昭和46(行ウ)31 都市計画法による市街化調整区域指定処分取消請求事件

裁判年月日・裁判所
昭和51年4月16日 京都地方裁判所 公用負担・公用収用など
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判決文本文9,634 文字)

○ 主文一原告の本件訴え中、原告に関する部分及び選定者A、同B、同C、同D、同E、同F、同G、同Hを除くその余の者に関する部分をいずれも却下する。二原告の本件請求中、右選定者八名に関する部分をいずれも棄却する。三訴訟費用は原告の負担とする。○ 事実第一当事者の求めた裁判一請求の趣旨 1 被告が昭和四六年一二月二八日付京都府告示第七三一号をもつて公示した南丹都市計画市街化区域及び市街化調整区域に関する都市計画決定(以下本件都市計画決定という。)のうち、京都府亀岡市K町全域に関する部分を取消す。2 訴訟費用は被告の負担とする。二請求の趣旨に対する答弁 1 本案前の答弁(一) 本件訴えを却下する。(二) 訴訟費用は原告の負担とする。2 本案の答弁(一) 原告の請求を棄却する。(二) 訴訟費用は原告の負担とする。第二当事者の主張一請求原因 1 原告及び原告を除く選定者I外一三九四名(以下原告らという。)は、いずれも京都府亀岡市K町の住民である。2 被告は、昭和四六年一二月二八日付京都府告示第七三一号をもつて、本件都市計画決定を公示したが、同決定のうち、K町全域に関する部分は、以下のとおり違法である。(一) 原告らは、被告が本件都市計画決定をなすにあたり、被告に対して都市計画法一七条二項に基づく意見書を提出した。右意見書の内容は、K町全域を都市計画区域から除外することを求めるものであつたが、これを受理した被告は、その要旨を独自に抜すいし、意見書とは異なる内容の意見書の要旨を作成し、都市計画法一八条に基づいて京都府都市託画地方審議会に提出した。そして、右意見書の要旨を受理した右審議会は、正当な審議をせず、被告の都市計画案(以下本件都市計画案という。)を認める裁決をした。このように、本件都市計画決定のうち、K町全 画地方審議会に提出した。そして、右意見書の要旨を受理した右審議会は、正当な審議をせず、被告の都市計画案(以下本件都市計画案という。 は異なる内容の意見書の要旨を作成し、都市計画法一八条に基づいて京都府都市託画地方審議会に提出した。そして、右意見書の要旨を受理した右審議会は、正当な審議をせず、被告の都市計画案(以下本件都市計画案という。)を認める裁決をした。このように、本件都市計画決定のうち、K町全 画地方審議会に提出した。そして、右意見書の要旨を受理した右審議会は、正当な審議をせず、被告の都市計画案(以下本件都市計画案という。)を認める裁決をした。このように、本件都市計画決定のうち、K町全域に関する部分は、原告らが被告に提出した意見書の趣旨を無視して決定されたものであるから、その手続に違法がある。(二) 被告は、都市計画法一七条に基づき本件都市計画を決定した旨公告し、都市計画の原案を公衆の縦覧に供したが、関係市町村の住民が都市計画の原案を理解するためには、計画図面が重要な役割を果たすものであるところ、右縦覧に供された計画図面には、都市計画除外区域である亀岡市L町の一部を誤つて都市計画区域と表示した部分があるから、本件都市計画決定の手続には違法がある。(三) 被告は、K町に隣接するL町については、同町住民の意見に基づいて都市計画除外区域としたため、山林開発等が促進され、経済的利益を受けたのに反し、K町はL町の開発に伴なう公害を受けるのみならず、都市計画区域として開発を規制され、経済的にも差別を受けている。このように、本件都市計画決定は原告らを差別するものであるから違法である。よつて、被告のなした本件都市計画決定のうち、K町全域に関する部分の取消を求める。二被告の本案前の主張本件都市計画決定は、都市計画区域につき市街化区域と市街化調整区域とを策定区分するにすぎないものであり、原告らに対し決律上の効果を具体的に及ぼすものではなく、また、原告らの私的権利を具体的に侵害するものでもない。したがつて、本件都市計画決定は、取消訴訟の対象となるべき行政処分に該当しない。また、原告らが被告に対して提出した意見書は、被告が京都府都市計画地方審議会の議を経て、本件都市計画区域につき市街化区域と市街化調整区域とを決定するにあたり、関係市町村た べき行政処分に該当しない。