平成16(行ウ)3 損害賠償請求

裁判年月日・裁判所
平成19年2月28日 奈良地方裁判所
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判決文本文32,845 文字)

平成16年(行ウ)第3号損害賠償請求請求事件判決主文 原告の請求をいずれも棄却する。 訴訟費用及び補助参加によって生じた費用はいずれも原告の負担とする。 事実 及び理由第1請求 主位的㨯被告は,Bに対し,3694万6899円及びこれに対する平成16年6月26日から支払済みまで年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 㨯被告は,被告補助参加人Dに対し,3694万6899円及びこれに対する平成16年6月26日から支払済みまで年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 予備的㨯被告は,Bに対し,3694万6899円及びこれに対する平成16年6月26日から支払済みまで年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 㨯被告は,Dに対し,3694万6899円及びこれに対する平成16年6月26日から支払済みまで年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 㨯被告は,被告補助参加人峨瀬自治会(以下「峨瀬自治会」という。)に対し,3694万6899円及びこれに対する平成16年6月26日から支払済みまで年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 第2事案の概要本件は,斑鳩町の住民である原告が,斑鳩町が土地の無償譲渡及び補助金の交付という異なる制度に基づき実質的には補助金交付の限度額を濳脱する経済的支出をしたことは違法であるなどと主張して,主位的及び予備的に,地方自 治法242条の2第1項4号本文に基づき,被告がB及びDに対して不法行為に基づく損害賠償請求権を行使し損害の賠償を請求するよう命じる判決を,予備的に,同号本文に基づき,被告が峨瀬自治会に対して不当利得に基づく利得返還請求権を行使し利得の返還を請求するよう命じる判決を,それぞれ求めた事案である。 争いのない事実等(括弧内に対応する証拠を掲げる。)㨯当事 き,被告が峨瀬自治会に対して不当利得に基づく利得返還請求権を行使し利得の返還を請求するよう命じる判決を,それぞれ求めた事案である。 争いのない事実等(括弧内に対応する証拠を掲げる。)㨯当事者等ア原告は,斑鳩町町民であり,斑鳩町町議会議員である。 イBは,斑鳩町長であるが,昭和60年11月11日から現在まで5期連続でその地位に在任している。 ウ峨瀬自治会は,k町tu丁目からz丁目にかけての区域内に居住する住民を構成員とする自治会であり,平成15年7月30日,被告から,地縁による団体(地方自治法260条の2)の認可を受けた(ただし,峨瀬自治会が実体を有する者であるかについては争いがある。以下同じ。)。 エDは,平成13年3月20日から平成16年3月31日まで峨瀬自治会代表者会長であった。 㨯土地無償譲渡及び補助金交付に至る経緯ア斑鳩町に対する施設協力金株式会社地産(以下「地産」という。)は,平成6年から平成11年にかけて,k町tα丁目ないしz丁目に,チサンマンション4棟を建設した(甲5)。 地産は,4棟目のチサンマンション5号館の建設に際し,斑鳩町に対し,施設協力金として1440万円(以下「本件施設協力金」という。)を寄付した。 イ峨瀬地域における集会所建設計画㨯峨瀬自治会の会長であったEは,平成9年ころから,峨瀬自治会に大 きな集会所を建設しようとし,地産からの本件施設協力金を使用して地域集会所の建設に協力してもらいたい旨斑鳩町に要望し,平成10年10月31日被告に対し,峨瀬自治会集会所(以下「本件集会所」という。)に係る土地の購入及び新築工事についての公民館等施設整備計画書を提出した(甲5)。 㨯斑鳩町では,平成11年6月2日開催された斑鳩町議会において,同年度斑鳩町一般会計補正予算にて,本件施設協力金1 に係る土地の購入及び新築工事についての公民館等施設整備計画書を提出した(甲5)。 㨯斑鳩町では,平成11年6月2日開催された斑鳩町議会において,同年度斑鳩町一般会計補正予算にて,本件施設協力金1440万円が都市計画費寄附金として歳入予算に計上され,歳出予算には同額が公有財産購入費として計上された(甲7,8,乙25)。なお,地産が斑鳩町に対して施設協力金として納付した金員のうち第1期から第3期までの合計6700万円については,一般会計ではなく斑鳩町公共施設整備基金に入金されていた。 斑鳩町土地開発公社(以下「公社」という。)は,平成11年,都市計画道路等の代替用地として土地を取得していたが,平成12年2月17日その理事会において,斑鳩町が上記土地のうち60坪を1440万円で買い取ることにつき承認した。 㨯Eは,Bに対し,本件集会所建設のために無償譲渡してもらう土地を75坪にしてもらいたい旨要望した。 㨯公社は,平成12年3月28日被告との間で,上記代替用地のうち75坪である別紙物件目録記載2及び3の各土地(以下それぞれ「本件土地②」,「本件土地③」という。)を1440万円で売る旨の売買契約を締結することを決めた(甲20)。 そして,斑鳩町は,平成12年3月28日,公社から,本件土地②及び③を1440万円で購入した(甲20,乙4,5,25)。 㨯公社理事長B及び被告は,平成12年6月5日峨瀬自治会(Eか峨瀬自治会かにつき争いがある。)に対し,公社が所有している別紙物件目 録記載1の土地(以下「本件土地①」という。)並びに斑鳩町が所有している本件土地②及び③について,それぞれ土地使用承諾書を交付した(甲30,31)。 㨯Eは,その後,上記各土地使用承諾書を使用して,風致地区内行為の許可申請,集会所の建築確認申請を行ったところ,そ いる本件土地②及び③について,それぞれ土地使用承諾書を交付した(甲30,31)。 㨯Eは,その後,上記各土地使用承諾書を使用して,風致地区内行為の許可申請,集会所の建築確認申請を行ったところ,それぞれ許可され,平成12年8月6日,峨瀬自治会の代表者として,日本建設株式会社(以下「日本建設」という。)との間で,本件集会所建築のための請負契約(請負金額3255万円)を締結した(甲32)。 日本建設は,直ちに基礎工事に取りかかり,同年9月にはこれを完成させた。 ウ地縁による団体の認可㨯原告は,平成12年9月8日斑鳩町議会において,Bに対し,いかなる法的根拠に基づいて上記イ㨯の工事の着工が行えるのかについて質問した。 峨瀬自治会は,同月14日斑鳩町に対し,地縁による団体(地方自治法260条の2)が設立されるまで本件集会所建築工事を中止する旨の届出書を提出した(甲33,乙25)。 Bは,工事中止に至った理由について説明した。 㨯峨瀬自治会においては,平成12年10月8日臨時総会が開催され,峨瀬自治会規約(丙1。以下「本件自治会規約」という。)について可決されるとともに,地縁による団体の認可申請をすることについても可決された(甲26,27)。 峨瀬自治会は,その後,地縁による団体の認可申請を行わず,本件集会所は基礎工事が完成した状態のままであった。なお,峨瀬自治会有志と称する93名の者が,平成12年11月14日被告に対し,上記臨時総会決議には手続上の瑕疵があって無効であり,地縁による団体の認可 をしてはならない旨の要望書を提出した(甲27)。 㨯平成13年3月20日峨瀬自治会定期総会が開催され,そこにおいてDが会長に選出され,地縁による団体の認可申請をすることが可決された。 Dは,平成15年7月15日被告に対し,上記定期総会の議事録を 㨯平成13年3月20日峨瀬自治会定期総会が開催され,そこにおいてDが会長に選出され,地縁による団体の認可申請をすることが可決された。 Dは,平成15年7月15日被告に対し,上記定期総会の議事録を添付して,地縁による団体の認可申請を行った。 Bは斑鳩町長として,同月30日,これを認可した(以下「本件認可」という。)。 エ土地無償譲渡㨯峨瀬自治会は,平成15年8月26日被告に対し,本件土地②及び③につき,使用目的を集会所用地として普通財産の譲渡を願いたい旨の普通財産譲与申請をした(乙1)。 㨯被告は,平成15年9月2日の9月議会初日において上記㨯に関する議案(議案第38号。以下「本件議案」という。)を提出して地方自治法237条2項,96条1項6号に基づく議会の議決を求めた(乙2,21ないし23)。 本件議案については,上記議会において被告が提案説明をし,総括質疑を経て,総務常任委員会に付託され,同月18日の同委員会において質疑を経て,可決承認され,同月25日の9月議会最終日において討論を経て,可決承認された。 㨯Bは斑鳩町長として,平成15年9月26日,峨瀬自治会との間で,本件土地②及び③につき,普通財産無償譲与契約を締結して,これらを無償で譲渡した(以下「本件無償譲渡」という。)。 オ補助金交付㨯計画書の提出峨瀬自治会は,平成14年10月29日被告に対し,斑鳩町地域集会 所施設整備費補助金交付要綱(以下「本件要綱」という。)5条に基づき,峨瀬自治会集会所に関し,本件土地①の購入及び峨瀬自治会の新築工事を計画している旨の集会所施設整備計画書を提出した(乙7)。 㨯本件土地①の購入に係る補助金a峨瀬自治会は,平成15年8月26日被告に対し,本件要綱6条に基づき,峨瀬自治会集会所に関し補助金391万3000円の交付を 施設整備計画書を提出した(乙7)。 