令和4(ネ)10071 損害賠償請求控訴事件

裁判年月日・裁判所
令和5年1月30日 知的財産高等裁判所 1部 判決 控訴棄却 東京地方裁判所 令和2(ワ)17423
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判決文本文24,646 文字)

令和5年1月30日判決言渡 令和4年(ネ)第10071号損害賠償請求控訴事件(原審・東京地方裁判所令和2年(ワ)第17423号) 口頭弁論終結日令和4年11月15日判決 控訴人カワサキ機工株式会社 同訴訟代理人弁護士鮫島正洋藤田達郎 同補佐人弁理士東山喬彦東山裕樹 被控訴人落合刃物工業株式会社 同訴訟代理人弁護士小松勉市川静代三輪拓也 同訴訟代理人弁理士山下幸彦 同補佐人弁理士小橋立昌 主文 1 本件控訴を棄却する。 2 控訴費用は控訴人の負担とする。 事実及び理由 第1 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す。 2 被控訴人は、控訴人に対し、1億円及びこれに対する令和2年8月22日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 3 被控訴人は、控訴人に対し、1億3000万円及びこれに対する令和3年3月2日から支払済みまで、別紙被告製品目録記載2の製品の製造販売時点が令和2年3月31日までのものについては年5分、同時点が同年4月1日以降のものについては年3パーセントの各割合による金員を支払え。 第2 事案の概要(略称は、特に断りのない限り、原判決に従う。) 1 事案の要旨 のものについては年5分、同時点が同年4月1日 以降のものについては年3パーセントの各割合による金員を支払え。 第2 事案の概要(略称は、特に断りのない限り、原判決に従う。) 1 事案の要旨本件は、発明の名称を「茶枝葉の移送方法並びにその移送装置並びにこれを具えた茶刈機」とする特許第4349999号(以下「本件特許」といい、本 件特許に係る特許権を「本件特許権」という。)の特許権者である控訴人が、被控訴人による別紙被告製品目録記載1及び2の各製品(以下「被告各製品」と総称し、それぞれを「被告製品1」、「被告製品2」という。)の製造及び販売が本件特許権の侵害に当たる旨主張して、被控訴人に対し、主位的に、特許権侵害の不法行為による損害賠償請求権に基づき、予備的に、不当利得返還請 求権に基づき、合計2億3000万円及びうち1億円に対する令和2年8月22日(訴状送達の日の翌日)から支払済みまで平成29年法律第44号による改正前の民法(以下「改正前民法」という。)所定の年5分の割合による遅延損害金、うち1億3000万円に対する令和3年3月2日から支払済みまで改正前民法所定の年5分又は民法所定の年3パーセントの各割合による遅延損害 金の支払を求める事案である。 原審は、被告各製品は、本件特許の特許請求の範囲の請求項7及び13に係る各発明(以下「本件各発明」という。)の技術的範囲に属するものと認められないとして、その余の点について判断することなく、控訴人の請求をいずれも棄却した。 そこで、控訴人は、原判決を不服として、本件控訴を提起した。 2 前提事実以下のとおり訂正するほか、原判決の「事実及び理由」の第2の2記載のとおりであるから、これを引用する。 (1) 原判決3頁22行目から24行目 件控訴を提起した。 2 前提事実以下のとおり訂正するほか、原判決の「事実及び理由」の第2の2記載のとおりであるから、これを引用する。 (1) 原判決3頁22行目から24行目までを次のとおり改める。 「ア本件特許の特許請求の範囲の請求項7の記載は、次のとおりである (以下、請求項7に係る発明を「本件発明7」という。甲1)。」(2) 原判決4頁11行目を次のとおり改める。 「イ本件特許の特許請求の範囲の請求項13の記載は、次のとおりである(以下、請求項13に係る発明を「本件発明13」という。甲1)。」(3) 原判決4頁末行の「本件発明1」を「本件発明7」と、5頁13行目の 「本件発明2」を「本件発明13」と改める。 3 争点⑴ 被告各製品の本件各発明の技術的範囲の属否(争点1)ア被告各製品の構成要件充足性(争点1-1)イ均等論(争点1-2)(当審における控訴人の追加主張) ⑵ 無効の抗弁の成否(争点2)ア特開平11-346535号公報(乙1。以下「乙1公報」という。)を引用例とする新規性欠如(争点2-1)イ乙1公報を主引用例とする進歩性欠如(争点2-2)ウサポート要件違反(争点2-3) エ訂正の再抗弁の成否(争点2-4)(当審における控訴人の追加主張)(3) 特許権不行使の合意の成否(争点3)(4) 損害額及び不当利得額(争点4)第3 争点に関する当事者の主張 1 争点1(被告各製品の本件各発明の技術的範囲の属否)について (1) 争点1-1(被告各製品の構成要件充足性)について 以下のとおり訂正し、当審における当事者の補充主張を付加するほか、原判決の「事実及び理由」の第 の属否)について (1) 争点1-1(被告各製品の構成要件充足性)について 以下のとおり訂正し、当審における当事者の補充主張を付加するほか、原判決の「事実及び理由」の第3の1記載のとおりであるから、これを引用する。 ア原判決の訂正(ア) 原判決7頁4行目末尾に行を改めて次のとおり加える。 「 もっとも、被控訴人が平成22年合意前に製造販売していた摘採機(甲23の1、2)には、回転ブラシが設置されていなかったことや被控訴人を特許権者とする「茶葉摘採機」の特許(特許第5913793号)の特許公報(甲25)には、被告各製品の刈刃付近の構成とほとんど同じ構成を有する茶葉摘採機が回転ブラシを使用しない構成 を開示されていることからすると、被告各製品においても、その構成上、茶枝葉の移送に回転ブラシは不要であり、茶枝葉の移送に際して回転ブラシを使用しない方法が想定されているというべきである。」。 (イ) 原判決10頁3行目の「構成要件D」から4行目末尾までを「構成要件Dを充足するから、本件発明7の構成要件を全て充足し、その技術 的範囲に属する。また、被告各製品は、構成要件Eを充足し、移送装置が請求項7記載の装置が適用されて成るものであるから、構成要件Fを充足し、本件発明13の技術的範囲に属する。」と改める。 (ウ) 原判決10頁14行目から15行目にかけての「拒絶理由の通知」を「平成20年10月23日付け拒絶理由通知(以下「本件拒絶理由通 知」という。乙3の3)」と、同頁16行目の「あったのを」の次に「同年12月24日付け手続補正(以下「本件補正」という。乙3の5))を加える。 (エ) 原判決10頁21行目、同頁25行目、11頁6行目、同頁10行目及び11行目の各「本件発 あったのを」の次に「同年12月24日付け手続補正(以下「本件補正」という。乙3の5))を加える。 (エ) 原判決10頁21行目、同頁25行目、11頁6行目、同頁10行目及び11行目の各「本件発明1」をいずれも「本件発明7」と改 める。 