたことは明らかではなく、また、SPX1600から被告が主張する発明を認定することもできない。 構成要件1Cの内容は、自明な事項であり新たな技術的事項を導入する ものではないから、原告は、先の出願に記載された発明に基づいて優先権を主張することができる。 エ無効理由4について乙19公報には被告が主張する発明は記載されていないし、本件各発明は乙19公報に記載された発明から新規性、進歩性を欠くとはいえない。 オ無効理由5について乙32公報に記載された発明についての被告の主張は誤っており、本件各発明は乙32公報に記載された発明から新規性、進歩性を欠くとはいえない。 カ無効理由6について 被告が主張する各相違点については、動機付けが存在しないか、又は、乙20発明は周知技術ではなく乙33発明に乙20発明を適用することには阻害要因があり、本件各発明には有利な効果が存在するから、本件各発明は当業者が容易に想到可能であるとはいえない。 キ無効理由7について 「近傍に配置されたレンズ部同士」は、光を各LEDの並設方向に不規則に屈曲させることにより光の拡散が効果的に行われる範囲におい であるとはいえない。 キ無効理由7について 「近傍に配置されたレンズ部同士」は、光を各LEDの並設方向に不規則に屈曲させることにより光の拡散が効果的に行われる範囲において近所、近辺にあるレンズ部同士を意味するのであり、本件各発明は明確である。 ⑶ 争点③(本件訂正が訂正要件を満たすか、また、本件訂正の請求により無 効理由が解消するか。)について(原告の主張)ア本件訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、本件明細書に記載した事項の範囲内のものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更する訂正ではなく、また、特許出願の際独立して特許を受ける ことができるものである。 イ本件訂正により、本件訂正発明2は拡散レンズを備えることによりマシンビジョンの技術分野において「撮像位置における光量のむらを低減するようにした」ことが明確となり、被告主張に係る新規性、進歩性欠如の無効理由は解消する。 (被告の主張) 本件訂正の請求によっても各無効理由はいずれも解消しない。 ⑷ 争点④(各被告製品が本件訂正発明2の技術的範囲に属するか。)について(原告の主張)各被告製品において使用されている拡散フィルムLSDは、「検査照明で 必要とされるむらのない均一な光を実現」するものであり、構成要件2B’2を充足する。 したがって、各被告製品は、本件訂正発明2の技術的範囲に属する。 (被告の主張)各被告製品は、本件訂正発明2の技術的範囲に属しない。 ⑸ 争点⑤(被告が本件特許出願等の際本件各発明の実施である事業又はその事業の準備をしていたか。)について(被告の主張)ア被告は、平成17年12月4 術的範囲に属しない。 ⑸ 争点⑤(被告が本件特許出願等の際本件各発明の実施である事業又はその事業の準備をしていたか。)について(被告の主張)ア被告は、平成17年12月4日までに、本件各発明の内容を知らないで、いずれも本件各発明の技術的範囲に属する各被告製品の試作品3号機(中 期版)及び試作品3号機(後期版)を完成していた(前記1無効理由1(被告の主張))から、被告は、本件特許の優先日である平成18年1月30日の時点で現に日本国内において本件各発明の実施である事業又は事業の準備をしていた。 イ被告は、本件各発明の内容を知らないで、平成18年6月9日までに、 本件各発明の技術的範囲に属する各被告製品の試作品3号機(後期版)の 改良品(前期版)を完成し、同年9月20日までに、本件各発明の技術的範囲に属する試作品3号機(後期版)の改良品(後期版)を完成しており、また、原告は、原告が優先権を主張する根拠とする先の出願に記載された発明に基づいて優先権を主張することはできない(前記1無効理由2(被告の主張))ところ、被告は、本件特許出願の際現に日本国内において本 件各発明の実施である事業又は事業の準備をしていた。 ウ被告は、本件各発明の内容を知らないで、平成18年10月19日、パシフィックシステム株式会社から追加で受注し、本件各発明の技術的範囲に属するSPX1600を完成しており、また、原告は、原告が優先権を主張する根拠とする先の出願に記載された発明に基づいて優先権を主張す ることはできない(前記1無効理由3(被告の主張))ところ、被告は、本件特許出願の際現に日本国内において本件各発明の実施である事業又は事業の準備をしていた。 (原告の主張)試作品3号機(中期版)、試作品3号機( 前記1無効理由3(被告の主張))ところ、被告は、本件特許出願の際現に日本国内において本件各発明の実施である事業又は事業の準備をしていた。 (原告の主張)試作品3号機(中期版)、試作品3号機(後期版)、試作品3号機(後期 版)の改良品(前期版)、試作品3号機(後期版)の改良品(後期版)、SPX1600のいずれについても、その存在や構成は明らかではなく、本件各発明の技術的範囲に属しているとはいえない。被告は、本件特許の優先日の時点で又は本件特許出願の際現に日本国内において本件各発明の実施である事業又は事業の準備をしていたとはいえない。 ⑹ 争点⑥(原告が受けた損害及び額)について(原告の主張)原告は、被告による各被告製品の製造、譲渡等により、少なくとも、被告が得た利益相当額(売上総額20億0500万円×利益率35%)である7億0175万円(特許法102条2項)及び弁護士費用7017万円の合計 7億7192万円の損害を被った。 (被告の主張)否認ないし争う。 ⑺ 争点⑦(原告が平成23年11月22日に各被告製品の販売による損害の発生を知ったか。)について(被告の主張) 原告は、遅くとも、被告に対し本件特許権の侵害を理由とした通知書を送付した平成23年11月22日には、被告による特許権侵害についての損害の発生を知っていた。 (原告の主張)否認する。 第3 当裁判所の判断 1 本件各発明について⑴ 本件明細書の記載本件明細書の発明の詳細な説明には、次のとおりの記載がある。 【発明の詳細な説明】【技術分野】【0001】本発明は、例えば紙、鋼板 などの帯状部材を成形する工程において、帯状部材の欠陥の有無を検査するためのラ 詳細な説明には、次のとおりの記載がある。 【発明の詳細な説明】【技術分野】【0001】本発明は、例えば紙、鋼板 などの帯状部材を成形する工程において、帯状部材の欠陥の有無を検査するためのラインセンサカメラの照明装置に関するものである。 【背景技術】【0002】一般に、この種の照明装置としては、帯状部材の幅方向に延びるように設けられた蛍光灯を用いたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。また、連続的に成形されて長手方向に移動す る帯状部材に蛍光灯の光を照射するとともに、蛍光灯の光が照射される部分をラインセンサカメラで撮像し、ラインセンサカメラによって帯状部材の欠陥の有無を検知するようにしている。 【0003】 ところで、近年では技術の発達により帯状部材の成形速度が速くなり、ラインセンサカメラによる検知の高速化が要求されている。し かしながら、蛍光灯では高速で検知するために必要な光量を確保できない という問題点があった。 【0004】そこで、他の照明装置として、帯状部材の幅方向に並設された複数のLEDと、各LEDの並設方向に延びるように設けられたシリンドリカルレンズとを備え、各LEDの光がシリンドリカルレンズを通過して帯状部材の表面に一直線状に集光するようにしたものが知られている(例 えば、特許文献2参照。)。 【特許文献1】 特開平8-178860号公報【特許文献2】 実開2001-215115号公報【発明の開示】【発明が解決しようとする課題】【0005】しかしながら、後者の照明装置では、光源として複数のLEDを使用しているので、集光 位置において各LEDの並設方向に光量のむらを生じ、例えば他の部分より光量が少ない部分がラインセンサカメラによって欠陥として認識され、ラインセンサカメ て複数のLEDを使用しているので、集光 位置において各LEDの並設方向に光量のむらを生じ、例えば他の部分より光量が少ない部分がラインセンサカメラによって欠陥として認識され、ラインセンサカメラによる欠陥の検知を正確に行うことができないという問題点があった。 【0006】一方、各LEDから集光位置までの光の経路中にすりガラスを 設けると、各LEDからの光を拡散させて集光位置における光量のむらを低減することができるが、すりガラスは入射した光を乱反射するため光量が無用に減衰し、集光位置の光量を確保するために各LEDの出力を大きくしなければならないという問題点があった。 【0007】本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的と するところは、所定方向に並設された複数の光源の光を無用に減衰させることなく所定の位置に線状に集光させることができ、しかも集光位置における光量のむらを低減することのできる照明装置を提供することにある。 【課題を解決するための手段】【0008】本発明は前記目的を達成するために、所定方向に並設された複数のLEDと、各LEDの並設方向に延び るように設けられた集光レンズとを備え、各LEDの光が集光レンズを通 過して集光レンズから所定の距離だけ離れた位置であって前記LEDの並設方向に撮像範囲の長手を有するように配置されたラインセンサカメラの撮像位置に線状に集光し、これにより前記撮像位置を照明しこれをラインセンサカメラで撮像するように構成されたラインセンサカメラ撮像位置照明用の照明装置において、この照明装置は、前記各LEDから前記集光位 置までの光の経路中に光を主に各LEDの並設方向に拡散させる拡散レンズを備えると共に、前記集光レンズの各LED側の面によって受光レンズ部が形成され 、この照明装置は、前記各LEDから前記集光位 置までの光の経路中に光を主に各LEDの並設方向に拡散させる拡散レンズを備えると共に、前記集光レンズの各LED側の面によって受光レンズ部が形成され、受光レンズ部を、各LED側に凸面状に形成するとともに各LEDの並設方向に延びるように形成し、各LEDにおいて他の照射角度範囲よりも光の照射量を多くした所定の照射角度範囲から照射される光 を受光可能に配置し、前記拡散レンズを、前記光の経路と交差する所定の面上に延びるように設けられた透明な基板と、該透明な基板の厚さ方向一方の面上に並ぶように設けられた複数の凸レンズ部から形成し、各凸レンズ部を、各LEDの並設方向への曲率半径が各LEDの並設方向と直交する方向への曲率半径よりも小さい曲面状に形成し、前記各凸レンズ部を、 互いに近傍に配置された凸レンズ部同士で各LEDの並設方向への曲率半径が異なるように形成し、これにより、光を前記複数の凸レンズ部のそれぞれの曲率に応じてLEDの並設方向に屈折させて前記拡散を行うように形成している。 