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主文 原告の請求をいずれも棄却する。訴訟費用は原告の負担とする。事実 第一、申立(原告の求める裁判)被告が、原告の昭和三五年四月一日から昭和三六年三月三一日までの事業年度分の法人税について昭和四一年五月三〇日付でなした一、総所得額を六五九万六四四七円(但し昭和四二年四月三日名古屋国税局長の裁決により一部取消された後の金額。)とする再更正処分二、重加算税一〇五万七五〇〇円(但し、前記裁決により一部取消された後の金額。)の賦課決定処分三、青色申告の承認取消処分はいずれもこれを取消す。訴訟費用は被告の負担とする。との判決。(被告の求める裁判)主文同旨の判決。第二、主張(請求原因)一、原告は、主として不動産の売買および賃貸借の仲介並にその委託管理を営む会社であるが、昭和三五年四月一日から昭和三六年三月三一日までの事業年度(以下「係争年度」という。)の法人税について、法定の申告期限内である昭和三六年五月三一日に訴外名古屋中税務署長(以下「中税務署長」という。)に対し、欠損金額二九九万六四七九円とした青色申告による確定申告書を提出した。二、ところが、中税務署長は、昭和三七年三月二六日別表(一)のとおり更正処分をなすと共に、青色申告承認の取消処分をなし、そのころ原告に送達した。三、そこで、原告は同年四月一〇日、右青色申告承認の取消処分を不服として中税務署長に対し再調査請求をなしたところ、同年七月五日同署長は青色申告承認取消処分を取消し、そのころ原告に送達した。四、ところで、昭和三九年一月、原告が本店を名古屋市千種区<以下略>に移転したところ、大蔵省組織規程の改正によつて、右地区は訴外名古屋東税務署長(以下「東税務署長」という。)の所轄する地域となつたが、東税務署長は昭和四一年五月三〇日付で原告の 屋市千種区<以下略>に移転したところ、大蔵省組織規程の改正によつて、右地区は訴外名古屋東税務署長(以下「東税務署長」という。 を取消し、そのころ原告に送達した。四、ところで、昭和三九年一月、原告が本店を名古屋市千種区<以下略>に移転したところ、大蔵省組織規程の改正によつて、右地区は訴外名古屋東税務署長(以下「東税務署長」という。)の所轄する地域となつたが、東税務署長は昭和四一年五月三〇日付で原告の 屋市千種区<以下略>に移転したところ、大蔵省組織規程の改正によつて、右地区は訴外名古屋東税務署長(以下「東税務署長」という。)の所轄する地域となつたが、東税務署長は昭和四一年五月三〇日付で原告の係争年度の法人税について、別表(二)のとおり更正処分および重加算税の賦課決定処分(以下「本件更正処分」という。)をなすと共に青色申告承認の取消処分(以下「本件取消処分」という。)をなし、同年六月二日に原告に送達した。五、そこで、原告は、同年六月二四日東税務署長に対し、本件更正処分並びに本件取消処分につき異議申立をしたが、同年九月二二日東税務署長は原告の申立をいずれも棄却する旨の決定をなし、そのころ原告に送達した。六、そこで、原告は同年一〇月一七日訴外名古屋国税局長に対し、本件更正処分並びに本件取消処分に対する審査請求をなしたところ、昭和四二年四月三日同局長は本件更正処分については別表(三)のとおり一部取消をなし、本件取消処分についてはこれを棄却し、そのころ原告に送達した。七、その後再び大蔵省組織規程の改正があり、被告が東税務署長の事務を承継した。八、然るに本件更正処分および本件取消処分には次のような違法があるから取消されるべきである。(一) 本件更正処分の通知書(以下「本件通知書」という。)は、国税通則法七〇条二項に定める法定申告期間から五年を経過する日(昭和四一年五月三一日)までに適法に送達されていないから、本件更正処分は違法である。すなわち、昭和四一年六月二日東税務署所属の職員が本件通知書を持参して原告代表者A方を訪れ、同人の妻Bに対し、本件通知書の受領を求めたが、同人が受領を拒絶したところ、右職員は本件通知書をA方郵便受函に投げ込み立ち去つたものであつて、前記期日までに適法に送達されていない。