㨯本件土地①の購入に係る補助金a峨瀬自治会は,平成15年8月26日被告に対し,本件要綱6条に基づき,峨瀬自治会集会所に関し補助金391万3000円の交付を求める旨の,斑鳩町地域集会所施設整備費補助金交付申請書を提出した(乙8)。 b被告は,平成15年9月25日峨瀬自治会に対し,本件要綱7条に基づき,上記aの申請について補助金391万3000円を交付する旨の内定通知をした(乙9)。 c峨瀬自治会は,平成15年9月26日,公社との間で,本件土地①を代金782万6615円で買う旨の売買契約を締結した(甲24)。 d峨瀬自治会は,平成15年12月3日被告に対し,本件要綱10条に基づき,峨瀬自治会集会所のための本件土地①の購入(代金782万6615円)が完了した旨の完了届及び補助事業実績報告書を提出した(乙10,11)。 e被告は,平成15年12月8日峨瀬自治会に対し,本件要綱11条に基づき,本件土地①の購入に関する補助金の額を391万3000円と確定した旨の通知をした(乙12)。 f峨瀬自治会は,平成15年12月9日被告に対し,本件要綱12条に基づき,補助金391万3000円の交付を請求する旨の補助金交付請求書を提出した(乙13)。 gBは斑鳩町長として,平成15年12月25日峨瀬自治会(峨瀬自治会かDかにつき争いがある。)に対し,本件要綱に基づき,本件土地①の購入に係る補助金として391万3000円を交付した(以下 「本件補助金交付①」という。)。 㨯本件集会所新築工事に係る補助金a峨瀬自治会は,平成15年12月10日被告に対し,本件要綱6条に基づき,本件集会所に関し補助金1500万円の交付を求める旨の,斑鳩町地域集会所施設整備費補助金交付申請書を提出した(乙14)。 b被告は,平 会は,平成15年12月10日被告に対し,本件要綱6条に基づき,本件集会所に関し補助金1500万円の交付を求める旨の,斑鳩町地域集会所施設整備費補助金交付申請書を提出した(乙14)。 b被告は,平成15年12月12日峨瀬自治会に対し,本件要綱7条に基づき,上記aの申請について補助金1500万円を交付する旨の内定通知をした(乙15)。 c峨瀬自治会は,平成15年12月15日被告に対し,本件要綱8条に基づき,本件集会所の新築工事に着工した旨の着工届を提出した(乙16)。 d峨瀬自治会は,平成16年3月30日被告に対し,本件要綱10条に基づき,本件集会所の新築工事が完了した旨の完了届及び補助事業実績報告書を提出した(乙17,18)。 e被告は,平成16年3月31日峨瀬自治会に対し,本件要綱11条に基づき,本件集会所の新築工事に関する補助金の額を1500万円と確定した旨の通知をした(乙19)。 f峨瀬自治会は,平成16年3月31日被告に対し,本件要綱12条に基づき,補助金1500万円の交付を請求する旨の補助金交付請求書を提出した(乙20)。 gBは斑鳩町長として,平成16年4月26日峨瀬自治会(峨瀬自治会かDかにつき争いがある。)に対し,本件要綱に基づき,本件集会所新築工事に係る補助金として1500万円を交付した(以下「本件補助金交付②」という。)。 㨯住民監査請求等ア原告は,平成16年3月19日及び同月22日斑鳩町監査委員に対し, 監査請求を行ったところ,同監査委員は,同年5月14日付けで原告に対し,上記監査請求を棄却する旨の通知をした。 イ原告は,同年6月13日,本件訴えを提起した。 㨯本件要綱斑鳩町においては,自治会等が地域集会所の新築等及び土地の購入を行うに当たり交付する補助金について,別紙斑鳩町地域集会所施設整備 した。 イ原告は,同年6月13日,本件訴えを提起した。 㨯本件要綱斑鳩町においては,自治会等が地域集会所の新築等及び土地の購入を行うに当たり交付する補助金について,別紙斑鳩町地域集会所施設整備費補助金交付要綱(乙第6号証の写し)のとおり,本件要綱が制定されている。 本件要綱においては,補助金の額について,土地の購入につき購入価格の2分の1以内の額(ただし,1500万円を限度とする。),新築等につき実際に要する費用の額の2分の1以内の額(ただし,1500万円を限度とする。)と定められている(4条)。 争点 㨯B及びDの本件無償譲渡並びに本件補助金交付①及び②に関する不法行為責任の有無(主位的請求及び予備的請求)㨯峨瀬自治会の不当利得の有無(予備的請求) 当事者の主張の骨子㨯争点㨯(B及びDの本件無償譲渡並びに本件補助金交付①及び②に関する不法行為責任の有無)について(原告)ア峨瀬自治会の権利義務帰属主体性に係る違法性㨯権利能力なき社団a峨瀬自治会と称する団体は,平成7年ころまでは,20世帯くらいの構成員しかなく,自治会規約などもなく,民主的な方法により代表者が選出されることもなかったのであり,権利能力なき社団にすら該当していないことは明らかである。 平成7年から平成11年ころまでに,峨瀬自治会の区域内に住む世 帯数は320世帯に増加したが,そのような段階においても,規約などは制定されることなく,一部の役員と称するものにより,恣意的な運営がされていた。 b平成12年10月8日峨瀬自治会臨時総会が開催され,そこにおいて自治会規約が議決されたが,そもそも構成員をどの範囲とするか定まっておらず,さらに,明らかに構成員数の過半数以下の者による議決により自治会規約案を承認可決したとしても,自治会規約自体が有効に制 て自治会規約が議決されたが,そもそも構成員をどの範囲とするか定まっておらず,さらに,明らかに構成員数の過半数以下の者による議決により自治会規約案を承認可決したとしても,自治会規約自体が有効に制定されたものということはできない。 したがって,峨瀬自治会と称する団体には,未だ,自治会規約もなく,団体としての主要な点が確定されておらず,権利能力なき社団の実体を備えないものである。 㨯地縁による団体平成13年3月20日峨瀬自治会定期総会が開催され,そこにおいて,地縁による団体の認可申請をすることが可決された。しかし,この決議には,上記㨯のとおり自治会規約も有効に制定されていないところ,上記総会の議事録に賛成者,反対者の数が記載されておらず,また,委任状の確認もされていない,という重大な瑕疵がある。したがって,峨瀬自治会の総会において地縁による団体の認可申請をすることにつき承認されているとはいえないのであり,それを前提とする本件認可も無効であるから,本件認可に基づく権利能力付与という効果は発生しない。 㨯以上のように,そもそも,峨瀬自治会は権利能力の主体足り得ず,自治会の内実を備えないのであるから,Bが斑鳩町長として行った本件無償譲渡並びに本件補助金交付①及び②は,いずれも違法である。 イ本件要綱の脱に係る違法性僭㨯a斑鳩町においては,前記1㨯のとおり,本件要綱が存在し,自治会などが集会所を建築する際には,斑鳩町からの補助は多くとも土地の 価額や建築費用の価額の2分の1を超えて交付してはならない。 bそして,本件土地①ないし③の価格の合計は2585万9984円であるから,本件要綱によれば,本件土地①ないし③を購入するに当たって斑鳩町から交付される補助金の額は,上記金額の2分の1である1292万9992円を超えてはならない。 の合計は2585万9984円であるから,本件要綱によれば,本件土地①ないし③を購入するに当たって斑鳩町から交付される補助金の額は,上記金額の2分の1である1292万9992円を超えてはならない。 ところが,Dは,峨瀬自治会の負担を極力減らすべく,本件土地②及び③につき無償で譲渡を受けること(本件無償譲渡)により,本件要綱の上限額を脱して実質的により多くの補助金を得ようと企図し僭て,Bに働きかけ,Bはこれに応じた。その結果,斑鳩町は,本件土地①の購入に係る補助金391万3000円並びに本件土地②及び③の価格合計1803万3899円の合計2194万6899円を失った。 㨯平成15年9月斑鳩町議会の初日及び最終日並びに総務常任委員会等においては,本件議案につき意図的に虚偽の説明等がされた上,Bや斑鳩町側から本件無償譲渡と本件要綱との関連性について一切説明がなく,議論もされていないのであり,これは,Bや斑鳩町側が本件要綱との関連性を殊更に隠蔽して議会の議決をとったものであるといわなければならない。したがって,形式的な議会の承認を得たとしても,その決議には極めて重大な瑕疵があるものといわなければならず,本件無償譲渡及び本件補助金交付①は違法である。 㨯したがって,B及びDが画策した本件集会所建築のための本件無償譲僭渡並びに本件補助金交付①及び②は,一体のものとして,本件要綱を脱する違法な行為である。 ウ平等原則違反㨯斑鳩町においては,従前,自治会が斑鳩町から集会所建設のための敷地を無償で譲渡を受けた事例はなく,さらに,開発業者から斑鳩町へ交 付された寄附金(開発協力金)からなる公共施設整備基金が,特定自治会の集会所建設に充てられた事例もなかった。 このように,本件の峨瀬自治会のみが無償譲渡を受けていることは,明らかに憲法 町へ交 付された寄附金(開発協力金)からなる公共施設整備基金が,特定自治会の集会所建設に充てられた事例もなかった。 このように,本件の峨瀬自治会のみが無償譲渡を受けていることは,明らかに憲法14条の定める平等原則に違反し違法である。 㨯平成15年9月の斑鳩町議会においては,他の自治会との関係で平等原則に違反していることについて議論されていないのであり,上記イ㨯と同様に,形式的な議会の承認を得たとしても,本件無償譲渡及び本件補助金交付①及び②は違法である。 エ責任の根拠㨯BBは,斑鳩町長として,斑鳩町が有する財産について管理をすべき義務があり,違法な財政支出についてはこれを執行してはならないという注意義務を有していた。