平成28(ワ)1654 損害賠償請求事件

裁判年月日・裁判所
平成29年10月12日 神戸地方裁判所
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判決文本文16,668 文字)

平成29年10月12日判決言渡し・同日原本領収裁判所書記官平成28年(ワ)第1654号損害賠償請求事件口頭弁論終結日平成29年7月20日判決主文 1 原告らの請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告らの負担とする。 事実 及び理由第1 請求の趣旨 1 被告は,原告長男に対し,154万円及びこれに対する平成28年9月15日から支払済みまで年5%の割合による金員を支払え。 2 被告は,原告長女に対し,121万円及びこれに対する平成28年9月15日から支払済みまで年5%の割合による金員を支払え。 第2 事案の概要 1 事案の要旨原告らの母は,原告らに関する出生届に,原告らの氏を「A」とする旨記載して提出したが,a市b区長は,その旨の戸籍を編製せず,原告らに関する住民票の記載も直ちにしなかったため,原告長男に対する小学校への就学通知,入学前健康診断等,マイナンバーの通知が所定の時期に行われず,小学校への仮入学扱いの手続がされてその旨の通知がされ,原告長女に対するマイナンバーも同様に通知されなかった。 本件は,原告らが,a市b区長には,原告らに関する出生届の提出を受けた後,直ちにその記載に従った戸籍の編製及び住民票の記載をすべき職務上の義務があるにもかかわらず,同区長がこれを怠ったことは違法であり,また,上記のとおり原告らを住民票に記載しなかったことは,憲法14条1項,22条1項,国際人権規約B規約等の条約及び教育基本法等の法令に反して違法 であり,さらに,上記小学校への就学通知の不送付等も違憲・違法であるなどと主張して,国家賠償法1条1項に基づく損害賠償として,被告に対し,原告長男は,慰謝料140万円と弁護士費用14万円の合計154万円及びこれに対する訴状送達の日の翌日である平成2 憲・違法であるなどと主張して,国家賠償法1条1項に基づく損害賠償として,被告に対し,原告長男は,慰謝料140万円と弁護士費用14万円の合計154万円及びこれに対する訴状送達の日の翌日である平成28年9月15日から支払済みまで年5%の割合による金員の支払を,原告長女は,慰謝料110万円と弁護士費用11万円の合計121万円及びこれに対する同様の遅延損害金の支払を求める事案である。 2 関係法令(一部の条項は記載を省略した。)住民基本台帳法(以下「住基法」という。)6条(住民基本台帳の作成)1項市町村長は,個人を単位とする住民票を世帯ごとに編製して,住民基本台帳を作成しなければならない。 7条(住民票の記載事項)住民票には,次に掲げる事項について記載〔中略〕をする。 一氏名二出生の年月日三男女の別四世帯主についてはその旨,世帯主でない者については世帯主の氏名及び世帯主との続柄五戸籍の表示。ただし,本籍のない者及び本籍の明らかでない者については,その旨8条(住民票の記載等)住民票の記載,消除又は記載の修正(第18条を除き,以下「記載等」という。)は,〔中略〕政令で定めるところにより,第4章〔21条ないし30条〕若しくは第4章の3〔34条の45ないし34条の51〕の規定による届出に基づき,又は職権で行うものとする。 21条(住民としての地位の変更に関する届出の原則)住民としての地位の変更に関する届出は,すべてこの章及び第4章の3に定める届出によつて行うものとする。 22条(転入届)1項転入(新たに市町村の区域内に住所を定めることをいい,出生による場合を除く。〔中略〕)をした者は,転入をした日から14日以内に,次に掲げる事項〔中略〕を市町村長に届け出なければならない。〔次に掲 転入(新たに市町村の区域内に住所を定めることをいい,出生による場合を除く。〔中略〕)をした者は,転入をした日から14日以内に,次に掲げる事項〔中略〕を市町村長に届け出なければならない。〔次に掲げる事項略〕30条の45(外国人住民に係る住民票の記載事項の特例)日本の国籍を有しない者のうち次の表の上欄に掲げるものであつて市町村の区域内に住所を有するもの(以下「外国人住民」という。)に係る住民票には,第7条の規定にかかわらず,同条各号(第5号〔中略〕を除く。)に掲げる事項,国籍等〔中略〕,外国人住民となった年月日〔中略〕について記載をする。〔次の表略〕31条(国又は都道府県の指導等)1項国は都道府県及び市町村に対し,都道府県は市町村に対し,この法律の目的を達成するため,この法律の規定により都道府県又は市町村が処理する事務について,必要な指導を行うものとする。 2項主務大臣は都道府県知事又は市町村長に対し,都道府県知事は市町村長に対し,前項の事務に関し必要があると認めるときは,報告を求め,又は助言若しくは勧告をすることができる。 