また、原告らが被告に対して提出した意見書は、被告が京都府都市計画地方審議会の議を経て、本件都市計画区域につき市街化区域と市街化調整区域とを決定するにあたり、関係市町村たるK町の住民の意見を参考に供するにすぎないものであつて、これをもつて、意見を容れられなかつた住民又は利害関係人たる原告らが、直ちに何らかの私権を侵害されたとすることはできない。 定するにあたり、関係市町村た べき行政処分に該当しない。また、原告らが被告に対して提出した意見書は、被告が京都府都市計画地方審議会の議を経て、本件都市計画区域につき市街化区域と市街化調整区域とを決定するにあたり、関係市町村たるK町の住民の意見を参考に供するにすぎないものであつて、これをもつて、意見を容れられなかつた住民又は利害関係人たる原告らが、直ちに何らかの私権を侵害されたとすることはできない。よつて、原告の本件訴えは不適法であるから却下すべきである。三請求原因に対する認否請求原因2のうち、K町全域を含む地域について本件都市計画決定がなされ、その旨公示されたこと、原告らが都市計画法一七条二項に基づく意見書を被告宛に提出したこと、本件都市計画案の附属図面の表示に原告主張の誤りがあつたことは認める。四抗弁 1 被告が本件都市計画決定をするについては、都市計画法及び関係法規に則つた京都府都市計画地方審議会の審議その他正規の手続を履践している。また、法令に定められた正規の手続により、当該地域の関係人の意見を聴いたうえ決定されたものであり、原告らの意見が結果において容れられなかつたという一事をもつて、同決定が違法であるということはできない。2 被告が本件都市計画案を公衆の縦覧に供した際には、行政区域たる市町村名をもつて本件都市計画区域を誤りなく表示しているから、これによつて同区域は確定しており、右計画案の附属図面は同区域の範囲を理解する一助となるにすぎない。したがつて、右図面の表示に一部誤りがあつたとしても、これによつて本件都市計画決定の手続が重大な瑕疵を帯びるものではない。3 被告が本件都市計画案を決定したのは、当該各地域の地理的状況にかんがみ慎重に検討した結果に基づくものであつて、実質的にも相当である。第三証拠(省略)○ 理由一被告が昭和四六年一二 ない。3 被告が本件都市計画案を決定したのは、当該各地域の地理的状況にかんがみ慎重に検討した結果に基づくものであつて、実質的にも相当である。第三証拠(省略)○ 理由一被告が昭和四六年一二月二八日付京都府告示第七三一号をもつて、K町全域について本件都市計画決定をなし、その旨公示されたことは当事者間に争いがない。二まず、本件都市計画決定が取消訴訟の対象となるかどうかにつき検討する。行政事件訴訟法三条一項は、抗告訴訟の一形態として処分取消の訴えを規定しているが、同訴えの対象たる処分とは、公権力の主体たる国又は公共団体が行なう行為のうち、その行為によつて、直接国民の権利義務を形成し、またはその範囲を確定することが法律上認められているものをいうと解すべきであるところ、成立に争いのない乙第三号証の一、同号証の二のイ、ロによれば、本件都市計画決定は都市計画区域を定めたうえ、同区域を市街化区域と市街化調整区域とに分割することを内容とするものであることが認められ、都市計画法によれば、市街化区域とは、すでに市街地を形成している区域及びおおむね一〇年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域を意味し、市街化調整区域とは、市街化を抑制すべき区域を意味する(同法七条二、三項)が、都市計画区域内においては、都道府県知事の許可なしに開発行為(同法四条八項、主として建築物の建築の用に供する目的で行なう土地の区画形質の変更をいう。 とを内容とするものであることが認められ、都市計画法によれば、市街化区域とは、すでに市街地を形成している区域及びおおむね一〇年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域を意味し、市街化調整区域とは、市街化を抑制すべき区域を意味する(同法七条二、三項)が、都市計画区域内においては、都道府県知事の許可なしに開発行為(同法四条八項、主として建築物の建築の用に供する目的で行なう土地の区画形質の変更をいう。)をすることができず(同法二九条本文)、とくに同区域のうち市街化調整区域においては右開発行為及び建築行為につき大幅な制限が課せられる(同法三四条、四三条)。このように、本件都市計画決定が発効することによつて都市計画区域内の土地、建物の所有者、賃借権者(以下土地所有者らともいう。)の権利行使が制限される以上、本件都市計画決定は土 同法三四条、四三条)。このように、本件都市計画決定が発効することによつて都市計画区域内の土地、建物の所有者、賃借権者(以下土地所有者らともいう。)