【0009】これにより、拡散レンズによってLEDの光が主に各LEDの 並設方向に拡散することから、所定方向に並設された複数のLEDの光が無用に減衰することなく所定の位置に線状に集光するとともに、集光位置における光量のむらが低減する。また、集光レンズの各LED側の面によって受光レンズ部が形成され、受光レンズ部は各LED側に凸面状に形成されるとともに各LEDの並設方向に延びるように形成されているので、 例えば各LEDがX方向に並設されるとともに各LEDが下方に向かって 光を照射するように設けられている場合は、各LEDにおける所定の照射角度範囲から照射された光が受光レンズ部においてX方向と直交す ば各LEDがX方向に並設されるとともに各LEDが下方に向かって 光を照射するように設けられている場合は、各LEDにおける所定の照射角度範囲から照射された光が受光レンズ部においてX方向と直交するY方向の内側に向かって屈折するとともに、この屈折によって光が集光レンズ内を下方に向かって進み、集光レンズの下面を通過した光が集光位置に集光する。このため、各LEDの所定の照射角度範囲から照射された光はほ とんど減衰することなく集光位置に照射される。また、拡散レンズが複数のレンズ部から形成され、各レンズ部が、光の経路と交差する所定の面上に並ぶように配置されるとともに、各LEDの並設方向への曲率半径が各LEDの並設方向と直交する方向への曲率半径よりも小さい曲面状に形成されているので、光は拡散レンズの各レンズを通過する際に各LEDの並 設方向と直交する方向にはほとんど拡散されず、主に各LEDの並設方向に拡散される。さらに、各レンズ部は互いに近傍に配置されたレンズ部同士で各LEDの並設方向への曲率半径が異なるように形成されているので、各LEDの並設方向への光の拡散が効果的に行われる。 【発明の効果】【0010】本発明によれば、所定方向に並設された複数の LEDの光を無用に減衰させることなく所定の位置に線状に集光させることができ、しかも集光位置における光量のむらを低減することができるので、例えば高速で移動する帯状部材の表面に各LEDの光を集光させるとともに、光の照射されている部分をラインセンサカメラで撮像することにより、帯状部材の欠陥を高速且つ確実に検知することができ、生産性の向 上及び品質の向上を図る上で極めて有利である。また、各LEDの所定の照射角度範囲から照射された光をほとんど減衰させることなく集光位置に照射すること 速且つ確実に検知することができ、生産性の向 上及び品質の向上を図る上で極めて有利である。また、各LEDの所定の照射角度範囲から照射された光をほとんど減衰させることなく集光位置に照射することができるので、集光位置を明るく照明する上で極めて有利である。さらに、各LEDの並設方向への光の拡散が効果的に行われるので、光が線状に集光する位置の光量のむらを低減する上で極めて有利である。 【発明を実施するための最良の形態】【0011】図1乃至図9は本発明の 第1実施形態を示すもので、図1は照明装置の斜視図、図2は照明装置のX方向断面図、図3は照明装置のY方向断面図、図4は照明装置の組立方法を示す斜視図、図5は拡散レンズの要部平面図、図6は拡散レンズのY方向断面図、図7は拡散レンズのX方向断面図、図8は各LEDによって光を照射する際の照明装置のY方向断面図、図9は各LEDによって光を 照射する際の照明装置のX方向断面図である。 【0012】この照明装置は、図1に示すX方向に延びるように形成された照明装置本体1と、X方向に並設された複数のLED10と、各LED10の並設方向に延びるように設けられた第1レンズ20及び第2レンズ30と、各レンズ20,30の間に設けられた拡散レンズ40とを備えてい る。 【0013】照明装置本体1は、X方向に延びるように形成された平板状の天板部1aと、天板部1aのY方向両端からそれぞれ下方に延びる一対の平板状の側板部1bと、天板部1aのX方向両端からそれぞれ下方に延びる一対の端面部1cとを有する。即ち、照明装置本体1内は中空状に形成 され、下方に開口している。照明装置本体1内には反射シート2が設けられ、反射シート2は各LED10の光が下方に向かって反射されるように曲面状に形成されて 即ち、照明装置本体1内は中空状に形成 され、下方に開口している。照明装置本体1内には反射シート2が設けられ、反射シート2は各LED10の光が下方に向かって反射されるように曲面状に形成されている。 【0014】各LED10は互いにX方向に等間隔をおいて配置され、それぞれ天板部1aの下面に固定されている。 【0015】第1レンズ20及び第2レンズ30は周知のリニアフレネルレンズから成り、第1レンズ20及び第2レンズ30は各LED10の光をY方向に集光する。即ち、各LED10の光は第1レンズ20及び第2レンズ30によって図1に示す集光位置L1に集光される。詳しくは、各LED10の光は第1レンズ20によって略平行光になり、第1レンズ20 を通過した光は第2レンズ30によって集光位置L1に集光される。集光 位置L1は各LEDの並設方向であるX方向に延びる直線状の位置であり、第2レンズ30から所定の距離だけ離れている。 【0016】拡散レンズ40は透明なポリカーボネイトや透明なポリエステル等の樹脂材料から成る。拡散レンズ40は、各レンズ20、30と同様に各LED10の並設方向に延びるように形成されたシート状の基板41 と、基板41の上面に並ぶように設けられた複数のレンズ部42とを有する。即ち、基板41は第1レンズ20を通過して第2レンズ30に入射する光の経路と交差する所定の面上に延びるように設けられ、各レンズ部42は前記所定の面上に並ぶように設けられている。 【0017】各レンズ部42は基板41の上面から上方に突出するように形 成されるとともに、Y方向に長い略楕円形状に形成された凸レンズから成る。各レンズ部42は、例えばX方向の寸法が数十μm~数百μmに形成され、Y方向の寸法が数mm~数十mmに形成され ように形 成されるとともに、Y方向に長い略楕円形状に形成された凸レンズから成る。各レンズ部42は、例えばX方向の寸法が数十μm~数百μmに形成され、Y方向の寸法が数mm~数十mmに形成されている。即ち、各レンズ部42はX方向への曲率半径RXがY方向への曲率半径RYよりも小さい(図6及び図7参照)。また、Y方向への曲率半径RYは可能な限り 大きくすることが好ましい。また、各レンズ部42は大きさが不規則になるように形成されている(図5参照)。これにより、互いに近傍に配置されたレンズ部42同士でX方向への曲率半径RXが異なる(図7参照)。 この場合、近傍とは隣接していることを必ずしも必要とするものではない。 例えば、互いに数個のレンズ部42を挟んで配置された2つのレンズ部4 2同士は互いに近傍に配置されている。また、各レンズ部42は基板41の上面に不規則に配置されている(図5参照)。 【0018】拡散レンズ40は各レンズ20,30の間に配置され、図示しないボルトによって照明装置本体1の下端部に取付けられている(図4参照)。 【0019】以上のように構成された照明装置において、各LED10によ って第1レンズ20に光を照射すると、光は第1レンズ20、拡散レンズ40及び第2レンズ30を通過するとともに、集光位置L1に集光される。 【0020】この時のY方向断面における光の経路は図8に示す通りである。 即ち、各LED10から第1レンズ20に照射された光は第1レンズ20を通過することによって略平行光となる。また、光は第1レンズ20を通 過した後に拡散レンズ40の各レンズ部42を通過する。ここで、各レンズ部42のY方向への曲率半径RYは可能な限り大きく形成されているので、光は各レンズ部42を通過する際にY方向に屈 ズ20を通 過した後に拡散レンズ40の各レンズ部42を通過する。ここで、各レンズ部42のY方向への曲率半径RYは可能な限り大きく形成されているので、光は各レンズ部42を通過する際にY方向に屈折しない。但し、各レンズ部42のY方向端部は小さな曲率半径RTを有するので、各レンズ部42のY方向端部を通過する光のみがY方向に屈折する。Y方向に屈折せ ずに拡散レンズ40を通過した光は第2レンズ30を通過すると集光位置L1に集光される。即ち、各LED10から第1レンズ20に照射された光の殆どが集光位置L1に集光される。 【0021】また、この時のX方向断面における光の経路は図9に示す通りである。即ち、各LED10から第1レンズ20に照射された光は第1レ ンズ20によってX方向に屈折しない。また、光は第1レンズ20を通過した後に拡散レンズ40の各レンズ部42を通過する。ここで、各レンズ部42のX方向への曲率半径RXはY方向への曲率半径RYよりも小さく形成されているので、光は各レンズ部42の曲面に応じてX方向に屈折する。これにより、拡散レンズ40を通過することにより光がX方向に拡散 される。また、拡散レンズ40を通過した光は第2レンズ30によってX方向に屈折しないので、光は拡散レンズ40によって屈折した方向に進む。 【0022】即ち、拡散レンズ40は各LED10の光を主にX方向に拡散させる。各LED10から第1レンズ20に照射された光は、各レンズ20,30及び拡散レンズ40により、X方向に拡散されるとともにY方向 に集光される。 【0023】ここで、拡散レンズ40は互いに近傍に配置されたレンズ部42同士で各LED10の並設方向への曲率半径RXが異なるように形成されており、光はレンズ部42の曲面に応じてX方向 る。 【0023】ここで、拡散レンズ40は互いに近傍に配置されたレンズ部42同士で各LED10の並設方向への曲率半径RXが異なるように形成されており、光はレンズ部42の曲面に応じてX方向に屈折するので、各LED10の光がX方向に屈曲する角度が不規則になり、X方向への光の拡散が効果的に行われる。 