4項都道府県知事は主務大臣に対し,市町村長は主務大臣又は都道府県知事に対し,第2項の規定による助言又は勧告を求めることができる。 34条(調査)1項市町村長は,定期に,第7条及び第30条の45の規定により記載をすべきものとされる事項について調査をするものとする。 2項市町村長は,前項に定める場合のほか,必要があると認めるときは,いつでも第7条及び第30条の45の規定により記載をすべきものとされる事項について調査をすることができる。 3項市町村長は,前2項の調査に当たり,必要があると認めるときは,当該職員をして,関係人に対し,質問をさせ,又は文書の提示を求めることができる。 のとされる事項について調査をすることができる。 3項市町村長は,前2項の調査に当たり,必要があると認めるときは,当該職員をして,関係人に対し,質問をさせ,又は文書の提示を求めることができる。 住民基本台帳法施行令(以下「住基令」という。)7条(住民票の記載)1項市町村長は,新たに市町村の区域内に住所を定めた者その他新たにその市町村の住民基本台帳に記録されるべき者があるときは,次項に定める場合を除き,その者の住民票を作成しなければならない。 2項市町村長は,一の世帯につき世帯を単位とする住民票を作成した後に新たにその市町村の住民基本台帳に記録されるべき者でその世帯に属することとなつたもの〔中略〕があるときは,その住民票にその者に関する記載〔中略〕をしなければならない。 12条(職権による住民票の記載等)2項市町村長は,次に掲げる場合において,第7条から第10条までの規定により住民票の記載等をすべき事由に該当するときは,職権で,これらの規定による住民票の記載等をしなければならない。 一戸籍に関する届書,申請書その他の書類を受理し,若しくは職権で戸籍の記載若しくは記録をしたとき〔中略〕。 戸籍法1条〔戸籍事務の管掌及び事務の区分〕1項戸籍に関する事務は,市町村長がこれを管掌する。 3条〔戸籍事務の処理基準等〕1項法務大臣は,市町村長が戸籍事務を処理するに当たりよるべき基準 を定めることができる。 2項市役所又は町村役場の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の長は,戸籍事務の処理に関し必要があると認めるときは,市町村長に対し,報告を求め,又は助言若しくは勧告をすることができる。この場合において,戸籍事務の処理の適正を確保するため特に必要があると認めるときは,指示をすることができる。 認めるときは,市町村長に対し,報告を求め,又は助言若しくは勧告をすることができる。この場合において,戸籍事務の処理の適正を確保するため特に必要があると認めるときは,指示をすることができる。 15条〔戸籍の記載手続〕戸籍の記載は,届出,報告,申請,請求若しくは嘱託,証書若しくは航海日誌の謄本又は裁判によつてこれをする。 17条〔子,養子の出現による戸籍の編製〕戸籍の筆頭に記載した者及びその配偶者以外の者がこれと同一の氏を称する子又は養子を有するに至つたときは,その者について新戸籍を編製する。 22条〔無籍者の新戸籍の編製〕父又は母の戸籍に入る者を除く外,戸籍に記載がない者についてあらたに戸籍の記載をすべきときは,新戸籍を編製する。 25条〔届出の場所〕1項届出は,届出事件の本人の本籍地又は届出人の所在地でこれをしなければならない。 2項外国人に関する届出は,届出人の所在地でこれをしなければならない。 27条〔届出の方法〕届出は,書面又は口頭でこれをすることができる。 29条〔届書の記載事項〕届書には,左の事項を記載し,届出人が,これに署名し,印をおさなければならない。 一届出事件二届出の年月日三届出人の出生の年月日,住所及び戸籍の表示四届出人と届出事件の本人と異なるときは,届出事件の本人の氏名,出生の年月日,住所,戸籍の表示及び届出人の資格30条〔届書の特別記載事項〕1項届出事件によつて,届出人又は届出事件の本人が他の戸籍に入るべきときは,その戸籍の表示を,その者が従前の戸籍から除かれるべきときは,従前の戸籍の表示を,その者について新戸籍を編製すべきときは,その旨,新戸籍編製の原因及び新本籍を,届書に記載しなければならない。 44条〔届出の催告〕1項 前の戸籍から除かれるべきときは,従前の戸籍の表示を,その者について新戸籍を編製すべきときは,その旨,新戸籍編製の原因及び新本籍を,届書に記載しなければならない。 44条〔届出の催告〕1項市町村長は,届出を怠つた者があることを知つたときは,相当の期間を定めて,届出義務者に対し,その期間内に届出をすべき旨を催告しなければならない。 2項届出義務者が前項の期間内に届出をしなかつたときは,市町村長は,更に相当の期間を定めて,催告をすることができる。 45条〔届書の追完〕市町村長は,届出を受理した場合に,届書に不備があるため戸籍の記載をすることができないときは,届出人に,その追完をさせなければならない。