それにもかかわらず,Bは,本件無償譲渡並びに本件補助金交付①及び②が,その相手方が権利義務の主体ではなくかつ地縁による団体の認可の要件も満たしていない団体であり,これに対する土地の無償譲渡及び補助金の交付という財務会計上の行為となって違法であること,並びに,本件要綱を脱する違法な行為であること,僭平等原則に違反し違法であることを知りながら(故意),又は,違法な行為であることについて知り得たのにこれを看過した過失により,本件無償譲渡並びに本件補助金交付①及び②を行い,斑鳩町に損害を与えた。 さらに,Bが法律や条例上の手続を無視して,また,斑鳩町における他の自治会との公平性などを一切無視して,本件無償譲渡を行った一連の経緯を見れば,Bの,Dらとの密約ともいうべき本件無償譲渡に対する熱意と意図が明らかになっているというべきであり,Dらと共謀して峨瀬自治会に対し格別の便宜を図ろうとした意図は明らかである。 したがって,Bは,民法709条に基づき,斑鳩町に対して損害賠償 義務を負う。 㨯DDは,上記アないし べきであり,Dらと共謀して峨瀬自治会に対し格別の便宜を図ろうとした意図は明らかである。 したがって,Bは,民法709条に基づき,斑鳩町に対して損害賠償 義務を負う。 㨯DDは,上記アないしウの理由から本件無償譲渡が違法でありこれを前提とした本件補助金交付①及び②も違法であることを知りながら,又は,過失によりこれらの違法事由を看過して,Bに対して働きかけを行い,違法な手段で,峨瀬自治会と称する団体に,土地の無償譲渡及び補助金の交付を受けさせた。 したがって,Dの行為は,民法709条に該当する。 㨯そして,Bの責任及びDの責任の関係は共同不法行為である。 オ損害の額㨯斑鳩町は,B及びDの不法行為により本件土地②及び③を失いこれらの土地価額相当の損害を被ったところ,本件土地②及び③の価額の合計は1803万3899円であった。 㨯斑鳩町は,本件補助金交付①及び②により損害を被ったところ,D又は峨瀬自治会と称する団体に対して支給された補助金の額は合計1891万3000円であった。 㨯上記㨯及び㨯の合計額は3694万6899円である。 㨯よって,原告は,地方自治法242条の2第1項4号に基づき,被告がB及びDに対して,不法行為に基づく損害賠償請求権を行使し,3694万6899円及び訴状送達の日である平成16年6月26日から支払済みまで民法所定年5分の割合による金員の支払を請求するよう求める。 (被告)ア峨瀬自治会の権利義務帰属主体性に係る違法性㨯権利能力なき社団a平成6年から平成11年ころまでに峨瀬自治会の区域内に住む世帯 数が320世帯に増加したことは認めるが,峨瀬自治会が自治会規約も締結されておらず団体としての主要な点が確定しているものとは認められず権利能力なき社団に該当していないとの主張は否認し,その余は不 数が320世帯に増加したことは認めるが,峨瀬自治会が自治会規約も締結されておらず団体としての主要な点が確定しているものとは認められず権利能力なき社団に該当していないとの主張は否認し,その余は不知ないし争う。 その他,下記(被告補助参加人ら)アを有利に援用する。 b平成12年10月18日開催された峨瀬自治会臨時総会で自治会規約及び地縁による団体の設立を議決したことは不知であり,その余は否認ないし争う。 その他,下記(被告補助参加人ら)イを有利に援用する。 c峨瀬自治会は,地方自治法260条の2第5項に基づき,地縁による団体として認可(本件認可)され,法人格を有する地縁団体となった。 㨯地縁による団体平成13年3月20日峨瀬自治会定期総会が開催され,そこにおいて地縁による団体の認可申請をすることが可決されたことは認めるが,その余は否認ないし争う。 そもそも,本件認可の効力は既に確定しており,いわゆる「公定力」を有しているから,本件認可行為の瑕疵を問題にするには,直接,本件認可に対する不服申立手続をとるべきであり,これとは別の住民訴訟手続である本件訴えにおいて,本件認可の無効等の瑕疵を主張することはできない。 㨯否認ないし争う。 イ本件要綱の脱に係る違法性僭㨯a認める。 b否認する。斑鳩町が地方自治法232条の2に基づき制定した本件要綱は,補助金額に限度額を設けているが,斑鳩町が,自治会等によ る地域集会所の建設に関して,本件要綱以外のその他の地方自治法上の法的根拠に基づいて,自治会等に対して何らかの財政的援助を与える行為をすることを排除することなどは一切規定していない。そして,本件無償譲渡は同法237条2項,96条1項6号,本件補助金交付①及び②は同法232条の2,というそれぞれ独立した根拠規定に基づく財務会計 をすることを排除することなどは一切規定していない。そして,本件無償譲渡は同法237条2項,96条1項6号,本件補助金交付①及び②は同法232条の2,というそれぞれ独立した根拠規定に基づく財務会計行為である。 㨯本件無償譲渡については,地方自治法237条2項,96条1項6号に基づき議会の議決を経て適正に無償譲与されたのであるから,これらの手続には何らの違法もない。また,本件補助金交付①については,本件要綱に基づき適正に交付されたのであるから,この公金支出には何らの違法もない。 本件議案について,平成15年9月2日の9月議会初日においては,斑鳩町側が提案説明を行うとともに,総括質疑において議員の質問に答え,本会議から総務常任委員会に付託され,同月18日の同委員会においては,斑鳩町側が趣旨内容について答弁するとともに,本件要綱に基づく手続に関する事実経過等を説明した上で可決承認され,同月25日の9月議会最終日においては,本会議に提案され,総務常任委員長から総務常任委員会における審査の概要と結論に関する報告が行われ,本件要綱に基づく峨瀬自治会に対する補助金交付に関する議論も含めた賛否の討論を経た上で可決承認された。したがって,斑鳩町議会(総務常任委員会を含む。)における本件無償譲渡に関する議案の審議に当たっては,本件要綱との関連などについても斑鳩町側から説明がされ,議論を経ており,本件要綱との関連性を隠蔽したことなど一切ない。 㨯否認する。 ウ平等原則違反㨯本件無償譲渡は,開発業者の地産が本件集会所用地を寄付しようとし たが適地が見当たらなかったために,これに代えて斑鳩町に寄付した本件施設協力金1440万円をもって,斑鳩町が本件集会所用地とすべく土地を購入し,地方自治法237条2項及び96条1項6号(無償譲渡)に基づく議会の たらなかったために,これに代えて斑鳩町に寄付した本件施設協力金1440万円をもって,斑鳩町が本件集会所用地とすべく土地を購入し,地方自治法237条2項及び96条1項6号(無償譲渡)に基づく議会の議決を経て,これを峨瀬自治会に対して本件無償譲渡をすることとしたのであり,この一連の事実経過に照らせば,この取扱いは適法であるし,実質的にも合理的で適正な処理であったことは明らかであり,何ら平等原則などに違背するものではない。 㨯上記イ㨯と同様に,本件無償譲渡及び本件補助金交付①及び②は適法である。 エ責任の根拠㨯BBが斑鳩町長として町有財産を管理し違法な財政支出を執行してはならない義務のあることは認めるが,その余は否認する。 㨯D否認する。 㨯否認する。 オ損害の額㨯否認する。 㨯峨瀬自治会に交付された補助金額が1891万3000円であることは認めるが,その余は否認する。 㨯否認する。 (被告補助参加人ら)(峨瀬自治会の権利義務帰属主体性に係る違法性)アたしかに,平成12年10月8日の峨瀬自治会臨時総会までは,当時の会長であるEが試案として作成した規約(案)が存したものの,正式な自治会規約は存しなかった。しかし,峨瀬自治会の重要事項は全員が集まる 常会と呼ばれる総会で審議していたし,年度末には必ず定期常会が開催されて,前年度の事業報告,決算報告,新年度の事業計画,予算が審議され,会長・会計外の役員の選任も行っていた。また,独自の会計を持っていたし,会員資格も定められていた。それゆえ,峨瀬自治会は,権利能力なき社団としての実体を備えていたものである。 イ平成12年10月8日の臨時総会においては,議長が委任状出席者の議決権行使を認めなかったため,決議に瑕疵があったことは事実である。しかし,その後,平成13年3月2 の実体を備えていたものである。 イ平成12年10月8日の臨時総会においては,議長が委任状出席者の議決権行使を認めなかったため,決議に瑕疵があったことは事実である。しかし,その後,平成13年3月20日の定時総会,平成14年3月21日の定時総会,同年6月30日の臨時総会,平成15年3月9日の定期総会においては,すべて,平成12年10月8日の臨時総会で決議された自治会規約に則り活動が行われており,その規約の一部改正も行われている上,その間に開かれた多数回の役員会や諸活動もすべてこの自治会規約に則っている。それゆえ,上記自治会規約は,少なくともその後の総会で黙示に追認されたものであり,自治会規約として有効に存在するものといい得る。 㨯争点㨯(峨瀬自治会の不当利得の有無)について(原告)ア峨瀬自治会の不当利得峨瀬自治会は,本件要綱を脱する違法な財務会計行為上の行為(本件僭無償譲渡並びに本件補助金交付①及び②)により,本件土地②及び③を取得し,また,補助金を得たのであり,これは,斑鳩町の損失により,不法に利得したものである。 イ利得の額峨瀬自治会が得た利得の額は,前記㨯(原告)オ㨯と同額の3694万6899円である。 ウよって,原告は,地方自治法242条の2第1項4号に基づき,被告が峨瀬自治会に対して,不当利得に基づく返還請求権を行使し,3694万 6899円及び訴状送達の日である平成16年6月26日から支払済みまで民法所定年5分の割合による金員の支払を請求するよう求める。 (被告)ア否認する。 イ否認する。 第3当裁判所の判断 争点㨯(B及びDの本件無償譲渡並びに本件補助金交付①及び②に関する不法行為責任の有無)について㨯争いのない事実等,証拠(甲5,6,8,15,26~28,34~42,乙2,6,7,21~ 断 争点㨯(B及びDの本件無償譲渡並びに本件補助金交付①及び②に関する不法行為責任の有無)について㨯争いのない事実等,証拠(甲5,6,8,15,26~28,34~42,乙2,6,7,21~27,30~46,証人D,証人E,証人F,原告本人)及び弁論の全趣旨によれば,次の事実が認められる。 ア峨瀬自治会㨯区域と構成員峨瀬自治会は,奈良県生駒郡k町tu丁目ないしz丁目の区域に世帯を有する者によって構成されている(本件自治会規約2条)。 なお,本件自治会規約成立前においても,斑鳩町においては,同町により,自治会の区域が決められており,峨瀬自治会においても,同自治会に係る区域内(以下「峨瀬区域」という。)の世帯が,同自治会の構成員とされていた。 㨯組織,自治会規約峨瀬自治会においては,本件自治会規約成立前においても,毎年度末の3月末に,自治会員全員が対象となって,当該年度の事業報告,決算,新年度の計画,予算の決議や役員の選任を内容とする定期常会が開催されていた。 また,峨瀬自治会には,本件自治会規約成立前においても,会長,副会長,会計等の役員が存在し,自治会員が順番に担当することとされて いた。会長の任期は4月1日から3月31日までの1年間であり,再任は妨げられず,推薦があれば継続して務めることができた。再任手続は,3月末に開催される総会(常会)において次期役員を決めるに当たり,推薦の有無を確認し,推薦があればその者が,なければ順番の次の者が自治会長になる,というものであった。 さらに,峨瀬自治会には,本件自治会規約成立前においても,その会計帳簿や通帳があった。また,峨瀬自治会においては,平成10年当時既に,自治会長印があった。 峨瀬自治会においては,平成元年に集会所が建設された際,その使用料等の問題に対応したり,自治会 も,その会計帳簿や通帳があった。また,峨瀬自治会においては,平成10年当時既に,自治会長印があった。 峨瀬自治会においては,平成元年に集会所が建設された際,その使用料等の問題に対応したり,自治会への入会金を定めたりするため,峨瀬自治会規約(以下「旧自治会規約」という。)が作成された。そこには,会長及び副会長といった役員に関する規定は存在したが,役員の選任方法に関する規定はなく,また,構成員の範囲に関する規定はなかった。 なお,Eは,平成元年から平成13年2月24日まで,1年ごとに再任の手続を経て,峨瀬自治会の会長を務めていた。 イ土地無償譲渡及び補助金交付に至る経緯㨯峨瀬地域における集会所建設計画a峨瀬自治会の会員数の急増地産は,平成6年から平成11年にかけて,k町tu丁目ないしz丁目に,チサンマンション4棟を建設した。 峨瀬自治会は,もともとは会員が20数軒の小さな自治会であったが,平成6年ころからマンションが建設され,当該マンションに係る規約で当該マンションに居住する者は当然に自治会員になることとされていたため,これに伴い自治会員は急増した。 b峨瀬自治会から斑鳩町への要望地産は,チサンマンションの1棟から3棟までを建設するに際し, 斑鳩町に対して,施設協力金合計6700万円を提供していた。 峨瀬区域にマンション建設前から居住している者は,自治会員の急増により,自治会員全員が一堂に会する施設がないことにつき悩んでいたところ,地産が斑鳩町に対して施設協力金を提供していることを知り,斑鳩町に対して,増加する自治会員に対応できる集会施設の建設を要望することを話し合った。 そして,峨瀬自治会の会長であったEは,平成9年ころから,峨瀬自治会に大きな集会所を建設しようとし,平成10年4月ころ,地産による4棟目の開発に際して,斑 会施設の建設を要望することを話し合った。 そして,峨瀬自治会の会長であったEは,平成9年ころから,峨瀬自治会に大きな集会所を建設しようとし,平成10年4月ころ,地産による4棟目の開発に際して,斑鳩町に対し,地産からの施設協力金を使用して地域集会所の建設に協力してもらいたい旨の要望をした。 そして,Eは,平成10年10月31日,被告に対し,本件集会所に係る土地の購入及び新築工事についての公民館等施設整備計画書を提出した。なお,上記計画書の工事計画には,購入土地の面積として300平方メートル(90坪)と記載されていた。 c斑鳩町の対応(地産による施設協力金)上記の要望を受けた斑鳩町は,地産に対し,施設協力金の代わりに,地域集会所のための土地を確保して斑鳩町に提供するよう依頼した。 地産はこれに努力したが,自らこれを取得することが困難であったため,代わりに斑鳩町が購入してこれを地元に還元することを前提に,地産が斑鳩町に本件施設協力金を寄附する旨,斑鳩町と地産との間で了承された。 そして,地産は,4棟目のチサンマンション5号館の建設に際し,斑鳩町に対し,施設協力金として1440万円(本件施設協力金)を寄附した。 d斑鳩町の対応(峨瀬自治会との協議)斑鳩町は,Eから無料で集会所を建設してもらいたいとの要望を受 けたが,それはできない旨,ただし,施設協力金(1戸当たり30万円の48戸分で1440万円)に相当する土地を無償で提供する旨の回答をした。 Eは,平成11年4月,斑鳩町担当者との間で,集会所予定地について一部は本件施設協力金をもって斑鳩町が購入し,残部は峨瀬自治会が自ら1坪当たり24万円で購入する旨の協議をした。 これにより,斑鳩町としては,本件施設協力金を原資として峨瀬自治会の本件集会所用地に充てることを目的に土地を取得し,これ が購入し,残部は峨瀬自治会が自ら1坪当たり24万円で購入する旨の協議をした。 これにより,斑鳩町としては,本件施設協力金を原資として峨瀬自治会の本件集会所用地に充てることを目的に土地を取得し,これを峨瀬自治会に無償で譲渡する方針を決めた。 なお,斑鳩町は,チサンマンションの建設に際して地産が本件施設協力金の提供以前に斑鳩町に提供した施設協力金を本件集会所の建設に利用することができなかったことから,本件要綱以前に施行されていた斑鳩町公民館等施設整備費補助金交付規程の補助限度額を上げてこれに対応すべく,本件要綱を制定し,平成11年4月1日,本件要綱が施行された。 e本件施設協力金の予算計上斑鳩町では,平成11年6月2日開催された同年第3回斑鳩町議会定例会において,同年度斑鳩町一般会計補正予算にて,本件施設協力金1440万円が都市計画費寄附金として歳入予算に計上され,歳出予算には同額が公有財産購入費として計上された。上記定例会においては,施設協力金1440万円を財源として,地域の集会所用地取得のため,財産管理費の公有財産購入費で1440万円の増額補正を提案する旨の総括提案説明がされていた。 なお,地産が斑鳩町に対して施設協力金として納付した金員のうち第1期から第3期までの合計6700万円については,一般会計ではなく斑鳩町公共施設整備基金に積み立てられていた。また,斑鳩町は, チサンマンション以外でも,マンション開発業者が宅地開発等をするに際しては,施設協力金の寄附を受けていたが,いずれも上記基金に積み立てられていた。 f公社における承認公社は,平成11年,都市計画道路等の代替用地として土地を取得していたが,平成12年2月17日その理事会において,斑鳩町が上記土地のうち60坪を1440万円(1坪当たり24万円)で買い取ることに 公社は,平成11年,都市計画道路等の代替用地として土地を取得していたが,平成12年2月17日その理事会において,斑鳩町が上記土地のうち60坪を1440万円(1坪当たり24万円)で買い取ることにつき承認した。なお,公社が代替用地として取得していた土地の一部を代替用地として要望した者に処分する計画で進めてよいかに関する平成11年10月12日作成の伺書に添付された土地利用計画平面図には,既に,処分予定地の隣地である本件土地①ないし③につき「集会所用地」と記載されていた。 g無償譲渡対象土地増大の要請Eは,本件集会所の敷地として100坪程度の土地を考えていたところ,公社が土地を1坪当たり18万円で購入した旨の話を聞き,本件施設協力金1440万円を用いてかかる坪単価で購入することができる広さの土地の無償譲渡を受けたいと考え,斑鳩町に対し,本件集会所建設のために無償譲渡してもらう土地を60坪から75坪にしてもらいたい旨の要望をした。 h斑鳩町による本件土地②及び③の取得公社は,平成12年3月28日,被告との間で,上記代替用地のうち75坪である本件土地②及び③を1440万円で売る旨の売買契約を締結することを決めた。 そして,斑鳩町は,同日,公社から,本件土地②及び③を1440万円で購入した。 i土地使用承諾書 公社理事長B及び被告は,平成12年6月5日,峨瀬自治会に対し,公社が所有している本件土地①並びに斑鳩町が所有している本件土地②及び③について,それぞれ土地使用承諾書を交付した。これらは,斑鳩町所有地については,もともと,開発業者が地元自治会のため集会所用地を確保すべきところ,それが困難なため金銭で斑鳩町に寄附した経緯を踏まえて斑鳩町が集会所用地として取得したものであり,将来峨瀬自治会に無償譲渡することが予定されていたことか 元自治会のため集会所用地を確保すべきところ,それが困難なため金銭で斑鳩町に寄附した経緯を踏まえて斑鳩町が集会所用地として取得したものであり,将来峨瀬自治会に無償譲渡することが予定されていたことから,また,公社所有地については,峨瀬自治会が,地縁による団体の認可申請が遅れており公社から本件土地①の有償譲渡を受けることができないため,風致地区内行為の許可申請に当たり公社に対し土地使用の承諾について申出をし,併せて,地縁による団体の認可後すぐに本件土地①を買い取る旨の確約書を提出した上,本件集会所建設用地となる本件土地①の所在,面積,坪単価についても協議済みであったことから,それぞれ交付されたものであった。 