【0024】また、各レンズ部42は基板41の上面に不規則に配置されているので、各LED10の光がX方向に屈曲する角度が不規則になり、X方向への光の拡散が効果的に行われる。 【0025】このように、本実施形態によれば、X方向に並設された各LED10から第2レンズ30までの光の経路中に拡散レンズ40が設けられ、 拡散レンズ40は光を主にX方向に拡散させるとともに、拡散レンズ40を通過した光は第2レンズ30によって集光位置L1に集光されることから、X方向に並設された複数のLED10の光を無用に減衰させることなく集光位置L1に集光させることができ、しかも集光位置L1における光量のむらを低減することができる。これにより、例えば連続的に成形され て長手方向に高速で移動する帯状部材の表面に各LED10の光を集光させるとともに、光の照射されている部分をラインセンサカメラで撮像することにより、帯状部材の欠陥を高速且つ確実に検知することができ、生産性の向上及び品質の向上を図る上で極めて有利である。 【0026】前記拡散レンズ40に光の経路と交差する所定の面上に並ぶ複 数のレンズ部42を設け、各レンズ部42を各LED10の並設方向であるX方向の曲率半径RXが各LED10の並設方向と直交する方向であるY方向への曲率半径RYよりも小さくなる曲面状に形成したので、光は拡散レンズ40の各レンズ部42を通過する際にY方向にほとんど拡散せ るX方向の曲率半径RXが各LED10の並設方向と直交する方向であるY方向への曲率半径RYよりも小さくなる曲面状に形成したので、光は拡散レンズ40の各レンズ部42を通過する際にY方向にほとんど拡散せずに主にX方向に拡散する。また、各レンズ部42はX方向及びY方向にそ れぞれ所定の曲率半径RX,RYを有する滑らかな曲面から成るので、各 レンズ部42は光を上方に反射することがない。このため、各LED10の光は無用に減衰することなく集光位置L1に照射される。 【0027】また、各レンズ部42はX方向に長い略楕円形状の凸レンズから成るので、各レンズ部42をX方向の曲率半径RXがY方向への曲率半径RYよりも小さい曲面状に確実に形成することができ、前記機能を有す る拡散レンズ40の製造を容易に行うことができる。 【0028】また、拡散レンズ40を、第1レンズ20を通過して第2レンズ30に入射する光の経路と交差する所定の面上に延びるように設けられた透明な基板41と、基板41上に並ぶように設けられた複数のレンズ部42とから構成したので、簡単な構造によって拡散レンズ40の前記機能 を確保することができ、製造コストの低減を図る上で極めて有利である。 【0029】また、各レンズ部42は互いに近傍に配置されたレンズ部42同士でX方向への曲率半径RXが異なるように形成されているので、X方向への光の拡散が効果的に行われ、集光位置L1における光量のむらを低減する上で極めて有利である。 【0030】さらに、各レンズ部42は基板41上に不規則に配置されているので、X方向への光の拡散が効果的に行われ、集光位置L1における光量のむらを低減する上で極めて有利である。 【0031】また、各LED10の光を集光位置L1に集光するために第1レン 配置されているので、X方向への光の拡散が効果的に行われ、集光位置L1における光量のむらを低減する上で極めて有利である。 【0031】また、各LED10の光を集光位置L1に集光するために第1レンズ20及び第2レンズ30を設けるとともに、各レンズ10,20の 間に拡散レンズ40を設け、第1レンズ20は各LED10からの光を略平行光にして拡散レンズ40に入射するようにしたので、光が拡散レンズ40を通過し易くなり、拡散レンズ40による光量の減衰を抑制する上で極めて有利である。 【0032】尚、本実施形態では、シート状の基板41の上面に複数の略楕 円形状の凸レンズから成るレンズ部42を設けた拡散レンズ40を示した が、シート状の基板51の上面に複数のシリンドリカルレンズ部52を有する拡散レンズ50を用いることも可能である(図10及び図11)。この場合、拡散レンズ50は周知のレンチキュラーレンズであり、各シリンドリカルレンズ部52はY方向に延びるように設けられている。各シリンドリカルレンズ部52は、例えばX方向の寸法が数数十μm~数百μ mに形成されている。これにより、光は拡散レンズ50を通過するとX方向にのみ拡散されるので、X方向に並設された複数のLED10の光を無用に減衰させることなく集光位置L1に集光させることができ、しかも集光位置L1における光量のむらを低減することができる。また、各シリンドリカルレンズ部52を、互いに近傍に配置されたシリンドリカルレンズ 部52同士でX方向への曲率半径RXが異なるように形成することも可能である。 【0033】また、本実施形態では、シート状の基板41の上面に複数の略楕円形状の凸レンズから成るレンズ部42を設けた拡散レンズ40を示したが、シート状の基板61の上面に複数の ことも可能である。 【0033】また、本実施形態では、シート状の基板41の上面に複数の略楕円形状の凸レンズから成るレンズ部42を設けた拡散レンズ40を示したが、シート状の基板61の上面に複数の略楕円形状の凹レンズから成る レンズ部62を設けた拡散レンズ60を用いることも可能である(図12乃至図14参照)。この場合も、各レンズ部62のX方向の曲率半径RXはY方向の曲率半径RYよりも小さい。 【0034】尚、本実施形態では、各LED10の光を集光位置L1に集光するために第1レンズ20及び第2レンズ30を用いたものを示したが、 第2レンズ30のみを用いることも可能である(図15参照)。この場合、各LED10の光は直接拡散レンズ40に照射されるとともに、拡散レンズ40によって主にX方向に拡散され、拡散レンズ40を通過した光が第2レンズ30によって集光位置L1に集光される。 【0035】また、本実施形態では、各LED10の光を集光位置L1に集 光するために第1レンズ20及び第2レンズ30を用いたものを示したが、 各レンズ20,30の代わりに第1レンズ70を用いることも可能である(図16参照)。この場合、第1レンズ70は周知のシリンドリカルレンズから成る。各LED10の光は第1レンズ70を通過した後に拡散レンズ40を通過する。これにより、各LED10の光は拡散レンズ40によって主にX方向に拡散され、第1レンズ70によって集光位置L1に集光 される。 【0036】また、拡散レンズ40の下面に平板状のガラス板80を設けることも可能である(図17参照)。これにより、樹脂材料から形成されている拡散レンズ40がガラス板80によって保護され、拡散レンズ40による光量の減衰を抑制する上で極めて有利である。 【00 ことも可能である(図17参照)。これにより、樹脂材料から形成されている拡散レンズ40がガラス板80によって保護され、拡散レンズ40による光量の減衰を抑制する上で極めて有利である。 【0037】尚、本実施形態では、各レンズ20,30と拡散レンズ40とを図示しないボルトによって組付けるようにしたものを示したが、各レンズ20,30と拡散レンズ40とを透明な両面テープまたは透明な接着剤によって互いに貼り合わせることも可能である。 【0038】また、本実施形態では、各LED10の光を集光するための各 レンズ20,30と拡散レンズ40とを別体で設けたものを示したが、上面に複数のレンズ部91を有するとともに下面にリニアフレネルレンズ部92を有する一枚のレンズ90を用いることも可能である(図18参照)。 各レンズ部91は拡散レンズ40の各レンズ部42と同様に形成されている。この場合、各LED10の光を各レンズ部91に照射すると、照射さ れた光は各レンズ部91によってX方向に拡散されるととに、リニアフレネルレンズ部92によって集光位置に集光される。即ち、各LED10の光の集光及び拡散を一枚のレンズで行うことができるので、照明装置の構造が簡素化され、製造コストの低減を図る上で極めて有利である。 【0039】尚、本実施形態では、各LED10の光を集光するためにリニ アフレネルレンズから成る各レンズ20,30を用いたものを示したが、 各レンズ20,30の代わりにX方向に延びる円柱状のレンズを用いることも可能である。 【0040】また、本実施形態では、各LED10を一直線状に並設したものを示したが、各LED10を曲線状に並設するとともに、各レンズ20,30及び拡散レンズ40を各LED10の並設方向に延びるように設ける た、本実施形態では、各LED10を一直線状に並設したものを示したが、各LED10を曲線状に並設するとともに、各レンズ20,30及び拡散レンズ40を各LED10の並設方向に延びるように設ける ことも可能である。この場合、各LED10の光は所定の位置に曲線状に集光される。 【0041】図19乃至図24は本発明の第2実施形態を示すもので、図19は照明装置の斜視図、図20は照明装置のY方向断面図、図21はLEDの一部断面側面図、図22はLEDの指向特性図、図23は各LEDに よって光を照射する際の光の経路図、図24は照度の測定結果を示す表である。尚、第1実施形態と同等の構成部分には同一の符号を付して示す。 【0042】この照明装置は、第1実施形態と同様の照明装置本体1及び拡散レンズ40と、X方向に並設され、それぞれ照明装置本体1の天板部1aの下面に固定された複数のLED100と、各LED100の並設方向 に延びるように設けられたロッドレンズ110とを備えている。また、第1実施形態では照明装置本体1内に反射シート2を設けたが、第2実施形態では照明装置本体1内に反射シートを設けていない。 【0043】各LED100は、LEDチップ101と、LEDチップ101を覆うように設けられた半球状の透明カバー102とを有する(図21 参照)。また、各LED100は図22に示す指向特性を有し、各LED100は中央部から略40°の照射角度範囲の光の照射量が他の照射角度範囲の光の照射量に比べて多くなるように形成されている。ここで、各LED100の中央部から略40°の照射角度範囲内の光の照射量は最も照射量の多い中央部の光の照射量の70%以上である(図22参照)。ここ では、照射量が最も多い部分に対して略70%以上の照射量を有する照射 の中央部から略40°の照射角度範囲内の光の照射量は最も照射量の多い中央部の光の照射量の70%以上である(図22参照)。ここ では、照射量が最も多い部分に対して略70%以上の照射量を有する照射 角度範囲を他の照射角度範囲よりも光の照射量を多くしている範囲としている。