【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 補助参加人等の参加によつて生じた費用は参加人等の負担とする。 理 由 上告指
主 文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 補助参加人等の参加によつて生じた費用は参加人等の負担とする。 理 由 上告指定代理人石川六郎、同阿部義次、同高城勤治、同今井実の上告理由は別紙 のとおりである。 上告理由第一点について。 原判決が、本件選挙の第一投票所における公職選挙法一七五条の二による候補者 の氏名、党派別の掲示場所が右投票所内でなかつた旨を認定したのに対し、論旨は、 右掲示場所は投票所内である旨を主張し、原判決は右一七五条の二第一項の解釈を 誤つた違法がある旨を主張するのである。 しかし、原判決の認定するところによれば、右第一投票所の設けられた川部公民 館は約三十一坪の建物で、内部は玄関に続く廊下を隔てて集会場と会議所兼事務室 の二室に分れており、本件選挙に際しては、右集会場内に投票に関する設備が設け られ、そのなかで、投票に関する手続が行われ、右会議所兼事務室では投票手続に 関する何等の事務も処理されず、玄関から集会場に至るまでの廊下は右集会場への 通路として使用されたに止り、そして、本件氏名等の掲示は、右廊下と集会場との 境をなす玄関正面のガラス窓に、廊下に面して貼付せられ、集会場の内部からは右 掲示を見ることができない状況にあつたというのである。 おもうに、公職選挙法が特に一七五条の二を設け投票所内の投票の記載をする場 所その他適当な箇所に候補者の氏名党派別を掲示せしめることにしたのは、原判決 も説明するように、選挙人が投票用紙に候補者氏名を記載するに際し、候補者の氏 名、所属政党等を再確認する機会を与えるためと解されるのであつて、このような - 1 - 規定の趣旨にかんがみれば、前述原判決の認定した本件掲示場所のごとき、到底こ れを、右一七五条の二にいう投票所内と解 、所属政党等を再確認する機会を与えるためと解されるのであつて、このような - 1 - 規定の趣旨にかんがみれば、前述原判決の認定した本件掲示場所のごとき、到底こ れを、右一七五条の二にいう投票所内と解することはできない。論旨は理由がない といわなければならない。 同第二点について。 論旨は、原判決はその理由に齟齬があるというのであるが、原判決理由の前段と 後段との間に所論のような論理の飛躍はなく理由の齟齬はない。論旨は理由がない。 同第三点について。 論旨は、原判決が、若干時間、右掲示の候補者Hの氏名に振仮名が附されていな かつた事実をもつて本件選挙の結果に異動を及ぼす虞がある旨を判示したのを非難 するのである。 しかし、前述のように、本件掲示はその場所において選挙の規定に違反しており、 そして第一投票所における投票人数及び本件選挙の各候補者の得票数について原判 決の確定するところによれば、かゝる掲示場所に関する規定違反は本件選挙の結果 に異動を及ぼす虞あるものと解すべく、しからば本件選挙はそれだけで無効とすべ く、所論の点について原判示の当否を判断するまでもなく原判決は正当であつて、 論旨は結局理由がないことに帰する。 補助参加人等訴訟代理人弁護士関山忠光の参加の理由第二は別紙記載のとおりで あるが、右論旨に対する当裁判所の判断は、前記上告人の上告理由に対する判断と 同じである。 以上説明のとおり本件上告は理由がないからこれを棄却することとし、民訴四〇 一条、九五条、八九条、九四条後段によつて、裁判官全員一致の意見で主文のとお り判決する。 最高裁判所第二小法廷 裁判官 藤 田 八 郎 - 2 - 裁判官 河 村 大 助 裁判官 奥 第二小法廷 裁判官 藤 田 八 郎 - 2 - 裁判官 河 村 大 助 裁判官 奥 野 健 一 裁判長裁判官小谷勝重は出張しているので署名押印できない。 裁判官 藤 田 八 郎 - 3 -
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