平成5(ネ)2278 大映映像賃金請求

裁判年月日・裁判所
平成5年12月22日 東京高等裁判所
ファイル
hanrei-pdf-18996.txt

判決文本文2,877 文字)

主文 一本件控訴をいずれも棄却する。 二控訴人の当審で拡張した請求をいずれも棄却する。 三控訴費用は控訴人の負担とする。 事実及び理由 第一当事者の求めた裁判一控訴人 1 原判決を取り消す。 2 控訴人に対し、被控訴人大映映像は金三万九二〇〇円(減縮)、同太陽企画株式会社は金七一四〇円(拡張)、同株式会社ジングは金二万円、同アイ・ヴィ・エス・テレビ制作株式会社は金三万三〇〇〇円(減縮)、同株式会社東北新社は金二万一五〇〇円、同株式会社シー・エー・エルは金四〇〇〇円(拡張)、同株式会社日企は金一万一五〇〇円及び同ニュー・センチュリー・プロデューサーズは金三〇〇〇円並びに右各金員に対する昭和六三年四月二七日(ただし、被控訴人ニュー・センチュリー・プロデューサーズは同年一一月六日)から支払ずみまで年六分の割合による金員を支払え。 3 訴訟費用は第一・二審とも被控訴人らの負担とする。 4 仮執行の宣言。 二被控訴人ら主文同旨。 第二事案の概要次のとおり付加、訂正するほか、原判決の「第二事案の概要」に記載のとおりであるから、これを引用する。 一原判決六頁五行目の「あやべ企画」の次に「(ただし、被控訴人日企については、有限会社日秀プロダクション)」を加え、同七頁六行目の「職安法」を職業安定法(以下「職安法」という。)」に、同八頁三行目の「1の(1)、6の(1)」を「2の昭和六一年六月一八日分、6の同年一二月一七日分、8の同月一三日分」にそれぞれ改め、同五行目の末尾に行を変えて「4 被控訴人らは、あやべ企画(ただし、被控訴人日企については有限会社日秀プロダクション)に所定のエキストラ出演料を支払った。」を加え、同九頁九行目の「原告エキストラら」を「集合した控訴人らエキストラ希望者」に、同一〇頁末行の「違法な労働者 訴人日企については有限会社日秀プロダクション)に所定のエキストラ出演料を支払った。」を加え、同九頁九行目の「原告エキストラら」を「集合した控訴人らエキストラ希望者」に、同一〇頁末行の「違法な労働者供給に当たる。」を「違法に労働者供給事業を行う者から供給される労働者を自らの指揮命令の下に労働させることに当たるので、このような契約は無効であり、違法な労働者供給事業を禁ずる法の趣旨からしても、控訴人と被控訴人らとの間における直接の雇用契約の成立を認め、労働者たるエキストラの権利の保護を図るべきである。」にそれぞれ改める。 二同一一頁六行目の「原告」を「控訴人ら」に、同一三頁一行目の「原告」を「控訴人ら」にそれぞれ改め、同行の「被告との間に」の次に「何らかの」を、同一五頁の一行目の「あやべ企画」の次に「(ただし、被控訴人日企については、有限会社日秀プロダクション。以下この項において同じ。)」をそれぞれ加える。 第三争点についての判断当裁判所も、控訴人と被控訴人らとの間において雇用契約が成立したものとは認められないので、控訴人の本訴請求はいずれも理由がなく棄却すべきものと判断するが、その理由は、次のとおり付加、訂正するほか、原判決の「第三争点に対する判断」に説示のとおりであるから、これを引用する。 一原判決一七頁四行目の「尋問の結果」の次に「及び弁論の全趣旨」を、同一九頁六行目の末尾に「(ただし、被控訴人日企については、有限会社日秀プロダクション。以下同じ。)」を、同二二頁六行目の末尾に行を変えて「5 被控訴人日企と有限会社日秀プロダクションとの間においても被控訴人らとあやべ企画との間におけるのとほぼ同様であった。」をそれぞれ加え、同七行目の「5」を「6」に改める。 二同二三頁一〇行目の「前記」から同二四頁二行目の「できないが、」まで の間においても被控訴人らとあやべ企画との間におけるのとほぼ同様であった。」をそれぞれ加え、同七行目の「5」を「6」に改める。 二同二三頁一〇行目の「前記」から同二四頁二行目の「できないが、」までを次のとおりに改める。 「前記認定の事実によれば、テレビ番組及びコマーシャル番組に出演するエキストラは、原則としてその演技力を重視されることはなく、エキストラ演技という特殊な労務に一定時間従事することにより、その時間の長さによって労務の対価が決められるものであり、契約の相手方が誰であるかを暫く措くとすれば、その労務提供の契約関係は雇用契約に親しみやすい面があるということができる。しかしながら他方において、控訴人は、撮影場所においてエキストラとして出演中、被控訴人らの助監督やアシスタントディレクターの指示・指導に従って演技をしていたものであるところ、テレビ番組及びコマーシャル番組を制作するためには、エキストラといえども一定の制作・撮影方針に沿った演技をすることが必要であり、そのためには監督等の指示・指導に従うことが要求されることは事柄の性質上当然のことであって、この点では俳優の場合と異なるところはないというべきである。したがって、控訴人が演技をする際に助監督やアシスタントディレクターの指示・指導に従ったとの事実から直ちに、控訴人と被控訴人らとの間に雇用関係として評価し得る使用従属関係があったと判断することはできない。そして、」に改める。 三同二五頁四行目の「あやべ企画」から同五行目の「としても、」までを削り、同末行の末尾に次のとおり加える。 「むしろ、弁論の全趣旨によればあやべ企画が被控訴人のほかにも多数の会社と本件におけると同様の契約を締結しているものと認められること、及び前記認定の事実関係によれば、控訴人は、被控訴人らに派遣されるに際しては 弁論の全趣旨によればあやべ企画が被控訴人のほかにも多数の会社と本件におけると同様の契約を締結しているものと認められること、及び前記認定の事実関係によれば、控訴人は、被控訴人らに派遣されるに際しては、その都度あやべ企画と雇用契約を締結し、同社と被控訴人らとの間の派遣契約のもとに、あやべ企画の従業員として被控訴人らに派遣されたものと解するのが相当である。」四同二六頁五行目の冒頭から同二八頁末行の末尾までを次のとおり改める。 「しかし、仮に、あやべ企画と被控訴人らとの間のエキストラ確保に関する契約に職安法や労働者派遣法に違反するところがあったとしても、そのこと故に前記の認定、判断を左右することはできないし、また、労働者供給事業を禁止する法の趣旨はもとよりこれを尊重しなければならないが、前記の認定事実からすれば、なお控訴人と被控訴人らとの間における直接の雇用契約の成立を認定することはできない。」五同二九頁一行目の「請求は」の次に「その余の点について判断するまでもなく」を加える。 よって、原判決は相当であり、本件控訴及び控訴人が当審で拡張した請求はいずれも理由がないからこれを棄却することとし、訴訟費用の負担につき民訴法九五条、八九条を適用して、主文のとおり判決する。 (裁判官清水湛瀬戸正義小林正)

▼ クリックして全文を表示

🔍 類似判例を検索𝕏 でシェア← 一覧に戻る