イ当審における控訴人の補充主張(ア) 本件発明7の構成要件Aの「圧力風の作用のみによって」にいう「圧力風」とは、移送ダクトの内部に流される空気流をいい、背面風及び刈刃前方からの補助的な送風である正面風を含むものであり、「圧力風の作用のみによって」とは、刈り取られた「茶枝葉」の「刈刃」 から「所定の位置」までの移送が「圧力風」の「作用」だけで実現されることをいうところ、「圧力風」の「作用」以外の作用が加わって上記移送が実現される場合には、「圧力風の作用のみによって」の構成を備えるとは認められないものと解される。 そして、本件明細書の記載(【0051】、【0058】)及び本件出願 の出願経過によれば、「圧力風の作用以外の作用が加わって上記移送が実現される」とは、当該「圧力風の作用以外の作用」が「上記移送」(「刈刃」から「所定の位置」までの移送)にとって必要不可欠ないし実質的に寄与している作用であることを意味し、「圧力風の作用以外の作用が加わらなければ移送が不可能となる態様」に限定されると解すべ きである。 (イ) 原判決は、被告各製品における「圧力風の作用のみによって」の構成の充足の有無に関し、①被告各製品については、回転ブラシを摘採する茶枝葉の長さに応じて適切な高さに設定した上で摘採することが予定されており、刈刃により刈り取られた茶枝葉は、常時回転する 回転ブラシに当たって移送ダクトに送り込まれた上で、上向きに吹き出し、移送ダクト内を流れる圧力風 高さに設定した上で摘採することが予定されており、刈刃により刈り取られた茶枝葉は、常時回転する 回転ブラシに当たって移送ダクトに送り込まれた上で、上向きに吹き出し、移送ダクト内を流れる圧力風により、移送ダクト内を通り、収容部に到達することからすると、「圧力風」以外の作用である回転ブラシの回転作用が加わることなく、刈り取られた「茶枝葉」の「刈刃」から「所定の位置」までの移送が実現されているということはできな いから、被告各製品は「圧力風の作用のみによって」の構成を備える ものとは認められない、②被告各製品が「圧力風の作用のみによって」の構成を備えるというためには、「圧力風」の「作用」以外の作用が加わっていない必要があり、回転ブラシを備える被告各製品における茶枝葉の移送態様自体が検討されるべきであるから、回転ブラシを備える被告各製品による摘採量と回転ブラシを取り外した被告各製品によ る摘採量とを比較した原告各実験結果によっては、「圧力風の作用のみによって」の構成を備えるか否かを明らかにすることはできない旨判断した。 しかしながら、原判決の判断は、以下のとおり誤りである。 a 前記(ア)のとおり、「圧力風の作用以外の作用」が、「上記移送」 (「刈刃」から「所定の位置」までの移送)にとって必要不可欠ないし実質的に寄与している作用でなければ、構成要件Aの「圧力風の作用のみによって」の構成を備えるものと解されるから、回転ブラシを取り外した状態で被告各製品を用いたとしても茶枝葉を移送することができれば(実用上遜色ない移送性能を発揮することができれば)、 回転ブラシの回転作用は「刈刃」から「所定の位置」までの「移送」にとって必要不可欠ないし実質的に寄与している作用であるとはいえないから、被告各製品 色ない移送性能を発揮することができれば)、 回転ブラシの回転作用は「刈刃」から「所定の位置」までの「移送」にとって必要不可欠ないし実質的に寄与している作用であるとはいえないから、被告各製品は、「圧力風の作用のみによって」茶枝葉を移送するということができる。 そして、原告各実験結果(甲5、6)は、回転ブラシの有無で摘採 量に有意な差はなく、回転ブラシを取り外した被告各製品であっても十分に実用に足りる摘採をすることができていることを示していることからすると、被告各製品は、回転ブラシがなくても、背面風の作用のみによって茶枝葉を移送することができるから、構成要件Aの「圧力風の作用のみによって」の構成を備えるものである。 したがって、原判決の①及び②の判断は、誤りである。 b 仮に原判決が②で指摘するように回転ブラシを備える被告各製品における茶枝葉の移送態様自体が検討されるべきであるとしても、原告各実験結果に係る実験の際に被告製品1を撮影した動画である甲28ないし39(枝番を含む。甲28ないし33の各1は、それぞれ甲34ないし39の各1の映像データを一部切り抜きスロー再生(0. 03倍速)したものであり、甲28ないし39の各2は、各映像データのキャプチャー画像である。)によれば、以下のとおり、被告各製品の回転ブラシは、茶枝葉の移送に寄与していない。 したがって、原告各実験結果(甲5、6)及び甲28ないし39によれば、被告各製品は、回転ブラシがなくても、背面風の作用のみ によって茶枝葉を移送することができるといえるから、構成要件Aの「圧力風の作用のみによって」の構成を備えるものである。 (a) 甲28の1の「0分47秒」を見ると、被告製品1の回転ブラシを取り外した状態で、摘 ことができるといえるから、構成要件Aの「圧力風の作用のみによって」の構成を備えるものである。 (a) 甲28の1の「0分47秒」を見ると、被告製品1の回転ブラシを取り外した状態で、摘採高さ120mmに設定された刈刃により刈り取られた茶枝葉は、吹出口から上方に吹き出した圧力風 (背面風)が形成した負圧の吸引作用によって、刈刃付近から移送ダクト内(吹出口上方)に向かって吸い寄せられ、そのまま当該圧力風(背面風)に乗って移送ダクト内を上昇している。 ⒝ 甲30の1の「0分23秒」を見ると、被告製品1の回転ブラシを取り外した状態で、摘採高さ90mmに設定された刈刃により 刈り取られた茶枝葉は、吹出口から上方に吹き出した圧力風(背面風)が形成した負圧の吸引作用によって、刈刃付近から移送ダクト内(吹出口上方)に向かって吸い寄せられ、そのまま当該圧力風(背面風)に乗って移送ダクト内を上昇している。 ⒞ 甲32の1の「0分38秒」、「0分41秒」、「0分42秒」、「0 分43秒」を見ると、被告製品1の回転ブラシを取り外した状態 で、摘採高さ30mmに設定された刈刃により刈り取られた茶枝葉は、「①0:38」の当該茶葉は、刈刃により刈り取られ、刈刃上にあり、「②0:41」の当該茶葉は、吹出口から上方に吹き出した圧力風(背面風)が形成した負圧の吸引作用により直立したような状況になり、「③0:42」の当該茶葉は、上記負圧の吸引 作用により、吹出口方向に引き寄せられ、「④0:43」の当該茶葉は、吹出口方向に引き寄せられた後、上記圧力風(背面風)に乗って移送ダクト内へ送り込まれている。 ⒟ 甲29の1の「2分14秒」~「2分16秒」を見ると、被告製品1の回転ブラシを取り付 は、吹出口方向に引き寄せられた後、上記圧力風(背面風)に乗って移送ダクト内へ送り込まれている。 ⒟ 甲29の1の「2分14秒」~「2分16秒」を見ると、被告製品1の回転ブラシを取り付けた状態で、摘採高さ120mmに設 定された刈刃により刈り取られた茶枝葉が、ブラシの回転作用が加わることなく、吹出口から上方に吹き出した圧力風(背面風)が形成した負圧による吸引作用によって、刈刃付近から吹出口上方に向かって吸い寄せられ(移送ダクト内に送り込まれ)、そのまま当該圧力風(背面風)に乗り、移送ダクト内を上昇している。 