仮に送達されているとしても、(1) 件通知書の受領を求めたが、同人が受領を拒絶したところ、右職員は本件通知書をA方郵便受函に投げ込み立ち去つたものであつて、前記期日までに適法に送達されていない。仮に送達されているとしても、(1) 本件通知書は封筒に入つており、右封筒に記載された原告代表者の住所は「<地名略>」と記載されていたが、東税務署所属の職員が本件通知書を現実に差置送達した場所は<地名略>である。 送達されているとしても、(1) 件通知書の受領を求めたが、同人が受領を拒絶したところ、右職員は本件通知書をA方郵便受函に投げ込み立ち去つたものであつて、前記期日までに適法に送達されていない。仮に送達されているとしても、(1) 本件通知書は封筒に入つており、右封筒に記載された原告代表者の住所は「<地名略>」と記載されていたが、東税務署所属の職員が本件通知書を現実に差置送達した場所は<地名略>である。従つて、右差置送達は同法一二条に定める「送達すべき場所」を誤つたもので不適法である。(2) また、東税務署所属の職員が前記Bに対し封筒に入つた本件通知書の受領を申向けた際においても、同女は右封書の内容を知らされず、また封書の宛先と異なる場所でこれを受領すべき理由の説明を受けていないのであるから、同人には右封書の受取を拒むにつき「正当の理由」があつたというべきである。それにも拘らずなされた差置送達は違法である。(二) 本件取消処分の通知書には法定の理由付記が欠けているから本件取消処分は取消されるべきである。すなわち、右通知書には取消の理由として「法人税法一二七条一項三号に掲げる事由に該当すること」の記載されている。ところで同条二項によれば取消通知書には「その取消しの処分の基因となつた事実が同条一項各号のいずれに該当するかを付記しなければならない」とされており、この職旨は税務署長が青色申告承認取消の基因たる事実を特定、明記した書面自体をもつて、納税義務者にその事実を知らせることにより、取消の妥当、公正を担保することにある。従つて、青色申告承認取消の基因たる事実を特定明記せず、単に該当の条項を記載したにすぎない前記通知書は法の要求を充たさないものであり、従つて本件取消処分は違法である。(三) 前項に述べた如く本件取消処分が取消される結果、原告に対する更正等は法人税法一三〇条 の条項を記載したにすぎない前記通知書は法の要求を充たさないものであり、従つて本件取消処分は違法である。(三) 前項に述べた如く本件取消処分が取消される結果、原告に対する更正等は法人税法一三〇条によつて更正の理由を付記した通知書によつてなされるべきところ、本件更正処分の通知書には何ら理由の記載がない。従つて本件更正処分は違法である。(四) 本件更正処分は、その内容に誤りがある。すなわち、原告は昭和三六年一月七日別紙目録記載の土地(以下「本件土地」という。 いものであり、従つて本件取消処分は違法である。(三) 前項に述べた如く本件取消処分が取消される結果、原告に対する更正等は法人税法一三〇条によつて更正の理由を付記した通知書によつてなされるべきところ、本件更正処分の通知書には何ら理由の記載がない。従つて本件更正処分は違法である。(四) 本件更正処分は、その内容に誤りがある。すなわち、原告は昭和三六年一月七日別紙目録記載の土地(以下「本件土地」という。)を訴外Cに代金総額四二九七万六〇〇〇円をもつて売却した。右土地は、もと訴外大和信商株式会社(以下単に「大和信商」という。)の所有(ただし、土地の登記名義人はD。)であつたが、昭和三五年二月一〇日訴外平和不動株式会社(以下単に「平和不動」という。)が代金総額三〇八〇万円(但し代金三〇〇〇万円、手数料八〇万円)で買受け、更に同年四月一二日同会社より原告が代金総額三七九二万円で買受けた(ただし、登記簿上は、Dから原告会社へ、原告会社からCへ順次移転登記がなされ平和不動の買受および譲渡は省略されている。)。従つて、本件土地取得額は三七九二万円とされるべきところ、被告は登記簿上の記載に従つて原告が直接Dより三〇八〇万円で買受けたと認定し、その間売買差益を七一二万円過大に算定し、本件更正処分をなしたものである。これによつて、本件係争年度の原告会社の所得は、五二万三五五三円の欠損となるから、本件処分は違法である。(被告の答弁および主張)一、請求原因第一項ないし第六項記載の事実(但し第四項の送達の日は除く。)