主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。理由 上告代理人大塚喜一郎、同大西昭一郎、同大熊良臣の上告理由について。法人の行為が当該法人の目的の範囲内に属するかどうかは、上告組合のように営利を目的としない法人にあつても、その行為が法令および定款の規定に照らして法人としての活動上必要な行為でありうるかどうかを客観的、抽象的に観察して判断すべきであり、手形行為についてこれを決する場合においては、その原因関係をも含めて判断すべきものではなく、手形行為自体を標準として判断すべきものである(最高裁判所昭和四二年(オ)第六〇二号、同四四年四月三日第一小法廷、民集二三巻四号七三七頁)。しかるところ、原審の確定するところによれば、上告組合の事業目的は、中小企業等協同組合法九条の八に信用協同組合の事業内容として定められたところと同一であるというのであり、その事業目的によれば、上告組合は組合員のためにいわゆる金融業務を営んでいるのであるから、上告組合がその組合員のために組合員の負担する手形債務につき手形保証をすることは、その事業に附帯する業務(同条一項四号)として上告組合の目的の範囲内に属するものとして、有効であると解するを相当とする。そして、本件手形の振出人であり、かつ被保証人である訴外有限会社Dが、上告組合の組合員でないとのことは、何等原審において主張していないところであるから、かかる事実ありとの前提に立つ上告人の主張は、排斥を免れない。してみれば、原判決に所論の違法はなく、論旨は採用することができない。よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。- 1 -最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官松 ることができない。よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。- 1 -最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官松田二郎裁判官入江俊郎裁判官長部謹吾裁判官岩田誠裁判官大隅健一郎- 2 -
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