また、被告製品1の回転ブラシを取り付けた状態で、摘採高さ120mmに設定された刈刃により刈り取られた茶枝葉が、摘採作業中、常時回転するブラシに当たって移送ダクト内に送り込まれるのであれば、刈り取られた茶枝葉が相当数、ブラシの進行方向前方に位置しているはずであるところ、甲29の1の「2分17 秒」~「2分21秒」を見ると、ブラシの進行方向とは逆方向に位置していることが確認できるから、刈り取られた茶枝葉がブラシの動きに追従しておらず、刈り取られた茶枝葉の移送にブラシの回転作用が何ら加わっていない。 (e) 甲31の1の「1分15秒」~「1分18秒」を見ると、被告 製品1の回転ブラシを取り付けた状態で、摘採高さ90mmに設 定された刈刃により刈り取られた茶枝葉が、「1分15秒」では、刈刃によって刈り取られた茶枝葉が、負圧による吸引作用によって吹出口上方に向かって吸い寄せられており、「1分16秒」では、吹出口上方に向かって移動しており、圧力風(背面風)の負圧により吸い寄せられ、「1分17秒」~「1分18秒」では、刈り取 られた茶枝葉は圧力風(背面風) 吸い寄せられており、「1分16秒」では、吹出口上方に向かって移動しており、圧力風(背面風)の負圧により吸い寄せられ、「1分17秒」~「1分18秒」では、刈り取 られた茶枝葉は圧力風(背面風)に乗って移送ダクト内に送り込まれている。 また、甲31の1の「1分20秒」~「1分21秒」を見ると、刈刃により刈り取られた茶枝葉が、ブラシの進行方向とは逆方向に位置していることが確認できるから、ブラシの動きに追従して おらず、刈り取られた茶枝葉の移送にブラシの回転作用が何ら加わっていない。 ⒡ 甲33の1の「1分44秒」~「1分47秒」を見ると、被告製品1の回転ブラシを取り付けた状態で、摘採高さ30mmに設定された刈刃により刈り取られた茶枝葉が、「1分44秒」では、刈 刃によって刈り取られた茶枝葉が、負圧による吸引作用によって吹出口上方に向かって吸い寄せられており、「1分45秒」~「1分46秒」では、吹出口上方に向かって移動しており、圧力風(背面風)の負圧により吸い寄せられ、「1分46秒」~「1分47秒」では、刈り取られた茶枝葉は圧力風(背面風)に乗って移 送ダクト内に送り込まれている。 また、甲33の1の「1分48秒」~「1分49秒」を見ると、刈刃により刈り取られた茶枝葉が、ブラシの進行方向とは逆方向に位置していることが確認できるから、ブラシの動きに追従しておらず、刈り取られた茶枝葉の移送にブラシの回転作用が何ら加 わっていない。 ⒢ 被告製品2と被告製品1の構成はほとんど同じであり、風速は被告製品2の方が速いことからすると、被告製品2においても、被告製品1について述べたことと同様のことが当てはまる。 ウ当審における被控訴人の補充主張(ア) 控訴人は、「圧力風の作用以 、風速は被告製品2の方が速いことからすると、被告製品2においても、被告製品1について述べたことと同様のことが当てはまる。 ウ当審における被控訴人の補充主張(ア) 控訴人は、「圧力風の作用以外の作用」が、「上記移送」(「刈刃」 から「所定の位置」までの移送)にとって必要不可欠ないし実質的に寄与している作用でなければ、構成要件Aの「圧力風の作用のみによって」の構成を備える旨主張するが、本件明細書の記載に基づかない主張であって、失当である。 (イ) 被告各製品における茶枝葉の移送は、「ブラシの回転による機械的 移送」と「圧力風による風送」を併用した方式をとるものであって、「ブラシの回転作用」は茶枝葉の移送に寄与していることが明らかであるから、被告各製品は、構成要件Aの「圧力風の作用のみによって」の構成を備えていない。 この点に関し、控訴人は、原告各実験結果に係る実験の際に撮影した 動画(甲28ないし39)を根拠として、被告各製品においては、ブラシの回転作用は茶枝葉の移送に寄与していない旨主張する。 しかしながら、上記動画は、いずれも、摘採状況の中のごく一部の瞬間を、恣意的に抜粋して述べているにすぎないし、これら一部の瞬間の映像に限ってみても、例えば、被告製品1の回転ブラシを取り外した状 態で撮影した甲28の1、30の1及び32の1では、刈り取られた茶葉が周囲に飛び散り、茶畝上や茶畝間に飛散している様子が明らかであり、「ブラシなし」では満足な摘採ができない状況であることを窺い知ることができるから、控訴人の上記主張は失当である。 また、控訴人は、回転ブラシを取り付けた状態での作業について、ご く一部の瞬間を捉えて、ブラシが十分に機能していない旨を主張するが、 ごく一瞬だけで全体を評価でき 失当である。 また、控訴人は、回転ブラシを取り付けた状態での作業について、ご く一部の瞬間を捉えて、ブラシが十分に機能していない旨を主張するが、 ごく一瞬だけで全体を評価できるものではないから、控訴人の上記主張も失当である。 (2) 争点1-2(均等侵害の成否)について(当審における控訴人の追加主張)(控訴人の主張) 仮に本件発明7の構成要件Aの「圧力風の作用のみによって」の構成は、刈り取られた「茶枝葉」の「刈刃」から「所定の位置」までの移送が「圧力風」の「作用」だけで実現されることをいい、「圧力風」の「作用」以外の作用が加わって上記移送が実現されるものは、「圧力風の作用のみによって」を備えるとは認められないと解した場合には、被告各製品においては、「圧 力風」の「作用」にブラシの回転作用が加わることによって茶枝葉が移送ダクト内に送り込まれている点で、本件発明7と相違することとなるとしても(以下、この相違部分を「本件相違部分」という。)、以下のとおり、被告各製品は、均等の第1要件ないし第5要件を充足するから、本件発明7の特許請求の範囲(請求項7)に記載された構成と均等なものとして、本件発明7 の技術的範囲に属し、また、本件発明7(請求項7記載の装置)を発明特定事項に含む本件発明13との関係においても、同様に、本件特許の特許請求の範囲(請求項13)に記載された構成と均等なものとして、本件発明13の技術的範囲に属する。 ア本件発明7について (ア) 第1要件(相違部分が本質的部分でないこと)について本件発明7の特許請求の範囲(請求項7)の記載、本件明細書の記載(【0001】ないし【0005】、【0012】、【0013】等)並びに従来技術(甲50、乙2)によれば、本件発明7は、刈 )について本件発明7の特許請求の範囲(請求項7)の記載、本件明細書の記載(【0001】ないし【0005】、【0012】、【0013】等)並びに従来技術(甲50、乙2)によれば、本件発明7は、刈り取り後の茶枝葉の移送について、吹出口を刈刃後方に設けることで、吹出口から吹 き出す圧力風(背面風)による負圧吸引作用により「前半移送」を行い、 当該圧力風(背面風)の送風作用により「後半移送」を行うというように、「前半移送」・「後半移送」の双方を圧力風(背面風)の作用によって行う手段を採用したことが、本件発明7の本質的部分(特許請求の範囲のうち、従来技術には見られない特有の技術的思想を構成する特徴的部分)である。 しかるところ、被告各製品の「吹出口」は、刈刃の刃元から約2.5cm(25mm)離れた位置に設けられているから、刈刃後方ないし刈刃の直後方に設けられているといえる。 