はすべて認める。二、第七項(一)記載の事実のうち、本件通知書の名宛人の住所が「名古屋市<以下略>」と記載されていたこと、東税務署長所属の職員が本件通知書を差置送達した場所が同市<以下略> く。)はすべて認める。二、第七項(一)記載の事実のうち、本件通知書の名宛人の住所が「名古屋市<以下略>」と記載されていたこと、東税務署長所属の職員が本件通知書を差置送達した場所が同市<以下略>であつたことは認めるが、その余の事実は争う。三、第七項(二)記載の事実のうち、本件取消処分の通知書に原告主張の如き記載があることは認めるが、その余の事実は争う。四、第七項(三)記載の事実は争う。五、第七項(四)記載の事実のうち、原告が、その主張の日に本件土地を訴外Cにその主張の額で売却したことは認めるが、その余の事実は争う。 たこと、東税務署長所属の職員が本件通知書を差置送達した場所が同市<以下略>であつたことは認めるが、その余の事実は争う。三、第七項(二)記載の事実のうち、本件取消処分の通知書に原告主張の如き記載があることは認めるが、その余の事実は争う。四、第七項(三)記載の事実は争う。五、第七項(四)記載の事実のうち、原告が、その主張の日に本件土地を訴外Cにその主張の額で売却したことは認めるが、その余の事実は争う。六、本件通知書は、国税通則法七〇条二項に定める更正をなし得る最終期限である昭和四一年五月三一日までに原告に送達されたから、本件更正処分に違法はない。すなわち、原告会社は本店所在地を名古屋市<以下略>として商業登記をなしていたが、既に昭和三九年一月三一日には解散し、右本店所在地には代表者Aは居住していなかつた。しかし、偶偶、他の税務署長宛に同会社より「名古屋市<以下略>A」なる人物がその清算人として届出られていたため、被告は、本件通知書送達にあたつては右Aを送達を受けるべき者と指定し、同人の住所地に本件通知書を送達することとした。そこで昭和四一年五月三〇日東税務署E国税調査官およびF徴収官が本件通知書を持参し、右Aの前記住所に赴いたところ、同人は転居していたので、直ちに同人の転居先について調査した結果、同人は同月一〇日に名古屋市<以下略>に転出していることが判明した。そこで右E調査官およびF徴収官は右住民登録がなされていることを確認して同所に赴いたところ、本人家族共不在であつたため、表札並びに隣人によつて、右Aが同所に居住していることを再確認したうえ、同日午前一一時一五分本件通知書を同人宅の郵便受函に投函したのである。そ 認して同所に赴いたところ、本人家族共不在であつたため、表札並びに隣人によつて、右Aが同所に居住していることを再確認したうえ、同日午前一一時一五分本件通知書を同人宅の郵便受函に投函したのである。そして、翌三一日午前八時三五分、右E調査官において再び原告代表者宅を訪れたところ、同人の妻が在宅したので、同人に対し前日本件通知書を送達した理由を説明し、念のため受領書の交付を求めたが拒絶されたので、同調査官は本件通知書が他の郵便物と一諸に保管されていることを確認したうえ、本件通知書をAに渡してもらいたい旨申述べて同人宅を辞去したのである。ところで、一般に行政上の書類の送達には右書類の内容を了知しうる状態におけば足るものと解されるところ、本件通知書は原告代表者宅の郵便受函によつて原告会社の了知しうべき状態におかれたものであるから、本件通知書は昭和四一年五月三〇日原告に送達されたのである。 ので、同調査官は本件通知書が他の郵便物と一諸に保管されていることを確認したうえ、本件通知書をAに渡してもらいたい旨申述べて同人宅を辞去したのである。ところで、一般に行政上の書類の送達には右書類の内容を了知しうる状態におけば足るものと解されるところ、本件通知書は原告代表者宅の郵便受函によつて原告会社の了知しうべき状態におかれたものであるから、本件通知書は昭和四一年五月三〇日原告に送達されたのである。原告は本件通知書の送達は送達すべき場所を誤つた不適法なものと主張するが、国税通則法一二条一項本文によれば税務署長が発する書類はその送達をうくべき者の住所或いは居所に送達すれば足りるのであつて、書類上送達を受くべき者の住所として記載された場所がたまたま同人の現住所と異つていても右送達が不適法となる訳ではない。