昭和31(オ)499 請求異議

裁判年月日・裁判所
昭和35年2月23日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 名古屋高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人らの負担とする。          理    由  上告代理人田中長三郎の上告理由第一点について、  旧利息制限法(明治一〇年太

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判決文本文1,588 文字)

主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人らの負担とする。          理    由  上告代理人田中長三郎の上告理由第一点について、  旧利息制限法(明治一〇年太政官布告六六号)五条の規定は、手形債務不履行の 場合の損害金の特約には適用されないものと解すべきであり、原判決の認定によれ ば、本件公正証書上になされた損害金の約定は、所論の約束手形債務不履行の場合 の特約であるというのであるから、原判決所論指摘部分の判示は相当であり、前記 約定を利息の定と主張する所論は原判示に副わないものである。それ故所論はすべ て採用に由ない。  同第二点について、  しかし、金銭消費貸借において債務者が利息を天引した額を受領した場合に、天 引額の幾何が元本に充当されたと考えるべきかの点に関する原判決の説示は当裁判 所も是認することができ、右の見解に基ずいて算出される元本額が原判示のとおり であることは計数上明らかである。  所論は独自の見解に基ずいて原判決を非難するに帰し、上告適法の理由となし得 ない。  同第三点について、  しかし、原判決は判文に明らかなように、訴外会社は昭和二五年五月一七日被上 告人に付し本件債務につき金一〇万円を支払つた旨の上告人の主張に対し、その挙 示する証拠によつて、右金員のうち金二万円が両名の合意により本件債務に充当さ れたと認定判示しており、かつ所論指摘の証拠を排斥している趣旨を窺うに足りる から、原判決には所論の違法は存しない。所論も結局原審の裁量に任された証拠の - 1 - 取捨及び事実認定の非難に帰し、上告適法の理由となし得ない。  同第四点について、  損害金の約定が公序良俗に違反するものと認められる場合でも、必ずしもつねに 該約定の全部を無効と解さなければならないわけのものではなく、所論損害金の約 定に関する原判 し得ない。  同第四点について、  損害金の約定が公序良俗に違反するものと認められる場合でも、必ずしもつねに 該約定の全部を無効と解さなければならないわけのものではなく、所論損害金の約 定に関する原判決の判断は当裁判所も相当としてこれを支持する。所論はこれと異 なる見解に立つて原判決を論難するもので、採るを得ない。  同第五点について、  上告人が原審において所論損害金の特約は実質上利息の定であると陳述したこと は記録上看取できるが他面、同人が本件公正証書上には手形金の支払を遅滞したと きは判示利率の損害金を支払う旨の条項が存したと主張したことも又記録に照らし 明らかで、利息と損害金とはその法律上の性質を異にし、当該の約定がいずれに属 するかの判定は裁判所の職責に属するところであつて、もとより当事者の法律上の 見解に拘束されるいわれはないから、原判法が上記の主張に基ずいて本件約定は損 害金の特約であると確定、判断していること、又その弁済期の定も公序良俗に反す るものでないと判断していることは判文上明瞭である以上、原判決に当事者の主張 した事実について判断しない違法があるとなし得ないことはいうまでもない。  よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと おり判決する。      最高裁判所第三小法廷          裁判長裁判官    島           保             裁判官    河   村   又   介             裁判官    垂   水   克   己             裁判官    高   橋       潔             裁判官    石   坂   修   一 - 2 -   潔             裁判官    石   坂   修   一 - 2 -

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