また、各LED100において中央部から略40°の照射角度範囲が特許請求の範囲に記載した所定の照射角度範囲に相当する。尚、本実施形態では、照射量が最も多い部分に対して略70%以上の照射量を有する照射角度範囲を他の照射角度範囲よりも光の照射量を多くしている範囲と したが、照射量が最も多い部分に対して略90%以上の照射量を有する照射角度範囲を他の照射角度範囲よりも光の照射量を多くしている範囲とすることも可能である。 【0044】ロッドレンズ110はアクリルなどの透明なプラスチックやガラスから成り、円柱状に形成されるとともに、各側板部1bによって両端 を支持されている。ロッドレンズ110は各LED100の真下に各LED100に沿って延びるように設けられ、ロッドレンズ110の上面(各LED100側の面)によって受光レンズ部110aが形成されている。 即ち、受光レンズ部110aは各LED100側に凸面状に形成され、受光レンズ部110aは各LED100の並設方向に延びるように形成され ている。また、受光レンズ部110aは各LED100に接触しており、受光レンズ部110aは各LED100における中央部から略55°の照射角度範囲から照射される光を受光するようになっている。即ち、受光レンズ部110aは各LED100における中央部から略40°の照射角度範囲(以下、各LED100の所定の照射角度範囲とする。)から照射さ れる光も受光するようになっている(図20参 即ち、受光レンズ部110aは各LED100における中央部から略40°の照射角度範囲(以下、各LED100の所定の照射角度範囲とする。)から照射さ れる光も受光するようになっている(図20参照)。 【0045】各LED100の光は受光レンズ部110aによってY方向の内側に向かって屈折し、屈折した光はロッドレンズ110内を若干Y方向に広がりながら下方に向かって進む(図23参照)。これは、受光レンズ部110aが各LED100側に凸面状に形成されるとともに、空気の屈 折率(1.0程度)に対してロッドレンズ110の屈折率(アクリルやガ ラスで1.5程度)が大きいためである。また、ロッドレンズ110内を通過した光はロッドレンズ110の下面を通過して略平行光になり、ロッドレンズ110から所定の距離だけ離れた集光位置L2に集光される(図19及び図23参照)。この集光位置L2は所定の幅寸法を有するとともにX方向に延びる直線状の位置である。ここで、ロッドレン ズ110が円柱状に形成されているので、各LED100から受光レンズ部110aに照射される光のうち照射角度範囲外側の光は照射角度範囲内側の光に比べて受光レンズ部110aでの屈折が大きくなる(図23参照)。このため、集光位置L2におけるY方向両端側の照度が他の部分の照度よりも若干高くなり、Y方向両端側の照度が高い方がラインセンサカ メラを用いた集光位置L2の撮像を行う上で有利である。 【0046】拡散レンズ40はロッドレンズ110の下側に配置され、図示しないボルトによって照明装置本体1の下端部に取付けられている。 【0047】以上のように構成された照明装置において、各LED100によってロッドレンズ110に光を照射すると、照射された光はロッドレン ズ110を通 装置本体1の下端部に取付けられている。 【0047】以上のように構成された照明装置において、各LED100によってロッドレンズ110に光を照射すると、照射された光はロッドレン ズ110を通過して集光位置L2に集光される。この時、ロッドレンズ110の下側に拡散レンズ40が配置されているので、第1実施形態に示すように、ロッドレンズ110を通過した光は拡散レンズ40によって主にX方向に拡散されて無用にY方向に拡散されることがない。このため、X方向に並設された複数のLED100の光を無用に減衰させることなく集 光位置L2に集光させることができ、集光位置L2における光量のむらを低減することができる。これにより、例えば連続的に成形されて長手方向に高速で移動する帯状部材の表面に各LED100の光を集光させるとともに、光の照射されている部分をラインセンサカメラで撮像することにより、帯状部材の欠陥を高速且つ確実に検知することができる。 【0048】このように、第2実施形態では、ロッドレンズ110の各LE D100側に受光レンズ部110aが設けられ、受光レンズ部110aは各LED100の所定の照射角度範囲から照射される光を受光する。また、受光レンズ部110aは各LED100側に凸面状に形成されるとともに各LED100の並設方向に延びるように形成されており、受光レンズ部110aの屈折率は空気の屈折率よりも大きいので、各LED100にお ける所定の照射角度範囲から照射された光が受光レンズ部110aにおいてY方向内側に向かって屈折するとともに、この屈折によって光がロッドレンズ110内を下方に向かって進み、ロッドレンズ110の下面を通過して略平行光となって集光位置L2に照射される。このため、各LED100の所定の照射角度範囲か とともに、この屈折によって光がロッドレンズ110内を下方に向かって進み、ロッドレンズ110の下面を通過して略平行光となって集光位置L2に照射される。このため、各LED100の所定の照射角度範囲から照射された光はほとんど減衰することなく 集光位置L2に照射される。また、各LED100は所定の照射角度範囲を他の照射角度範囲よりも光の照射量を多くしているので、第2実施形態は集光位置L2を明るく照明する上で極めて有利である。 【0049】ここで、第1実施形態の反射シート2を用いて各LED100の光を下方に向かって反射する場合(比較例)とロッドレンズ110によ って各LED100の光を下方に向かって屈折させる場合(実施形態A)の集光位置L2における照度の測定結果を図24に示す。比較例は第2実施形態においてロッドレンズ110の代わりに反射シート2を設けたものであり、その他の構成、各LED100への通電条件、測定位置などは同じである。これにより、比較例の場合でも十分な照度を得ることができる が、実施形態は比較例の略3倍の照度を得ることができるので、集光位置L2を効率良く照明する上で極めて有利である。 【0050】また、各LED100と受光レンズ部110aとを接触させたので、各LED100と受光レンズ部110aとの距離を極力小さくすることができる。即ち、光が空気中を通過する際に生ずる拡散を極力少なく することができ、しかも受光レンズ部110aは各LED100の照射角 度範囲のうち極力広い照射角度範囲の光を受光するので、集光位置L2を効率良く照明する上で極めて有利である。 【0051】また、各LED100からの光を集光位置L2に集光させるためにロッドレンズ110を用い、ロッドレンズ110の各LED100側の面によっ 置L2を効率良く照明する上で極めて有利である。 【0051】また、各LED100からの光を集光位置L2に集光させるためにロッドレンズ110を用い、ロッドレンズ110の各LED100側の面によって受光レンズ部110aを形 成したので、各LED100側に凸面上に形成されるとともに各LED100の並設方向に延びるように形成された受光レンズ部110aを安価に設けることができ、集光位置L2の照度を向上しながら製造コストの低減を図る上で極めて有利である。 【0052】尚、第2実施形態では、各LED100の光がロッドレンズ1 10の上面(受光レンズ部110a)によって屈折するとともにロッドレンズ100内を下方に向かって進み、ロッドレンズ110の下面で屈折して集光位置L2に照射されるようにしたものを示したが、ロッドレンズ110の表面に反射防止膜を形成し、ロッドレンズ110の上面及び下面における反射による光の損失を低減することも可能である。この反射防止膜 は物質の境界面で生ずる反射を低減するためにめがねや双眼鏡のレンズ等で用いられている周知の薄膜である。 【0053】また、第2実施形態では、照明装置本体1内に反射シートが設けられていないものを示したが、照明装置本体1内に第1実施形態で用いた反射シート2を設けることも可能である(図25参照)。この場合、反 射シート2はロッドレンズ110を上方から覆うように形成され、各LED100から照射される光のうち受光レンズ部110a以外の方向に照射される光が下方に向かって反射するように曲面状に形成されている。これにより、各LED100から照射される光のうち受光レンズ部110a以外の方向に照射される光も有効に利用され、集光位置L2の照度をより向 上することができる。この場合の集光 形成されている。これにより、各LED100から照射される光のうち受光レンズ部110a以外の方向に照射される光も有効に利用され、集光位置L2の照度をより向 上することができる。この場合の集光位置L2における照度(実施形態B) は反射シート2を設けない場合の照度(実施形態A)に比べて明らかに高くなる(図24参照)。 【0054】尚、第2実施形態では、各LED100とロッドレンズ110の受光レンズ部110aとが接触するようにしたものを示したが、図26に示すように、各LED120と受光レンズ部110aとの間に所定の間 隔G1を設けることも可能である。この場合、各LED120は中央部から略20°の照射角度範囲内の光の照射量が最も照射量の多い中央部の光の照射量の70%以上であり、中央部から略20°の照射角度範囲が特許請求の範囲に記載した所定の照射角度範囲に相当する。受光レンズ部110aは各LED120における中央部から略25°の照射角度範囲から照 射される光を受光するようになっており、各LED100における中央部から略20°の照射角度範囲から照射される光も受光するようになっている。図26では照明装置本体1内に反射シート2が設けられているものを示す。各LED100の光は受光レンズ部110aによってY方向の内側に向かって屈折し、屈折した光はロッドレンズ110内を略平行光となっ て下方に向かって進む(図27参照)。また、ロッドレンズ110内を通過した光はロッドレンズ110の下面を通過してY方向に収束するように進み、ロッドレンズ110から所定の距離だけ離れた集光位置L3に集光される(図27参照)。この集光位置L3は前記集光位置L2よりも小さい所定の幅寸法を有するとともにX方向に延びる直線状の位置である。即 ち、各 110から所定の距離だけ離れた集光位置L3に集光される(図27参照)。この集光位置L3は前記集光位置L2よりも小さい所定の幅寸法を有するとともにX方向に延びる直線状の位置である。