また、国税通則法一二条五項によれば、「書類の送達を受くべき者に出合わず、その同居者において正当の理由なく同書類の受領を拒否された場合はこれをその場所(送達すべき場所)に差置くことができる」旨規定している。本件通知書は前述の如く、原告代表者本人並びに家族不在のため同人宅の郵便受函に投函して差置送達をなし、翌日同人宅に前記E調査官が臨宅して受領の確認を行つたもので、本件通知書の送達はこの点においても違法はない。七、本件取消処分は、理由付記について何ら違法はない。の郵便受函に投函して差置送達をなし、翌日同人宅に前記E調査官が臨宅して受領の確認を行つたもので、本件通知書の送達はこの点においても違法はない。七、本件取消処分は、理由付記について何ら違法はない。すなわち、青色申告制度は、法律の要求する誠実かつ信頼性のある記帳をすることを約束した納税義務者が、これに基づき所得を正しく算出して申告納税することを期待すると共に、かかる納税義務者に対しては一定の特典を付与するものであり、青色申告書提出承認の取消しは、この期待を裏切つた納税義務者に対しては、いつたん付与した特典を剥奪すべきものとすることによつて青色申告制度の適正な運用を図ろうとするものである。ところで、法人税法一二七条一項各号に定められた青色申告書提出承認の取消原因は、納税義務者の備付帳簿の記載自体およびそれに基づく申告に関係する事柄であり、従来の経験に徴し一般に予測され得るような、記帳自体の誠実性信頼性を疑わしめ正確な所得算出を不可能とする事由を概括的に類型化したものである。 ては、いつたん付与した特典を剥奪すべきものとすることによつて青色申告制度の適正な運用を図ろうとするものである。ところで、法人税法一二七条一項各号に定められた青色申告書提出承認の取消原因は、納税義務者の備付帳簿の記載自体およびそれに基づく申告に関係する事柄であり、従来の経験に徴し一般に予測され得るような、記帳自体の誠実性信頼性を疑わしめ正確な所得算出を不可能とする事由を概括的に類型化したものである。従つて、その理由付記も、法律が記帳の誠実性、真実性の欠如を予測し得るものとして定めた右事由を概括的類型的に示せば足り、実体的な数額もしくは所得の種類等の変更を伴う計算もしくは判断過程があり、かつ、それが次の事実年度の所得計算にも当然に影響を及ぼす青色申告の更正処分におけるが如き具体性ある理由の付記を要しないのである。このことは、青色申告の更生処分の理由付記に関する同法一三〇条二項の規定と、青色申告書提出承認取消の理由付記に関する同法一二七条二項後段と、その表現が異つていることからも明らかである。従つて同条項の解釈としては承認取消の基因となつた事実を具体的に記載することまでは必要でなく、同条項が規定しているように「その取消の処分の基因となつた事実が同条一項各号のいず とからも明らかである。従つて同条項の解釈としては承認取消の基因となつた事実を具体的に記載することまでは必要でなく、同条項が規定しているように「その取消の処分の基因となつた事実が同条一項各号のいずれに該当するか」を付記すれば足りると解すべきである。八、本件更正処分の内容には何らの違法も存しない。本件土地は、昭和三五年四月一二日に原告が大和信商の仲介によつりDより代金総額三〇八〇万円(うち八〇万円は大和信商に対する手数料)で買受けたものである。このことは次の事実よりするも明らかである。(一) 本件土地の昭和三五年四月五日付売買契約書には売渡人D、買受人東洋商事株式会社(以下単に「東洋商事」という。)G(東洋商事は原告会社の旧商号である。)、立会人大和信商と記載されていること。(二) 右取引当時の原告代表者Gが、法人税法違反嫌疑事件の参考人として名古屋国税局収税官吏の取調を受けた際、本件土地を原告がDより契約日を昭和三五年二月一〇日、売渡日を同年四月一一日、代金三〇〇〇万円、手数料八〇万円として取得した旨の上申書を右係官に提出していること。 買受人東洋商事株式会社(以下単に「東洋商事」という。)G(東洋商事は原告会社の旧商号である。)、立会人大和信商と記載されていること。