【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 理 由 弁護人前之園喜一郎の上告趣意について。 原判決は、本件タイヤはAが、被告人に交付したものであることを認定したので あつ
主文 本件上告を棄却する。 理由 弁護人前之園喜一郎の上告趣意について。 原判決は、本件タイヤはAが、被告人に交付したものであることを認定したのであつて、原判決挙示の証拠によればAは被告人から「このタイヤはここに置いて行け」と云はれたので被告人の面前で、これを路上において自転車に乗つて逃げた。 かくして、右タイヤは被告人の占有に帰した事実、すなわち、原判示にいわゆる「交付」の事実を認定することができる。しからば被告人はAの意思に基いて、右タイヤの占有を承継したものであつて、論旨のいう如く、Aは、逃走の際、右タイヤの占有を遺棄し、被告人かこれを占有したという事実関係は原判決の認定せざるところである。従つて、原判決がその認定の事実に対し、刑法第二五四条占有離脱物横領の規定を適用しなかつたのは正当である。論旨は、畢竟、原判決の認定せざる事実を主張し、これに基いて原判決を攻撃するものであるか、若しくは、原審の専権に属する事実の認定を非難するものであつて、上告適法の理由とはならない。 以上のごとく、本件上告は理由がないから、刑事訴訟法第四四六条に従い主文のとおり判決する。 右は全裁判官一致の意見である。 検察官長谷川瀏関与昭和二三年一一月二〇日最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官塚崎直義裁判官霜山精一裁判官栗山茂- 1 -裁判官藤田八郎- 2 - 裁判官藤田八郎
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