j本件集会所建設工事への着工Eは,その後,上記各土地使用承諾書を使用して,風致地区内行為の許可申請,集会所の建築確認申請を行ったところ,それぞれ許可され,平成12年8月6日,峨瀬自治会の代表者として,日本建設との間で,本件集会所建設のための請負契約(請負金額3255万円)を締結した。 日本建設は,直ちに基礎工事に取りかかり,同年9月にはこれを完成させた。 㨯本件集会所建設工事に関する問題と解決(補助金の申請及び地縁による団体の認可)a本件集会所建設工事に対する疑問㨯本件集会所の基礎工事に着工された段階で,Dが,峨瀬自治会員 が了解していないのに斑鳩町所有地上で上記着工がされているとして本件集会所建設計画に疑問を持ち,平成12年8月15日,原告に対し,斑鳩町長のBと峨瀬自治会会長のEとで斑鳩町所有地を利用して集会所の基礎工事を行っているので調べて止めてもらいたい旨の依頼をした。 㨯原告は,同年9月4日,同年第4回斑鳩町議会定例会に関し本件集会所の建設問題について一般質問の通告書を事前提出したところ,斑鳩町担当課か を行っているので調べて止めてもらいたい旨の依頼をした。 㨯原告は,同年9月4日,同年第4回斑鳩町議会定例会に関し本件集会所の建設問題について一般質問の通告書を事前提出したところ,斑鳩町担当課からその質問内容につき問い合わせがあり,原告は,補助金交付申請書の提出がないまま工事に着工していることにつき疑問である旨述べた。なお,本件要綱に基づく補助金交付申請は,工事着工の前にすることが予定されている(本件要綱5条ないし8条)。 b補助金の申請㨯斑鳩町担当者は,原告の上記通告を受け,峨瀬自治会が補助金申請をする前に工事に着工していることを知り,峨瀬自治会に対し,それではいけないので早く補助金申請をするよう指導した。 㨯峨瀬自治会は,これを受けて,被告に対し,平成12年9月4日付けで,本件要綱9条,5条に基づき,集会所施設整備計画書(変更)(建築金額3255万円,購入土地面積107.59平方メートル,金額781万1034円)を提出するとともに,同日,本件要綱6条に基づき,斑鳩町地域集会所施設整備費補助金交付申請書(交付申請額建物3255万円,土地781万1034円)を提出した。 被告は,同月6日付けで,峨瀬自治会に対し,本件要綱7条に基づき,上記補助金交付申請について補助金1890万5000円を交付する旨の内定通知をした。 そして,峨瀬自治会は,同月7日,被告に対し,本件要綱8条に基づき,同月6日に日本建設と請負契約を締結して同日本件集会所建築工事に着工した旨の着工届を提出した。 c平成12年第4回斑鳩町議会定例会原告は,同年9月8日,同年第4回斑鳩町議会定例会(3日目)において,Bに対し,いかなる法的根拠に基づいて,斑鳩町所有地上で上記㨯jの工事の着工が行えるのかについて質問した。これに対し,被告は,要旨「地元の要望 月8日,同年第4回斑鳩町議会定例会(3日目)において,Bに対し,いかなる法的根拠に基づいて,斑鳩町所有地上で上記㨯jの工事の着工が行えるのかについて質問した。これに対し,被告は,要旨「地元の要望に応じて集会所の建設に協力しているからである。」と説明した。 また,斑鳩町総務部長F(以下「F部長」という。)は,要旨「集会所予定地のうち斑鳩町所有地が247.95平方メートル,公社所有地が107.59平方メートルであり,前者については,斑鳩町が施設協力金を原資に購入したが,地縁による団体の認可がされた段階で地元へ所有権を移転する予定である,後者については,地縁による団体の認可がされた段階で地元が購入する予定である。前者については,地縁による団体の認可がされるまでの間は,所有権の移転ができないため,無償貸与としていく予定である。後者の取得費用に関して390万5000円の,集会所の建築費用に関して1500万円の,合計1890万5000円の補助金の申請がされている。」と説明をした。 そして,原告は,要旨「当該地域には,法的に責任をとることができる地縁による団体の認可を受けてもらいたい。斑鳩町としても,早急に,当該地域に,地縁による団体の認可申請をするよう働きかけ,公社所有地が売却される目処を立ててもらいたい。」と意見を述べた。 d工事中止届斑鳩町は,上記cのとおり,原告から,地縁による団体の認可がさ れていない点について指摘を受けたことから,斑鳩町総務課参事G(以下「G参事」という。)及び企画財政課長Iが,その後,Eに対し,峨瀬自治会が地縁による団体の認可を受けるまで,本件集会所建設工事を中止してもらいたいとの依頼をした。また,斑鳩町は,峨瀬自治会の自治会員から,知らないうちに本件集会所建設工事に着工されている旨の指摘があったことから る団体の認可を受けるまで,本件集会所建設工事を中止してもらいたいとの依頼をした。また,斑鳩町は,峨瀬自治会の自治会員から,知らないうちに本件集会所建設工事に着工されている旨の指摘があったことから,Eに対し,自治会員に説明をしてその了解を得るように指導した。 Eは,これを受けて,峨瀬自治会の代表者として,平成12年9月14日,斑鳩町に対し,地縁による団体(地方自治法260条の2)の認可を受けるまで本件集会所建設工事を中止する旨の届出書を提出した。また,同月,本件集会所建設工事は中止された。 e峨瀬自治会臨時総会(自治会規約)㨯Eは,本件集会所建設に関して地縁による団体の認可を受けていることが必要ではないかとの指摘を受けたことから,地縁による団体の認可申請をすることにつき是非を問うため,臨時総会を開催することとした。なお,これに先立って,EやG参事等により,地縁による団体の認可申請の必要性に関する説明会が開かれた。 㨯そして,平成12年10月8日,峨瀬自治会において臨時総会が開催された。当時の峨瀬自治会規約(旧自治会規約)においては構成員の範囲に関する規定は存在しなかったが,斑鳩町においては自治会の区域が決められていたため,Eは,その区域内(峨瀬区域)の世帯主ごとに,委任状を添付した回覧をし,上記臨時総会の招集をした。 上記臨時総会においては,まず,地縁による団体の認可申請の必要性についての説明がされ,その後,自治会規約の協議を先にすることとなり,旧自治会規約に基づく自治会規約案の協議をして幾つ かの訂正を加えた上で表決がされた。この表決に当たって,議長は,委任状による代理出席者の議決権の行使は認めず,現実の出席者だけの表決を認めたが,それにより,峨瀬自治会規約(本件自治会規約)について可決(多数決)され,この決議方法につ の表決に当たって,議長は,委任状による代理出席者の議決権の行使は認めず,現実の出席者だけの表決を認めたが,それにより,峨瀬自治会規約(本件自治会規約)について可決(多数決)され,この決議方法について出席者から異議は出なかった。なお,可決された本件自治会規約22条は,「やむを得ない理由のため総会に出席できない会員は,他の会員を代理人として表決を委任することができる。」(1項),「前項の場合における第19条(総会の定足数)及び第20条(総会の議決)の規定の適用については,その会員は出席したものとみなす。」(2項)と規定している。 その後,地縁による団体の認可申請をすることについて表決がされたが,その際も,議長は,委任状による代理出席者の議決権の行使を認めず,現実の出席者だけの表決を認め,それにより,上記認可申請をすることについても可決された。 なお,同年11月ころ,本件自治会規約(丙1)が,峨瀬区域の各世帯に配布された。また,峨瀬自治会におけるその後の自治会運営は,本件自治会規約に基づいて行われ,下記㨯以外では,本件自治会規約の成立につき問題にされることはなかった。 㨯峨瀬自治会有志と称する93名の者が,平成12年11月14日,被告に対し,上記臨時総会決議には手続上の瑕疵があって無効であり,地縁による団体の認可をしてはならない旨の要望書を提出した。 㨯そのため,斑鳩町では,峨瀬自治会の会員総意の基に地縁による団体の認可申請をするよう,峨瀬自治会に指導した。 㨯峨瀬自治会は,その後,地縁による団体の認可申請を行わず,本件集会所は基礎工事が完成した状態のままであった。 f平成12年第5回斑鳩町議会定例会 被告は,同年12月10日,同年第5回斑鳩町議会定例会(3日目)において,本件集会所建設工事が中止されていることにつき原告から 成した状態のままであった。 f平成12年第5回斑鳩町議会定例会 被告は,同年12月10日,同年第5回斑鳩町議会定例会(3日目)において,本件集会所建設工事が中止されていることにつき原告から質問を受け,要旨「同年4月から何度も,斑鳩町総務課参事を通じて,峨瀬自治会に,早く地縁による団体の認可申請をしてもらいたい旨を伝えているが,これまでその申請がされていない。これについては疑問を感じている。同年9月4日に原告から一般質問の通告書の提出を受けて本件集会所の建設工事に着工されたことを知り,地縁による団体の認可申請をするまでは工事を進めないように指導したところ,工事が中止されているのである。」と,工事中止に至った理由を説明した。 g峨瀬自治会定期総会と地縁による団体の認可申請㨯平成13年3月20日,峨瀬自治会定期総会が開催され,そこにおいてDが会長に選出され,地縁による団体の認可申請をすることが可決された。 