(二) 右取引当時の原告代表者Gが、法人税法違反嫌疑事件の参考人として名古屋国税局収税官吏の取調を受けた際、本件土地を原告がDより契約日を昭和三五年二月一〇日、売渡日を同年四月一一日、代金三〇〇〇万円、手数料八〇万円として取得した旨の上申書を右係官に提出していること。(三) 原告が、中税務署長に提出した法人税確定申告書その添付書類及び原告備付帳簿等によれば、本件土地をDより二五二八万円で取得し、Cに三〇三三万六〇〇〇円で売却した旨が記載されており、その結果として売却益四一六万二七五〇円が総収入金額に計上されていること。(四) 仮に原告主張の如く平和不動が本件土地をDから代金総額三〇八〇万円(うち手数料八〇万円)で取得し、原告に三七九二万円で譲渡したとすれば、右譲渡に伴う売却益七一二万円が平和不動の利益として同法人の決算書に計上されるべきであるのに、同法人の法人税確定申告書には右利益金は何ら計上されていないこと。(五) また本件土地の代金支払は次のような経緯でな 売却益七一二万円が平和不動の利益として同法人の決算書に計上されるべきであるのに、同法人の法人税確定申告書には右利益金は何ら計上されていないこと。(五) また本件土地の代金支払は次のような経緯でなされたものであり、この事実も被告の右主張を根拠づけるものである。すなわち、昭和三五年二月一〇日、大和信商が自己の預金から五〇〇万円を払戻し、これを原告のため本件土地売買の手付金としてDに立替払いし、翌一一日原告の関連会社たる平和不動(代表者は当時の原告会社代表者たるGの母Hであり、平和不動の実権はGにある。)が大和信商に五〇〇万円支払つているが、これは原告の依頼によるもので、同年四月五日原告は平和不動に右五〇〇万円を返済した。次いで、同月一一日原告は大和信商に本件土地代金の一部として一〇〇〇万円を支払い、大和信商は翌日これを売主Dに引渡した。その後、資金不足のため原告は大和信商より昭和三六年四月一一日満期の約束手形で一五〇〇万円借入れこれにより、残金一五〇〇万円の決済をした。その際借入金の利息を年一割とし、利息相当分一五〇万円、本件土地の仲介手数料八〇万円を大和信商に支払い、本件土地に抵当権を設定した。 万円を返済した。次いで、同月一一日原告は大和信商に本件土地代金の一部として一〇〇〇万円を支払い、大和信商は翌日これを売主Dに引渡した。その後、資金不足のため原告は大和信商より昭和三六年四月一一日満期の約束手形で一五〇〇万円借入れこれにより、残金一五〇〇万円の決済をした。その際借入金の利息を年一割とし、利息相当分一五〇万円、本件土地の仲介手数料八〇万円を大和信商に支払い、本件土地に抵当権を設定した。原告は、昭和三六年一月七日、本件土地を大和信商を介してCに四二九七万六〇〇〇円で売渡し、手数料九五万円前記借入金と相殺に係る一五〇〇万円を差引いた残額二七〇二万六〇〇〇円を受取つたのである。尚この相殺に伴い返済期日が当初約定の昭和三六年四月一一日より繰上げられたので前記支払利息一五〇万円のうち一五万円が返戻され、差引利息一三五万円は本件更正処分に対する審査裁決によつて費用として認められ、本件更正処分の一部取消がなされたものである。以上の如く本件土地の取消価格は三〇八〇万円である。そこで、本件更正処分においては、本件土地の売渡しによる収入漏れ 審査裁決によつて費用として認められ、本件更正処分の一部取消がなされたものである。以上の如く本件土地の取消価格は三〇八〇万円である。そこで、本件更正処分においては、本件土地の売渡しによる収入漏れとして四二〇二万六〇〇〇円(Cに対する売渡金額より仲介手数料九五万円を控除。)を加算し、これに対応する原価として三〇八〇万円を減算したところ、審査請求に対する裁決において前記支払利息一三五万円の減算が追加認容され、結局別紙原告会社所得金額計算表のとおり原告会社の係争年度の所得金額は六五九万六四四七円(別表(三))となつたのである。よつて、本件更正処分には何らの誤りもない。第三、証拠(省略) 理由 一、請求原因第一項ないし第六項記載の経過(但し本件通知書の送達日を除く。)で、原告主張の如き確定申告、更正処分、青色申告承認取消処分、右取消処分の再調査請求、その取消決定、本件更正処分並びに本件取消処分、これらに対する異議申立、棄却決定、審査請求、本件更正処分の一部取消裁決、本件取消処分の棄却裁決が順次なされたこと、原告がその主張の如き営業を目的とする会社であること、被告が東税務署長の事務を承継したことは当事者間に争いがない。