そして、被告各製品において回転ブラシを取り外して摘採作業をすると、刈刃により刈り取られた茶枝葉は、吹出口から上方に吹き出した圧 力風(背面風)が形成した負圧の吸引作用によって、刈刃付近から移送ダクト内(吹出口上方)に向かって吸い寄せられ、そのまま当該圧力風(背面風)に乗って移送ダクト内を上昇している(甲28の1、30の1、32の1)。このことは、回転ブラシを装着した場合も同様である(甲29の1、31の1、33の1)。 そうすると、被告各製品は、本件発明7の本質的部分を備えるものであるから、被告各製品と本件発明7との本件相違部分は本件発明7の本質的部分ではない。 したがって、被告各製品は、第1要件を充足する。 (イ) 第2要件(置換可能性)について 被告各製品は、回転ブラシを装着した場合であっても、刈刃により刈り 発明7の本質的部分ではない。 したがって、被告各製品は、第1要件を充足する。 (イ) 第2要件(置換可能性)について 被告各製品は、回転ブラシを装着した場合であっても、刈刃により刈り取られた茶枝葉は、吹出口から上方に吹き出した圧力風(背面風)が形成した負圧の吸引作用によって、刈刃付近から移送ダクト内(吹出口上方)に向かって吸い寄せられ、そのまま当該圧力風(背面風)に乗って移送ダクト内を上昇している。また、原告各実験結果(甲5、6)が 示すとおり、回転ブラシの有無によって茶枝葉の摘採量に有意な差は存 在せず、被告各製品において、回転ブラシの有無により作用効果に変化はない。 したがって、被告各製品は、本件発明7と同一の作用効果を奏するから、均等の第2要件を充足する。 (ウ) 第3要件(置換容易性)について 被告各製品の製造等の時点において、摘採機の刈刃付近に回転ブラシを設置することは、公知技術であったこと(乙2)からすると、刈刃付近に回転ブラシを設置することを想到することについて何ら困難性はなく、また、回転ブラシを装着した場合であっても、吹出口を刈刃後方ないし刈刃の直後方に設けることで、刈り取られた茶枝葉が背面風の負圧 吸引作用により吹出口側に引き寄せられるという作用効果それ自体をみれば、回転ブラシを設置しても、この負圧吸引作用に変化がないことは容易に認識できる。 そうすると、当業者であれば、本件相違部分に係る本件発明7の構成を被告各製品の構成と置き換えることを容易に想到することができたも のであるから、被告各製品は、均等の第3要件を充足する。 (エ) 第4要件(被告各製品の容易推考性)について被控訴人の被告各製品の容易推考性の主張は理由がないから、被告各製品は、第 のであるから、被告各製品は、均等の第3要件を充足する。 (エ) 第4要件(被告各製品の容易推考性)について被控訴人の被告各製品の容易推考性の主張は理由がないから、被告各製品は、第4要件を充足する。 (オ) 第5要件(意識的除外等の特段の事情)について 本件発明7の特許請求の範囲(請求項7)の「圧力風の作用のみによって」の記載は、本件拒絶理由通知がされたため、本件補正によって付加されたものである。本件補正は、乙2に記載された発明のように回転体が積極的な移送作用を担い、回転体を除外した場合には、刈り取り茶葉の移送が不可能となる移送手段について、本件発明7の技術的範囲か ら除く趣旨である。すなわち、本件補正によって、「刈刃(22)から所定 の位置までの移送」に必要不可欠ではなく、又は実質的に寄与しない「圧力風」の「作用」以外の「作用」が加わる構成を本件発明7の技術的範囲から意識的に除外したものではない。 したがって、被控訴人の「特段の事情」の主張は理由がないから、被告各製品は、第5要件を充足する。 (カ) まとめ以上によれば、被告各製品は、均等の第1要件ないし第5要件を充足するから、本件発明7の特許請求の範囲(請求項7)に記載された構成と均等なものとして、本件発明7の技術的範囲に属する。 イ本件発明13について 前記アのとおり、被告各製品は、本件発明7の技術的範囲に属するから、本件発明7(請求項7記載の装置)を発明特定事項に含む本件発明13は、本件発明13の特許請求の範囲(請求項13)に記載された構成と均等なものとして、本件発明13の技術的範囲に属する。 (被控訴人の主張) ア本件発明7について以下のとおり、被告各製品は、均等の第1要件ないし第5要 (請求項13)に記載された構成と均等なものとして、本件発明13の技術的範囲に属する。 (被控訴人の主張) ア本件発明7について以下のとおり、被告各製品は、均等の第1要件ないし第5要件をいずれも充足せず、本件発明7の特許請求の範囲(請求項7)に記載された構成と均等なものということはできないから、本件発明7の技術的範囲に属さない。 (ア) 第1要件(相違部分が本質的部分でないこと)の主張に対し被告各製品は、回転ブラシの回転によって、茶枝葉を刈刃から後方へ移送し、更に移送ダクト内に掻き上げて移送した後、風送を行っているのであり、「圧力風による負圧吸引作用によって前半移送」を行っているのではない。 また、被告各製品は、ブラシ設置スペースとなっている茶葉取り入れ 部となる刈刃上部(摘採部分の前面)が大きく開放されており、負圧による吸引作用が機能しない構造となっているから、「圧力風による負圧吸引作用によって前半移送」を行うことなどできない。 したがって、被告各製品は、本件発明7の本質的部分を備えていないから、第1要件を充足しない。 (イ) 第2要件(置換可能性)の主張に対し前記(ア)のとおり、被告各製品では、刈刃により刈り取られた茶枝葉は、回転ブラシによって機械的に移送された後に、圧力風によって風送されているのであって、圧力風が形成した負圧の吸引作用によって、移送されているのではない。 したがって、被告各製品は、本件発明7と同一の作用効果を奏するものではないから、第2要件を充足しない。 (ウ) 第3要件(置換容易性)の主張に対し前記(イ)のとおり、被告各製品は、第2要件(置換可能性)を充足しないから、第3要件(置換容易性)も充足しない。 ( しない。 (ウ) 第3要件(置換容易性)の主張に対し前記(イ)のとおり、被告各製品は、第2要件(置換可能性)を充足しないから、第3要件(置換容易性)も充足しない。 (エ) 第4要件(被告各製品の容易推考性)の主張に対し被告各製品は、本件出願前の公知技術である「ブラシによる機械的移送併用方式」の摘採機であって(乙2、4)、かかる公知技術と同一であるか、又は上記公知技術から当業者が容易に推考できたものである。 したがって、被告製品は、第4要件を充足しない。 (オ) 第5要件(意識的除外等の特段の事情)の主張に対し本件補正によって加えられた「圧力風の作用のみによって」の意義は、「刈り取り後の茶枝葉を機械的な移送手段で移送することが一切ない」ということであって、換言すれば、「茶枝葉の移送に機械的移送手段が 全く関与しない」というものである。 すなわち、本件出願当時の従来の摘採機には、㋐圧力風による風送のみによる移送方式と、㋑機械的移送併用方式のものの2種類が存在していたが、控訴人は、本件補正により本件発明7の特許請求の範囲(請求項7)に「圧力風の作用のみ」との限定を加えることにより、㋑の機械的移送併用方式のものは意識的に除外して、㋐の移送方式のもののみを 対象とする発明として特許査定を得たものである(乙3の4)。 