令和7年3月12日宣告令和6年第400号、第524号出入国管理及び難民認定法違反、建造物侵入、窃盗被告事件判決主文 被告人を懲役3年6月に処する。 未決勾留日数中110日をその刑に算入する。 理由 (罪となるべき事実)第1 被告人は、ベトナム社会主義共和国の国籍を有する外国人であり、平成31 年4月14日、同国政府発行の旅券を所持し、鹿児島県霧島市所在のA空港から在留資格「技能実習3号ロ」及び在留期間「1年」の許可を受けて本邦に入って在留していた者であるが、令和2年2月17日、法務大臣の委任を受けた福岡出入国在留管理局長から在留資格の取消しを受けたのに、令和6年9月3日まで本邦内に留まり、もって在留資格の取消し後、不法に本邦に残留したも のである。 第2 被告人は、B及び氏名不詳者と共謀の上、窃盗の目的で、令和6年5月8日午前1時35分頃から同日午前2時9分頃までの間に、有限会社C経営者Dが看守する熊本県上益城郡a町大字bc番地所在の同社敷地内に外壁を乗り越えて侵入し、その頃、同所において、同人管理の盆栽33点(販売価格合計約1 880万円相当)を窃取したものである。 (事実認定の補足説明)判示第2に係る窃盗の被害額については、被害届を提出した被害会社の関係者が、各盆栽の樹種、樹齢などの特徴とともに販売価格を具体的に説明し(甲17)、同説明は十分信用できることから、公訴事実記載のとおりに認定した。 (量刑の理由) 本件侵入盗に関し、被害額は約1880万円とかなり高額である上、複数人が関与し、事前の役割分担を取り決めるなどして計画的に行われたのであるから、態様は相応に悪質である。被告人は、お金欲しさに当該犯行に及んだもので動機に酌むべき点はな 万円とかなり高額である上、複数人が関与し、事前の役割分担を取り決めるなどして計画的に行われたのであるから、態様は相応に悪質である。被告人は、お金欲しさに当該犯行に及んだもので動機に酌むべき点はない。ただし、被告人は、被害現場へ向かう自動車の中で自身の役割、すなわち、共犯者が被害会社の敷地に侵入して盗み出した盆栽 を自動車まで運ぶという役割を聞いたもので、受け取った報酬は8万円と被害額に比すれば小さいことから、犯行の主導的立場にはなかったといえる。 本件不法残留に関し、その期間は4年以上と相応に長い上、経緯や動機に酌むべき点は見当たらない。 以上に鑑みると、犯情は悪く、侵入盗に係る被害弁償がなされていない中で 刑の執行を猶予することは困難である。 その上で、被告人が罪をいずれも認めて反省の弁を述べ、被害会社に対し、不十分ながらも20万円の被害弁償を申し出ていることや、被告人に前科前歴がないことなどを可能な限り考慮し、主文の刑に処することとした。 (求刑―懲役5年) 令和7年3月12日熊本地方裁判所刑事部裁判官鈴木和彦
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