【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理 由 上告代理人佐伯仁の上告理由について 養子縁組無効の訴えは縁組当事者以外の者
主文本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理由上告代理人佐伯仁の上告理由について養子縁組無効の訴えは縁組当事者以外の者もこれを提起することができるが、当該養子縁組が無効であることにより自己の身分関係に関する地位に直接影響を受けることのない者は右訴えにつき法律上の利益を有しないと解するのが相当である。けだし、養子縁組無効の訴えは養子縁組の届出に係る身分関係が存在しないことを対世的に確認することを目的とするものであるから(人事訴訟手続法二六条、一八条一項)、養子縁組の無効により、自己の財産上の権利義務に影響を受けるにすぎない者は、その権利義務に関する限りでの個別的、相対的解決に利害関係を有するものとして、右権利義務に関する限りで縁組の無効を主張すれば足り、それを超えて他人間の身分関係の存否を対世的に確認することに利害関係を有するものではないからである。 これを本件についてみるに、原審が適法に確定した事実によれば、上告人は養親のDと伯従母(五親等の血族)、養子の被上告人Bと従兄弟(四親等の血族)という身分関係にあるにすぎないのであるから、右事実関係のもとにおいて、上告人が本件養子縁組の無効確認を求めるにつき前示法律上の利益を有しないことは明らかであり、これと同旨の原審の判断は、正当として是認することができる。なお、所論のように、本件養子縁組が無効であるときは上告人が民法九五八条の三第一項のいわゆる特別縁故者として家庭裁判所の審判により養親のEの相続財産の分与を受ける可能性があるとしても、本件養子縁組が無効であることにより上告人の身分関係に関する地位が直接影響を受けるものということはできないから、右判断を左右- 1 -するものではない。 そうすると、原判決に所 性があるとしても、本件養子縁組が無効であることにより上告人の身分関係に関する地位が直接影響を受けるものということはできないから、右判断を左右- 1 -するものではない。 そうすると、原判決に所論の違法はなく、また、所論引用の判例は、事案を異にし、本件に適切でない。論旨は、以上と異なる見解に立つて原判決を非難するものにすぎず、採用することができない。 よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官坂上壽夫裁判官伊藤正己裁判官安岡滿彦裁判官長島敦- 2 -
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