【DRY-RUN】主 文 原判決中被告人Aに関する部分及び被告人Bに対し有罪を言渡した部分 を破棄する。 本件を京都地方裁判所に差し戻す。 理 由 被告人等の弁護人大
主文 原判決中被告人Aに関する部分及び被告人Bに対し有罪を言渡した部分を破棄する。 本件を京都地方裁判所に差し戻す。 理由 被告人等の弁護人大槻弘道の控訴趣意は本件記録に綴つている控訴趣意書記載のとおりであるから引用する。 <要旨>刑事訴訟法第三九二条第二項により職権で調査するに、凡そ被告人は訴訟の当事者として供述の義務なくい</要旨>わゆる默否権を有するに反し、証人は当該事件の第三者たることをその資格要件とし宣誓をなした上真実を証言する義務を有するものであるから、被告人をその儘当該事件の証人として尋問することを得ないこと勿論であつて、このことは被告人が数名ある場合に該被告人相互間においても同一である。すなわち、共同被告人は事件を分離し当該訴訟における被告人たる地位から脱退せしめない限り、たとえその被告人には全然関係なく他の共同被告人のみに関する事項についてもなおその被告人を証人として尋問することは許容されないものと解するを相当とする。然るに、原審第三回乃至第六回各公判調書並びに原判決によると、原審は被告人両名に対する各商法違反、公正証書原本不実記載、同行使並びに詐欺被告事件及び原審相被告人Cに対する商法違反、公正証書原本不実記載、同行使並びに貸金業等の取締に関する法律違反被告事件を併合審理し、第三回公判期日において右被告人等三名をそれぞれ他の被告人の公訴事実に関する事項につき証人として尋問する旨決定をなし、いすれも事件を分離ずることなく第四回及び第五回公判期日において右相被告人Cを、第五回公判期日において被告人Aを、第六回公判期日において被告人Bをそれぞれ宣誓させた上証人として尋問し、その証言中証人Cの証言を採つて原判示第一の被告人Aの商法違反の事実及び同第四の被告人Bの商法違 回公判期日において被告人Aを、第六回公判期日において被告人Bをそれぞれ宣誓させた上証人として尋問し、その証言中証人Cの証言を採つて原判示第一の被告人Aの商法違反の事実及び同第四の被告人Bの商法違反の事実の証拠に供するとともに証人C及び同Aの各証言を採つて原判示第九の被告人Bの公正証書原本不実記載並びに同行使の事実の証拠に供していることが明らかであるから、右各証人尋問は違法であつて、その証言は証拠能力を欠き、従つて原判決がそのうち前掲各証人の証言を被告人等の断罪の資料に供したのも亦違法である。そして右各訴訟手続の違法は判決に影響を及ぼすこと明らかであるから、原判決中被告人Aに関する部分及び被告人Bに対し有罪を言渡した部分は到底破棄を免れない。 よつて、被告人等の弁護人大槻弘道の控訴趣意に対する判断を省略し、刑事訴訟法第三九七条第三七九条第四〇〇条本文に従い主文のとおり判決する。 (裁判長判事富田仲次郎判事棚木靱雄判事入江菊之助)
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