【DRY-RUN】主 文 原判決を破棄し、第一審判決を取り消す。 被上告人らの本訴請求を棄却する。 訴訟費用は各審を通じ被上告人らの負担とする。 理 由 上
主文 原判決を破棄し、第一審判決を取り消す。 被上告人らの本訴請求を棄却する。 訴訟費用は各審を通じ被上告人らの負担とする。 理由 上告代理人池橘助の上告理由第一点について。 原判決(第一審判決引用)が確定した事実によると、昭和三〇年一〇月二二日被上告人ら先代Eと上告人および訴外Fとの間に、右Eを抵当権者として、上告人および右訴外人の共同鉱業権に属していた本件鉱業権に抵当権を設定する旨の合意が成立したというのであり、本件記録によると、その後所論のように昭和三〇年一一月二五日本件鉱業権が訴外Gに譲渡され、さらにその後訴外Hおよび上告人に譲渡されて、現在はこの両名の共同鉱業権となつていることは当事者間に争いのない事実である。原判決は、このような場合に、上告人とEとの間に、前記共同鉱業権上の二分の一の持分について抵当権を設定すべき合意があつたものとして、その登録手続を命じていることは、原判文上明白である。 しかしながら、共同鉱業権の持分について、抵当権を設定することは許されないと解するを相当とする。けだし、鉱業法ならびに鉱業登録令中に、かかる鉱業権持分上の抵当権設定を予想した規定がないのみならず、共同鉱業権者間には法律上当然に組合関係が生ずるので(鉱業法四四条五項)、もし鉱業権持分の上に抵当権が設定されるとすれば、その実行により何人が競落するか予断しがたく、しかもその競落人は鉱業権持分を取得することにより法律上当然に組合員となることを強制されるものであるところ、このような結果は、対人的信頼関係を基礎とする組合の本質に反することになるからである。されば、原審がこの点を看過し、漫然上告人に対し本件共同鉱業権持分上に抵当権設定登録手続をなすべきことを命じた第一審判- 1 -決を是認 頼関係を基礎とする組合の本質に反することになるからである。されば、原審がこの点を看過し、漫然上告人に対し本件共同鉱業権持分上に抵当権設定登録手続をなすべきことを命じた第一審判- 1 -決を是認したことは、法令の解釈適用を誤つたものというべきで、論旨は理由があり、原判決は他の上告論旨に対する判断をまつまでもなく破棄を免れない。 そして、前示事実関係によれば、被上告人らの請求はこれを棄却するのが相当であり、当審において裁判をなすに適しているから、民訴四〇八条、三九六条、三八六条、九六条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官藤田八郎裁判官池田克裁判官河村大助裁判官奥野健一裁判官山田作之助- 2 -
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