地縁による団体の認可申請に関しては,その必要性について,上記総会で選任される前の役員から説明された。具体的には,本件集会所建設のための土地を取得するに当たって,峨瀬自治会名義で登記をするためには,法人格を有する地縁による団体の認可を受けておく必要があるというものであった。 上記役員の選任及び認可申請の可否に関する各表決に当たっては,委任状による代理出席者の議決権の行使が認められていた。 役員は,本件自治会規約に基づいて選任された。会長以外の役員については,反対する者はなく,賛成多数により選任された。これに対し,会長については,定員1名に対して2名の立候補者がいたため,起立による投票を行い,その結果,Dが選任された。 また,上記認可申請の可否に関する表決に当たっては,特に質疑 はなく,反対の意見はなく,賛成者が挙手をする方 名に対して2名の立候補者がいたため,起立による投票を行い,その結果,Dが選任された。 また,上記認可申請の可否に関する表決に当たっては,特に質疑 はなく,反対の意見はなく,賛成者が挙手をする方法により表決され,賛成多数により可決された。 なお,同日開催された定期総会の議事録(甲28,乙27)には,本件自治会規約に係る上記e㨯の決議に手続上の瑕疵がある旨の異議が出た旨の記載はない。 㨯日本建設は,平成13年12月26日,峨瀬自治会を被告として,奈良地方裁判所に対し,峨瀬自治会の指示により平成12年9月19日本件集会所建設工事を中断した後再開の見通しを伝えるよう要請したが回答がなく請負契約を解除したなどとして,本件集会所建設工事に係る請負代金等請求訴訟を提起した。 上記訴訟については,平成15年3月25日,峨瀬自治会が日本建設に対して600万円を支払い,日本建設が峨瀬自治会に対して打設済みの基礎コンクリートを引き渡すことなどを内容とする和解が成立した。 㨯峨瀬自治会は,平成15年7月15日,被告に対し,上記㨯の定期総会の議事録を添付して,地縁による団体の認可申請をした。 被告は,同月30日,これを認可した(本件認可)。 㨯土地無償譲渡a普通財産譲与申請峨瀬自治会は,平成15年8月26日,被告に対し,本件土地②及び③につき,使用目的を集会所用地として普通財産の譲渡を願いたい旨の普通財産譲与申請をした。 b平成15年9月2日(同年第5回斑鳩町議会定例会開会日)㨯本件議案の提案説明被告は,上記aに関する本件議案を提出して地方自治法237条2項,96条1項6号に基づく議会の議決を求めたが,本件議案を 議会に提案するに当たり,要旨「峨瀬自治会に対して地縁による団体の認可をしたことにより,峨瀬自治会においては中断していた集会 7条2項,96条1項6号に基づく議会の議決を求めたが,本件議案を 議会に提案するに当たり,要旨「峨瀬自治会に対して地縁による団体の認可をしたことにより,峨瀬自治会においては中断していた集会所建設を再開することとなった。斑鳩町としては,地元集会所用地に充てることを目的に,施設協力金を原資にして土地を購入した経緯を踏まえ,この土地を無償譲渡する。今後は,建物と土地の一体的な管理,運営を,地縁による団体として法人格を有する自治会に行ってもらうこととなり,適正な管理運営を期待する。なお,隣接する公社所有の土地についても,本件議案議決後の早い時期に峨瀬自治会と売買契約を結び,売却処分をしたいと考えている。」と説明した。 㨯総括質疑F部長は,本件議案の総括質疑において,議員の質問に対し,要旨「地縁による団体の認可を受けていなくても,補助金の交付はできる。」と答弁するとともに,原告からの質問に対し,要旨「土地を無償譲渡する理由は,地産が宅地開発をする際に,斑鳩町へ寄付する適当な土地がなく,代わりに1440万円の寄付を受けており,それを原資に集会所用地として取得していた土地を,地元へ無償で譲渡するというものである。この土地は平成12年3月28日に取得しており,坪単価は19万1987円であった。無償譲渡に併せて,公社が所有する土地107.6平方メートル(32.549坪)も,地元自治会に,782万6603円(坪単価約24万円)で譲渡する予定である。」と答弁した。 㨯総務常任委員会への付託本件議案は,総括質疑終結後,総務常任委員会に付託された。 c平成15年9月8日(同年第5回斑鳩町議会定例会第3日)原告は,一般質問において,同年3月に本件集会所補助金1890 万5000円を予算計上した理由,被告が平成12年9月7日に本件集会所建 c平成15年9月8日(同年第5回斑鳩町議会定例会第3日)原告は,一般質問において,同年3月に本件集会所補助金1890 万5000円を予算計上した理由,被告が平成12年9月7日に本件集会所建設工事着工届を受理したのに同月14日には同工事中止届を受理した理由,本件施設協力金1440万円を峨瀬自治会に地元還元する法的根拠,などについて質問した。 これに対し,F部長は,要旨「峨瀬自治会において,本件集会所建設について再開の目処がついたため,補助金の計上をした。」「集会所建設のための補助金については地縁による団体の認可がされていることが要件ではないが,開発業者からの寄附金を原資に取得した土地を峨瀬自治会に取得してもらうためには地縁による団体として認可されていることが望ましいことから,その認可申請をするよう指導した。」などと,また,被告が,要旨「原告から,地縁による団体の認可がされていないのに工事に着工している,斑鳩町として直ちに工事を中止するよう指導できないのか,という指摘がされたことから,被告等行政機関が努力をし,峨瀬自治会に対して地縁による団体の認可がされるまで工事を中止してもらいたい旨の依頼をし,同自治会が自ら工事中止届を提出したのである。」と,さらに,斑鳩町助役H(以下「H助役」という。)が,要旨「地元から一堂に会して集会をすることができる施設が欲しいとの要望を受け,業者に対してそのための土地を確保するよう依頼したところ,業者は土地の確保に努力したが,困難であったため,業者が斑鳩町に対して本件施設協力金1440万円を提供し,斑鳩町がそれを原資として土地を取得するということで業者の了解を得た。そういう経緯であったため,本件施設協力金を原資として取得した土地は,峨瀬自治会が地縁による団体の認可を受けたときに,同自治会に還元する それを原資として土地を取得するということで業者の了解を得た。そういう経緯であったため,本件施設協力金を原資として取得した土地は,峨瀬自治会が地縁による団体の認可を受けたときに,同自治会に還元することとした。」と,それぞれ答弁した。 d平成15年9月18日(総務常任委員会)㨯説明 斑鳩町企画財政課長Jは,本件議案について,その議案書を朗読し,要旨を説明の上,同委員会委員に配布された「『議案第38号財産の無償譲渡について』に係る参考資料」(乙25)に基づいて,本件土地②及び③の無償譲渡に至るまでの経緯や,平成11年度一般会計補正予算において,地産から寄附された本件施設協力金1440万円が歳入予算の都市計画費寄附金(施設協力費)として計上され,これがそのまま歳出予算の総務費・総務管理費の財産管理費の中の公有財産購入費(公用用地)として計上されたこと,この予算によって斑鳩町が購入した土地を無償譲渡することにしたことを説明し,斑鳩町が峨瀬自治会に無償譲渡する本件土地②及び③並びに公社が峨瀬自治会に有償譲渡する本件土地①の所在地番・地目・面積等を図面を用いて説明し,峨瀬自治会が平成12年9月4日被告に対し本件要綱に基づき本件集会所の建物工事代金3255万円及び土地購入代金781万1034円の補助金交付申請をし,これに対して被告が同月6日付けで補助金1890万5000円を交付する旨の内定通知をしたが,その後,峨瀬自治会につき地縁による団体の認可がされるまで工事が中止されたことを説明した。 なお,上記参考資料は,総務常任委員会の委員だけでなく,議会の議員全員に配布された。 㨯質疑その後,質疑応答が行われたが,その際,H助役は,要旨「平成10年ころ,地元から斑鳩町に対し,マンションが建設されると,一堂に会してコミュニケーションをとる 議会の議員全員に配布された。 㨯質疑その後,質疑応答が行われたが,その際,H助役は,要旨「平成10年ころ,地元から斑鳩町に対し,マンションが建設されると,一堂に会してコミュニケーションをとることができる施設が必要でありそのための土地が100坪欲しい,との強い要望が出された,そこで,マンション建設業者と協議をしたところ,業者は,自ら土地を購入することが困難であったため,土地を提供する代わりに金 員1440万円を提供し,斑鳩町がその金員を原資に土地を購入した,したがって,峨瀬自治会集会所の建設を目的とした土地の購入であり,この土地は地元に無償譲渡することが予定されていた。ただ,本件土地①については,地元に自ら購入してもらうことになっていた。」と説明した。 㨯表決その後,本件議案は,異議なく,原案どおり可決すべきものと決せられた。 e平成15年9月25日(同年第5回斑鳩町議会定例会閉会日)㨯報告総務常任委員長は,本会議から付託を受けた本件議案について,要旨「理事者側から,無償譲渡の基本的な位置づけとしては,当該用地が施設協力費を原資に地元集会所用地に充てることで購入した経緯を踏まえ,当該用地を無償譲渡することにしたものであり,有償譲渡する用地については,地元自治会の希望する敷地面積に応じることとし,有償譲渡することとした,との答弁を得た。」などの総務常任委員会における審議の状況や,原案どおり可決すべきものと決せられたことを報告した。 