この場合には,前条の規定を準用する。 49条〔届出期間・届書記載事項・出生証明書の添附〕1項出生の届出は,14日以内(国外で出生があつたときは,3箇月以内)にこれをしなければならない。 2項届書には,次の事項を記載しなければならない。 一子の男女の別及び嫡出子又は嫡出でない子の別 二出生の年月日時分及び場所三父母の氏名及び本籍,父又は母が外国人であるときは,その氏名及び国籍52条〔出生の届出者〕1項嫡出子出生の届出は,父又は母がこれをし,子の出生前に父母が離婚をした場合には,母がこれをしなければならない。 2項嫡出でない子の出生の届出は,母がこれをしなければならない。 戸籍法施行規則(以下「戸籍規則」という。)82条〔取扱上の疑義に対する指示の請求〕戸籍事務の取扱に関して疑義を生じたときは,市町村長は,管轄法務局若しくは地方法務局又はその支局を経由して,法務大臣にその指示を求めることができる。 3 前提事実(当事者間に争いがないか,掲記の証拠及び弁論の全趣旨によって容易に認定 は,市町村長は,管轄法務局若しくは地方法務局又はその支局を経由して,法務大臣にその指示を求めることができる。 3 前提事実(当事者間に争いがないか,掲記の証拠及び弁論の全趣旨によって容易に認定できる事実)原告らの母及び原告らについてア原告長男は,平成○○年○○月○○日に原告らの母の第一子として出生した者であり,原告長女は,平成○○年○○月○○日に原告らの母の第二子として出生した者である(争いがない。)。 イ原告らの母は,昭和○○年○○月○○日に原告らの祖母の子として出生した,日本国籍を有する者である。原告らの母は,出生当時,出生届が提出されなかったために戸籍が編製されず,以後,無戸籍となっていたが,平成○○年○○月○○日に出生届が提出され,平成○○年○○月○○日に祖母の戸籍に入り,平成○○年○○月○○日に自身を筆頭者とする戸籍が編製された。また,住民票に関しては,平成○○年にはa市b区において上記原告らの祖母を世帯主とする住民票への記載がされ,平成○○年○○月○○日付けで,a市b区において原告らの母を世帯主とする住民票への 記載がされた。(争いがない。)ウ a市b区は,地方自治法252条の20第1項に基づき,同市が,市長の権限に属する事務を分掌させるために設置された区である(弁論の全趣旨。以下,同区長を単に「b区長」という。)。 原告長男に係る出生届けの経緯についてア原告らの母は,原告長男を出生した後の平成○○年○○月○○日,b区長に対し,原告長男に係る出生届(甲1。以下「本件出生届1」という。)を提出した。本件出生届1には,「父母との続き柄」欄に「嫡出でない子」との記載があり,「父」欄及び「本籍」欄はいずれも空欄,「その他」欄に「母は無国籍につき,出生子は国籍法第2条第3号により国籍を取得して た。本件出生届1には,「父母との続き柄」欄に「嫡出でない子」との記載があり,「父」欄及び「本籍」欄はいずれも空欄,「その他」欄に「母は無国籍につき,出生子は国籍法第2条第3号により国籍を取得しているので氏を『A』と定め『a市b区(町名以下略)』に新戸籍編製」との記載がある。(甲1及び弁論の全趣旨)イ b区長は,本件出生届1の受理を留保し,平成○○年○○月○○日,a地方法務局長に対し,「戸籍の無い者を母として,日本で出生した子(非嫡出子)の出生届のため」,これを受理すべきか否かについて照会した(乙4。以下「本件受理照会1」という。)。 ウ a地方法務局長は,平成○○年○○月○○日付で,b区長に対し,本件受理照会1について,受理して差し支えないものの,受理後,本件出生届の記載中,子及び母の氏に関する記載を原告らの母の民法上の氏である「B」と訂正し,追完させるべき旨の回答をした(乙4。以下「本件回答1」という。)。 エb区長は,本件回答1に従い本件出生届1を受理した上,原告らの母に対し,平成○○年○○月○○日,平成○○年○○月○○日付け及び平成○○年○○月○○日付けの3回に渡り,戸籍法45条に基づき,子及び母の氏を訂正して追完するよう催告(以下「本件各追完催告」という。)したが,原告らの母は,各催告書を受領したものの,所定の期限までに追完を しなかった(乙5の1,2及び弁論の全趣旨)。 オ b区長は,平成○○年○○月○○日付けで,原告らの母に対し,上記エの追完に応じない場合,職権で原告長男の氏を「B」として戸籍を編製する旨の通知をした(乙6及び弁論の全趣旨)。 カ 原告長男は,a家庭裁判所c支部に対し,上記エ,オの通知・催告は違法・不当であると主張して,その取消しを求める申立てを行ったが,平成○○年○○月○○日,同 をした(乙6及び弁論の全趣旨)。 カ 原告長男は,a家庭裁判所c支部に対し,上記エ,オの通知・催告は違法・不当であると主張して,その取消しを求める申立てを行ったが,平成○○年○○月○○日,同申立ては却下された(同支部平成○○年(家)第76号)(乙6)。 