昭和24(れ)42 強盗、強盗幇助

裁判年月日・裁判所
昭和24年5月31日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 大阪高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件各上告を棄却する。          理    由  被告人A、同B弁護人懸樋正雄の上告趣意第一及び第二について。  論旨第一は、本件強盗事件においては原審相被告人C、D、

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判決文本文2,068 文字)

主文 本件各上告を棄却する。 理由 被告人A、同B弁護人懸樋正雄の上告趣意第一及び第二について。 論旨第一は、本件強盗事件においては原審相被告人C、D、Eが主役であつて、被告人両名は単なるワキ役にしか過ぎないのであるから、被告人両名を強盗罪の正犯にしたのは事実の誤認であるというのであり、論旨第二は、犯罪の動機が偶発的で、犯行の程度が軽く弱気な若年者である被告人両名に対し、原審が懲役二年六月の実刑を科したのは過重であるというのであるが、事実審における事実の誤認又は量刑の不当を主張するだけでは、上告の適法な事由ではないから、論旨は採用することができない。 被告人C弁護人菅原昌人の上告趣意第一点について。 所論は、原審の採用していない証拠に基いて、原審の事実誤認を主張し、またその証拠の採用にも違法があるというのであるが、事実誤認の主張は上告の適法な事由ではなく、また原判決が掲げている証拠によれば、原判示事実を認めることができ、またその採証には違法もないのであるから、論旨は理由がない。 同第二点について。 原審は、被告人の犯罪事実を認定するについて、被告人の原審公判廷における供述のほか、原審相被告人B、同Aの供述ならびにF提出の強盗被害始末書等を補強証拠として引用している。されば、原審は所論のように被告人の自白を唯一の証拠としたものではないから論旨は理由がない。 被告人B弁護人野口政治郎の上告趣意第一点について。 論旨は、被告人は原審相被告人D等正犯の幇助をしたに過ぎないのに、被告人を強盗の正犯としたのは擬律錯誤の違法があるというのであるが、原審は原判決に掲- 1 -げた証拠によつて原判示のように被告人に強盗の正犯行為のあつたことを認めて、これを強盗罪の正犯として処断したのであるから、所論の のは擬律錯誤の違法があるというのであるが、原審は原判決に掲- 1 -げた証拠によつて原判示のように被告人に強盗の正犯行為のあつたことを認めて、これを強盗罪の正犯として処断したのであるから、所論のような擬律錯誤の違法はなく、論旨は理由がない。 同第二点について。 憲法第三七条第一項にいわゆる「公平な裁判所の裁判」とは、偏頗や不公平のおそれのない組織と構成をもつた裁判所による裁判を意味するものであり、従つて所論のように個々の事件において、たまたま被告人に不利益な裁判がなされた場合にそれが同条に違反するものでないことは当裁判所がしばしば判例として示すところである(昭和二二年(れ)第一七一号昭和二三年五月五日大法廷判決、昭和二二年(れ)第四八号昭和二三年五月二六日大法廷判決)。されば、原審が被告人に対する懲役刑の執行を猶予しなかつたからといつて所論のような違法はなく、論旨は理由がない。 同第三点について。 論旨は、原審が本件強盗事件発生の事情について審理を尽さない違法があるというのであるが、記録を調べても所論のような違法は認めることができない。されば論旨は理由がない。 同第四点について。 本件の原審公判手続に於ては、論旨に記載するように第一回公判期日に被告人Bの弁護人不出頭のまゝ所論のように審理を進行した違法のあることは論旨指摘のとおりである。しかしながら、第二回公判期日においては弁護人立会の下に公判が開かれ、その手続が更新されたことは記録によつて明かである。元来、公判手続の更新とは、公判の審理を最初から遣り直すことであつて、前回の公判の続行ではない。 判決の基本となるのは、前回の公判の審理ではなく、更新後の公判の審理なのである。従つて更新前の公判手続に所論のような瑕疵があつたとしても、それは旧刑訴- 2 -法第四一〇条第一〇号若 行ではない。 判決の基本となるのは、前回の公判の審理ではなく、更新後の公判の審理なのである。従つて更新前の公判手続に所論のような瑕疵があつたとしても、それは旧刑訴- 2 -法第四一〇条第一〇号若しくは第一一号の場合に該当するものではない。されば、所論の違法は原判決に影響を及ぼさないことが明白であるから、上告の理由とすることができず、原判決には論旨に主張するような違法はない。それ故、論旨は採用することができない。 同第五点について。 原審は、被告人の原審第二回公判期日における供述自体を証拠に引用したのであつて、原審第一回公判期日において被告人がした供述を記載した第一回公判調書を書証として証拠に採用したものでないことは原判決によつて明かである。されば、被告人の原審公判廷における供述を証拠に引用するについては、原審第一回公判調書の証拠調べをする必要はないのであるから論旨は理由がない。 よつて最高裁判所裁判事務処理規則第九条第四項、旧刑訴法第四四六条に従い主文のとおり判決する。 以上は裁判官全員の一致した意見である。 検察官安平政吉関与昭和二四年五月三一日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官長谷川太一郎裁判官井上登裁判官島保裁判官河村又介裁判官穂積重遠- 3 -

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