㨯討論その後の議員討論の中で,原告は,本件議案について質疑,討論を省略して委員長報告どおり可決することに異議をとどめ,要旨「本件集会所建設問題は平成12年8月に内部告発を受けて始まり,調査の結果,同年6月に被告が斑鳩町所有地の,公社理事長Bが公社所有地の各土地使用承諾書を交付し,本 り可決することに異議をとどめ,要旨「本件集会所建設問題は平成12年8月に内部告発を受けて始まり,調査の結果,同年6月に被告が斑鳩町所有地の,公社理事長Bが公社所有地の各土地使用承諾書を交付し,本件集会所の建設が進められたこと,原告による同年9月議会の一般質問の事前通告を受けて,公文書の不備を取り繕うための公文書を作成したことが判明し,同 月8日開催の斑鳩町議会の一般質問において原告がそれを指摘すると,行政は峨瀬自治会に工事中止届を提出するよう働きかけ,問題を地縁による団体の認可の有無にすり替えた。その後,日本建設と峨瀬自治会との間の訴訟が裁判所に係属したが平成15年3月25日に終了し,峨瀬自治会は同年7月14日被告に地縁による団体の認可申請をし,被告が同月30日これを認可したが,この手続にも問題がある。このような経過であるが,一番の問題は平成12年6月5日に交付した被告及び公社理事長Bの土地使用承諾書であり,その前提となる本件施設協力金1440万円を峨瀬自治会に還元するという法律はどこにもない。上記1440万円(土地)及び補助金1890万5000円という公金の支出を決して許すことはできない。」などと反対意見を述べた。 これに対し,別の議員から,要旨「峨瀬自治会では,マンション建設に伴い会員数が著しく増加し,会員が一堂に集まれる集会所の建設を要望しており,このような状況の中で,マンション開発業者から集会所用地の寄附を受けることとしたが,適当な用地を確保できず,斑鳩町が上記業者から集会所建設用地購入費用として寄附金を受け入れ,これに見合う土地を購入したものであり,当該集会所建設用地を無償譲渡することは,斑鳩町と地元自治会との当初からの約束でもあり,議会としても住民の利益のため了承していたことである。今般,地元自治会が地縁によ 合う土地を購入したものであり,当該集会所建設用地を無償譲渡することは,斑鳩町と地元自治会との当初からの約束でもあり,議会としても住民の利益のため了承していたことである。今般,地元自治会が地縁による団体の認可を受け,集会所建設の再開をするのであり,当該集会所建設用地としての受入れの条件が十分整ったと言える。このような経緯を踏まえ,集会所用地を地元峨瀬自治会に無償譲渡することは,当該自治会が行う総合的かつ適正な財産管理に資するものであり,また,当該自治会のみならず付近の自治会にとっても,活動拠点が充実することにより,地 域自治会の自主的な活動の促進が図れるものと期待している。」と賛成意見を述べた。 㨯採決そして,採決が行われたところ,原案どおり可決することに賛成する議員が多数であり,本件議案は賛成多数で可決された。 f被告は,平成15年9月26日,峨瀬自治会との間で,本件土地②及び③につき,普通財産無償譲与契約を締結して,これらを無償で譲渡した(本件無償譲渡)。 㨯補助金交付a計画書の提出峨瀬自治会は,平成14年10月29日,被告に対し,本件要綱5条に基づき,本件集会所に関し,本件土地①の購入及び本件集会所の新築工事を計画している旨の集会所施設整備計画書を提出した。なお,同計画書の工事計画には,購入土地の面積として107.59平方メートルと記載されていた。 b本件土地①の購入に係る補助金峨瀬自治会は,平成15年8月26日,本件集会所に関し補助金391万3000円の交付を求める旨の斑鳩町地域集会所施設整備費補助金交付申請書を提出し(本件要綱6条),被告は,同年9月25日,補助金391万3000円を交付する旨の内定通知をし(同7条),峨瀬自治会は,同年12月3日,本件集会所のための本件土地①の購入(代金782万661 提出し(本件要綱6条),被告は,同年9月25日,補助金391万3000円を交付する旨の内定通知をし(同7条),峨瀬自治会は,同年12月3日,本件集会所のための本件土地①の購入(代金782万6615円)が完了した旨の完了届及び補助事業実績報告書を提出し(同10条),被告は,同月8日,本件土地①の購入に関する補助金の額を391万3000円と確定した旨の通知をし(同11条),峨瀬自治会は,同月9日,補助金391万3000円の交付を請求する旨の補助金交付請求書を提出し(同12条),被告 は,同月25日,峨瀬自治会に対し,本件要綱に基づき,本件土地①の購入に係る補助金として391万3000円を交付した(本件補助金交付①)。 なお,峨瀬自治会は,同年9月26日,公社との間で,本件土地①を代金782万6615円で買う旨の売買契約を締結していた。 c本件集会所新築工事に係る補助金峨瀬自治会は,平成15年12月10日,本件集会所に関し補助金1500万円の交付を求める旨の斑鳩町地域集会所施設整備費補助金交付申請書を提出し(本件要綱6条),被告は,同月12日,補助金1500万円を交付する旨の内定通知をし(同7条),峨瀬自治会は,同月15日,本件集会所の新築工事に着工した旨の着工届を提出し(同8条),峨瀬自治会は,平成16年3月30日,本件集会所の新築工事が完了した旨の完了届及び補助事業実績報告書を提出し(同10条),被告は,同月31日,本件集会所の新築工事に関する補助金の額を1500万円と確定した旨の通知をし(同11条),峨瀬自治会は,同日,補助金1500万円の交付を請求する旨の補助金交付請求書を提出し(同12条),被告は,同年4月26日,峨瀬自治会に対し,本件要綱に基づき,本件集会所新築工事に係る補助金として1500万円を交付した(本件補助 00万円の交付を請求する旨の補助金交付請求書を提出し(同12条),被告は,同年4月26日,峨瀬自治会に対し,本件要綱に基づき,本件集会所新築工事に係る補助金として1500万円を交付した(本件補助金交付②)。 㨯峨瀬自治会の権利義務帰属主体性に係る違法性ア権利能力なき社団上記㨯ア(18頁)及びイ㨯e㨯(26頁)のとおり,峨瀬自治会は,本件自治会規約成立前においても,峨瀬地区に世帯を有する者によって構成され,自治会員全員が対象となり定期的に開催される常会において,当該年度の事業報告,決算,新年度の計画,予算の決議や役員の選任が行われ,そこでは多数決で表決が行われ,会長,副会長,会計等の役員が存在 するとともに,その選任方法も定まっており,当該自治体自体の会計帳簿や通帳があり,自治会長印も存在したというのであるから,本件自治会規約成立前において既に,団体としての組織を備え,そこには多数決の原則が行われ,構成員の変更にもかかわらず団体そのものが存続し,代表の方法,常会の運営,財産の管理といった団体としての主要な点が確定していたものということができる(最高裁判所昭和39年10月15日第一小法廷判決・民集18巻8号1671頁参照)。 そうすると,地縁による団体の認可の有効性について判断するまでもなく,権利義務帰属主体性に係る違法性に関する原告の主張は,採用することができない。 イ地縁による団体なお,上記㨯イ㨯e㨯(26頁)及び㨯(27頁)のとおり,本件自治会規約は,平成12年10月8日に開催された峨瀬自治会臨時総会において可決されたところ,その表決においては,委任状による代理出席者の議決権の行使が認められず,同年11月14日には,被告に,上記臨時総会決議に手続上の瑕疵がある旨の要望書が提出されたものであるが,上記㨯イ㨯g㨯(28 ,その表決においては,委任状による代理出席者の議決権の行使が認められず,同年11月14日には,被告に,上記臨時総会決議に手続上の瑕疵がある旨の要望書が提出されたものであるが,上記㨯イ㨯g㨯(28頁)のとおり,その後平成13年3月20日に本件自治会規約に基づいて峨瀬自治会定期総会が開催され地縁による団体の認可申請をすることが賛成多数で可決されたところ,その際の議事録には,本件自治会規約に係る上記臨時総会決議に手続上の瑕疵がある旨の異議が出た旨の記載はなく,それ以後にも,証拠上,かかる異議があったことは窺われないのであって,これによれば,委任状による代理出席者の議決権の行使が認められなかったことについて,上記要望書を提出した者を含めた峨瀬自治会会員により,黙示の追認があったものと認めるのが相当である。 このような事情に照らすと,本件自治会規約は,有効に成立したものということができる。 そして,上記㨯イ㨯e㨯(26頁)及びg㨯(28頁)のとおり,地縁による団体の認可申請に関する議案は,平成13年3月20日に開催された峨瀬自治会定期総会において,本件自治会規約において認められた委任状による代理出席者の議決権の行使が認められた上で,賛成多数により可決されたのであり,これに基づいて平成15年7月15日にされた地縁による団体の認可申請に瑕疵はなく,それに基づいて同月30日にされた地縁による団体の認可(本件認可)も有効であるということができる。 したがって,いずれにしても,権利義務帰属主体性に係る違法性に関する原告の主張は,採用することができない。 