即 ち、各LED100とロッドレンズ110との距離によって集光位置L3の幅寸法を変更することができる。また、受光レンズ部110aが各LED100側に凸面状に形成されているので、各LED120から受光レンズ部110aに照射される光のうち照射角度範囲外側の光は照射角度範囲内側の光に比べて受光レンズ部110aでの屈折が大きくなる(図26参 照)。このため、集光位置L3におけるY方向両端側の照度が他の部分の 照度よりも若干高くなり、ラインセンサカメラを用いて集光位置L3の撮像を行う上で有利である。 【0055】尚、第2実施形態では、ロッドレンズ110の下側に拡散レンズ40のみを配置したものを示したが、ロッドレンズ110と拡散レンズ40との間にシリンドリカルレンズ130を配置することも可能である (図28参照)。図28では照明装置本体1内に反射シート2が設けられているものを示す。これにより、ロッドレンズ110を通過した平行光はシリンドリカルレンズ130によってY方向に収束し、前記集光位置L2よりも幅寸法の小さい集光位置に光を集光することができる。 【0056】また、第2実施形態では、ロッドレンズ110の下側に拡散レ ンズ40を配置したものを示したが、拡散レンズ40を各LED100とロッドレンズ110の上面(受光レンズ部110a)との間に配置することも可能である(図29及び図30参照)。図29及び図30では照明装置本体1内に反射シート2を設けたものを示す。これにより、複数の拡散レンズ40を各LED100の並設方向に並べて設けることが可能と とも可能である(図29及び図30参照)。図29及び図30では照明装置本体1内に反射シート2を設けたものを示す。これにより、複数の拡散レンズ40を各LED100の並設方向に並べて設けることが可能となる。 この場合、各拡散レンズ40の端部が各LED100の間に配置されるようにする。このため、前記集光位置L2に各拡散レンズ40の端部が影となってあらわれることがない。また、各LED100の光が主にX方向に拡散されてY方向に無用に拡散されることがないという第1実施形態の作用効果も得ることができる。 【0057】このように、各LED100とロッドレンズ110の上面との間に拡散レンズ40を配置する場合は、複数の拡散レンズ40を各LED100の並設方向に並べて設けることができるので、照明装置本体1のX方向の寸法に応じた拡散レンズ40を準備する必要がない。即ち、拡散レンズ40の寸法を調整するために拡散レンズ40の端材が発生しないので、 製造コストの低減を図る上で有利である。 【0058】また、拡散レンズ40は光を主にX方向に拡散するようになっているので、受光レンズ部110aが各LED100の所定の照射角度範囲から照射される光を受光可能な位置に配置されていれば、前述と同様に集光位置L2を効率良く照明することができる。 【0059】尚、第2実施形態では、LEDチップ101と透明カバー10 2とから成るLED100を用いたものを示したが、透明カバー102が設けられていないLEDチップ101から成るLED100を用いることも可能である。この場合、LED100の光源であるLEDチップ101と受光レンズ部110aとをさらに近づけることができる。 【0060】図31は本発明の第3実施形態を示す照明装置のY方向断面図 で である。この場合、LED100の光源であるLEDチップ101と受光レンズ部110aとをさらに近づけることができる。 【0060】図31は本発明の第3実施形態を示す照明装置のY方向断面図 である。尚、第1実施形態及び第2実施形態と同等の構成部分には同一の符号を付して示す。 【0061】この照明装置は第2実施形態においてロッドレンズ110の代わりにシリンドリカルレンズ140を設け、照明装置本体1内に第1実施形態と同様の反射シート2を設けたものである(図31参照)。シリンド リカルレンズ140はアクリルなどの透明なプラスチックやガラスから成る。また、シリンドリカルレンズ140は各LED100の真下に各LED100に沿って延びるように設けられるとともに、シリンドリカルレンズ140の上面(各LED100側の面)によって受光レンズ部140aが形成されている。また、シリンドリカルレンズ140は上側に凸面が設 けられている。また、受光レンズ部140aは各LED100に接触しており、受光レンズ部140aは各LED100における中央部から略65°の照射角度範囲から照射される光を受光するようになっている。即ち、受光レンズ部110aは各LED100における中央部から略40°の照射角度範囲(以下、各LED100の所定の照射角度範囲とする。)から 照射される光も受光するようになっている。これにより、各LED100 の光は受光レンズ部140aによってY方向の内側に屈折するとともに、若干Y方向に広がりながら下方に向かって進む光となり、第2実施形態の集光位置L2よりも幅寸法の大きい集光位置に集光される。このため、各LED100における所定の照射角度範囲から照射された光はほとんど減衰することなく集光位置に照射される。また、ロッドレンズ 施形態の集光位置L2よりも幅寸法の大きい集光位置に集光される。このため、各LED100における所定の照射角度範囲から照射された光はほとんど減衰することなく集光位置に照射される。また、ロッドレンズ110の代わ りにシリンドリカルレンズ140を設けたので、照明装置本体1における光の照射方向の寸法を小さくすることができ、照明装置の小型化及び軽量化を図る上で極めて有利である。 【0062】また、シリンドリカルレンズ140と拡散レンズ40との間に第1実施形態の第1レンズ20(リニアフレネルレンズ)を設けることも 可能である(図32参照)。これにより、各LED100の光は受光レンズ部140aによって若干Y方向に広がりながら下方に進む光となり、その光が第1レンズ20によってY方向に収束する。即ち、各LED100の光が第2実施形態の集光位置L2よりも幅寸法の小さい集光位置に集光される。 【0063】さらに、拡散レンズ40をシリンドリカルレンズ140と第1レンズ20との間に設けることも可能である(図33参照)。この場合、シリンドリカルレンズ140と第1レンズ20によって拡散レンズ40を保持することができるので、拡散レンズ40が薄く成形されている場合でも照明装置本体1への取付けを容易に行うことができ、製造コストの低減 を図る上で有利である。また、拡散レンズ40がシリンドリカルレンズ140及び第1レンズ20によって保護されるので、拡散レンズ40の耐久性を向上する上で極めて有利である。 【0064】また、図32において各LED100と受光レンズ部140aとの間に所定の隙間G2を設けることも可能である(図34参照)。この 場合、受光レンズ部140aは各LED100における中央部から略40 °の照射角度範囲(各LED 受光レンズ部140aとの間に所定の隙間G2を設けることも可能である(図34参照)。この 場合、受光レンズ部140aは各LED100における中央部から略40 °の照射角度範囲(各LED100における所定の照射角度範囲)から照射される光を受光するようになっている。これにより、各LED100の光は受光レンズ部140aによってY方向の内側に向かって屈折するとともに、略平行光となって下方に向かって進み、第1レンズ20によってY方向に収束する。また、図32の場合に比べてY方向の収束が早くなる。 即ち、各LED100と受光レンズ部140aとの距離によって集光位置を調整することができる。 【0065】また、図32において第1レンズ20の代わりにシリンドリカルレンズ150を設けることも可能である(図35参照)。この場合、シリンドリカルレンズ150は下側に凸面を有している。これにより、各L ED100の光は受光レンズ部140aによってY方向の内側に向かって屈折するとともに、若干Y方向に広がりながら下方に進む光となり、シリンドリカルレンズ150によって略平行光となるとともに、第2実施形態の集光位置L2と同様の集光位置に照射される。 【0066】さらに、図35において各シリンドリカルレンズ140,15 0の間に拡散レンズ40を設けることも可能である(図36)。この場合でも各LED100の光は拡散レンズ40によって主にX方向に拡散されてY方向に無用に拡散されることがない。また、各シリンドリカルレンズ140,150によって拡散レンズ40を保持することができるので、拡散レンズ40が薄く成形されている場合でも照明装置本体1への取付けを 容易に行うことができ、製造コストの低減を図る上で有利である。また、拡散レンズ40が各シリン を保持することができるので、拡散レンズ40が薄く成形されている場合でも照明装置本体1への取付けを 容易に行うことができ、製造コストの低減を図る上で有利である。また、拡散レンズ40が各シリンドリカルレンズ140,150によって保護されるので、拡散レンズ40の耐久性を向上する上で極めて有利である。 【0067】また、図32において第1レンズ20の代わりにロッドレンズ170を設けることも可能である(図37参照)。この場合、各LED1 00の光は受光レンズ部140aによって屈折するとともに、若干Y方向 に広がりながら下方に進む光となり、ロッドレンズ170によってY方向に収束する。 【0068】図38は本発明の第4実施形態を示す照明装置のY方向断面図である。尚、第1実施形態及び第2実施形態と同等の構成部分には同一の符号を付して示す。 【0069】この照明装置は第2実施形態においてロッドレンズ110の代わりにロッドレンズ170及び平板状の透明板180を設け、照明装置本体1内に第1実施形態と同様の反射シート2を設けたものである。ロッドレンズ170はアクリルなどの透明なプラスチックやガラスから成り、各LED100に沿って延びるように設けられている。透明板180はアク リルなどの透明なプラスチックやガラスから成り、各LED100とロッドレンズ170との間に配置されている。また、透明板180は各LED100の真下に各LED100に沿って延びるように設けられ、透明板180の上面180aは各LED100に接触している。一方、第2実施形態に示すように、各LED100は中央部から略40°の照射角度範囲 (各LED100の所定の照射角度範囲)内の光の照射量を他の照射角度範囲よりも多くしている。 【0070】ここで、透明 施形態に示すように、各LED100は中央部から略40°の照射角度範囲 (各LED100の所定の照射角度範囲)内の光の照射量を他の照射角度範囲よりも多くしている。 