抗告したが,平成○○年○○月○○日,同抗告は棄却された(大阪高等裁判所平成○○年(ラ)第385号)(乙7)。 抗告の申立てをしたが,平成○○年○○月○○日,同許可抗告は許可しないこととされ(大阪高等裁判所平成○○年(ラ許)第171号),平成○○年○○月○○日,同特別抗告も棄却された(最高裁判所平成○○年(ク)第802号)(乙8,9)。 キb区長は,平成○○年○○月○○日,本件出生届1に係る追完がないこと,平成○○年○○月○○日に原告らの母の出生届が提出されたこと(前)を踏まえ,a地方法務局長に対し,本件出生届1に係る戸籍の記載の処理について,改めて照会した(乙10)。 ク a地方法務局長は,原告らの母の戸籍の記載がされる前日である平成○○年○○月○○日,上記キの照会について,本件出生届1の「本籍」欄に本籍を「a市b区〔町名以下略〕」,筆頭者を「原告らの母」とする追完を求めた上で,原告長男の戸籍の記載をして差支えない旨の回答をした(乙10)。 ケ原告らの母は,平成○○年○○月○○日,b区長に対し,追完届(ただ し,本籍を祖母の本籍地,筆頭者を祖母とするもの。)を提出した(乙12)。 コ b区長は,平成○○年○○月○○日までに,本件出生届1を受理した(弁論の全趣旨)。 原告長女に係る出生届けの経緯についてア原告らの母は,原告長女が出生した後の平成○○年○○月○○日,b区長に対し,原告長女に係る出生届(甲4。以下「本件出生届2」といい,本件 全趣旨)。 原告長女に係る出生届けの経緯についてア原告らの母は,原告長女が出生した後の平成○○年○○月○○日,b区長に対し,原告長女に係る出生届(甲4。以下「本件出生届2」といい,本件出生届1と併せて「本件各出生届」という。)を提出した。本件出生届2には,「父母との続き柄」欄は「嫡出子」・「嫡出でない子」のいずれも選択されておらず,「母」欄には原告らの母が記載され,「父」欄には「C」と記載され,「本籍」欄には同人の本籍地(a市d区内)の記載があり,「その他」欄は空欄となっている。(甲4)イ b区長は,本件出生届2の受理を留保し,平成○○年○○月○○日,a地方法務局長に対し,本件出生届2について,「戸籍の無い者を母として,日本で出生した子の出生届のため」,これを受理すべきか否かについて照会した(乙11。以下「本件受理照会2」といい,本件受理照会1と合わせて「本件各受理照会」という。)。 ウ a地方法務局長は,平成○○年○○月○○日,b区長に対し,本件受理照会2について,①父母との続き柄を「嫡出でない子長女」と記載し,②父の氏名,生年月日及び年齢を削除し,③本籍欄について,本籍を「a市b区(町名以下略。)」筆頭者を「原告らの母」とする補正をさせた上で,受理して差し支えないとの回答をした(乙11。以下「本件回答2」という。)。 エ b区長の平成○○年○○月○○日,本件出生届2について,職権による便宜処理として,上記ウの①②のとおり訂正したほか,③の本籍地については上記 追完届と同様の記載とするなどの補正をした上で,上記アの届出日である平成○○年○○月○○日に遡って,これを受理した(乙13及び弁論の全趣旨)。 原告らの母及び原告らの住民票及び戸籍の帰趨ア原告らは,平成○○年○○月○○日付けで,a市b区内を の届出日である平成○○年○○月○○日に遡って,これを受理した(乙13及び弁論の全趣旨)。 原告らの母及び原告らの住民票及び戸籍の帰趨ア原告らは,平成○○年○○月○○日付けで,a市b区内を住所とし,原告らの母 イ原告らの母及び原告らは,平成○○年○○月○○日,本籍をa市b区内,筆頭者を原告らの母とする戸籍に記載された(乙12,13及び弁論の全趣旨)。 4 主たる争点及び争点に関する当事者の主張本件の主たる争点は,b区長が,本件各出生届の届出後,出生届記載のとおりの住民票の記載を直ちにすべき職務上の義務を負うか否かであり,この点に関する当事者の主張は,以下のとおりである。 (原告らの主張)以下,b区長は,本件各出生届の届出後,その記載のとおりの住民票の記載を直ちにすべき職務上の義務を負っていたというべきであるから,これを懈怠して,その受理を留保し,a地方法務局長に対して本件各受理照会を行い,原告らの母に対して本件各追完催告をしたことは,国家賠償法上違法というべきである。 法令・判例に基づく義務があると解されることについてア住基令7条2項,12条2項1号によれば,b区長は,戸籍に関する届出である出生届を受理した場合,職権で,住民票の記載をしなければならず,世帯を単位とした住民票を作成した後に,その世帯に属することとなった者があるときは,その住民票にその者に関する記載をしなければならない。 本件では,原告らの母を世帯主とする住民票が作成された後に,本件 各出生届が受理され,原告らが原告らの母の世帯に属することとなったのであるから,b区長は,原告らの母を世帯主とする住民票に,原告らに関する記載をしなければならなかったというべきである。 