㨯本件要綱の濳脱の有無ア本件無償譲渡㨯上記㨯イ㨯b(29頁)ないしe(33頁)のとおり,本件議案に関しては,平成15年第5回斑鳩町議会定例会において,①峨瀬自治会から,地産によるマンショ 本件要綱の濳脱の有無ア本件無償譲渡㨯上記㨯イ㨯b(29頁)ないしe(33頁)のとおり,本件議案に関しては,平成15年第5回斑鳩町議会定例会において,①峨瀬自治会から,地産によるマンション開発に伴い自治会員数が増加し,会員が一堂に会することのできる集会所の建設の要望があり,これを受けて,斑鳩町は,地産との間で峨瀬自治会の要望を実現できるよう交渉し,地産が集会所用地を取得して斑鳩町に寄附することとなったが,地産が自ら土地を取得することが困難であったことから,代わりに斑鳩町が土地を取得し,地産は集会所用地取得費用を斑鳩町に提供することになった,そして,斑鳩町と峨瀬自治会との間では,集会所建設用地を無償譲渡することは当初から約束されていた,このような経緯を踏まえ,本件施設協力金を原資にして取得した本件土地②及び③を,峨瀬自治会に無償譲渡するものである,地縁による団体の認可を受けるまで本件集会所の建設が中止されたが,地縁による団体の認可がされ再開することとなった,といったそれまでの経緯や,②斑鳩町が峨瀬自治会に無償譲渡する本件土地②及び③の他に,峨瀬自治会は,集会所用地として,公社から本 件土地①も取得する予定である,という無償譲渡と同時に処理される別の土地に関する事情,さらに,③原告からの指摘に応じて,公文書が整えられたり,工事が中止されたりした事情があり,本件施設協力金を峨瀬自治会に還元し,さらに土地購入代金及び本件集会所建設工事代金について補助金を交付することは反対である旨の意見などが明らかにされた上で,最終的に賛成多数で可決されたのであり,その審議,議決に瑕疵はなく,この議会の議決は,地方自治法237条2項,96条1項6号の議会の議決として有効である。 㨯そして,斑鳩町が取得した本件土地②及び③を本件集会所用地 可決されたのであり,その審議,議決に瑕疵はなく,この議会の議決は,地方自治法237条2項,96条1項6号の議会の議決として有効である。 㨯そして,斑鳩町が取得した本件土地②及び③を本件集会所用地として使用する方法としては,無償譲渡の他にも無償貸与といった方法も考えられるのであるから,上記㨯イ㨯b(19頁)及びd(20頁)のとおり,峨瀬自治会からの要望があり,それに応える旨の協議をしたからといって,当然に無償譲渡をすることが導かれるものではないが,本件においては,前記のとおり,斑鳩町が地産に対し,施設協力金の代わりに,地域集会所のための土地を確保して斑鳩町に提供するよう依頼したものの,地産が自ら土地を取得することが困難であったため,代わりに斑鳩町が購入してこれを地元に還元することを前提に,地産が斑鳩町に本件施設協力金を寄附する旨の合意がなされたという経緯があり,このような事情の下では,本件無償譲渡には,合理性があるということができる。 また,本件土地②及び③は,斑鳩町の財産となった上で峨瀬自治会に無償で譲渡されたものであり,本件無償譲渡は形式的には斑鳩町の財産の減少を意味するものではあるが,上記の事情に照らせば,実質的には,地産が直接峨瀬自治会に本件施設協力金を提供したのと同様に評価することができるのであって,斑鳩町の財産の減少には必ずしも当たらないというべきである。さらに,「地域住民の福祉の増進とふれあい豊かな地域社会の育成を図ること」という本件要綱の目的(本件要綱1条)に 資するという意味で,本件無償譲渡には有用性も認められる。 㨯このような事情に照らすと,被告が上記㨯の議会の議決に従い本件無償譲渡を行ったことが,違法であるということはできない。 イ本件補助金交付①及び②上記㨯イ㨯(35頁)のとおり,被告の峨瀬自治会に対 このような事情に照らすと,被告が上記㨯の議会の議決に従い本件無償譲渡を行ったことが,違法であるということはできない。 イ本件補助金交付①及び②上記㨯イ㨯(35頁)のとおり,被告の峨瀬自治会に対する本件補助金交付①及び②は,本件要綱に従ってされたのであるから,これが違法であるということはできない。 ウ原告は,本件要綱に照らせば,峨瀬自治会が本件集会所の建設のため本件土地①ないし③を取得することに関して斑鳩町が同自治会に提供することができる金額は,本件土地①ないし③の価格合計2585万9984円の2分の1である1292万9992円を超えてはならないのに,本件無償譲渡及び本件補助金交付①に分けることにより,被告は,峨瀬自治会に対して,本件土地②及び③の価格合計1803万3899円並びに補助金391万3000円の合計2194万6899円を提供したのであり,これは,本件要綱を濳脱する違法な行為である,そして,本件補助金交付②も,一体のものとして本件要綱を濳脱する違法な行為である,と主張する。 本件無償譲渡に至る経過については,前記㨯イ㨯(19頁)ないし㨯(29頁)のとおり,峨瀬自治会から斑鳩町に集会所施設建設の依頼がされ,その際には本件集会所の敷地全てが施設整備計画の対象とされていたところ,斑鳩町は,同自治会が本件施設協力金に相当する価格の敷地を無償で取得できるようにすることとし,当初は地産に土地を提供させることを考え,それが困難であることが判明した後は金銭を斑鳩町に提供させてそれを原資に同町が本件土地②及び③を取得し,峨瀬自治会も,斑鳩町のそのような方針に即して施設整備計画書の対象から本件土地②及び③を除外して,本件無償譲渡に至ったというのであり,本件土地②及び③も当初は補助金交付の対象に含まれていたのに,峨瀬自治会に対する無償譲渡を のような方針に即して施設整備計画書の対象から本件土地②及び③を除外して,本件無償譲渡に至ったというのであり,本件土地②及び③も当初は補助金交付の対象に含まれていたのに,峨瀬自治会に対する無償譲渡を することになってから,これらがその対象から除外されたことが認められる。しかし,上記ア㨯(39頁)によれば,本件施設協力金は,地産から,峨瀬自治会に集会所を建設するための資金の趣旨で提供されたものということができるのであり,これをその趣旨に即して用いることとし,本件施設協力金を原資として取得した土地を,補助金を用いて購入する土地とは区別して無償で譲渡したからといって,直ちに本件要綱の濳脱であるということはできない。また,前記㨯イ㨯(23頁)によれば,峨瀬自治会は,原告からの指摘を受けて補助金申請手続を整えたり,斑鳩町から地縁による団体の認可を受けるまで本件集会所建設工事を中止するよう指導を受けたりするといった経緯があり,手続について十分な検討がされていなかったものということができるが,これは,手続の形式的な問題の指摘を受けてそれを解決していったというにすぎず,そのことをもって,Bや峨瀬自治会長(E及びD)に,本件要綱を濳脱する意図があったと認めることはできないし,その他,かかる意図があったと認めるに足りる証拠はない(上記㨯イ㨯(19頁)ないし㨯(29頁)の経過に照らすと,斑鳩町や峨瀬自治会には,本件集会所建設に当たって,本件施設協力金を用い,本件要綱に従って,可能な限り峨瀬自治会の負担が少なくなるようにするという意図があったといえるが,それ以上に,本件要綱を濳脱する意図があったとまでは認められない。)。 以上のような事情に照らすと,本件無償譲渡及び本件補助金交付①が,本件要綱を濳脱する違法な行為であるということはできないし,ましてや, 上に,本件要綱を濳脱する意図があったとまでは認められない。)。 以上のような事情に照らすと,本件無償譲渡及び本件補助金交付①が,本件要綱を濳脱する違法な行為であるということはできないし,ましてや,本件補助金交付②が,一体のものとして本件要綱を濳脱する違法な行為であるということもできない。 㨯平等原則違反の有無ア原告は,斑鳩町において自治会が同町から集会所建設のための敷地を無償で取得した事例や,開発業者から斑鳩町へ交付された寄附金からなる公 共施設整備基金が特定の自治会の集会所建設に充てられた事例がないとして,本件無償譲渡が平等原則(憲法14条)に違反し違法であると主張する。 証拠(甲40,43,証人F,原告本人)によれば,斑鳩町内には約130の自治会が存在するところ,自治会が集会所施設の建設を希望する場合に,斑鳩町が土地を無償譲渡した事例は,峨瀬自治会の本件集会所建設に係る本件土地②及び③以外には存在しないことが認められる。 イしかし,上記㨯イ㨯e(21頁)のとおり,本件土地②及び③を取得する原資となった本件施設協力金は,一般会計に組み込まれたのであって,公共施設整備基金に組み込まれたものではないし,そもそも,上記㨯ア㨯(39頁)のとおり,地産が本件施設協力金を斑鳩町に対して提供した趣旨は,マンション建設により必要となった峨瀬自治会の集会所建設の費用に充ててもらうことにあったところ,斑鳩町は,その趣旨に応えて,本件施設協力金を原資に本件土地②及び③を取得し,それをそのまま峨瀬自治会に無償譲渡したという経過であったのであるが,他の自治体における集会所建設においても事情が同じであったのかは不明であり,斑鳩町において土地を無償譲渡した事例が本件無償譲渡以外には存在しないという一事をもって,直ちに,本件無償譲渡が平等原則に違反し 治体における集会所建設においても事情が同じであったのかは不明であり,斑鳩町において土地を無償譲渡した事例が本件無償譲渡以外には存在しないという一事をもって,直ちに,本件無償譲渡が平等原則に違反し違法であるということはできない。 したがって,この点に関する原告の主張を採用することはできない。 争点㨯(峨瀬自治会の不当利得の有無)について上記1のとおり,本件無償譲渡並びに本件補助金交付①及び②が違法であるとは認められず,峨瀬自治会が斑鳩町から本件土地②及び③を無償で取得したこと並びに補助金合計1891万3000円の交付を受けたことに法律上の原因がないということはできないから,峨瀬自治会がこれらを不当に利得したとの原告の主張には理由がない。 結論 以上の次第で,原告の請求はいずれも理由がないから,これらをいずれも棄却する。 奈良地方裁判所民事部裁判長裁判官坂倉充信裁判官齋藤憲次裁判官高木健司

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