昭和45(ネ)163 損害賠償請求事件

裁判年月日・裁判所
昭和47年2月22日 東京高等裁判所
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判決文本文2,314 文字)

主文 一、 昭和四五年(ネ)第二六五号事件控訴人(第一審原告)Aの控訴に基づき原判決主文第一ないし第三項を次のとおり変更する。(一)、 昭和四五年(ネ)第二六五号事件被控訴人(第一審被告)有限会社福島発条製作所は同号事件控訴人(第一審原告)に対し金四六一万円および内金四〇一万円に対する昭和四四年一月一日から支払いずみにいたるまで年五分の割合による金員を支払え。(二)、 昭和四五年(ネ)第二六五号事件被控訴人(第一審被告)大東京火災海上保険株式会社は同事件控訴人(第一審原告)に対し金四六一万円および内金四〇一万円に対する昭和四四年九月一八日から支払いずみにいたるまで年五分の割合による金員を支払え。(三)、 昭和四五年(ネ)第二六五号事件控訴人(第一審原告)のその余の請求を棄却する。二、 昭和四五年(ネ)第一六三号事件控訴人(第一審被告)有限会社福島発条製作所および同年(ネ)第一六四号事件控訴人(第一審被告)大東京火災海上保険株式会社の各控訴を棄却する。三、 訴訟費用は第一、二審を通じてこれを二分しその一を昭和四五年(ネ)第一六三号事件控訴人(同年(ネ)第二六五号事件被控訴人・第一審被告)有限会社福島発条製作所および昭和四五年(ネ)第一六四号事件控訴人(同年(ネ)第二六五号事件被控訴人・第一審被告)大東京火災海上保険株式会社の負担とし、その余を昭和四五年(ネ)第一六三号事件被控訴人(同年(ネ)第一六四号事件被控訴人・同年(ネ)第二六五号事件控訴人・第一審原告)Aの負担とする。四、 この判決の主文第一項の(一)は無担保で、同項の(二)は金一五〇万円の担保を供して仮に執行することができる。事実(省略) 理由 <要旨 四、 この判決の主文第一項の(一)は無担保で、同項の(二)は金一五〇万円の担保を供して仮に執行することができる。事実(省略) 理由 <要旨>一、 第一審被告大東京火災は、第一審原告の本件保険金請求権の代位行使は第一審被告福島発条に対する損害<要旨>賠償請求との関係で被告を特定しえないいわゆる主観的択一訴訟であるがら不適法であると主張し、また、本件保険金請求権の発生時期およびその履行期ならびに代位行使の適否についてるる述べるが、当裁判所も、(一)、 右保険金請求権の代位行使と損害賠償請求との関係は主観的択一訴訟にあたらない。 由 <要旨>一、 第一審被告大東京火災は、第一審原告の本件保険金請求権の代位行使は第一審被告福島発条に対する損害<要旨>賠償請求との関係で被告を特定しえないいわゆる主観的択一訴訟であるがら不適法であると主張し、また、本件保険金請求権の発生時期およびその履行期ならびに代位行使の適否についてるる述べるが、当裁判所も、(一)、 右保険金請求権の代位行使と損害賠償請求との関係は主観的択一訴訟にあたらない。(二)、 保険金請求権を行使するためには、その前提として被害者と加害者との間で賠償額の確定することが必要である。(三)、 被害者の保険金請求権の代位行使による訴訟が損害賠償請求訴訟とが併合されている場合には、賠償額があらかじめ確定していることを要しない。(四)、 右のような併合訴訟にあつては、損害賠償請求訴訟について判決が確定すると同時に保険金請求権の履行期が到来するから、保険金請求訴訟は将来の給付の訴となる余地がない。(五)、 被害者による保険金請求権の代位行使にあつては、加害者である被保険者の無資力を要件としない。と判断するものであつて、その理由は、次のとおり付加、補正するほか、原判決がその理由一(原判決二七枚目記録三六丁―表二行目から原判決三九枚目―記録四八丁―表八行目まで)に説示したところと同一であるがら、これを引用する。(一)、 原判決三六枚目記録四五丁―表七行目の「併合審理により」から同裏五、六行目の「解すべきであろう。」までを削る。(二)、 原判決三八枚目―記録四七丁―表六行目の「判断が示される」とあるのを「判断が確定する」 枚目記録四五丁―表七行目の「併合審理により」から同裏五、六行目の「解すべきであろう。」までを削る。(二)、 原判決三八枚目―記録四七丁―表六行目の「判断が示される」とあるのを「判断が確定する」と改め、「判決言渡」とあるのを「判決確定」と改める。(三)、 原判決三九枚目―記録四八丁―表六行目の次に、(九)として次の部分を加える。(九) 当審証人Bの証言によれば、被害者が加害者の保険金請求権を代位行使することが許されるとすれば、被害者はおのずから直接保険会社に対して保険金を請求する途を選ぶようになり、保険会社としてはみずから応訴のための調査および訴訟活動、被害者との示談交渉等をしなければならなくなり、そのための人的経費が増加する可能性のあることが推認される。 九枚目―記録四八丁―表六行目の次に、(九)として次の部分を加える。(九) 当審証人Bの証言によれば、被害者が加害者の保険金請求権を代位行使することが許されるとすれば、被害者はおのずから直接保険会社に対して保険金を請求する途を選ぶようになり、保険会社としてはみずから応訴のための調査および訴訟活動、被害者との示談交渉等をしなければならなくなり、そのための人的経費が増加する可能性のあることが推認される。しかし、右経費の増加が直ちに保険料の値上げを導き、ひいて自動車保険制度の発展を阻害するにいたるものとは認められない。右証人の証言中同趣旨の部分は、これを採用しえない。(その余の理由は省略する。)(裁判長裁判官西川美数裁判官園部秀信裁判官森綱郎)

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