そして,住基法7条5号ただし書は,住民票には,無戸籍者 属することとなったのであるから,b区長は,原告らの母を世帯主とする住民票に,原告らに関する記載をしなければならなかったというべきである。 そして,住基法7条5号ただし書は,住民票には,無戸籍者及び本籍不明者については,その旨を記載すべき旨規定しており,無戸籍者についても当然に住民票の記載をしなければならないものとしている。 この規定によれば,b区長は,本件各出生届が提出された時点で,その記載どおり,原告らの氏を「A」とする住民票の記載義務を負っていたというべきである。 最高裁平成21年4月17日第二小法廷判決(民集63巻4号638頁。以下「21年最判」という。)は,「住民票の記載がされないことによって子に看過しがたい不利益が生ずる可能性があるような特段の事情がある場合」には,「市町村長が無戸籍の子につき職権で住民票の記載をすべき」義務を負う旨判示したものと解される。 原告長男は,○歳になる年の平成○○年○○月○○日まで住民票の記載がされなかったことによって,入学前の健康診断の通知や就学通知が届かないという不利益を被り,また,それまでの間,子ども手当の支給や4か月児健診等の健康診断の通知が相当な日にされず,原告らの母が問い合わせてからされるなどの不利益を被った。これらの不利益は,上記の「看過しがたい不利益」に当たるから,同特段の事情があるというべきである。 原告長女についても,臨時福祉給付金が給付されなかったり,マイナンバーの通知を受けられなかったりしたなどの看過しがたい不利益が生じた。 よって,b区長は,原告らについて,職権で住民票の記載をすべき義務を負うというべきである。 戸籍事務管掌者の審査権の範囲についてなお,最高裁平成25年12月10日第三小法廷決定(民集67巻9号1847頁)及び最高 て,職権で住民票の記載をすべき義務を負うというべきである。 戸籍事務管掌者の審査権の範囲についてなお,最高裁平成25年12月10日第三小法廷決定(民集67巻9号1847頁)及び最高裁平成26年4月14日第一小法廷決定(民集68巻4号279頁)によれば,戸籍事務管掌者には,戸籍に関する届出について形式的審査権しかないというべきである。 したがって,戸籍事務管掌者であるb区長は,出生届を受理した場合,その出生届に記載された範囲を超えて,出生届以外の資料を勝手に探索し,戸籍に記載すべき事項を認定することは許されないというべきところ,原告らの母は当時無戸籍であって,原告らも当然に無戸籍となるから,戸籍事務管掌者であるb区長は,本件各出生届が届出られた以上,本件各出生届の内容のとおりの戸籍を編製すべき義務を負っていたというべきである。 (被告の主張)原告らの主張は否認ないし争う。以下のとおり,b区長には,本件各出生届の届出後,その記載のとおりの住民票の記載を直ちにすべき職務上の義務はないというべきであるから,同届出後,その受理を留保し,a地方法務局長に対して本件各受理照会を行い,原告らの母に対して本件各追完催告をしたことは適法というべきである。 法令・判例に基づく義務があると解されるとの原告らの主張についてア原告らに関する出生届が受理されたとの主張は否認し,その余の主張は否認ないし争う。同出生届は,いずれも受理されておらず,受理前に本件各受理照会が行われたものである。 イ平成21年最判に基づき,b区長が職権で住民票の記載をすべき義務を負っていたとの主張は否認ないし争う。 平成21年最判は,出生した子の住民票の記載は,戸籍法所定の出生届出の催告等による方法を原則的な方法としつつ,「子に看過しがたい不利益が生 記載をすべき義務を負っていたとの主張は否認ないし争う。 平成21年最判は,出生した子の住民票の記載は,戸籍法所定の出生届出の催告等による方法を原則的な方法としつつ,「子に看過しがたい不利益が生ずる可能性があるような特段の事情」又は「届出の催告等による方 法により住民票の記載をすることが社会通念に照らし著しく困難であり又は相当性を欠くなどの特段の事情」がある場合には,例外として,職権で住民票の記載をする方法をとるべきである旨判示している。 しかし,原告らが主張する不利益は,看過しがたいものではないから,上記特段の事情があるとの立証があるとはいえないというべきである。 戸籍事務管掌者の審査権の範囲に関する原告らの主張ついて原告らの主張は争う。本件において,戸籍事務管掌者の審査権が形式的なものにとどまるとは言えないというべきである。 5 原告らのその余の主張原告らは,被告に対する国家賠償請求について,以下のとおり主張し,被告は,これらの主張について,いずれも否認ないし争っている。 本件不記載の憲法・条約違反等アb区長が,原告らについて住民票に記載しなかったこと(本件不記載)は,同じ居住区内に居住して住民票に記載された者,同じ居住区内で出生届をして住民票に記載された者,同じく無戸籍でありながら住民票の記載がされている原告らの母との関係で,何ら合理的理由なく原告らを差別するものであり,憲法14条1項に違反する。 