二、そこで、原告主張の本件更正処分、本件取消処分の違法原因につき順次判断する。 分、青色申告承認取消処分、右取消処分の再調査請求、その取消決定、本件更正処分並びに本件取消処分、これらに対する異議申立、棄却決定、審査請求、本件更正処分の一部取消裁決、本件取消処分の棄却裁決が順次なされたこと、原告がその主張の如き営業を目的とする会社であること、被告が東税務署長の事務を承継したことは当事者間に争いがない。二、そこで、原告主張の本件更正処分、本件取消処分の違法原因につき順次判断する。(一) 本件通知書の送達について。本件通知書の宛先が「名古屋市<以下略>」となつていたこと、訴外東税務署所属の職員が同市<以下略>の原告代表者宅の郵便受函に本件通知書を投函したことは当事者間に争いがない。証人Eの証言により成立を認める乙第一、二号証、同Fの証言により成立を認める乙第四号証、右両証人の証言により昭和四一年五月三〇日に撮影した写真であることが認められる乙第五号証の一ないし三、同第六号証の一ないし三、成立に争いの る乙第一、二号証、同Fの証言により成立を認める乙第四号証、右両証人の証言により昭和四一年五月三〇日に撮影した写真であることが認められる乙第五号証の一ないし三、同第六号証の一ないし三、成立に争いのない乙第七号証、証人E、同Fの各証言並びに前記争いのない事実を綜合すれば、原告会社は、既に昭和三九年一月三一日解散していたが、同会社より偶々昭和税務署長宛に、名古屋市<以下略>在住のAが原告会社代表者清算人として届出られていたため、東税務署長は、同人を受送達者として本件通知書を送達することにしたこと、昭和四一年五月三〇日同税務署E国税調査官およびF徴収官が本件通知書送達のため右<以下略>に赴いたが、同人は既に同市<以下略>に転居していたので、右両名は右場所にAの住民登録がされていることを調査したうえ、さらに右場所に赴いたこと、ところが、本人家族共不在であつたので、表札及び隣人からの聴取により右場所所在の住宅に右Aが居住していることを確認して、同日午前一一時一五分、右A方郵便受函に本件通知書を投函したこと、更に翌日三一日E調査官が送達の事実を確認するために再び右A方を訪れたところ、同人は又も不在であつたが、その妻Bが在宅したので本件通知書を同宅に送達した理由を説明し、受領書の交付を要求したが、同女は右申出を拒絶したこと、そこで、E調査官は本件通知書がA宅に保管されていることを確認しただけで辞去したこと、以上の事実が認められ、右認定に反する証人Bの証言は措信せず、他に右認定を覆すに足りる証拠はない。 、更に翌日三一日E調査官が送達の事実を確認するために再び右A方を訪れたところ、同人は又も不在であつたが、その妻Bが在宅したので本件通知書を同宅に送達した理由を説明し、受領書の交付を要求したが、同女は右申出を拒絶したこと、そこで、E調査官は本件通知書がA宅に保管されていることを確認しただけで辞去したこと、以上の事実が認められ、右認定に反する証人Bの証言は措信せず、他に右認定を覆すに足りる証拠はない。ところで、国税通則法一二条五項によれば受送達者が送達すべき場所にいない場合には差置送達をなしうる旨規定されているところ、前記認定の事実よりすれば、本件通知書は昭和四一年五月三〇日原告代表者宅の郵便受函に投函されることによつて、右差置送達がなされたも べき場所にいない場合には差置送達をなしうる旨規定されているところ、前記認定の事実よりすれば、本件通知書は昭和四一年五月三〇日原告代表者宅の郵便受函に投函されることによつて、右差置送達がなされたものと認めることができる。原告は、本件通知書は送達すべき場所を誤つた不適法なものと主張するが、税務署長の発する書類は受送達者の住所或いは居所に送達されれば足る(同法一二条一項本文)ものとされているところ、本件通知書はまさに受送達者たる原告代表者の現住所に送達されたものであるから、たといそれが本件通知書又はその封筒に記載された住所と異つていても、右差置送達を違法ならしめるものではない。