したがって、被告各製品のような、刈り取り後の茶枝葉を回転ブラシによって機械的に移送するという「機械的な移送手段が関与し、又はこれを併用する形態のもの」は、本件出願の出願経過において、本件補正によって意識的に除外されたものである。 したがって、被告各製品は、第5要件を充足しない。 イ本件発明13について控訴人の主張は争う。 2 争点 本件出願の出願経過において、本件補正によって意識的に除外されたものである。 したがって、被告各製品は、第5要件を充足しない。 イ本件発明13について控訴人の主張は争う。 2 争点2(無効の抗弁の成否)について(1) 争点2-1(乙1公報を引用例とする新規性欠如)、争点2-2(乙1公 報を主引用例とする進歩性欠如)及び争点2-3(サポート要件違反)について以下のとおり訂正するほか、原判決の「事実及び理由」の第3の2ないし4記載のとおりであるから、これを引用する。 ア原判決16頁19行目、20頁7行目、16行目及び21行目の各「本 件発明1」をいずれも「本件発明7」と、17頁4行目の「本件発明2」を「本件発明13」と改める。 イ原判決21頁14行目「刈刃(22)」を「刈刃(34)」と改める。 (2) 争点2-4(訂正の再抗弁の成否)について(当審における控訴人の追加主張) (控訴人の主張) ア(ア) 控訴人は、令和4年11月15日の当審第1回口頭弁論期日において、同年8月1日付け控訴人第1準備書面に基づいて、本件特許の特許請求の範囲の請求項7及び13並びに本件明細書を訂正する旨の訂正(以下「本件訂正」という。)の主張をした。 本件訂正後の請求項7及び13の記載は、次のとおりである(以下、 請求項7に係る発明を「本件訂正発明7」、請求項13に係る発明を「本件訂正発明13」という。下線部は、本件訂正による訂正箇所である。)。 【本件訂正後の請求項7】茶葉や枝幹等の茶枝葉(A)を刈り取るバリカン式の刈刃(22)に対して、 内部に空気流を流す移送ダクト(6)を具え、この移送ダクト(6)内に流す圧力風の作用のみによって、刈り取り後の茶枝 】茶葉や枝幹等の茶枝葉(A)を刈り取るバリカン式の刈刃(22)に対して、 内部に空気流を流す移送ダクト(6)を具え、この移送ダクト(6)内に流す圧力風の作用のみによって、刈り取り後の茶枝葉(A)を前記刈刃(22)から所定の位置まで移送する装置であって、前記移送ダクト(6)は、ダクト内において茶枝葉(A)の移送が開始される移送開始部(31)の下部が、前記刈刃(22)とほぼ同じ高さに設定されて 成り、また、この装置には、前記刈刃(22)の直後方から移送ダクト(6)内に、負圧吸引作用を奏する背面風(W)を送り込む吹出口(38)が設けられるものであり、この吹出口(38)から移送ダクト(6)内に背面風(W)のみを送り込むことによって、刈り取り後の茶枝葉(A)を前記刈刃(22)から所定の 位置まで移送するものであることを特徴とする茶枝葉の移送装置。 【本件訂正後の請求項13】茶畝(T)を跨いで走行する走行機体(2)と、この走行機体(2)に取り付けられ摘採作業または剪枝作業を実質的に行う茶刈機体と、 この茶刈機体の後方に設けられ摘採した茶葉を収容可能とする収容部 (4)と、刈り取った茶葉や枝幹等の茶枝葉(A)を茶刈機体から収容部(4)まで移送する移送装置(5)とを具え、目的に応じて摘採または剪枝作業が行えるようにした茶刈機であって、前記移送装置(5)は、請求項7、8、9または10記載の装置が適用さ れて成ることを特徴とする茶刈機。 (イ) なお、控訴人は、被控訴人を請求人とする本件特許の特許無効審判(無効2020-800116号事件)において、令和3年9月27日付けの審決の予告を受けたため、同年12月6日付け訂正請求書をもって、本件訂正と同内容の訂正事項を含む訂正請求をした( の特許無効審判(無効2020-800116号事件)において、令和3年9月27日付けの審決の予告を受けたため、同年12月6日付け訂正請求書をもって、本件訂正と同内容の訂正事項を含む訂正請求をした(甲5 2、53)。 イ本件訂正により、被控訴人主張の争点2-1ないし2-3に係る無効理由は解消され、かつ、被告各製品は、本件訂正発明7及び13の技術的範囲に属する。 したがって、本件特許の無効理由について本件訂正の再抗弁が成立す るから、被控訴人主張の無効の抗弁は理由がない。 (被控訴人の主張)控訴人の主張は争う。 3 争点3(特許権不行使の合意の成否)について原判決の「事実及び理由」の第3の5記載のとおりであるから、これを引用 する。 4 争点4(損害額及び不当利得額)について以下のとおり訂正するほか、原判決の「事実及び理由」の第3の6記載のとおりであるから、これを引用する。 (1) 原判決27頁16行目末尾に行を改めて次のとおり加える。 「⑸ まとめ よって、控訴人は、被控訴人に対し、主位的に、特許権侵害の不法行為による損害賠償請求権に基づき、予備的に、不当利得返還請求権に基づき、①被告製品1に係る損害賠償金又は不当利得金の合計額の一部である1億円及びこれに対する訴状送達日の翌日である令和2年8月22日から支払済みまで改正前民法所定の年5分の割合による遅延損害金、 ②被告製品2に係る損害賠償金又は不当利得金の合計額の一部である1億3000万円及びうち被告製品2の製造販売時点が令和2年3月31日までのものに係る金員に対する訴えの変更申立書送達日の翌日である令和3年3月2日から支払済みまで改正前民法所定の年5分の割合による遅延損害金、うち被告製品2の製造 の製造販売時点が令和2年3月31日までのものに係る金員に対する訴えの変更申立書送達日の翌日である令和3年3月2日から支払済みまで改正前民法所定の年5分の割合による遅延損害金、うち被告製品2の製造販売時点が令和2年4月1日以降 のものに係る金員に対する令和3年3月2日から支払済みまで民法所定の年3パーセントの割合による遅延損害金の各支払を求める。」(2) 原判決27頁18行目を「控訴人の主張は争う。」と改める。 第4 当裁判所の判断 1 本件明細書の記載事項等 以下のとおり訂正するほか、原判決の「事実及び理由」の第4の1記載のとおりであるから、これを引用する。 (1) 原判決30頁5行目末尾に行を改めて次のとおり加える。 「【0006】すなわち請求項1記載の茶枝葉の移送方法は、 バリカン式の刈刃(22)によって刈り取った茶葉や枝幹等の茶枝葉(A)を、移送ダクト(6) 内に流す圧力風の作用のみによって、前記刈刃(22)から所定の位置まで移送する方法であって、前記移送ダクト(6) は、ダクト内において茶枝葉(A) の移送が開始される移送開始部(31)の下部が、前記刈刃(22)とほぼ同じ高さに設定される ものであり、 刈り取り後の茶枝葉(A) を前記刈刃(22)から所定の位置まで移送するにあたっては、前記刈刃(22)の後方側から移送ダクト(6) に背面風(W) を送り込むことによって、茶枝葉(A) の移送を行うようにしたことを特徴として成るものである。」(2) 原判決30頁18行目末尾に行を改めて次のとおり加える。 