イ b区長による本件不記載は,実質的に原告らの居住移転の自由を侵害するものであり,憲法22条1項に違反する。 ウ b区長による本件不記載は,国際人権規約B規約24条1項,2項,26条,児童の権利に関する条約2条1項,7条1項に違反し,また,同条約に基づく平成16年の日本に対する勧告の趣旨に反するもので ウ b区長による本件不記載は,国際人権規約B規約24条1項,2項,26条,児童の権利に関する条約2条1項,7条1項に違反し,また,同条約に基づく平成16年の日本に対する勧告の趣旨に反するものである。 被告による就学通知の不送付,仮入学扱いの送付及び入学前健康診断のお知らせの不送付等の違法原告らに関する住民票の記載がされなかったため,被告の担当者は,原告長男に対し,その記載がされるまで,①小学校への就学通知を送らず,②仮 入学扱の手続をしてその通知を送付し,③入学前健康診断のお知らせを送付せず,また原告らに対し,④マイナンバーの通知をしなかった。 これらの被告の担当者の上記各行為は,いずれも憲法14条1項に違反し,さらに,①は,学校教育法施行令5条1項や,a市学齢児童及び学齢生徒の就学に関する規則6条,第189回国会衆議院法務委員会(平成27年3月20日開催分)における政府答弁から窺える政府方針に違反する。②は,憲法26条1項,教育基本法3条1項ないしその趣旨,上記衆議院法務委員会における政府答弁と文部科学省が平成28年7月8日に発出した通知(甲9の3)から窺える政府方針に違反する。③は,学校保健安全法11条,同法施行令3条,a市学齢児童及び学齢生徒の就学に関する規則16条に違反する。④は,行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律7条1項に違反するものである。 以上のとおり,被告の担当者の上記各行為は,いずれも違憲・違法あるいは政府方針に違反するものであるから,国家賠償法1条1項に照らし,違法というべきである。 損害についてb区長及び被告の担当者の違法な行為によって,原告らは精神的苦痛を被ったものであり,その慰謝料は,原告長男については,住民票の不記載分100万円,就学通知の不送付 うべきである。 損害についてb区長及び被告の担当者の違法な行為によって,原告らは精神的苦痛を被ったものであり,その慰謝料は,原告長男については,住民票の不記載分100万円,就学通知の不送付分10万円,仮入学扱いの送付分10万円,学前健康診断のお知らせの不送付分10万円,マイナンバーの不通知分10万円の合計140万円を下らない。また原告長女については,住民票の不記載分100万円,マイナンバーの不通知分10万円の合計110万円を下らない。 また,原告らは,本訴追行のために弁護士に依頼することを余儀なくされ,その弁護士費用は,原告長男については14万円,原告長女については11万円が相当というべきである。 小括 よって,原告長男は,被告に対し,国家賠償法1条1項に基づく国家賠償として,154万円及びこれに対する訴状送達の日の翌日である平成28年9月15日から支払済みまで民法所定の年5%の割合による金員の支払を求め,原告長女は,被告に対し,国家賠償法1条1項に基づく国家賠償として,121万円及び同様の遅延損害金の支払を求める。 第3 当裁判所の判断 1 主たる争点(b区長が,本件各出生届の届出後,出生届記載のとおりの住民票の記載を直ちにすべき職務上の義務を負うか否か)について住基法,戸籍法等の仕組み及びその解釈ア住基法8条,21条及び22条は,住民票の記載は,同法の規定による届出に基づき,又は職権で行うものとすることとし,住民としての地位の変更に関する届出は,すべて同法に定める届出によって行うものとするとしつつ,住民としての地位の変動の一つである転入から出生を除外している。そして,出生に関する届出は,戸籍法49条以下の規定に定められ,同法に基づく出生届が受理されると,戸籍の記載又は編製がされることとなり(同法 しての地位の変動の一つである転入から出生を除外している。そして,出生に関する届出は,戸籍法49条以下の規定に定められ,同法に基づく出生届が受理されると,戸籍の記載又は編製がされることとなり(同法15条,17条,22条),市町村長は,戸籍に関する届出等が受理されたものとして,職権により,住民票の記載をしなければならないこととされている(住基令12条2項1号,7条1項)。 