【DRY-RUN】主 文 本件各上告を棄却する。 理 由 被告人両名弁護人利重節の上告趣意第一点について。 原判決は、その理由において第一乃至第六の犯罪事実を具体的に掲げてい
主文 本件各上告を棄却する。 理由 被告人両名弁護人利重節の上告趣意第一点について。 原判決は、その理由において第一乃至第六の犯罪事実を具体的に掲げている。そして、各事実ごとに被告人等の原審公判廷における判示同趣旨の各供述及び各被害者名義の被害届、聴取書等における判示に照応する被害顛末の記載等として証拠を挙げているのである。されば、判示同趣旨の供述というのは、犯罪事実として具体的に掲げられている事実の全部をそのまま認めた供述の意味であり、判示に照応する被害顛末というのは、これらの事実中の被害に関する具体的事実を指すものであることは言うまでもない。そうだとすれば、判決自体から証拠の内容のなんであるかゞ具体的に判るのであるから、原判決には所論のような違法はなく論旨は理由がない。 同第二点について。 長期及び短期を同じくする同種の刑は、犯情によつてその軽重を定むべきことは、刑法第一〇条第三項の規定するところである。それゆえ、原審は犯情によつて所論第四の強盗罪の刑を最も重いものと認めたこと明らかである。そして、原審が第四の強盗罪を最も重いものと認めたことについて、なんら違法はないのであるから、論旨は理由がない。 同第三点について。 いわゆる自白の補強証拠というものは、被告人の自白した犯罪が架空のものではなく、現実に行われたものであることを証するものであれば足りるのであつて、その犯罪が被告人によつて行われたという犯罪と被告人との結びつきまでをも証するものであることを要するものではない。所論の強盗盗難被害届によれば、現実に強- 1 -盗罪が行われたことが証せられるのであるから、たといその犯人が被告人であることまでがこれによつて判らなくても補強証拠として役立つのである。それゆえ、原判決は被告人の 届によれば、現実に強- 1 -盗罪が行われたことが証せられるのであるから、たといその犯人が被告人であることまでがこれによつて判らなくても補強証拠として役立つのである。それゆえ、原判決は被告人の自白を唯一の証拠として有罪を認定したものではないから所論は理由がない。 よつて、旧刑訴法第四四六条に従い主文の通り判決する。 以上は、裁判官全員の一致した意見である。 検察官安平政吉関与昭和二四年七月一九日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官長谷川太一郎裁判官井上登裁判官島保裁判官河村又介裁判官穂積重遠- 2 -
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