「【0013】また請求項8記載の茶枝葉の移送装置は、前記請求項7記載の要件に加え、前記移送ダクト(6) の移送開始部(31 ) 原判決30頁18行目末尾に行を改めて次のとおり加える。 「【0013】また請求項8記載の茶枝葉の移送装置は、前記請求項7記載の要件に加え、前記移送ダクト(6) の移送開始部(31)は、平面から視て前記刈刃(22)を取り囲むように形成されて成り、 また前記移送ダクト(6) 内に送り込まれる背面風(W) は、上昇流として移送開始部(31)から移送ダクト(6) 内に送り込まれて成ることを特徴として成るものである。 【0014】また請求項9記載の茶枝葉の移送装置は、前記請求項7または8記載の 要件に加え、前記移送ダクト(6) は、刈り取り方向後方側に、移送ダクト(6) に沿う背面ダクト(7) が併設されるとともに、この背面ダクト(7) の上部には、このダクト内に圧力風を取り込む導入部(8) が形成されるものであり、前記背面風(W) は、導入部(8) から背面ダクト(7) 内に取り込まれた下 向きの圧力風が、上昇流として移送開始部(31)から移送ダクト(6) 内に送り込まれて成ることを特徴として成るものである。 【0015】また請求項10記載の茶枝葉の移送装置は、前記請求項9記載の要件に加え、 前記背面ダクト(7) は、導入部(8) から取り込んだ圧力風を、前記刈刃 (22)の幅方向に向かって拡げるようにガイドする拡開案内体(40)が、内部に設けられることを特徴として成るものである。 【0016】また請求項11記載の茶枝葉の移送装置は、前記請求項7、8、9または10記載の要件に加え、 前記移送ダクト(6) は、刈り取り方向前方側に移送ダクト(6) に沿う正面ダクト また請求項11記載の茶枝葉の移送装置は、前記請求項7、8、9または10記載の要件に加え、 前記移送ダクト(6) は、刈り取り方向前方側に移送ダクト(6) に沿う正面ダクト(9) が併設されるとともに、この正面ダクト(9) には、前記刈刃(22)の斜め上方から前記刈刃(22)の上面に指向する分岐ノズル(47)が形成されるものであり、前記背面風(W) は、この分岐ノズル(47)から発生する正面風(W1)ととも に、移送ダクト(6) 内に送り込まれて成ることを特徴として成るものである。 【0017】また請求項12記載の茶枝葉の移送装置は、前記請求項11記載の要件に加え、 前記導入部(8) には、ここに導入した圧力風を、背面ダクト(7) と正面ダクト(9) とに振り分けるガイド板(43)が設けられることを特徴として成るものである。」⑶ 原判決36頁末行に行を改めて次のとおり加える。 「ウ 「本発明」の移送手法は、刈刃後方からの背面風Wによって、その吹 出口38付近に負圧を生じさせ、この負圧吸引作用によって刈り取り直後の茶枝葉Aを刈刃後方側に引き寄せ、その後は茶枝葉Aを背面風Wに乗せて、収容部4など適宜の部位に移送するものである(【0058】)。」 2 争点1-1(被告各製品の構成要件充足性)について以下のとおり訂正するほか、原判決の「事実及び理由」の第4の2記載のと おりであるから、これを引用する。 (1) 原判決39頁24行目末尾に行を改めて次のとおり加える。 「エこの点に関し、控訴人は、本件発明7の構成要件Aの「圧力風の作用のみによって」にいう「圧力風」とは、移送ダクトの内部に流される空気流をいい、背面風及 目末尾に行を改めて次のとおり加える。 「エこの点に関し、控訴人は、本件発明7の構成要件Aの「圧力風の作用のみによって」にいう「圧力風」とは、移送ダクトの内部に流される空気流をいい、背面風及び刈刃前方からの補助的な送風である正面風を含むものであり、「圧力風の作用のみによって」とは、刈り取られ た「茶枝葉」の「刈刃」から「所定の位置」までの移送が「圧力風」の「作用」だけで実現されることをいい、「圧力風」の「作用」以外の作用が加わって上記移送が実現される場合には、「圧力風の作用のみによって」の構成を備えるとは認められないものと解されるところ、「圧力風の作用以外の作用が加わって上記移送が実現される」とは、当該 「圧力風の作用以外の作用」が「上記移送」(「刈刃」から「所定の位置」までの移送)にとって必要不可欠ないし実質的に寄与している作用であることを意味し、「圧力風の作用以外の作用が加わらなければ移送が不可能となる態様」に限定されると解すべきである旨主張する。 しかしながら、本件発明7の特許請求の範囲(請求項7)の「この移 送ダクト(6)内に流す圧力風の作用のみによって、刈り取り後の茶枝葉(A)を前記刈刃(22)から所定の位置まで移送する装置」にいう「圧力風の作用のみ」とは、その文理上、刈り取り後の茶枝葉(A)を前記刈刃(22)から所定の位置まで移送するのに、圧力風の作用だけが関与し、圧力風以外の作用が一切関与していないことを意味するものと解するのが 自然である。 また、本件明細書には、「圧力風」の作用に関し、「摘採する茶芽の生育状態、移送路の状況(上昇移送距離等)、背面風Wを生起させる送風機17の能力等によっては、例えば図5、8に示すように背面風Wに加えて、刈刃22の正面側(刈り取り方向正面側)からも移送風 る茶芽の生育状態、移送路の状況(上昇移送距離等)、背面風Wを生起させる送風機17の能力等によっては、例えば図5、8に示すように背面風Wに加えて、刈刃22の正面側(刈り取り方向正面側)からも移送風(これを 正面風W1とする)を補助的に作用させることが可能である。」(【00 52】)、「なお正面風W1を生じさせるにあたっては、…導入部8に取り込んだ圧力風をガイド板43(二枚の傾斜板)によって、背面ダクト7と正面ダクト9とに振り分けるようにするものである。」(【0053】)、「刈刃22から背面風Wの吹出口38までの距離が比較的長いものにも本発明を適用することが可能である。この場合、上述したように、 背面風Wによる負圧吸引作用は幾らか低下することが考えられるため、刈刃22の前方側には、正面ダクト9による分岐ノズル47を設け、刈刃前方からの送風を補助的に行うことが好ましい。」(【0058】)との記載があるが、一方で、本件明細書には、刈り取り後の茶枝葉を所定の位置まで移送する際に「圧力風の作用以外の作用」が作用する場合につ いての具体的な記載はなく、また、「圧力風の作用以外の作用」が、「刈刃」から「所定の位置」までの「移送」にとって必要不可欠ないし実質的に寄与している作用でなければ、「圧力風の作用のみによって」の構成を備えるものではないことを述べた記載や示唆はない。 そうすると、控訴人の上記主張は、特許請求の範囲の記載及び本件明 細書の記載に基づくものとはいえないから、採用することができない。」(2) 原判決40頁7行目の「にかき込む向き」を「の下方から上方に向かう向き」と、同頁14行目から15行目にかけての「茶枝葉を移送ダクト内にかき込み」を「茶枝葉と接触可能であり」と改め、同頁17行目から末行まで 0頁7行目の「にかき込む向き」を「の下方から上方に向かう向き」と、同頁14行目から15行目にかけての「茶枝葉を移送ダクト内にかき込み」を「茶枝葉と接触可能であり」と改め、同頁17行目から末行までを次のとおり改める。 