また、原告は、原告代表者の妻Bが本件通知書の受領を拒む正当な理由がある旨主張するが、前記認定の如く本件通知書は受送達者不在のため差置送達がなされ、これによつて送達の効果が発生したものであつて、E調査官が右Bに面会し、本件通知書の受領書交付を求めたのは単に事務処理の万全を期するためにすぎず、Bに対し本件通知書を交付しようとしたわけではないから原告の右主張は失当である。してみれば、本件通知書は同法七〇条二項に定める更正の最終期限である昭和四一年五月三一日前に原告に送達されたものであるから、この点について本件更正処分に違法はない。(二) 本件取消処分の理由付記について。本件取消処分の通知書に原告主張の如き記載があることは当事者間に争いがない。ところで、青色申告書提出承認の取消は、法人税法一二七条一項各号に定められた事由、すなわち、記帳自体の誠実性、信頼性を疑わしめ、正確な所得算出を不可能とする事由の存する場合になされるものであるが、青色申告書に係る更正の場合(同法一三〇条二項)とは異なり、その理由付記も承認取消の基因となつた事実が同一二七条一項各号のいずれ て。本件取消処分の通知書に原告主張の如き記載があることは当事者間に争いがない。ところで、青色申告書提出承認の取消は、法人税法一二七条一項各号に定められた事由、すなわち、記帳自体の誠実性、信頼性を疑わしめ、正確な所得算出を不可能とする事由の存する場合になされるものであるが、青色申告書に係る更正の場合(同法一三〇条二項)とは異なり、その理由付記も承認取消の基因となつた事実が同一二七条一項各号のいずれ 正確な所得算出を不可能とする事由の存する場合になされるものであるが、青色申告書に係る更正の場合(同法一三〇条二項)とは異なり、その理由付記も承認取消の基因となつた事実が同一二七条一項各号のいずれに該当するかを付記すれば足りるのであつて、取消の基因となつた具体的事実を記載することまでは要求されていないものと解するのが相当である。けだし、右一二七条一項各号は承認取消の基因たるべき事実をある程度具体化して規定しているので、取消処分通知書にいちいち具体的事実を摘示しなくとも取消の妥当公正が担保されないということはできないし、また、このように解することが同条二項の文理にも副つているからである。しかして、前記争いのない事実によれば、本件取消処分の通知書には法人税法一二七条一項三号に掲げる事由に該当する旨の記載があるのであるから、本件取消処分はその理由付記について欠けるところはない。(三) また、原告は、本件取消処分が取消される結果、本件更正処分も同法一三〇条によつて理由を付記した通知書によるべきところ、本件更正処分の通知書には理由の付記がない旨主張するが、本件取消処分には前記のとおり何らの違法もないのであるから、原告の右主張はその前提を欠くもので主張自体失当である。(四) 本件土地の取得価格の認定について。原告が、その主張の日に本件土地を訴外Cにその主張の代金で売却したことは当事者間に争いがない。成立に争いのない乙第八号証、同第一〇号証の一、二、第一一ないし第一三号証、同第一九ないし第二二号証、証人Iの証言により成立を認める乙第一四号証の一、二、同第一五、一六号証、同第一七号証一、二、証人Jの証言により成立を認める乙第一八号証(但し一葉目について成立に争いがない。)、証人I、同Jの各証言並びに前記争いのない事実を綜合すれは、大和信商の仲 、同第一五、一六号証、同第一七号証一、二、証人Jの証言により成立を認める乙第一八号証(但し一葉目について成立に争いがない。 証、同第一九ないし第二二号証、証人Iの証言により成立を認める乙第一四号証の一、二、同第一五、一六号証、同第一七号証一、二、証人Jの証言により成立を認める乙第一八号証(但し一葉目について成立に争いがない。)、証人I、同Jの各証言並びに前記争いのない事実を綜合すれは、大和信商の仲 、同第一五、一六号証、同第一七号証一、二、証人Jの証言により成立を認める乙第一八号証(但し一葉目について成立に争いがない。)、証人I、同Jの各証言並びに前記争いのない事実を綜合すれは、大和信商の仲介により昭和三五年二月一〇日原告会社(当時の商号は東洋商事株式会社。)