昭和37(オ)589 損害賠償請求

裁判年月日・裁判所
昭和39年2月4日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 大阪高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人等の負担とする。          理    由  上告代理人谷沢政二の上告理由第一及び第二の七について。  論旨は、要するに、

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判決文本文1,491 文字)

主文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人等の負担とする。 理由 上告代理人谷沢政二の上告理由第一及び第二の七について。 論旨は、要するに、原審の認定した事実に添わない事実を主張し、これに拠つて原審の裁量に委ねられた証拠の取捨判断、事実の認定を非難するものであつて、採るを得ない。 同第二の一乃至五について。 原判決及びその引用にかかる第一審判決において認定せられた事実によれば、上告会社は、自動車、その部品及び附属品の販売、車体の製作並びにその取付を営業目的とする会社であり、上告人Aは、上告会社の被用者でその販売課に勤務していたこと、右上告人Aは、本件事故当日の午後五時頃上告会社の勤務を終えて退社し、和歌山市内で映画見物をした後帰宅すべく国鉄a駅に赴いたが、最終列車に乗り遅れたため一旦上告会社に引き返し、上告会社所有の本件Dジープ普通自動車を引き出して、これを運転しつつ帰宅する途中で本件追突事故を惹起たものであること、上告人Aは、平素上告会社に通勤するには国鉄を利用して居り、販売契約係として自動車購入の勧誘並びに販売契約締結の業務を担当し、右業務執行のため他の同係員八名と共に前記ジープを運転してこれに当つていたこと、上告会社においては、ジープは会社業務の為に使用する場合であつても上司の許可を得なければならず、私用に使うことは禁止されていたことが、いずれも、認められるというのである。 このような事実関係の下においては、上告人Aの本件事故当夜における右ジープの運行は、会社業務の適正な執行行為ではなく、主観的には同上告人の私用を弁ずる為であつたというべきであるから、上告会社の内規に違反してなされた行為ではあ- 1 -るが、民法七一五条に規定する「事業ノ執行ニ付キ」というのは、必ずしも被 はなく、主観的には同上告人の私用を弁ずる為であつたというべきであるから、上告会社の内規に違反してなされた行為ではあ- 1 -るが、民法七一五条に規定する「事業ノ執行ニ付キ」というのは、必ずしも被用者がその担当する業務を適正に執行する場合だけを指すのでなく、広く被用者の行為の外形を捉えて客観的に観察したとき、使用者の事業の態様、規模等からしてそれが被用者の職務行為の範囲内に属するものと認められる場合で足りるものと解すべきであるとし、この見地よりすれば、上告人Aの前記行為は、結局、その職務の範囲内の行為と認められ、その結果惹起された本件事故による損害は上告人の事業の執行について生じたものと解するのが相当であるから、被用者である上告人Aの本件不法行為につき使用者である上告会社がその責任を負担すべきものであるとした原審の判断は、正当である。 論旨は、要するに、原判示に添わない事実或は独自の法律的見解を主張し、これに拠つて原判決を非難するものであつて、採るを得ない。 同第二の六について。 上告会社は、被用者である上告人Aの選任及びその事業の監督について相当の注意をなしたことにつき、原審において主張するところがないのみならず、原審は、原判決においてこの点につき、上告会社の全立証に徴しても、同会社が上告人Aの監督につき相当の注意をなしたものとは認められない旨説示して居るのであるから、原判決に所論の違法はない。 論旨は、理由がない。よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官石坂修一裁判官五鬼上堅磐裁判官横田正 法廷裁判長裁判官石坂修一裁判官五鬼上堅磐裁判官横田正俊- 2 -

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