「 また、被告製品1の取扱説明書(乙9の24頁)及び被告製品2の取扱説明書(乙10の24頁)には、いずれも、次のような記載があることが認められる。 「⑸ 刈取機回転ブラシの高さ調整芽の長さに合わせて刈取機回転ブラシの高さを調整してください。 刈取機回転ブラシは、5段階で高さ調整が可能です。芽の長さが短い ときは低く、芽が長いときは高く調整してください。弊社出荷時には、刈取機回転ブラシを一番低い位置に調整してあります。 刈取機回転ブラシの高さ調整方法①刈取機回転ブラシを固定するピンは、左右に1個ずつあります。ピンを引き、刈取機回転ブラシの固定を解除してください。 ②ブラシを上または下に移動させてください。 ③ピンを離し、定位置にくるとピンが穴にはまりブラシが固定されます。高さ調整は、一段階ずつ、左右交互に行ってください。左右の高さが同じになるように調整を行ってください。 ④使用する高さになったとき、刈取機回転ブラシを上下に動かし、確 実にピンが穴にはまっているか確認をしてください。 刈取機回転ブラシの高さ調整の目安刈取機回転ブラシの高さは、刈取機回転ブラシシャフトと芽の高さが同じ位が適切です。圃場の条件に合わせ、刈取機回転ブラシの高さを調整してください。 芽の高さが刈取機回転ブラシシャフトより低い場合は、一番低い位置にしてください。刈取機回転ブラシを一番高い位置にしても芽の高さが刈取機回転ブラシシャフトよりも高い場合は、2回に分け刈取作 芽の高さが刈取機回転ブラシシャフトより低い場合は、一番低い位置にしてください。刈取機回転ブラシを一番高い位置にしても芽の高さが刈取機回転ブラシシャフトよりも高い場合は、2回に分け刈取作業を行うか、徒長枝刈機(別売り)を取り付けて収取作業を行ってください。」 「アドバイス刈取機回転ブラシの高さ調整は、スムーズな刈り取りに重要です。 刈取機回転ブラシは、必ず適切な位置に調整してください。同じ芽の長さでも、刈り取る条件などにより刈跡が悪くなる場合があります。」上記記載によれば、被告各製品の回転ブラシは、摘採する茶枝葉の長 さに応じて上下に高さ調節ができるようになっており、刈取機回転ブラ シの高さは、刈取機回転ブラシのシャフトと芽の高さが同じになる位置が適切とされていることが認められる。 加えて、被告各製品の上記取扱説明書には、回転ブラシを外した使用態様を説明する記載は存在しないことからすると、被告各製品は、回転ブラシを取り付けて使用することが通常の使用方法であるものと認めら れる。」(3) 原判決41頁3行目の「ブラシに当たって」を「回転ブラシに接触して」と改め、同頁7行目の「移送が」の次に「「圧力風」の作用に」を加え、同頁9行目の「を備える」を「の構成を備える」と、同頁14行目の「できるので、」から15行目末尾までを「できること、甲28ないし39によれば、 原告各実験結果に係る実験に使用した回転ブラシを取り付けた状態の被告各製品において、回転ブラシは茶枝葉の移送に寄与していないことからすると、被告各製品は、構成要件Aの「圧力風の作用のみによって」の構成を備える旨主張する。」と改める。 (4) 原判決41頁16行目の冒頭に「(ア)」を加え、同頁20行目の「予定 されており ると、被告各製品は、構成要件Aの「圧力風の作用のみによって」の構成を備える旨主張する。」と改める。 (4) 原判決41頁16行目の冒頭に「(ア)」を加え、同頁20行目の「予定 されており」を「通常の使用方法であり」と、同頁21行目の「に当たって」を「と接触して」と改める。 (5) 原判決42頁5行目の「比較することによっては」を「比較する原告各実験結果から」と改め、同頁8行目から12行目までを次のとおり改める。 「(イ) 以下のとおり、甲28ないし39から、原告各実験結果に係る実験 に使用した被告各製品の回転ブラシが茶枝葉の移送に寄与していないとまで認めることはできない。 a 甲29の1、31の1及び33の1は、被告製品1の回転ブラシを取りつけた状態の原告実験1の様子を撮影した動画(甲35の1、37の1及び39の1映像データを一部切り抜きスロー再生(0.0 3倍速)したもの)、甲28の1、30の1及び32の1は、被告製 品1の回転ブラシを取り外した状態の実験の様子を撮影した動画(甲34の1、36の1及び38の1映像データを一部切り抜きスロー再生(0.03倍速)したもの)であると認められる。 b(a) 被告製品1の回転ブラシを取り付けた状態の実験の様子を撮影した動画である甲29の1によれば、摘採作業を開始すると、吹出 口から背面風が吹き出し、刈刃で刈り取られた茶枝葉のうち、回転ブラシと接触せずに背面風に吹かれて移送ダクト内に向かって上昇しているものがある一方で、回転ブラシに接触して刈刃付近から移送ダクト内に送り込まれているものもあることを確認できる。 また、回転ブラシによって移送ダクト内に送り込まれた茶枝葉 の中には、背面風に吹かれて移送ダクト内に向かって上昇しているものもある一方 ダクト内に送り込まれているものもあることを確認できる。 また、回転ブラシによって移送ダクト内に送り込まれた茶枝葉 の中には、背面風に吹かれて移送ダクト内に向かって上昇しているものもある一方で、移送ダクト内に上昇せずに進行方向に向かって移送ダクト外に飛び出しているものもあり、それらの茶枝葉の中には、刈取前の茶枝葉の上に落ちた後、再び回転ブラシに接触して移送ダクト内に送り込まれているものがあることを確認で きる。 甲31の1及び33の1においても、甲29の1と同様の様子を確認できる。 以上によれば、甲29の1、31の1及び33の1においては、刈刃で刈り取られた茶枝葉のうち、回転ブラシに接触して移送ダ クト内に送り込まれているものもあることを確認することができるから、これらの茶枝葉の移送ダクト内への移送には、背面風の作用に回転ブラシの回転作用が寄与しているものと認められる。 ⒝ この点に関し、控訴人は、甲29の1、31の1及び33の1においては、摘採作業中、刈り取られた茶枝葉が、ブラシの進行方 向とは逆方向に位置していることから、刈り取られた茶枝葉がブ ラシの動きに追従しておらず、刈り取られた茶枝葉の移送にブラシの回転作用が何ら加わっていない旨主張する。 しかしながら、控訴人の指摘するように、刈り取られた茶枝葉が、ブラシの進行方向とは逆方向に位置しているものがあることを確認できるが、一方で、前記(a)のとおり、回転ブラシに接触し て刈刃付近から移送ダクト内に送り込まれているものや、移送ダクト外に飛び出して刈取前の茶枝葉の上に落ちた後、再び回転ブラシに接触して移送ダクト内に送り込まれているものもあることに照らすと、ブラシの進行方向とは逆方向に位置している茶枝葉があるからといっ ダクト外に飛び出して刈取前の茶枝葉の上に落ちた後、再び回転ブラシに接触して移送ダクト内に送り込まれているものもあることに照らすと、ブラシの進行方向とは逆方向に位置している茶枝葉があるからといって、回転ブラシの回転作用が茶枝葉の移送に何 ら寄与していないということはできない。 したがって、控訴人の上記主張は採用することができない。 