主文 被告人を懲役10月に処する。 未決勾留日数中40日をその刑に算入する。 マイナスドライバー1本(平成15年押第82号符号1)を没収する。 理由 (認定犯罪事実)被告人は,業務その他正当な理由による場合でないのに,平成15年9月22日午前3時5分ころ,横浜市A区(以下略)先路上において,指定侵入工具であるドライバー(先端部が平らでその幅約0.8センチメートル,長さ約28.5センチメートルのマイナスドライバー)1本(平成15年押第82号符号1)を,運転中の自転車の前かご内に入れた布袋の中に隠して携帯した。 (証拠)略(累犯前科)略(法令の適用)該当罰条特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律16条,4条,同法施行令2条1号刑種の選択 懲役刑累犯加重刑法56条1項,57条(再犯の加重)未決勾留日数の算入刑法21条没収刑法19条1項1項,2項本文訴訟費用(不負担) 刑訴法181条1項ただし書(量刑の事情)被告人は,午前3時に,上下黒の服装で,軍手,懐中電灯,本件ドライバーを布袋に入れたうえ,上履き用運動靴を白色ビニール袋に入れたものと共にさらに茶色ビニール袋にこれらを入れたものを自転車の前かごに入れ,その自転車を無灯火で運転して横浜市内の市街地の路上を徘徊していたのであって,侵入盗のための行為であることが強く窺えるものといわざるを得ない。しかも,被告人は前示累犯前科等の侵入窃盗の際に同種の物を準備携行して犯行に及んだことがあること,過去の窃盗の時間帯ともほぼ共通していること,被告人が窃盗あるいはこれを含む罪で昭和48年以降,7回処罰されて6回服役したほか,侵入具携帯で拘留の刑も受けているのに,前刑執行終了後,3年を経ずに本件に及んでいることなどの事情を考え併せる こと,被告人が窃盗あるいはこれを含む罪で昭和48年以降,7回処罰されて6回服役したほか,侵入具携帯で拘留の刑も受けているのに,前刑執行終了後,3年を経ずに本件に及んでいることなどの事情を考え併せると,本件には,常習性も窺えるといわなければならない。近時,多発する侵入盗防遏のため,本件のような行為の罰則が強化された趣旨にも照らすと,被告人の刑事責任は軽視できない。他方,被告人が本件公判審理を経て最終的には事実を認め反省の態度を示していること,その生育歴に恵まれていないこと,その年齢,境遇等の事情をも考え併せ,主文の刑が相当と判断した。 (公判出席) 検察官駒方和希国選弁護人服部伸二郎(求刑懲役1年。没収)平成15年12月17日横浜地方裁判所第4刑事部裁判官廣瀬健二
▼ クリックして全文を表示