の権利行使が制限される以上、本件都市計画決定は土地所有者らの法律上の地位ないし権利義務に直接影響を与える行為であり、その意味で行政処分に該当すると解すべきである。この点に関する被告の主張は、開発行為、建築行為の制限の効果を不当に軽視するものであつて、採用できない。また、実質的に考えても、都市計画決定がなされると、以後計画が、そのまま機械的に実施される公算が極めて大きいから、土地所有者らとしては開発行為につき不許可処分(都市計画法三五条)を受ける等の段階まで拱手傍観しなければならないとするのは出訴権の不当な制限であるといわなければならず、さらに、土地所有者らが右不許可処分等に対して取消の訴えを提起するとしても、同訴えにおいて、右不許可処分が違法であることの前提問題として本件都市計画決定の無効を主張する場合には、同決定に重大かつ明白な瑕疵があることを主張立証しなければならず、この面からも土地所有者らとしては極めて困難な地位に置かれることとなる。このような結果は裁判を受ける権利を保障した憲法三二条に反するといわなければならない。以上の次第であるから、本件都市計画決定は取消訴訟の対象となる行政処分であるといわなければならない。三被告は、本件都市計画が決定される過程において、原告らが提出した意見書を無視したことを違法事由とする原告の主張に対し、同違法事由によつて原告が直ちに何らかの私権を侵害されたとすることはできないと主張する。 ることとなる。このような結果は裁判を受ける権利を保障した憲法三二条に反するといわなければならない。以上の次第であるから、本件都市計画決定は取消訴訟の対象となる行政処分であるといわなければならない。三被告は、本件都市計画が決定される過程において、原告らが提出した意見書を無視したことを違法事由とする原告の主張に対し、同違法事由によつて原告が直ちに何らかの私権を侵害されたとすることはできないと主張する。この点につき都市計画法は、都市計画を決定しようとするときは、あらかじめその旨公告すると共に、当該計画案を公衆の縦覧に供し(同法一七条一項)、同案につき住民及び利害関係 ることはできないと主張する。この点につき都市計画法は、都市計画を決定しようとするときは、あらかじめその旨公告すると共に、当該計画案を公衆の縦覧に供し(同法一七条一項)、同案につき住民及び利害関係人から意見書を提出することができ(同法一七条二項)、意見書の提出があれば都道府県知事は意見書の要旨を作成して、計画案の審議機関である都市計画地方審議会に提出しなければならない(同法一八条一、二項)と規定している。右規定によれば、意見書の要旨作成は関係住民の意見を右審議会に反映させる重要な方法であるといわなければならず、仮に原告の主張する如く、意見書と異なる内容の意見書の要旨が作成されて審議会に提出されたり、又は、審議会が、提出された意見書の要旨を無視して審議したとすれば、審議会の審議に関係住民の意見を反映させようとした法の趣旨は没却されることになる。したがつて、原告が主張する審議手続の瑕疵が仮に存するとすれば、本件都市計画決定は違法になると解すべきであるから、右違法事由を理由とする本件訴えは適法である。四次に、原告らが本件都市計画決定の取消を求める法律上の利益を有するかどうかにつき検討する。取消訴訟は、公権力の主体たる国又は公共団体から行なう行為のうち直接国民の権利を形成し、又はその範囲を確定することが法律上認められている処分であつて、しかも、右処分の取消を求めるについて法律上の利益(権利ないし法的利益)を有する者に限り提起することができるところ、前記のとおり、都市計画区域内においては都道府県知事の許可なしに開発行為をすることができず、とくに市街化調整区域にあつては開発行為及び建築行為の両者について大幅な制限が課せられているから、都市計画区域内の土地、建物の所有者、賃借権者らは直接その権利に制約をうけることになる。 処分であつて、しかも、右処分の取消を求めるについて法律上の利益(権利ないし法的利益)を有する者に限り提起することができるところ、前記のとおり、都市計画区域内においては都道府県知事の許可なしに開発行為をすることができず、とくに市街化調整区域にあつては開発行為及び建築行為の両者について大幅な制限が課せられているから、都市計画区域内の土地、建物の所有者、賃借権者らは直接その権利に制約をうけることになる。しかし、右のような権利 化調整区域にあつては開発行為及び建築行為の両者について大幅な制限が課せられているから、都市計画区域内の土地、建物の所有者、賃借権者らは直接その権利に制約をうけることになる。