昭和29(オ)32 家屋明渡請求

裁判年月日・裁判所
昭和31年12月28日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 大阪高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人等の負担とする。          理    由  上告代理人瓜谷篤治の上告理由について。  「上告人A1、A2上告理由」第一点

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判決文本文2,563 文字)

主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人等の負担とする。          理    由  上告代理人瓜谷篤治の上告理由について。  「上告人A1、A2上告理由」第一点は、憲法一二条、二二条、二五条違反を主 張する。しかし、所論の前提とする上告人等が戦災者であること、今日にいたるも 他に転居する資力がないこと及び本件明渡請求が本件家屋を有利に売却する目的に 出たものであること等の事実は、すべて原審において主張されず従つて原審の認定 していないところであるから、右違憲の主張は、その前提を欠くものといわなけれ ばならない。  「上告人A3上告理由」第一点は、要するに、(一)原判決は上告人に明渡義務 あることを判示するのみで、何故損害賠償の義務ありやにつき理由を付していない。 (二)上告人の明渡義務履行期において、右義務の履行は転借人及び転々借人の居 住という上告人の責に帰すべからざる事由によつて不能であつたのに、上告人に債 務不履行の責を負わせた原判決は失当である。(三)上告人は転貸料を取得してい ないに拘らず、上告人の交渉に応じないで本件家屋を占拠する転々借人等(相上告 人等)の明渡完了まで損害金の支払を命じた原判決は正義公平に反する。(四)仮 りに、上告人に債務不履行の責ありとするも、転々貸は特別の事情に属するから、 これを予見し又は予見し得べかりしことを確定せずして転々貸によつて生じた損害 を上告人に負担せしめた原判決は、失当であるというに帰する。  しかし、原判決は、その理由冒頭において本件家屋が賃借人たる上告人A3から 上告人A4に転貸され、更に同人から上告人A1及びA2に転々貸され、現に右A 1、A2においてそれぞれその一部を、A4においてその残部を占有しつつあるこ - 1 - とは当事者間に争がない旨判示しているのであつて、このこと 、更に同人から上告人A1及びA2に転々貸され、現に右A 1、A2においてそれぞれその一部を、A4においてその残部を占有しつつあるこ - 1 - とは当事者間に争がない旨判示しているのであつて、このことは、その後に判示さ れている上告人A3に本件家屋明渡義務がある旨の判断と相まつて、右明渡義務不 履行の事実を認定したものと解するに難くない。そして右不履行が上告人A3の責 に帰すべからざる事由に基いたものであることについては同上告人において主張立 証すべき責任があるに拘らず、原審ではその主張立証がないのであるから、原判決 が上告人A3に明渡義務あること並びに右義務が未だ履行されていないことを判示 したのみで同上告人に所論の賠償を命じたのは当然で、右所論(一)は採用できな い。  次に、原判決の確定したところによれば、本件転貸借、転々貸借は、いずれも被 上告人の承諾を欠く不適法のものであるというのであつて、上告人には、すでに無 断転貸の点において債務不履行があるのであるから、当然転借人及び転々借人の( 過失の有無を問わず)明渡遅延の責任を負うものと解しなければならない。右所論 (二)、(三)は、いずれもこれと異なる見解に立脚して原審の正当な判断を論難 するものであつて採用の限りでない。  更に、賃借人が家屋明渡の義務を履行しないことに因つて生ずる賃料相当の損害 は、いわゆる通常生ずべき損害であつて、賃借人の右義務不履行が転借人において 予期に反して転々貸をしたことに基ずいて生じたとしても、これがため右損害の性 質に消長を来たすものではない。従つて、右所論(四)も理由がない。  「上告人A3上告理由」第二点は、原判決には、争ある事実に対し判断をしない 違法があるとする。しかし、所論の時期までの賃料又は損害金について弁済のあつ たという事実は、上告人において主張立証すべき事項であると 人A3上告理由」第二点は、原判決には、争ある事実に対し判断をしない 違法があるとする。しかし、所論の時期までの賃料又は損害金について弁済のあつ たという事実は、上告人において主張立証すべき事項であるところ、上告人がかか る主張をした事跡は全くないから、原審が右弁済の有無につき判断をしなかつたの はむしろ当然で、原判決には所論の如き違法はない。  「上告人A3上告理由」第三点は、原判決主文第五項中昭和二六年一〇月一日以 - 2 - 降同二七年三月三一日まで及び同年一二月一日以降本件建物明渡済に至るまでの各 損害金は、昭和二六年物価庁告示一八〇号及び昭和二七年建設省告示の規定による 加算又は減額をして算出したものでなく、家賃停止統制額とはいえないにも拘らず これを以て算数上明白としたのは理由に齟齬があるものとする。なるほど原判決が これらの規定による加算又は減額をしていないことは所論のとおりであるが、それ は、右規定を看過したためではなく、記録によつても窺われるとおり、かかる加算、 減額の前提たる要件、すなわち、右各告示に定められた特段の事実が全く主張も立 証もされていなかつたために外ならないのである。  論旨中、加算をしなかつたことの違法を主張する部分は、自らに不利益な判断を 求めるものであるから上告適法の理由とならず、減額をしなかつたことの違法を主 張する部分は、前提要件の主張を欠いているから採用に値しない。  よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと おり判決する。      最高裁判所第二小法廷             裁判官    小   谷   勝   重             裁判官    藤   田   八   郎             裁判官    池   田       克  裁判長裁判官栗山茂および裁判官谷村唯一郎はいず 谷   勝   重             裁判官    藤   田   八   郎             裁判官    池   田       克  裁判長裁判官栗山茂および裁判官谷村唯一郎はいずれも退官したので署名押印で きない。             裁判官    小   谷   勝   重 - 3 -

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