【DRY-RUN】主 文 原告の請求を棄却する。 訴訟費用は原告の負担とする。 事 実 第一 当事者の求める判決 一 原告 1 特許庁が、同庁昭和五八年審判第一〇三七〇号事件について、平成元年八月
主文 原告の請求を棄却する。 訴訟費用は原告の負担とする。 事実 第一当事者の求める判決一原告 1 特許庁が、同庁昭和五八年審判第一〇三七〇号事件について、平成元年八月二二日にした審決を取り消す。 2 訴訟費用は被告の負担とする。 二被告主文同旨第二当事者の主張一特許庁における手続の経緯原告は、昭和五七年三月二日、登録第四一二二三〇号商標(昭和二七年六月五日登録、昭和四九年五月二七日商標権の存続期間の更新登録。以下「本件商標」という。)につき、商標権の存続期間の更新登録出願をしたところ、昭和五八年三月三日に拒絶査定を受けたので、同年五月六日、これに対し審判の請求をした。 特許庁は、右請求を同庁同年審判第一〇三七〇号事件として審理した上、平成元年八月二二日、「本件審判の請求は成り立たない。」との審決をし、その謄本は、同年一〇月一八日、原告に送達された。 二本件審決の理由の要点 1 本願出願の日は一項のとおりである。 2 原査定は、「この更新登録出願の出願人の氏名は、この出願人が更新しようとする本件商標の商標権者の氏名と相違し同一人と認められないから、この更新登録出願は、商標法第二一条第一項第三号に該当し、登録できないものと認める。」としてその登録を拒絶したものである。 3 職権をもって、本件商標の登録原簿を調査するに、本件商標の商標権者の氏名は、「A」であるので、本願の出願人は本件商標の商標権者と相違するものである。 これに対し、審判請求人(原告)は、昭和五八年五月二日付で商標権移転登録申請書を提出した旨述べているが、現在に至るも未だ本件商標権についての移転の登録がされていない。 4 したがって、本件商標権存続期間の更新登録出願は、商標法第二一条第一項第三号に該当するもので、これを登録すること た旨述べているが、現在に至るも未だ本件商標権についての移転の登録がされていない。 4 したがって、本件商標権存続期間の更新登録出願は、商標法第二一条第一項第三号に該当するもので、これを登録することができない。 三本件審決の取消事由原告は、本件商標の商標権者であつた訴外Aから本件商標権の移転を受け、本件審決謄本の送達前である平成元年九月六日、その移転の登録申請が受け付けられ、同年一〇月二三日、移転の登録がされた。したがって、本件商標権存続期間の更新登録出願を拒絶する理由は解消したので、本件審決は取り消されなければならない。 商標権移転登録は特許庁長官が行う行政処分であり、一方、審決取消訴訟の被告が特許庁長官である事実が示すとおり審決は特許庁長官の命を受けて行われるものである以上、本件に関して特許庁長官が行った商標権移転登録と本件審決は全く矛盾したものであり、国民の利益を護るという商標法の精神は全く無視された結果となっている。したがって、本件審決には明らかな違法がある。 第三請求の原因に対する認否及び被告の主張一請求の原因一、二及び同三中、原告が、本件商標の商標権者であった訴外Aから本件商標権の移転を受け、本件審決謄本の送達前である平成元年九月六日、その移転の登録申請が受け付けられ、同年一〇月二三日、その移転の登録をしたことは認めるが、同三中その余の主張は争う。本件審決の認定判断は正当であり、本件審決には原告主張の違法事由はない。 二商標権の移転は、登録をもってその効力発生要件とされており(商標法第三五条において準用する特許法第九八条第一項第一号)、その登録は遡及効を有しないものであるから、原告が本件商標の商標権者となったのは、本件商標権について原告への移転登録がされた平成元年一〇月二三日であり、本件審決がされた同年八月二三日 一項第一号)、その登録は遡及効を有しないものであるから、原告が本件商標の商標権者となったのは、本件商標権について原告への移転登録がされた平成元年一〇月二三日であり、本件審決がされた同年八月二三日には、原告は本件商標の商標権者でなかった。 したがって、本件商標権存続期間の更新登録出願は、商標法第二一条第一項第三号に該当するもので、これを登録することができないとした本件審決の認定判断に誤りはない。 第四証拠関係(省略) 理由 一請求の原因一、二及び同三中、原告が、本件商標の商標権者であった訴外Aから本件商標権の移転を受け、本件審決謄本の送達前である平成元年九月六日、その移転の登録申請が受け付けられ、同年一〇月二三日、その移転の登録をしたことは当事者間に争いがない。 二商標権の移転(相続その他の一般承継によるものを除く)は、登録しなければ、その効力を生じないものとされている(商標法第三五条において準用する特許法第九八条第一項第一号)から、訴外Aから原告への本件商標権の移転が効力を生じ、原告が本件商標の商標権者となったのは、本件商標権について原告への移転登録がされた平成元年一〇月二三日であり、本件審決がされた同年八月二三日には、原告は本件商標の商標権者でなかった。 したがって、本件商標権存続期間の更新登録出願は、商標法第二一条第一項第三号に該当するもので、これを登録することができないとした本件審決の認定判断に誤りはない。 原告は、訴外Aから原告への本件商標権の移転の登録申請が、本件審決謄本の送達前である平成元年九月六日に受け付けられ、同年一〇月二三日、右移転の登録がされたので、本件出願を拒絶する理由は解消した旨主張するが、商標権の移転の登録により、商標権の移転が効力を生じたからといって、その効力が過去に遡及するも け付けられ、同年一〇月二三日、右移転の登録がされたので、本件出願を拒絶する理由は解消した旨主張するが、商標権の移転の登録により、商標権の移転が効力を生じたからといって、その効力が過去に遡及するものではないから、本件審決が本件訴訟の提起によって未確定であることを考慮しても、原告主張の事由により本件審決が違法であるということはできない。 また、原告は、本件に関して特許庁長官が行った商標権移転登録と本件審決は全く矛盾したものであり、国民の利益を護るという商標法の精神は全く無視された結果となっており、本件審決には明らかな違法がある旨主張するが、本件に関して特許庁長官が行った商標権移転登録と本件審決が矛盾したものとはいえず、右主張は認められない。 三よって、その主張の点に認定判断を誤った違法があることを理由に、本件審決の取消を求める原告の本件請求は理由がないからこれを棄却することとし、訴訟費用の負担につき行政事件訴訟法第七条、民事訴訟法第八九条を各適用して、主文のとおり判決する。 (裁判官元木伸西田美昭木下順太郎)
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