次に,戸籍法は,非嫡出子の場合の出生の届出は,母がこれを行い(同法52条2項),届書に,母の氏名及び本籍又は国籍を記載するほか,その子を母の戸籍に入るべきときは,その戸籍の表示を記載し,その子について新戸籍を編製すべきときは,その旨,新戸籍編製の原因及び新本籍を,届書に記載しなければならないと規定し(同法29条,30条1項,49条2項),市町村長は,出生届を受理した場合に,届書に不備があるため戸籍の記載をすることができないときは,届出人に,その追完をさせ,またはそのための催告をしなければならないと規定し(同法45条, 44条1項),戸籍規則82条は,戸籍事務の取扱に関して疑義を生じたときは,市町村長は,管轄法務局若しくは地方法務局又はその支局を経由して,法務大臣にその指示を求めることができると規定する。 そして,証拠によれば,a地方法務局戸籍事務取扱準則23条1項6号が,本籍不明者を母として日本で出生した非嫡出子の出生届があったときは,市区長村長は,その受理の可否について照会しなければならない旨規定し(乙2),昭和57年7月6日付け法務省民二第4265号民事局長通達が,無国籍者ないし本籍不明者を母として出生した非嫡出子の出生届があった場合,市区町村長は,その受理の可否について地方法務局又はその支局長等に受理の可否について指示を求め,照会を受けた局の長は,そ が,無国籍者ないし本籍不明者を母として出生した非嫡出子の出生届があった場合,市区町村長は,その受理の可否について地方法務局又はその支局長等に受理の可否について指示を求め,照会を受けた局の長は,その母の国籍・本籍について十分な調査を行った上,その出生届の受理の可否について指示する取扱いとする旨規定する(乙3)各通達(以下「本件各通達」という。)があることが認められる。 イところで,住基法及び戸籍法が,出生の場合の住民票の記載について,住基法所定の届出によらず,戸籍法所定の届出に基づいて記載又は編製された戸籍によることしている趣旨は,戸籍法と住基法による二重の届出義務を課すことを避けるとともに,住民基本台帳への記載を戸籍法の手続に基づいて職権で行うことにより,より正確な記載を担保しようとしたことにあると解される。 以上の法令の仕組み及び制度趣旨からすると,市区町村長は,出生届を受理した場合,届書に従った戸籍の記載をすることができるかどうかについて審査すべき権限と義務を負い,届書に不備があると判断した場合には,届出人に催告を行うため,上級官庁等に対して必要な照会を行うことができるものというべきである。そして,本件各通達は,上記戸籍法及び住基法の仕組みないし制度趣旨に即して,必要な照会をすべき場合の細則を定めたものと解される。 ウしたがって,b区長が,本件各出生届の届出後,出生届記載のとおりの住民票の記載を直ちにすべき職務上の義務を負うということはできず,かえって,無国籍者ないし本籍不明者を母として出生した非嫡出子の出生届があった場合には,その受理の可否について,a地方法務局長に対して照会することは,本件各通達に従った相当な措置であるというべきである(なお,原告らは,通達には法的拘束力がないから,通達を根拠として行政行為 場合には,その受理の可否について,a地方法務局長に対して照会することは,本件各通達に従った相当な措置であるというべきである(なお,原告らは,通達には法的拘束力がないから,通達を根拠として行政行為の適法性を主張することは認められないなどとも主張するが,独自の見解であって,採用することができない。)。 あてはめアによれば,原告長男に係る出生届は,無国籍者ないし本籍不明者を母として出生した非嫡出子の出生届であると認められる(なお,証拠(甲30,31)によれば,同出生届の,原告らの母が無国籍であるとの記載は,同届出がされた当初は存在せず,被告の職員が行ったものであると認められる。)。 したがって,b区長は,原告長男に係る出生届の受理の可否について,本件各通達に従いa地方法務局長に対して照会することとして,前提事実本件受理照会1をしたものと認められる。 イに係る出生届は,父母の氏が異なり,父を筆頭者とする本籍のみの記載がされているから,原告長女は非嫡出子であり,その母(原告らの母)の本籍が無いか不明であると判断される内容のものと認められる。 したがって,b区長は,原告長女に係る出生届の受理の可否について,本件各通達に従い,a地方法務局長に対して照会することとして,前提事をしたものと認められる。 ウ上記ア,イのとおり,本件各受理照会は,いずれも,原告長男及び原告長女に係る出生届が,無国籍者ないし本籍不明者を母として出生した非嫡 出子の出生届であると判断されることから,その受理の可否について,戸籍法,同規則及び本件各通達に従ってされたものというべきである。 原告らの主張についてア原告らは,住基令7条2項,12条2項1号によれば,b区長は,原告らに関する出生届が受理されたのであるから,原告らの母を世帯主とする住 てされたものというべきである。 原告らの主張についてア原告らは,住基令7条2項,12条2項1号によれば,b区長は,原告らに関する出生届が受理されたのであるから,原告らの母を世帯主とする住民票に,原告らに関する記載をすべき義務を負っていたと主張する(原告らの れていないことは明らかであるから,原告らの上記主張は,前提を欠くというべきである。 