- 1 - 主文 原判決を破棄する。 本件を東京高等裁判所に差し戻す。 理由 職権をもって調査すると、記録によれば、原審の第1回及び第2回口頭弁論期日において控訴状の陳述その他の実質的弁論がされた上、第3回口頭弁論期日において合議体の裁判官の1名が代わったが、従前の口頭弁論の結果が陳述されないまま、第4回口頭弁論期日において弁論が終結され、上記の交代後の裁判官によって原判決がされたことが明らかである。そうすると、原判決は、民訴法249条1項に違反し、判決の基本となる口頭弁論に関与していない裁判官によってされたものであり、同法312条2項1号に規定する事由が存在する。したがって、上告理由について判断をするまでもなく、原判決を破棄し、本件を原審に差し戻すのが相当である(最高裁昭和31年(オ)第691号同33年11月4日第三小法廷判決・民集12巻15号3247頁及び最高裁昭和42年(オ)第591号、同43年(オ)第876号同年11月26日第三小法廷判決・裁判集民事93号491頁参照)。 なお、上告裁判所は、上記のような理由により原判決を破棄する場合には、必ずしも口頭弁論を経ることを要しないと解するのが相当である(最高裁平成18年(オ)第1598号同19年1月16日第三小法廷判決・裁判集民事223号1頁参照)。 よって、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。 (裁判長裁判官岡正晶裁判官安浪亮介裁判官堺徹裁判官宮川美津子裁判官中村愼)令和7年(行ツ)第125号年金額減額処分取消等請求事件令和7年7月10日第一小法廷判決 官宮川美津子裁判官中村愼)令和7年(行ツ)第125号年金額減額処分取消等請求事件令和7年7月10日第一小法廷判決
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