【0070】ここで、透明板180の上面180aは各LED100に接触しているので、各LED100において中央部から略40°の照射角度範囲内の光は透明板180の上面180aに照射される。また、透明板18 0の屈折率は空気の屈折率よりも大きいので、透明板180の上面180aによって各LED100の光がY方向の内側に向かって屈折し、若干Y方向に広がりながら下方に進む光となる。また、透明板180の下方にはロッドレンズ170が設けられているので、透明板180を通過した光はロッドレンズ170によって第2実施形態の集光位置L2と同様の集光位 置に照射される。 【0071】このように、第4実施形態によれば、各LED100とロッドレンズ170との間に透明板180が設けられ、各LED100と透明板180の上面180aとが接触しているので、各LED100の光は透明板180の上面に照射されるとともに、透明板180の上面180aによってY方向内側に向かって屈折し、その光がロッドレンズ170によって 所定の集光位置に集光される。即ち、各LED100から出た光をY方向内側に向かって屈折させることができ、空気中を通過する際に生ずる拡散も極力少なくすることができるので、集光位置を効率良く照明する上で有利である。 ⑵ 本件各発明の技術的意義 本件明細書の記載によれば、本件各発明は次のような技術的意義を有すると認められる。 本件各発明は、紙、鋼板などの帯状部材を成形する工程において、帯状部材の欠陥の有無を検査するためのラインセンサカメラの照明装 よれば、本件各発明は次のような技術的意義を有すると認められる。 本件各発明は、紙、鋼板などの帯状部材を成形する工程において、帯状部材の欠陥の有無を検査するためのラインセンサカメラの照明装置に関するものである(【0001】)。 近年では技術の発達により帯状部材の成形速度が速くなり、ラインセンサカメラによる検知の高速化が要求されており、高速で検知するために必要な光量を確保する照明装置として、帯状部材の幅方向に並設された複数のLEDと、各LEDの並設方向に延びるように設けられたシリンドリカルレンズとを備え、各LEDの光がシリンドリカルレンズを通過して帯状部材の表面 に一直線上に集光するようにしたものが知られていた(【0002】~【0004】)。もっとも、このような照明装置においては、光源として複数のLEDを使用していることから集光位置において光量のむらを生じる一方、すりガラスを設けて各LEDからの光を拡散させて集光位置における光量のむらを低減しようとすると光量を確保するために各LEDの出力を大きくし なければならないなどの問題があった(【0005】【0006】)。 本件各発明は、所定方向に並設された複数のLEDと、各LEDの並設方向に延びるように設けられた集光レンズとを備え、各LEDの光が集光レンズを通過して集光レンズから所定の距離だけ離れた位置に線状に集光するようにした照明装置において、前記各LEDから集光位置までの光の経路中に光を主に各LEDの並設方向に拡散させる拡散レンズを備えるとともに、集 光レンズの各LED側の面によって受光レンズ部を形成し、受光レンズ部を、各LED側に凸面状に形成するとともに各LEDの並設方向に延びるように形成し、各LEDにおいて他の照射角度範囲よりも 、集 光レンズの各LED側の面によって受光レンズ部を形成し、受光レンズ部を、各LED側に凸面状に形成するとともに各LEDの並設方向に延びるように形成し、各LEDにおいて他の照射角度範囲よりも光の照射量を多くした所定の照射角度範囲から照射される光を受光可能に配置し、前記拡散レンズを複数の凸レンズ部等から形成し、各凸レンズ部を、各LEDの並設方向への 曲率半径が各LEDの並設方向と直交する方向への曲率半径よりも小さい曲面状に形成し、前記各凸レンズ部を、互いに近傍に配置された凸レンズ部同士で各LEDの並設方向への曲率半径が異なるように形成して、拡散レンズによってLEDの光を主に各LEDの並設方向に効果的に拡散させることにより、所定方向に並設された複数の光源の光を無用に減衰させることなく所 定の位置に線状に集光させ、しかも集光位置における光量のむらを低減することを実現するものである(【0007】~【0010】)。 2 被告製品について前提事実、各項末尾に掲記の証拠及び弁論の全趣旨によれば、次の各事実が認められる。 ⑴ 被告は、オプティカル社を介してルミニット社製のLSDを購入し、ラインセンサカメラ撮像位置照明用の照明装置である各被告製品の、LEDの光の経路上にLSDを設置して使用している。 ルミニット社は、平成13年頃からLSDを販売しており、オプティカル社は、これを日本国内に輸入し、販売している。 ⑵ LSDは、光の屈折作用を用いてパターンの形状により所定の拡散角度で 入射光を拡散させる拡散フィルムであり、その表面の微細な構造体により、凸レンズと凹レンズがシームレスかつランダムに配置されたマイクロレンズアレイ(小さなレンズの集合体)として機能し、拡散板に真っ直ぐに(鉛直に)入ってきた光は、 であり、その表面の微細な構造体により、凸レンズと凹レンズがシームレスかつランダムに配置されたマイクロレンズアレイ(小さなレンズの集合体)として機能し、拡散板に真っ直ぐに(鉛直に)入ってきた光は、表面の凹凸によってランダムに広げられ、それらが重なり合うことによって照明光が均一にされムラが解消される。型番中の製品 名「LSD」の次に続く数字等により各製品の拡散角度が表されており、例えば、「LSD30×4…」という型番の製品では、長角30度、短角4度の楕円状に入射光が拡散される。 LSDは、基板にUV硬化剤を塗布して型を押し当ててパターンを転写した上、UV光を照射して硬化(キュアリング)して製造されている。この基 板は、ホログラフィック技術を用い、光の強度と拡散角度の関係をガウス分布で近似した場合に拡散光の強度が入射光の強度の半分になる角度をもって拡散角度とし、LSDが統計的に評価してフィルム全体として入射光を所定の角度で拡散する性能を有するように設計して作成されており、LSDの表面の構造体の凹凸の部分の個々の大きさや形状を規定して作成されているの ではない。すなわち、LSDは統計的に評価してフィルム全体として一定程度の性能を発揮することを志向した製品であり、同じ型番のLSDであってもその表面の具体的な形状は必ずしも同一ではない。 (本項につき、甲35、乙6~8、114、169、弁論の全趣旨)⑶ オプティカル社が作成した平成15年4月当時のLSDのカタログには、 LSDの特性と機能について、サーフェス・レリーフホログラムを樹脂面に加工したものであり、マイクロ凹レンズアレイと同等の効果を発揮すること、周期性のないランダムな構造になっているため、出射された光は、モアレ縞や色ずれが発生しないこと、大量生産が可能なロー を樹脂面に加工したものであり、マイクロ凹レンズアレイと同等の効果を発揮すること、周期性のないランダムな構造になっているため、出射された光は、モアレ縞や色ずれが発生しないこと、大量生産が可能なロールシート成型であることなどが記載されていた。(甲35) また、オプティカル社が作成した平成15年8月当時のLSDのカタログ には、LEDの特徴として、「サーフェス・レリーフホログラムパターンにより作られるミクロンレベルの表面構造は、マイクロ凹レンズアレイと同様に屈折作用で光を拡散します。パターンは基板上にランダムに配置され周期性がなくモアレ縞や色ずれを発生させません。パターンの形状により拡散角度が制御でき、同時に円形、楕円形、矩形に整形します。」という点が挙げ られていた。(乙6)さらに、オプティカル社が作成した令和元年10月当時のLSDのカタログには、LSDについて、レンズを応用した光学シートで光の拡散をコントロールする製品であり、ポリカーボネイトをベースとした光拡散・光学フィルム(シート)がレンズと同様に光を曲げて拡散し、照明ムラを解消したり 光の照射範囲をコントロールしたりできること、表面の形状はホログラフィックパターン(ランダムな凹凸)となっており、光はこれを「レンズ」として捉えることなどが記載され、その技術的な特徴として、①「ホログラフィック技術を応用したマイクロレンズアレイ/ホログラフィック技術を応用したレンズ拡散板:LSDは、拡散板表面の微細な構造体により、凸レンズと 凹レンズがシームレスかつランダムに配置されたマイクロレンズアレイ(小さなレンズの集合体)として機能します。そのため、拡散板に真っ直ぐに(鉛直に)入ってきた光は、表面の凹凸によってランダムに広げられ、それらが重なり合うことで照明 に配置されたマイクロレンズアレイ(小さなレンズの集合体)として機能します。そのため、拡散板に真っ直ぐに(鉛直に)入ってきた光は、表面の凹凸によってランダムに広げられ、それらが重なり合うことで照明光を均一にし、ムラを解消することができます。」、②「曲率をコントロールして幅広い拡散角を実現/LSDの拡散角 度は構造面側に平行光が入射した際の、放射強度の半値全幅(FWHM)で規定されています。拡散板表面の微細な構造体は、その曲率が大きくなるほど拡散角が狭くなり、曲率が小さくなるほど拡散角が広くなります。この形状を変えて規格化することにより、多くの種類をラインナップしています。 そのため、最も効果的な拡散角を選ぶことができ、光を無駄にせず有効に使 用することが可能になります。」、③「反射光の再利用による優れた透過率 /レンズ拡散板:LSDの表面には数十ミクロン程度のレンズ構造がランダムに配置されているので、一般的な拡散板であれば光が来た方向に戻ってしまう光(フレネル反射による反射光)を再利用し、後方散乱を少なくすることができます。そのため、反射によって浪費される光は非常に少なくなり、400~1100nmの波長域で85~92%という優れた透過率を実現し ています。」という各点が挙げられていた。また、同カタログには、LSDには、光を円形状に拡散するものや楕円状に拡散するものがあり、このうち光を楕円状に拡散するものの標準在庫品としては、LSD60×10PC10-12(拡散角度60度×10度)、LSD60×1PC10-12(拡散角度60度×1度)、LSD40×1PC10-12(拡散角度40度× 1度)、LSD30×5PC10-12(拡散角度30度×5度)という型番の製品があり、受注生産品として、拡散角度がそれぞれ、90度 0度×1度)、LSD40×1PC10-12(拡散角度40度× 1度)、LSD30×5PC10-12(拡散角度30度×5度)という型番の製品があり、受注生産品として、拡散角度がそれぞれ、90度×60度、95度×25度、80度×50度、75度×45度、60度×30度、60度×10度、60度×1度、50度×3度、40度×10度、40度×1度、30度×5度、30度×3度、30度×1度のものなどがあることが記載さ れていた。