c 他方、被告製品1の回転ブラシを取り外した状態の実験の様子を撮影した動画である甲28の1、30の1及び32の1は、そもそも回転ブラシを取り外されている以上、これらから、回転ブラシの 回転作用が茶枝葉の移送に寄与しているかどうかを判断することはできない。 したがって、甲28の1、30の1及び32の1は、回転ブラシの回転作用が茶枝葉の移送に何ら寄与していないことの根拠となるものではない。 (ウ) かえって、被告各製品においては、刈り取られた茶枝葉、回転ブラシ、移送ダクト等の位置関係等からすると、移送ダクト内に流す圧力風の作用に回転ブラシの回転作用が加わって茶枝葉の移送が実現されているものといえるから、移送に圧力風の作用以外の作用が加わっている場合に該当する。 したがって、被告各製品は、構成要件Aの「圧力風の作用のみによっ て」の構成を備えるものと認められないから、控訴人の上記主張は採用することができない。 その他控訴人は、縷々主張するが、いずれも採用することができない。」(6) 原判決42頁14行目から17行目までを次のとおり改める。 「 以上によれば、被告各製品は、構成要件Aの「圧力風の作用のみによって」の構成を備えるものと認められないから、構成要件Aを充足せず、本件発明7の技術的範囲に属するものと認められない。また、被告各 「 以上によれば、被告各製品は、構成要件Aの「圧力風の作用のみによって」の構成を備えるものと認められないから、構成要件Aを充足せず、本件発明7の技術的範囲に属するものと認められない。また、被告各製品は、本件発明7(請求項7記載の装置)を発明特定事項に含む本件発明13の構成要件Fを充足しないから、本件発明13の技術的範囲に属 するものと認められない。」 3 争点1-2(均等侵害の成否)について⑴ 控訴人は、仮に本件発明7の構成要件Aの「圧力風の作用のみによって」の構成は、刈り取られた「茶枝葉」の「刈刃」から「所定の位置」までの移送が「圧力風」の「作用」だけで実現されることをいい、「圧力風」の「作 用」以外の作用が加わって上記移送が実現されるものは、「圧力風の作用のみによって」を備えるとは認められないと解した場合には、被告各製品においては、「圧力風」の「作用」にブラシの回転作用が加わることによって茶枝葉が移送ダクト内に送り込まれている点で、「圧力風の作用のみによって」の構成を備えるとはいえず、本件発明7と相違することとなるとしても、被 告各製品は、均等の第1要件ないし第5要件を充足するから、本件発明7の特許請求の範囲(請求項7)に記載された構成と均等なものとして、本件発明7の技術的範囲に属する旨主張する。 そこで、まず、均等論の第1要件について検討するに、本件発明7の特許請求の範囲(請求項7)の記載及び前記1(2)認定の本件明細書の開示事 項を総合すれば、従来の茶葉の摘採を行う摘採機は、「刈刃前方側に茶葉移 送のための分岐ノズル付き送風管を配し、分岐ノズルからの送風によって、刈刃から収容部まで茶葉を移送するのが一般的であり、その移送路は、刈刃のほぼ後方に延びる水平移送部と、その後に収 送のための分岐ノズル付き送風管を配し、分岐ノズルからの送風によって、刈刃から収容部まで茶葉を移送するのが一般的であり、その移送路は、刈刃のほぼ後方に延びる水平移送部と、その後に収容部の上部に臨むように接続された上昇移送部を具えていたが、このような移送形態(送風形態)では、水平移送部を要する分、移送装置、ひいては摘採機の前後長が長くなり、摘 採機の取り回し性を低下させてしまうという問題があったことから、本件発明7は、上記問題を解決し、水平移送部を設けることなく、刈取直後、即、茶葉を上昇移送できるようにし、摘採機の前後寸法の短縮化を図り、摘採機をコンパクトに構成できるようにした茶枝葉の移送装置を開発することを課題とし、この課題を解決するための手段として、水平移送部を設けることな く、刈刃の後方から移送ダクト内に背面風を送り込む吹出口が設けられ、この吹出口から移送ダクト内に背面風を送り込むことによって、刈取後の茶枝葉を刈刃から所定の位置まで移送する構成を採用し、具体的には、刈刃後方からの背面風によって、その吹出口付近に負圧を生じさせ、この移送ダクト内に流す圧力風の作用のみにより、負圧吸引作用によって刈り取り直後の茶 枝葉を刈刃後方側に引き寄せ、その後は茶枝葉を背面風に乗せて、収容部など適宜の部位に移送する構成とし、これにより刈り取り直後、水平移送部を設けることなく、そのまま茶枝葉を上昇移送することができ、前後長の短縮化が図れ、コンパクトな茶刈機が実現できるという効果を奏することに技術的意義があり、水平移送部を設けることなく、刈刃の後方側から送風される 「圧力風の作用のみ」によって、その吹出口付近に負圧を生じさせ、この負圧吸引作用によって刈り取り直後の茶枝葉を刈刃後方側に引き寄せ、その後は茶枝葉を背 ることなく、刈刃の後方側から送風される 「圧力風の作用のみ」によって、その吹出口付近に負圧を生じさせ、この負圧吸引作用によって刈り取り直後の茶枝葉を刈刃後方側に引き寄せ、その後は茶枝葉を背面風に乗せて、収容部4など適宜の部位に移送するようにしたことが、本件発明7の本質的部分であるものと認められる。 しかるところ、前記2(2)で説示したとおり、被告各製品においては、 「茶枝葉」の「刈刃」から「所定の位置」までの移送が「圧力風」の作用に 「圧力風」以外の作用である回転ブラシの回転作用が加わることによって実現されているといえるから、被告各製品は、「圧力風の作用のみによって」の構成を備えるものとは認められない。 したがって、被告各製品は、本件発明7の本質的部分を備えているものと認めることはできず、本件相違部分は、本件発明7の本質的部分でないと いうことはできないから、均等論の第1要件を充足しない。 (2) よって、その余の点について判断するまでもなく、被告各製品は、本件発明7の特許請求の範囲(請求項7)に記載された構成と均等なものとは認められないから、本件発明7の技術的範囲に属するものと認められない。 また、被告各製品は、本件発明7(請求項7記載の装置)を発明特定事 項に含む本件発明13との関係においても、本件特許の特許請求の範囲(請求項13)に記載された構成と均等なものとは認められないから、本件発明13の技術的範囲に属するものと認められない。 第5 結論以上のとおり、被告各製品は、本件各発明の技術的範囲に属するものと認め られないから、その余の点について判断するまでもなく、控訴人の請求は、理由がない。 したがって、控訴人の請求を棄却した原判決は相当であり、本件控訴は理由がないからこ 範囲に属するものと認められないから、その余の点について判断するまでもなく、控訴人の請求は、理由がない。したがって、控訴人の請求を棄却した原判決は相当であり、本件控訴は理由がないからこれを棄却することとして、主文のとおり判決する。 主文 知的財産高等裁判所第1部 裁判長裁判官 大鷹一郎 裁判官 小川卓逸 裁判官 遠山敦士 (別紙)被告製品目録 1 OHC-5VB型乗用型摘採機 2 OHC-5DVB型乗用型摘採機

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