昭和63(行ツ)102 不当労働行為救済命令取消

裁判年月日・裁判所
平成2年3月6日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所 昭和61(行コ)42
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告代理人中町誠の上告理由第一点について  被上告人が昭和六〇年三月一日付で発

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判決文本文2,205 文字)

主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告代理人中町誠の上告理由第一点について  被上告人が昭和六〇年三月一日付で発した本件救済命令の主文第一項は、上告人 に対し、補助参加人C分会(以下「補助参加人分会」という。)の組合員に対する 昭和五九年度夏季一時金の支給が非組合員より遅延した期間について、支給済みの 一時金額に対する年五分の割合による遅延損害金を組合員二八名に支払うよう命じ ているが、これは、不当労働行為と認定された夏季一時金支給を遅延させる行為の 組合活動一般に対する侵害的効果を除去するため、右支給遅延がなかったと同じ事 実上の状態を回復させるという趣旨を有しており、補助参加人らは、右の救済を受 けることにつき、右組合員の個人的利益を離れた固有の利益を有するものである。 補助参加人らが右の救済を受ける利益は、右支給遅延がなかったと同じ事実上の状 態が回復されるまで存続するのであり、右組合員が右支給を遅延させる上告人の行 為があった後に補助参加人分会の組合員資格を喪失したとしても、補助参加人らの 固有の救済利益に消長を来すものではなく、右組合員が、積極的に、右遅延損害金 の支払を受ける権利利益を放棄する旨の意思表示をし、又は労働組合の救済命令申 立てを通じて右の権利利益の回復を図る意思のないことを表明しないかぎり、補助 参加人らは右組合員が組合員資格を喪失したかどうかにかかわらず救済を求めるこ とができるものというべきである(最高裁昭和五八年(行ツ)第七九号同六一年六 月一〇日第三小法廷判決・民集四〇巻四号七九三頁参照)。  原審は、右と同旨の見解に立ち、本件救済命令の発令時までに、本件不当労働行 為救済申立事件に係る審査手続上、右組合員の中に右遅延損害金の支払を受ける権 - 1 - 決・民集四〇巻四号七九三頁参照)。  原審は、右と同旨の見解に立ち、本件救済命令の発令時までに、本件不当労働行 為救済申立事件に係る審査手続上、右組合員の中に右遅延損害金の支払を受ける権 - 1 - 利利益を放棄するなどの積極的な意思表示をした者が存在したとの事実は明らかに なっていなかったものと認め、右主文第一項を適法と判断したものであって、右認 定判断は、原判決挙示の証拠関係に照らし、正当として是認することができる。原 判決に所論の違法はなく、所論引用の前掲最高裁第三小法廷判決に違反するところ もない。論旨は、採用することができない。  同第二点について  本件救済命令の主文第三項は、上告人に対し、誓約書という題の下に、「当社団 が行った次の行為は、神奈川県地方労働委員会により不当労働行為と認定されまし た。当社団は、ここに深く反省するとともに今後、再びかかる行為を繰り返さない ことを誓約します。」との文言を墨書した白色木板を上告人経営の病院の建物入口 附近に掲示するよう命じているところ、右ポストノーティス命令が、労働委員会に よって上告人の行為が不当労働行為と認定されたことを関係者に周知徹底させ、同 種行為の再発を抑制しようとする趣旨のものであることは明らかである。右掲示文 には「深く反省する」、「誓約します」などの文言が用いられているが、同種行為 を繰り返さない旨の約束文言を強調する意味を有するにすぎないものであり、上告 人に対し反省等の意思表明を要求することは、右命令の本旨とするところではない と解される。してみると、右命令は上告人に対し反省等の意思表明を強制するもの であるとの見解を前提とする憲法一九条違反の主張は、その前提を欠くというべき である。また、被上告人が右命令の掲示文に「深く反省する」などの文言を用いた ことは、右にみたポストノーティス命令の趣旨、目 であるとの見解を前提とする憲法一九条違反の主張は、その前提を欠くというべき である。また、被上告人が右命令の掲示文に「深く反省する」などの文言を用いた ことは、右にみたポストノーティス命令の趣旨、目的に照らし、適切さを欠く面が あるが、原審の適法に確定した事実関係の下においては、右命令が、上告人の不当 労働行為により補助参加人らの受けた不利益に対する救済方法として行き過ぎたも のとまではいえず、被上告人に認められた裁量権の範囲を逸脱したものとはいえな いとした原審の判断は、これを是認することができ、原判決に所論の違法はない。 - 2 - 論旨は、採用することができない。  同第三点及び第四点について  原審の適法に確定した事実関係の下において、所論の点に関する原審の判断は、 正当として是認することができ、原判決に所論の違法はない。論旨は、採用するこ とができない。  よって、行政事件訴訟法七条、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官 全員一致の意見で、主文のとおり判決する。      最高裁判所第三小法廷          裁判長裁判官    坂   上   壽   夫             裁判官    安   岡   滿   彦             裁判官    貞   家   克   己             裁判官    園   部   逸   夫 - 3 -

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