しかし、右のような権利者以外の住民が右制限によりうける不利益は単なる事実上の不利益にすぎず、いまだ権利侵害ないし法的な不利益ということができないと解すべきであるから、本件の場合、K町に土地、建物を所有、賃借する者にあつては本件都市計画決定の取消を求める法律上の利益を有するが、それ以外の者は右法律上の利益を有しないというべきである。弁論の全趣旨(選定書)によれば、原告及びその余の選定者(原告は選定者の総数が一三九六名であると主張するが、選定書によれば原告を含み一四〇〇名であると認められる。)はいずれもK町の住民であることが認められるが、他方、弁論の全趣旨(原告が提出した不動産登記簿謄本。)によれば、選定者中少くともA、B、C、D、E、F、G、Hの八名については、K町内に土地を所有していることが認められ、原告及び右以外の選定者については右事実を認めるに足りる証拠がない。よつて、原告及び右八名以外の選定者の本件訴えは不適法であるが、右八名の訴えは適法であるといわなければならない。五そこで、本件都市計画決定の適否につき判断する。1 選定者Aら八名(以下選定者Aらという。)が原告及び他の選定者らとともに被告宛に提出した都市計画法一七条二項に基づく意見書に対する取扱いについて違法があるかどうかにつき検討する。選定者Aらが原告及び他の選定者とともに右意見書を被告宛に提出したことは当事者間に争いがない。成立に争いのない乙第四、第六、第八号証、証人Jの証言を総合すれば、京都府土木建築部都市計画課は、右意見書につき、都市計画法一八条二項に基づく意見書の要旨を作成し、これを京都 事者間に争いがない。成立に争いのない乙第四、第六、第八号証、証人Jの証言を総合すれば、京都府土木建築部都市計画課は、右意見書につき、都市計画法一八条二項に基づく意見書の要旨を作成し、これを京都府都市計画地方審議会に提出したこと、右意見書の要旨の主たる内容は、K町住民の大多数が本件都市計画区域からK町全域を除外することを求めるものであつたこと、京都府都市計画地方審議会では、K町住民の大多数から右要求があつたので、審議の過程で本件都市計画区域からK町全域を除外すべきか否かにつぎ、かなり議論が出たが、結局原案どおりK町全域を包含するものとして決定されたことが認められ、右認定を左右するに足りる証拠はない。 方審議会に提出したこと、右意見書の要旨の主たる内容は、K町住民の大多数が本件都市計画区域からK町全域を除外することを求めるものであつたこと、京都府都市計画地方審議会では、K町住民の大多数から右要求があつたので、審議の過程で本件都市計画区域からK町全域を除外すべきか否かにつぎ、かなり議論が出たが、結局原案どおりK町全域を包含するものとして決定されたことが認められ、右認定を左右するに足りる証拠はない。右認定事実によれば、被告が作成した意見書の要旨は、右意見書の趣旨をそのまま反映したものであつて、内容において異なるものではなく、さらに被告から右意見書の要旨の提出を受けた審議会においても、K町住民の大多数の要望を考慮して充分審議を尽したた結果、本件都市計画の原案を相当と判断したものであることが明らかであり、したがつて、被告が右意見書とは異なつた内容の意見書の要旨を作成し、あるいは審議会において、K町住民の意見書を無視した審議がなされたということはできない。2 次に、被告が本件都市計画の原案を縦覧に供した際に添付された計画図面に誤りがあつたため本件都市計画決定が違法であるかどうかにつき検討する。本件都市計画案の附属図面の表示に原告主張の誤りがあつたことは当事者間に争いがない。成立に争いのない乙第二号証の二、第三号証の一、同号証の二のイ、ロ第七号証の一、証人Jの証言を総合すれば、本件都市計画の原案は昭和四六年一二月一日から同月一四日までの間、その附属図面とともに府下三ヶ所で公衆の縦覧に供されたこと、右原案は都市計画区域内における市街化 号証の一、証人Jの証言を総合すれば、本件都市計画の原案は昭和四六年一二月一日から同月一四日までの間、その附属図面とともに府下三ヶ所で公衆の縦覧に供されたこと、右原案は都市計画区域内における市街化区域と市街化調整区域とを区分するいわゆる「線引き」を内容とするものであつたこと、被告は、本件都市計画決定の告示表同日付で本件都市計画の名称及び区域を変更する旨の公告を行ない、これによつて亀岡市L町その他の数ヶ町を都市計画区域から除外したこと、都市計画区域の指定及び変更は地名表示でなされており、京都府において都市計画区域の指定、変更につき公衆に縦覧させる取扱いはしていないことが認められ、右認定を左右するに足りる証拠はない。