主文 本件抗告を却下する。抗告費用は抗告人の負担とする。理由 抗告代理人岩永勝二の抗告理由について最高裁判所が抗告に関して裁判権をもつのは、訴訟法において特に最高裁判所に抗告を申し立てることを許した場合に限られ、民事事件については、民訴法四一九条ノ二に定められている抗告のみが右の場合にあたる。ところで、本件抗告理由一の(一)は、利害関係人に対する競売期日の通知はこれを発することで足りるとしている競売法二七条二項の規定は、右通知は発せられたが現実に到達しなかつた利害関係人に、競売期日における手続に参加する機会を与えない不利益を課することとなり、憲法三二条に違反すると主張するのであるが、憲法三二条所定の裁判を受ける権利とは、性質上固有の司法作用の対象となるべき事項(いわゆる純然たる訴訟事件)につき裁判所の判断を求めることができる権利をいうものであることは、当裁判所の判例の趣旨とするところであり(最高裁昭和二六年(ク)第一〇九号同三五年七月六日大法廷決定・民集一四巻九号一六五七頁、同三七年(ク)第二四三号同四〇年六月三〇日大法廷決定・民集一九巻四号一一一四頁参照)、所論の利害関係人が競売手続に参加する機会を失う不利益とはなんらの関係を有するものではない。したがつて、所論違憲の主張はその前提を欠くに帰する。また、その余の抗告理由は、違憲をいうが、その実質は原決定の単なる法令違背を主張するものにすぎない。それゆえ、本件抗告は民訴法四一九条ノ二所定の場合にあたらないと認められるから、これを不適法として却下し、抗告費用は抗告人に負担させることとし、主文のとおり決定する。昭和五一年一一月二五日- 1 -最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官下田 として却下し、抗告費用は抗告人に負担させることとし、主文のとおり決定する。昭和五一年一一月二五日- 1 -最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官下田武三裁判官岸盛一裁判官岸上康夫裁判官団藤重光- 2 -
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