と本件土地の所有者たるDとの間に本件土地を代金三〇〇〇万円で売買する商談が成立し、同日大和信商がその手付金として五〇〇万円を自己の預金から払戻し、右Dに原告のため立替払いしたこと、翌一一日平和不動が大和信商に右立替金償還として五〇〇万円支払つたが、平和不動と原告会社とは、前者の代表者Hが後者の代表者Gの実母という関係にある関連会社であり、平和不動の右支払いは原告会社の依頼によるものであつたこと、一方、原告会社は、同年四月五日前記立替金五〇〇万円を平和不動に支払い、同日本件土地につき売主D、買主原告会社、仲介人大和信商、代金二五二八万円とする売買契約書(乙第八号証)を作成したこと、同月一一日原告会社は大和信商に対し一〇〇〇万円支払い、更に大和信商から昭和三六年四月一一日を満期とする額面一五〇〇万円の約束手形により同額の金員を借入れこれにより代金残額を決済したが、その際大和信商に手数料八〇万円、借入金の利息一五〇万円を支払つたこと、昭和三五年四月一三日本件土地の所有権が、同月一二日の売買を原因としてDから原告(東洋商事株式会社)に移転した旨所有権移転登記がなされていること、昭和三六年一月七日本件土地が大和信商の仲介により原告会社からCに代金総額四二九万六〇〇〇円で売却され、仲介手数料九五万円および前記借入金一五〇〇万円を差引いた残額を原告会社が受取つたこと、前記手形が満期日以前に決済されたため支払ずみ利息のうち一五万円が大和信商から原告会社に返却されたこと、原告会社が大和信商 五万円および前記借入金一五〇〇万円を差引いた残額を原告会社が受取つたこと、前記手形が満期日以前に決済されたため支払ずみ利息のうち一五万円が大和信商から原告会社に返却されたこと、原告会社が大和信商に支払つた利息一三五万円は本件審査裁決において本件取引の費用と認められ、再更正処分の一部取消がなされたこと、原告会社は係争年度の法人税の確定申告書において土地の売却益を相当額計上しているに反し、平和不動のそれには土地の売却益と認むべきものは全く計上されていないこと、当時の原告会社代表者Gも大和信商に対する法人税法違反けん疑事件の調査において名古屋国税局係官に対し昭和三五年二月一〇日に本件土地をDから代金三〇〇〇万円で買受け、手数料として八〇万円支払つたことを自陳し、かつ、その旨の上申書も提出していること、原告会社は本件更正処分に対する異議申立、審査請求の手続において、本件土地を直接Dから買受けたのではなく、平和不動から買受けたものであつて、従つて本件土地の売却益が被告主張金額とは異なることは全く主張しておらず、本件訴訟においてはじめてこれを主張したこと、以上の事実が認められ、右認定に反する証人Gの証言および同証言により成立を認める甲第二、三、五号証の記載は前記証拠に対比しこれを措信せず、他に右認定を覆すに足りる証拠はない。 する異議申立、審査請求の手続において、本件土地を直接Dから買受けたのではなく、平和不動から買受けたものであつて、従つて本件土地の売却益が被告主張金額とは異なることは全く主張しておらず、本件訴訟においてはじめてこれを主張したこと、以上の事実が認められ、右認定に反する証人Gの証言および同証言により成立を認める甲第二、三、五号証の記載は前記証拠に対比しこれを措信せず、他に右認定を覆すに足りる証拠はない。右認定の事実関係よりすれば、本件土地は、原告会社がDより代金総額三〇八〇万円(うち八〇万円は手数料)で買受けたものと認めることができ、別紙原告会社所得金額計算表の内容については右以外の点は原告において争わないのであるから、係争年度の原告の所得が被告主張のとおりとなること計算上明白といわねばならぬ。よつて、本件更正処分の内容には何ら誤りはない。三、よつて、原告の本訴請求はいずれも理由がないのでこれを棄却することとし、訴訟費 の原告の所得が被告主張のとおりとなること計算上明白といわねばならぬ。よつて、本件更正処分の内容には何ら誤りはない。三、よつて、原告の本訴請求はいずれも理由がないのでこれを棄却することとし、訴訟費用の負担については民訴法八九条を適用して主文のとおり判決する。(裁判官宮本聖司福富昌昭将積良子)(別表(一)~(三)省略)
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