(乙7)⑷ 原告の調査によれば、例えば、被告製品1のうちSPX-TA30-240-Wという型番の製品である原告の示す例1-1には、LSD30×4PC10-S36.5が、被告製品1のうちSPX-TA30-360-Wという型番の製品である原告の示す例1-2には、LSD50×4PC10- S36.5が、被告製品2のうちSPX-TB80-240-Wという型番の製品である原告の示す例2には、LSD30×1PC10-S36.5が使用されていたものがあった。もっとも、その他の各被告製品に使用されているLSDの型番等は明らかでない。 また、原告の調査によれば、原告の示す各例において、各LEDの並設方 向の切断断面と各LEDの並設方向と直交する方向の切断断面の形状の例と して、それぞれ別紙原告の示す例のようなものがあった。なお、原告の調査は破壊的方法によるものであり、原告の示す各例において、各LEDの並設方向の切断と各LEDの並設方向と直交する方向の切断とは別の箇所においてされたものである。 (本項につき、甲22~27、乙113、弁論の全趣旨) 3 争点①(各被告製品が本件各発明の技術的範囲に属するか。)について⑴ 本件各発明の「複数のレンズ部」、「各レンズ部」(構成要件1D、1E つき、甲22~27、乙113、弁論の全趣旨) 3 争点①(各被告製品が本件各発明の技術的範囲に属するか。)について⑴ 本件各発明の「複数のレンズ部」、「各レンズ部」(構成要件1D、1E等)について本件各発明の特許請求の範囲には、「前記拡散レンズを複数のレンズ部から形成し、各レンズ部を、各LEDの並設方向への曲率半径が各LEDの並 設方向と直交する方向への曲率半径よりも小さい曲面状に形成するとともに、光の経路と交差する所定の面上に並ぶように配置し、前記各レンズ部を、互いに近傍に配置されたレンズ部同士で各LEDの並設方向への曲率半径が異なるように形成したことを特徴とする」(構成要件1D~F)と記載されている。 これらによれば、本件各発明の照明装置の拡散レンズは、複数のレンズ部から形成されていて、各レンズ部の各LEDの並設方向への曲率半径と、各LEDの並設方向と直行する方向への曲率半径を比較することができるのであり、また、各レンズ部同士で各LEDの並設方向への曲率半径が異なるというというのであるから、本件発明のレンズ部は、拡散レンズにおいて、そ こに形成されているという複数のレンズ部のそれぞれのレンズ部について、その位置、形状が特定された上で、それぞれのレンズ部(各レンズ部)についてのLEDの並設方向への曲率半径及びLEDの並設方向と直交する方向への曲率半径を把握することができるものであると理解するのが自然なものである。 本件明細書をみると、特許請求の範囲と同様の記載があるほか、第1の実 施形態においては、各レンズ部42について、「各レンズ部42は基板41の上面から上方に突出するように形成されるとともに、Y方向に長い略楕円形状に形成された凸レンズから成る。各レンズ部42 実 施形態においては、各レンズ部42について、「各レンズ部42は基板41の上面から上方に突出するように形成されるとともに、Y方向に長い略楕円形状に形成された凸レンズから成る。各レンズ部42は、例えばX方向の寸法が数十μm~数μmに形成され、Y方向の寸法が数mm~数十mmに形成されている。即ち、各レンズ部42はX方向への曲率半径RXがY方向への 曲率半径RYよりも小さい(図6及び図7参照)。」(【0017】)と記載され、また、「各レンズ部42のY方向への曲率半径RYは可能な限り大きく形成されているので、光は各レンズ部42を通過する際にY方向に屈折しない。但し、各レンズ部42のY方向端部は小さな曲率半径RTを有するので、各レンズ部42のY方向端部を通過する光のみがY方向に屈折する。」 (【0020】)と記載されている。したがって、同実施形態では、ぞれぞれのレンズ部について、基板の上面から上方に突出するものであることや、略楕円形状上でX方向とY方向の寸法が特定できることが記載されている。 また、拡散レンズのY方向断面図である図6及びX方向断面図である図7には、基準となる平面とそこから上方に突出している部分である各レンズ部4 2が記載されている。そして、Y方向断面図である図6には、Y方向の曲率半径について、レンズ部が異なる曲率の曲面が連なる複合曲面を有することが記載されているが、本件各発明においてそれぞれのレンズ部に求められる機能を考慮し、光の屈折状況を考慮して、Y方向端部の曲率半径(RT)ではなく、そのレンズ部のY方向の曲率半径はRYであるとして、それとX方 向の曲率半径RXとの比較を行っており、そのレンズ部について、Y方向の曲率半径RYを有するといえることが記載されている(【0017】、【0020】)。また 半径はRYであるとして、それとX方 向の曲率半径RXとの比較を行っており、そのレンズ部について、Y方向の曲率半径RYを有するといえることが記載されている(【0017】、【0020】)。また、本件明細書には、他の実施形態として、「シート状の基板51の上面に複数のシリンドリカルレンズ部52を有する拡散レンズ50を用いることも可能である(図10及び図11)。この場合、拡散レンズ5 0は周知のレンチキュラーレンズであり、各シリンドリカルレンズ部52は Y方向に延びるように設けられている。各シリンドリカルレンズ部52は、例えばX方向の寸法が数十㎛から数百㎛に形成されている。」(【0032】)と記載されている。そこでは、各シリンドリカルレンズ部について、X方向の寸法を特定することができることが記載されており、X方向断面図の図11においてもそれぞれのシリンドリカルレンズの位置、形状を特定す ることができる。さらに、本件明細書には、他の実施形態として、「シート状の基板61の上面に複数の略楕円形状の凹レンズから成るレンズ部62を設けた拡散レンズ60を用いることも可能である(図12乃至図14参照)。 この場合も、各レンズ部62のX方向の曲率半径RXはY方向の曲率半径RYよりも小さい。」(【0033】)との記載があり、同記載と図12ない し図14をみると、基板の上面とそこからくぼんだ凹レンズによるレンズ部が設けられていることが理解でき、それぞれのレンズ部の位置、形状を特定でき、それらについて、RX又はRYという、X方向及びY方向の曲率半径を有することが記載されている。 これら本件明細書の記載をみても、本件各発明の実施形態として記載され ているものは、本件発明の拡散レンズにあるという複数のレンズ部(各レンズ部)のそれぞれ 径を有することが記載されている。 これら本件明細書の記載をみても、本件各発明の実施形態として記載され ているものは、本件発明の拡散レンズにあるという複数のレンズ部(各レンズ部)のそれぞれのレンズ部について、その位置、形状を特定した上で、それらのレンズ部についてのLEDの並設方向への曲率半径及びLEDの並設方向と直交する方向への曲率半径を把握することができるものであるといえる。それぞれのレンズ部については、一方向に異なる曲率を有する複合曲面 を有するものも含まれるものの、その場合でも、そのレンズ部が特定された上で、そのレンズ部に求められる機能を考慮し、そのレンズ部についてある方向において曲率半径(RY)を有するものとしている。そして、本件明細書において、それぞれのレンズ部の位置、形状等が特定されないことを前提とする記載はない。 このような特許請求の範囲及び本件明細書の記載によれば、本件各発明の 拡散レンズは、それぞれについてその位置、形状が特定される複数のレンズ部を有するものであり、そのそれぞれのレンズ部についてのLEDの並設方向への曲率半径及びLEDの並設方向と直交する方向への曲率半径を把握することができるものであるといえる。そして、特許請求の範囲及び本件明細書の記載からも、本件各発明は、拡散レンズにおいてそのような各レンズ部 を有する発明について、前記1⑵のような効果を奏するという技術的意義を有するものと認められる。 ⑵ 各被告製品において使用されているLSD(もっとも、各被告製品に実際に使用されている各LSDの種類や具体的構成は明らかではない(前記2⑵、⑷)。)について検討する。 各被告製品におけるLSDは、拡散レンズの機能を有するフィルム表面の構造体である数十μm程度の微細な凹 いる各LSDの種類や具体的構成は明らかではない(前記2⑵、⑷)。)について検討する。 各被告製品におけるLSDは、拡散レンズの機能を有するフィルム表面の構造体である数十μm程度の微細な凹凸が、シームレスかつランダムに、すなわち継ぎ目なく不規則に配置されたものであり、かつ、凹凸の部分の個々の大きさや形状を規定して作成されているものではなく、統計的に評価してフィルム全体として入射光を所定の角度で拡散する性能を有するように設計 されているものである(同⑴~⑶)。 すなわち、各被告製品におけるLSDは、フィルムの表面に微細な凹凸の構造体を有し、それらが凸レンズと凹レンズがシームレスかつランダムに配置されたマイクロレンズアレイとして機能し、それぞれの微細な凹凸の構造体によって光がランダムに広げられるが、それらが重なり合うことによって、 統計的に評価して、フィルム表面全体が所定の性能を有する拡散レンズとしての機能を有するものである。そして、各被告製品におけるLSDがこのようなものであるところ、そこにおいて、前記⑴のとおりの本件各発明におけるそれぞれの「レンズ部」を把握することは困難なものといえる。そして、原告は、各被告製品について、その断面図の例を示すところ、その各例にお いても、別紙原告の示す例のとおり、LSDの表面は境目なく不規則に様々 な形状の凹凸が連続しており、本件各発明におけるそれぞれの「レンズ部」を把握することができない。 原告は、原告の示す各例において、LSDの表面の部分的に突出した複数の部分等はそれぞれレンズとして作用するから、それぞれが1つの「レンズ部」であり、「複数のレンズ部」を備えることを主張する。