平成13(ワ)1761 求償金請求

裁判年月日・裁判所
平成14年2月15日 名古屋地方裁判所
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判決文本文3,077 文字)

主文 1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1 請求被告は,原告に対し,金2,153,480円及びこれに対する平成13年2月1日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。 第2 事案の概要本件は,原告が,被告に対して,連帯保証債務の履行を請求する事案である。 1 争いのない事実等(1) 訴外Aは被告の子である。訴外Aは,平成12年2月当時被告宅に同居はしていなかった(弁論の全趣旨)。 (2) 訴外Aは,B株式会社(以下「取扱店」という。)から下記車両を購入する資金として,C保険相互会社(以下,「融資会社」という。)から,次の約定で金員を借り受けた(甲1,弁論の全趣旨)。 記ア契約日平成12年2月23日イ対象車両トヨタランドクルーザーウ借受金額 2,402,131円(内手数料502,131円)エ利息 180,159円オ遅延損害金年14.6パーセントカ弁済方法上記元利金合計2,582,290円を平成12年4月から平成17年3月まで毎月7日限り43,000円宛(ただし,初回分のみ45,290円)の分割払い。 キ期限の利益喪失訴外Aは,次の各号のいずれかに該当した場合,融資会社からの通知催告なしに当然に期限の利益を失い,直ちに残債務全額を融資会社に弁済する。 ① 分割金の支払を遅滞したとき。 ② 自らが振り出した手形,小切手が不渡りになったとき,一般の支払を停止したとき,又は銀行取引停止処分を受けたとき。 ③ 差押,仮差押,仮処分の申立て又は滞納処分を受けたとき。 ④ 破産,和議,営業の廃止,解散の決議およびみなし解散,会社整理,特別清算,会社更生の申立てを受けたとき又は自らこれらの申立てをしたとき。 ⑤ 本契約各条項のいずれかに違反したとき を受けたとき。 ④ 破産,和議,営業の廃止,解散の決議およびみなし解散,会社整理,特別清算,会社更生の申立てを受けたとき又は自らこれらの申立てをしたとき。 ⑤ 本契約各条項のいずれかに違反したとき。 (3) 原告は,訴外Aの委託を受け,平成12年2月23日,融資会社との間で,訴外Aの融資会社に対する債務につき下記の約定で連帯保証した(甲1,弁論の全趣旨)。 記ア訴外Aは,次の各号のいずれかに該当した場合で,原告が融資会社に対する保証債務を履行したときには,その保証債務の額を直ちに原告に支払う。 ① 上記(2)に基づく分割金の支払いを遅延し,原告から20日以上の相当な期間を定めてその支払を書面で催告されたにもかかわらず,その期間内に支払わなかったとき。 ② 上記(2)キ②ないし⑤のいずれかの事由に該当したとき。 イ遅延損害金訴外Aは,求償債務の履行を遅延した場合,支払期日の翌日から支払日に至るまで年6パーセントの割合による遅延損害金を原告に支払う。 (4) 訴外Aは平成12年11月6日を最後に上記(2)の分割金の支払をしないため,原告は,訴外Aに,平成12年12月21日,同日から20日以内に支払をするよう催告した(甲2,3の①ないし③,弁論の全趣旨,争いのない事実)。 (5) 原告は,訴外Aの債務につき,融資会社に対し,平成12年11月30日,同年12月29日に各43,000円,平成13年1月31日に未払額から将来利息125,520円を差し引いた2,067,480円をそれぞれ代位弁済した(合計2,153,480円。甲4)。 2 争点上記1(3)の契約についての被告の連帯保証の成否(原告の主張)(1) 被告は,上記1(3)の契約に基づく訴外Aの債務について,原告に対して連帯保証した。 (2) 被告の表見責任(予備的主張。民法1 記1(3)の契約についての被告の連帯保証の成否(原告の主張)(1) 被告は,上記1(3)の契約に基づく訴外Aの債務について,原告に対して連帯保証した。 (2) 被告の表見責任(予備的主張。民法110条,112条の類推適用)ア訴外Aは,被告の名で原告との間で上記1(3)の契約に基づく訴外Aの債務について連帯保証契約を締結した。 イ原告は,被告が連帯保証人として契約したと信じた。 ウ基本代理権の存在(ア) 訴外Aは,本件以前に,取扱店からBMW(車両)を購入する際に,訴外Dとの間でローン契約を締結し,その際,被告の名で訴外Dとの間で連帯保証契約を締結した。 (イ) 被告は,上記(ア)の訴外Aが締結した連帯保証契約を追認した。 エ正当事由の存在(ア) 上記ウの行為と本件連帯保証契約とは車両購入に当たってローンを組む際の連帯保証の成立に関するものであり,相互の行為の間の同質性,関連性がある。 (イ) 本件契約書(甲1)においては,購入者欄と連帯保証人欄を別の人間が記入しており,印鑑も異にしており,契約書の体裁としては原告が何ら疑問を差し挟む余地はなかった。 (ウ) 原告は,主債務者とは住所を異にする被告の自宅に電話をかけて意思確認を行っているのであり,原告には何らの落ち度も認められない。 (被告の認否)(1) 原告の主張(1)を否認する。 被告名義の連帯保証契約書(甲1)は,訴外Aが訴外Eと共謀し,被告の署名・押印を偽造して作成したものである。 (2) 表見責任の成立を争う。 第3 争点に対する判断 1 連帯保証契約の成立について証拠(甲1,乙3ないし5,証人A,F,被告本人)によれば,原告と訴外Aとの間のオートローン契約書(甲1)の連帯保証人欄の被告名義の署名は被告が記載したものではなく,その名下の印影も被告の印鑑によるものとは認 ,乙3ないし5,証人A,F,被告本人)によれば,原告と訴外Aとの間のオートローン契約書(甲1)の連帯保証人欄の被告名義の署名は被告が記載したものではなく,その名下の印影も被告の印鑑によるものとは認められないから,同契約書の被告名義の部分は真正に成立したものとは認められない。 また,原告の担当者であるFが平成12年2月21日午後12時26分ころに被告宅に架電して被告を名乗る者との間で保証意思を確認した事実が認められるが,上記の証拠によれば,この相手方も被告ではなく訴外Aが被告と名乗って応じたものであることが認められるのであるから,この保証意思の確認により被告の保証意思を認めることもできない。 そして,これら以外に原告と被告との間で連帯保証契約が成立したことを認めるに足る証拠はなく,したがって,原告と被告との間に連帯保証契約が成立したことを認めることはできない。 2 表見責任の成立について原告は,被告が従前にも訴外Aが被告の名を用いて締結した連帯保証契約を追認したことを基本代理権として被告の表見責任の成立(外観理論の適用)を主張する。 しかし,弁論の全趣旨によれば,原告は本件訴訟に至るまで上記の追認の事実を知らなかったことが明らかであるから,上記の追認が原告との関係で訴外Aに権限を付与した外観を与え,原告がその外観により訴外Aの被告名義での連帯保証契約締結を権限に基づくものと信じたということはできないのであって,そうすると,公平の原則に照らし,未だ,被告に訴外Aの行為につき責に任ずべきものと解することはできない。 3 以上によれば,原告の請求は理由のないことが明らかである。 名古屋地方裁判所民事第3部裁判官堀内照美 主文 由のないことが明らかである。 理由 名古屋地方裁判所民事第3部裁判官堀内照美

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