右認定事実によれば、公衆の縦覧に供した附属図面は都市計画区域内における市街化区域と市街化調整区域とを区分するいわゆる「線引き」の状況を表示する目的で作成されたものであり、この目的に関する限り何らの誤りはない。 したこと、都市計画区域の指定及び変更は地名表示でなされており、京都府において都市計画区域の指定、変更につき公衆に縦覧させる取扱いはしていないことが認められ、右認定を左右するに足りる証拠はない。右認定事実によれば、公衆の縦覧に供した附属図面は都市計画区域内における市街化区域と市街化調整区域とを区分するいわゆる「線引き」の状況を表示する目的で作成されたものであり、この目的に関する限り何らの誤りはない。むしろ、同図面は都市計画区域から除外したL町の一部を都市計画区域内の市街化調整区域と表示した点において都市計画区域の表示を誤つたものであつて、都市計画区域の指定に関する都市計画法五条は、同法一七条と異なり、知事が都市計画区域を指定するに際して事前に公衆の縦覧に供することを要求しておらず、また、実際の運営上も、被告は都市計画区域の指定に関して公衆縦覧をせず、地名表示のみをもつて区域を表示する扱いをなし、昭和四六年一二月二八日付で、L町が本件都市計画区域から除外しうる旨の公告を行つている。したがつて、本件都市計画決定がいわゆる「線引き」に関するものであることにかんがみれば、本件附属図面につき、同決定の違法を招来するほどの誤りがあるということはできない。3 さらに、本件都市計画決定がK町住民をL町住民と不当に差別しているため違 き」に関するものであることにかんがみれば、本件附属図面につき、同決定の違法を招来するほどの誤りがあるということはできない。3 さらに、本件都市計画決定がK町住民をL町住民と不当に差別しているため違法であるかどうかにつき検討する。成立に争いのない乙第一号証、第二号証の二、第七号証の二のイ、ロ、第八号証、証人Jの証言を総合すれば、本件都市計画の原案につき亀岡市の都市計画審議会で審議し、その際K町住民からの反対意見があつたものの、審議会全体としては被告に対して京都府の原案どおりの答申をしたこと、本件都市計画のうちK町住民が反対している問題については、京都府の担当職員と亀岡市長との間で何度も協議されたこと、本件都市計画は<地名略>、<地名略>、<地名略>の各地域の市街地の整備、自然地の保全等本件都市計画区域を総合的に開発整備することを目的とするものであることが認められ、右認定を左右するに足りる証拠はない。右認定事実及び前記認定事実によれば、本件都市計画決定は亀岡市の都市計画審議会、京都府都市計画地方審議会の審議等の諸手続を経て地元住民の意見を考慮しつつ都市計画区域全体の調和のとれた発展を目ざしてなされたものと解される。 略>、<地名略>、<地名略>の各地域の市街地の整備、自然地の保全等本件都市計画区域を総合的に開発整備することを目的とするものであることが認められ、右認定を左右するに足りる証拠はない。右認定事実及び前記認定事実によれば、本件都市計画決定は亀岡市の都市計画審議会、京都府都市計画地方審議会の審議等の諸手続を経て地元住民の意見を考慮しつつ都市計画区域全体の調和のとれた発展を目ざしてなされたものと解される。それゆえ、K町に隣接するL町がたまたま都市計画区域外となり、このため一方、L町が開発についての法的規制を免れることによつて経済的利益を受け、他方、K町がL町から開発に伴なう公害等の被害を受けるようになることがあるとしても、これらの結果はすべてK町が本件都市計画区域に指定されたために生ずるものではなく、L町が独自の立場で開発等を行なう結果に基づくものであるから、本件都市計画決定が原告ら住民にとつて不平等を強いる違法なものであるとはいえない。したがつて、本件都市計画決定につき原告の主張する違法事由は存在せず、適法であるといわなけ 果に基づくものであるから、本件都市計画決定が原告ら住民にとつて不平等を強いる違法なものであるとはいえない。したがつて、本件都市計画決定につき原告の主張する違法事由は存在せず、適法であるといわなければならない。六結論よつて、原告の本件訴え中原告に関する部分及び選定者中A、B、C、D、E、F、G、Hを除くその余の者に関する部分は不適法であるからいずれも却下し、原告の本訴請求中右選定者八名に関する部分は理由がないからいずれも棄却することとし、訴訟費用の負担につき民事訴訟法八九条を適用して、主文のとおり判決する。(裁判官上田次郎孕石孟則安原清蔵)

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