【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 当審における訴訟費用は被告人の負担とする。 当審における未決勾留日数中六〇日を本刑に算入する。 理 由 弁護
主文 本件上告を棄却する。 当審における訴訟費用は被告人の負担とする。 当審における未決勾留日数中六〇日を本刑に算入する。 理由 弁護人相原良市の上告趣意第一点について。 所論は第一審判決挙示の証拠である証人Aの証言は、被告人に反対尋問の機会を与えないでなされたものであるから、これを証拠とすることは憲法三七条二項に違反するというのである。 しかし憲法三七条二項の規定は、被告人に反対尋問の機会を与えないで作成された証拠書類を証拠とすることを絶対に禁止するものでないことは夙に当裁判所の判例とするところである。(昭和二三年(れ)第八三三号同二四年五月一八日大法廷判決、同二三年(れ)第一〇六九号同二五年九月二七日大法廷判決参照)しかも記録によれば所論証人の住居についての尋問は検察官並びに弁護人双方の申請にかかるものであり、その尋問期日も第一審公判の際告知されたに拘わらず、弁護人はその尋問に立会しない旨陳述したものであつて、(記録三一丁表)その後の公判期日において、右証人尋問調書が証拠調された際にも、右証人尋問の適否につき被告人及び弁護人から何等異議の申立もなく、また同証人を公判廷に喚問する申請もなかつたものである。(記録六八丁) かように第一審としては、少くとも弁護人に対しては証人尋問に立会の機会を与え、被告人の審問権を実質的に害しない措置を講じたのに拘わらず、弁護人は、みずからその権利を抛棄し、被告人もその後何等の異議をさしはさまず同証人の公判廷喚問の申請もしなかつたのであるから、被告人が右証人尋問に立会せしめられなかつたことを以て憲法三七条二項に違反するということはできない。(昭和二四年(れ)第一八七三号同二五年三月一五日大法廷判- 1 -決参照)論旨は理由がない。 同第 が右証人尋問に立会せしめられなかつたことを以て憲法三七条二項に違反するということはできない。(昭和二四年(れ)第一八七三号同二五年三月一五日大法廷判- 1 -決参照)論旨は理由がない。 同第二点及び第三点について。 所論は事実誤認と量刑不当の主張であつて刑訴四〇五条の上告理由に当らない。 被告人の上告趣意について。 所論は事実誤認の主張であつて刑訴四〇五条所定の上告理由に当らない。 なお本件につき刑訴四一一条を適用すベき事由も認められない。 よつて同四〇八条、一八一条一項、刑法二一条により主文のとおり判決する。 この判決は裁判官全員一致の意見である。 昭和二七年二月八日最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官栗山茂裁判官小谷勝重裁判官藤田八郎裁判官谷村唯一郎- 2 -
▼ クリックして全文を表示