しかし、前記⑴ のとおり、本件各発明の「レンズ部」は、それぞれのレンズ部の位置、形状 れレンズとして作用するから、それぞれが1つの「レンズ部」であり、「複数のレンズ部」を備えることを主張する。しかし、前記⑴ のとおり、本件各発明の「レンズ部」は、それぞれのレンズ部の位置、形状が特定されるものであって、本件各発明は拡散レンズにそのような「レンズ部」を有するものにより前記1⑵のような効果を奏するといえるものであるところ、原告の示す各例においても、上記のようなそれぞれのレンズ部(各レンズ部)について、その位置、形状を具体的に特定するものではない(前 記第2の2⑴(原告の主張)イ、別紙原告の主張する凸部の例)。 以上によれば、各被告製品に使用されているLSDの形状によれば、各被告製品において、本件各発明の「複数のレンズ部」、「各レンズ部」(構成要件1D、1E等)にいうそれぞれの「レンズ部」の範囲を特定することができないものであって、各被告製品は本件各発明にいう「各レンズ部」を有 するということはできず、それぞれのレンズ部についてのLEDの並設方向への曲率半径及びLEDの並設方向と直交する方向への曲率半径を把握することができず、各被告製品は、本件各発明の曲率半径についての構成(構成要件1E、1F)を充足するともいえない。 ⑶ 以上から、各被告製品は、本件発明1、3の構成要件1Dから1F、3A を充足せず、ひいては、本件発明2の構成要件2Cも充足しないから、本件各発明の技術的範囲に属しない。 第4 結論以上によれば、原告の各請求はいずれも理由がないから棄却すべきである。 よって、主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第46部 裁判長裁判官柴田義明 裁判官佐伯 とおり判決する。 東京地方裁判所民事第46部 裁判長裁判官柴田義明 裁判官佐伯良子 裁判官仲田憲史 別紙被告製品目録以下のいずれかの型番を有するラインスキャンカメラ用LED光源。 1 SPX-TAなお、少なくとも以下の型番を有するものを含む(▲には「07」、「30」、「70」のいずれかの数字が、●には120から4200の120ごとの数字が入る。)。 SPX-TA▲-●-WSPX-TA▲-●-RSPX-TA▲-●-GSPX-TA▲-●-BSPX-TA▲C-●-WSPX-TA▲C-●-RSPX-TA▲C-●-GSPX-TA▲C-●-BSPX-TA▲M-●-WSPX-TA▲M-●-RSPX-TA▲M-●-GSPX-TA▲M-●-BSPX-TA▲MC-●-WSPX-TA▲MC-●-RSPX-TA▲MC-●-GSPX-TA▲MC-●-B 2 SPX-TB80なお、少なくとも以下の型番を有するものを含む(●には120から3960の120ごとの数字が入る。)。 SPX-TB80-●-WSPX-TB80-●-RSPX-TB80-●-GSPX-TB80-●-BSPX-TB80M-●-WSPX-TB80M-●-RSPX-TB80M-●-GSPX-TB80M-●-B以上 別紙 -TB80-●-BSPX-TB80M-●-WSPX-TB80M-●-RSPX-TB80M-●-GSPX-TB80M-●-B以上 別紙本件発明図面【図1】 【図2】 【図4】 【図5】 【図6】 【図7】 【図8】 【図9】 【図10】 【図11】 【図12】 【図13】 【図14】 以上 別紙無効審判請求事件における原告の主張 1 無効審判事件答弁書(乙9)(「本件発明1」は本件発明1を、「本件発明10」は本件発明3を、「甲1発明」は実開昭59-17437号公報(甲34)に記載された発明を意味する。)「 本件発明1における各々の凸レンズ部は、本件明細書の図7に示されているように、拡散レンズをX方向に切断して見た時に透明基板…から突出した凸曲面レンズであり、全体的に滑らかな曲面状である。」「 一方、甲1発明では、…溝…を構成する各々の面…によって光をX方向に曲げることにより、X方向への光の拡散を行っている。 …LEDから真下に向かって最短距離で溝…に届く光は…溝を構成する面…の向きに応じて曲げられる。このように面…で光が曲がることを利用し、甲1発明では、面…の向きをランダムに設定することにより光の拡散を効果的に行うことを狙っている。なお、溝…を構成する各面…は…平面状である。 …各々の溝…が…面で構成されているので、LEDから真下に向かって最短距離で溝…に届く光の殆どがX方向に曲げられ…面…の間に暗部が生ずる…。 また、各々の溝…が…面…によって光をX方向に曲 …各々の溝…が…面で構成されているので、LEDから真下に向かって最短距離で溝…に届く光の殆どがX方向に曲げられ…面…の間に暗部が生ずる…。 また、各々の溝…が…面…によって光をX方向に曲げるので、下方に向かう光の成分が殆んどない。 従って、甲1発明は、本件発明1のようにLED光軸近傍の強い光を下方(照射面に対し垂直な方向)に向かって最短距離で照射して光の減退を低減するものでもなく、LEDからの光を拡げる度合いをランダムにすることにより集光位置における光量のむらを低減するものでもなく、本件発明1とは課題解決原理が完全に異なるものである。」「 本件発明10は、本件発明1の構成に加え、「前記複数の凸レンズ部を…前記LEDの並設方向と直交する方向及び前記LEDの並設方向に不規則に並ぶ ように配置した」との構成を採用したものである。 つまり、本件明細書の図5…に示されているように、複数の凸レンズ部42が各LEDの並設方向(X方向)とその直交方向(Y方向)に不規則に並ぶものである。 このような構成の拡散レンズのX方向のある位置…を見ると、当該X方向の位置において複数の凸レンズ部42がY方向に並んでいる。…」「 …本件発明1の「前記拡散レンズを、…該透明な基板の厚さ方向一方の面上に並ぶように設けられた複数の凸レンズ部から形成し、各凸レンズ部を、各LEDの並設方向への曲率半径が各LEDの並設方向と直交する方向への曲率半径よりも小さい曲面状に形成し」と、「前記各凸レンズ部を、互いに近傍に配置された凸レンズ部同士で各LEDの並設方向への曲率半径が異なるように形成し」は、本件明細書の段落【0021】、図7、図9等に説明されているように、透明な基板41の上に凸曲面である凸レンズ部42が設けられ、LED並設方向(X方向)の断面で への曲率半径が異なるように形成し」は、本件明細書の段落【0021】、図7、図9等に説明されているように、透明な基板41の上に凸曲面である凸レンズ部42が設けられ、LED並設方向(X方向)の断面で見た際に、透明基板41から突出している各々の凸レンズ部41の略全体が滑らかな凸曲面となっていることを意味している。 本件発明1は、各々の凸レンズ部41の略全体を滑らかな凸曲面とすることにより、…全ての凸レンズ部により光を下方(照射面に対し垂直な方向)に向かって光を拡げながら照射することを狙い、また、近傍に配置された凸レンズ部同士で光を拡げる度合いを異ならせるようにし、これにより、各社の理想(光の減退が0%、且つ、光量のむらも完全に無い照明装置)にできるだけ近づけることを狙っているものである。」 2 無効審判事件訂正請求書(乙12)「 特許請求の範囲の請求項10の「前記各レンズ部を前記所定の面上に不規則に並べて配置した」を、特許請求の範囲の減縮を目的として『前記複数の凸レンズ部を、前記透明な基板の前記面上に前記LEDの並設方向と直交する方向及び前記LEDの並設方向に不規則に並ぶように配置した』と訂正す る。」は、「 …各レンズ部がどのように不規則に配置されているかを具体的に説明するために、各レンズ部が前記透明な基板の前記面上に前記LEDの並設方向と直交する方向及び前記LEDの並設方向に並ぶように配置され、また、不規則に配置されていることを限定するものである…。」 3 無効審判事件意見書(乙10)(「引用例3」は、オプティカル社作成に係る平成15年4月当時のLSDのカタログ(甲35、本文第3の2⑶)を、「引用発明1」は乙33発明を、「引用発明2」は、特開2000―280267号公報に記載された発明を意味する。) カル社作成に係る平成15年4月当時のLSDのカタログ(甲35、本文第3の2⑶)を、「引用発明1」は乙33発明を、「引用発明2」は、特開2000―280267号公報に記載された発明を意味する。)「 無効理由通知書では、「また、引用例3に異方性の拡散板を用いてLED間の輝度ムラに対処する旨の記載があることも、引用発明1の拡散板に代えて引用発明2を採用することの動機付けを裏付けるものである」と説明されています。 ここで、引用例3の2頁目の「LSDの特性と機能」の項には、「サーフェス・レリーフホログラムを樹脂面に加工。マイクロ凹レンズアレイと同等の効果を発揮します。」と説明されています。しかし、「LSDの特性と機能」の項の4行以降の説明や、引用例3のその他の頁の説明は、LSDという製品に関するものです。…構造は引用例3の2頁目の「LSDの特性と機能」の項の「LSD20度表面」という写真に示されているように、複数のいびつな突起又は窪みを有するものであり、マイクロ凹レンズアレイと構造が異なるものです。」 4 無効審判事件上申書(乙13)(「訂正発明1」は本件発明1について訂正請求したもの、「訂正発明10」は本件発明3について訂正請求したものを意味する。) 「 …模式図3に示すように、このような凸レンズが多数あり、かつ隣り合うレンズ同士(中心線X1、X2で示すレンズ同士)で曲率が異なり(訂正発明1)、また、凸レンズの設けられた位置がランダム(隣り合う凸レンズ同士の中心線Y1、Y2が前後にずれている)になっていると(訂正発明10)、1つの凸レンズで生じる三次元拡散効果が、多数のランダムなサイズの凸レンズ同士で混ざり合うので、さらに複雑度が増し、光のむらの低減効果が得られるのである。…」以上 正発明10)、1つの凸レンズで生じる三次元拡散効果が、多数のランダムなサイズの凸レンズ同士で混ざり合うので、さらに複雑度が増し、光のむらの低減効果が得られるのである。…」以上 別紙 原告の示す例1-1⑴ 各LEDの並設方向の切断断面の例 ⑵ 各LEDの並設方向と直交する方向の切断断面の例 1-2⑴ 各LEDの並設方向の切断断面の例 ⑵ 各LEDの並設方向と直交する方向の切断断面の例 ⑴ 各LEDの並設方向の切断断面の例 ⑵ 各LEDの並設方向と直交する方向の切断断面の例 以上 別紙 原告の示す凸部の例1-1⑴ ⑵ 1-2⑴ ⑵ ⑴ ⑵ 以上
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