イまた,原告らは,住民基本台帳法7条5号ただし書が,住民票には,無戸籍者及び本籍不明者については,その旨を記載すべき旨規定することから,b区長は,原告らについても,本件各出生届の届出後,直ちに無戸籍者及び本籍不明者とする住民票を記載すべき義務を負うと主張する(原告らの しかし,上記規定から,原告らが主張するような,出生届の追完を待たずに直ちに住民票の記載をすべき義務がb区長にあることを導くことはできず,原告らの上記主張は,独自の見解というべきである。 ウさらに原告らは,平成21年最判にいう「特段の事情」があるから,b区長は,無戸籍の子である原告らについて,職権で住民票の記載をすべき義務を負うというべきであると主張する(原告らの しかし,原告らの主張する不利益のうち,原告長男が仮入学扱いとなったことについては,それ自体現実に不利益を被るものではなく,看過しがたい不利益と評価することはできない。 また,原告らの主張する不利益のうち,上記以外の点についてみるに,のとおり,原告らの母は,原告長男に関する出生届について は平成○○年○○月○○日,所要の追完を求める催告を受けたのに,所定の期限までに追完をしなかったものであり,原告長女に係る職権による便宜処理の時期も,その影響を受けたものであることがうかがわれるところ,原告らは,出生届の追完をしなかった理由について,何らの主張 定の期限までに追完をしなかったものであり,原告長女に係る職権による便宜処理の時期も,その影響を受けたものであることがうかがわれるところ,原告らは,出生届の追完をしなかった理由について,何らの主張・立証をしておらず,何らかの正当の理由があったと評価するに足りる事実も認められない。そうすると,上記原告らの母等が負担する不利益は,適法な出生届の提出・追完を懈怠したことによる不利益であって,届出者において容易に解消することができるものであるから,b区長が原告らについて住民票の記載をすべき法的義務の有無を判断するに当たって,過大視することはできないというべきである。 したがって,原告らの主張によっても,原告らに平成21年最判にいう「看過しがたい不利益」があるということはできないというべきである。 エなお,原告らは,最高裁判例を引用し,戸籍事務管掌者の審査権限は形式的審査権にとどまるから,出生届が届け出られた場合,その記載どおりの戸籍を編製すべきであるとも主張する(原告らの しかし,原告らが引用する最高裁判例は,いずれも,出生届に基づいて戸籍を編製する事例に関するものではなく,本件とは事案を異にするというべきである。 オよって,原告らの上記主張は,いずれも採用することができない。 小括以上のとおり,b区長が,本件各出生届の届出後,出生届記載のとおりの住民票の記載を直ちにすべき職務上の義務を負うということはできず,かえって,本件各受理照会は,いずれも,戸籍法,同規則及び本件各通達に従ってされたものというべきである。 したがって,b区長が,本件各出生届の届出後,原告らについて,直ちに氏をAとする住民票の記載をしなかったことについて,国家賠償法上,違法 であると評価することはできない。 2 その余の原告らの主張について 長が,本件各出生届の届出後,原告らについて,直ちに氏をAとする住民票の記載をしなかったことについて,国家賠償法上,違法 であると評価することはできない。 2 その余の原告らの主張について以上のとおり,本件各受理照会は,いずれも,戸籍法,同規則及び通達所定の義務に基づいてされた適法なものであり,b区長が,本件各出生届の届出後,原告らについて,氏をAとする住民票の記載を直ちにしなかったことが違法であると評価することはできないというべきである。 したがって,上記不記載が,原告らを原告らの母との間で合理的な理由なく差別するものであり,憲法14条1項に違反し,また,原告らの居住移転の自由を実質的に侵害し,憲法22条1項に違反し,更には,国際人権規約B規約や児童の権利に関する条約に違反するとの原告らの主張は,いずれも採用することができない。また,被告が原告長男に対し,就学通知及び入学前健康診断のお知らせを送付しなかったこと並びに仮入学扱いの送付をしたことが違法であるとの原告らの主張や,被告が原告らに対し,マイナンバーの通知をしなかったことが違法であるとの原告らの主張は,いずれも,上記不記載が違法であることを前提とするものであるところ,前提を欠くものというべきであり,採用することができない。 3 結論以上によれば,その余の点について検討するまでもなく,原告らの請求は,いずれも理由がないから棄却することとし,主文のとおり判決する。 神戸地方裁判所第2民事部 裁判長裁判官山口浩司 裁判官武村重樹 裁判官毛受裕介 裁判官 武村重樹 裁判官 毛受裕介

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