- 1 -主文本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。理由 上告代理人莇立明の上告理由について原審が適法に確定した事実関係は、次のとおりである。住宅電気設備機器の設置販売等を業とする被上告人は、昭和四五年五月一二日訴外D(以下「D」という)から、上告人所有家屋の冷暖房工事を、代金四三〇万。円、工事完成時現金払の約旨で請け負い、上告人は被上告人に対し、Dが被上告人に負担すべき債務につき連帯保証した。右冷暖房工事は、Dが同年五月初旬ころ上告人から請け負つたものであるが、、、、Dは従来規模の大きい工事を請け負つたときはみずからこれを施行することなく更に他と請負契約を締結して工事を完成させ、みずからは仲介料を得ていたところから、本件の場合も、これを被上告人に請け負わせたものである。被上告人は、同年一一月中旬ころ、右冷暖房工事のうちボイラーとチラーの据付工事を残すだけとなつたので、右残余工事に必要な器材を用意してこれを完成させようとしたところ、上告人が、ボイラーとチラーを据え付けることになつていた地下室の水漏れに対する防水工事を行う必要上、その完了後に右据付工事をするよう被上告人に要請し、その後、被上告人及びDの再三にわたる請求にもかかわらず、上告人は右防水工事を行わずボイラーとチラーの据付工事を拒んでいるため、被上告人にお、。いて本件冷暖房工事を完成させることができずもはや工事の完成は不能と目される以上の事実関係のもとにおいては、被上告人の行うべき残余工事は、おそくとも被- 2 -上告人が本訴を提起した昭和四七年一月一九日の時点では、社会取引通念上、履行不能に帰していたとする原審の認定判断は、正当として是認することができ、原判決に所論の違法はない。そして、Dと被上告人との間の本件契約関係のもと 昭和四七年一月一九日の時点では、社会取引通念上、履行不能に帰していたとする原審の認定判断は、正当として是認することができ、原判決に所論の違法はない。 残余工事は、おそくとも被- 2 -上告人が本訴を提起した昭和四七年一月一九日の時点では、社会取引通念上、履行不能に帰していたとする原審の認定判断は、正当として是認することができ、原判決に所論の違法はない。そして、Dと被上告人との間の本件契約関係のもと 昭和四七年一月一九日の時点では、社会取引通念上、履行不能に帰していたとする原審の認定判断は、正当として是認することができ、原判決に所論の違法はない。そして、Dと被上告人との間の本件契約関係のもとにおいては、前記防水工事は、本来、Dがみずからこれを行うべきものであるところ、同人が上告人にこれを行わせることが容認されていたにすぎないものというべく、したがつて、上告人の不履行によつて被上告人の残余工事が履行不能となつた以上、右履行不能はDの責に帰すべき事由によるものとして、同人がその責に任ずべきものと解するのが、相当である。ところで、請負契約において、仕事が完成しない間に、注文者の責に帰すべき事由によりその完成が不能となつた場合には、請負人は、自己の残債務を免れるが、民法五三六条二項によつて、注文者に請負代金全額を請求することができ、ただ、自己の債務を免れたことによる利益を注文者に償還すべき義務を負うにすぎないものという。、、、べきであるこれを本件についてみると本件冷暖房設備工事は工事未完成の間に注文者であるDの責に帰すべき事由により被上告人においてこれを完成させることが不能となつたというべきことは既述のとおりであり、しかも、被上告人が債務を免れたことによる利益の償還につきなんらの主張立証がないのであるから、被上告人はDに対して請負代金全額を請求しうるものであり、上告人はDの右債務につき連帯保証責任を免れないものというべきである。したがつて、原判決が被上告人はDに対し工事の出来高に応じた代金を請求しうるにすぎないとしたのは、民法五三六条二項の解釈を誤つた違法があるものといわなければならないところ、被上告人は、本訴請求の、、うち右工事の出来高をこえる自己の敗訴部分につき不服申立をしていないから結局右の違法は判決に影響を及ぼさない の解釈を誤つた違法があるものといわなければならないところ、被上告人は、本訴請求の、、うち右工事の出来高をこえる自己の敗訴部分につき不服申立をしていないから結局右の違法は判決に影響を及ぼさないものというべきである。 釈を誤つた違法があるものといわなければならないところ、被上告人は、本訴請求の、、うち右工事の出来高をこえる自己の敗訴部分につき不服申立をしていないから結局右の違法は判決に影響を及ぼさない の解釈を誤つた違法があるものといわなければならないところ、被上告人は、本訴請求の、、うち右工事の出来高をこえる自己の敗訴部分につき不服申立をしていないから結局右の違法は判決に影響を及ぼさないものというべきである。論旨は、いずれも採用す- 3 -ることができない。よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官高辻正己裁判官天野武一裁判官江里口清雄裁判官服部高顯裁判官環昌一
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