平成18(行ケ)10374 審決取消請求事件

裁判年月日・裁判所
平成19年3月28日 知的財産高等裁判所 3部 判決 請求棄却
ファイル
hanrei-pdf-34437.txt

キーワード

判決文本文19,724 文字)

- 1 -平成19年3月28日判決言渡平成18年(行ケ)第10374号審決取消請求事件平成19年1月29日口頭弁論終結判決原告アサヒビール株式会社訴訟代理人弁理士萼経夫同舘石光雄被告特許庁長官中嶋誠指定代理人山本敦子同柴田昭夫同大場義則主文 原告の請求を棄却する。 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1請求特許庁が不服2003-19635号事件について平成18年6月30日にした審決を取り消す。 第2争いのない事実 特許庁における手続の経緯原告は,平成12年12月15日,別紙審決書写し別掲のとおりの構成より(「」。),「,なる商標以下本願商標というについて指定商品を第32類ビールビール風味の麦芽発泡酒」として,商標登録出願(商願2000-135077号以下本願というをしたが平成15年8月28日付けの拒絶査定,「」。),を受けたので,同年10月7日,同査定に対する不服の審判(不服2003-19635号事件)を請求した。その後,原告は,平成15年12月22日,- 2 -本願の指定商品を「ビール風味の麦芽発泡酒」に減縮する補正をした。特許庁は,平成18年6月30日「本件審判の請求は,成り立たない」との審決を,。 し,同年7月18日,その謄本を原告に送達した。 審決の理由(1)別紙審決書写しのとおりである。要するに,審決は,(1)①本願商標は,白塗りの袋文字で表した「本生」の文字に影を付けて表示してなるものであるところ,同書体は,一般的な文字飾りとして,普通に使用される方法を超えるものではないこと,②「本生」の文字は,全体として「加熱殺菌してい。」,,ない本格的なものという意 示してなるものであるところ,同書体は,一般的な文字飾りとして,普通に使用される方法を超えるものではないこと,②「本生」の文字は,全体として「加熱殺菌してい。」,,ない本格的なものという意味を認識させるものであり食品業界において「防腐剤や添加物等を加えていない無添加の商品,火入れしていない商品,天然素材を使用した本格的仕様の商品」等を表す語として普通に使用されていることを勘案すると,本願商標は,これを本願指定商品中「熱処理をして」,,いないビール風味の麦芽発泡酒に使用してもこれに接する需要者をして単に商品の品質を表示したものと認識させるにすぎず,自他商品の識別標識,,としての機能を果たし得ないものであって商標法3条1項3号に該当する(2)本願商標は本願指定商品中熱処理をしていないビール風味の麦芽発泡,「酒」以外のものに使用するときには,商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから商標法4条1項16号に該当する(3)原告の取り扱いに,,係るビール風味の麦芽発泡酒以下原告商品というはAsah「」(「」。),「i(アサヒ)の本生」として知られているとまではいい得るとしても,使用の結果本生の文字のみにより当該商品が何人かの業務に係るものであ,「」,ることを認識できるほど,取引者・需要者間に広く知られるに至ったものとまでは認めることができないから,本願商標が商標法3条2項に該当するとはいえない,と判断した。 (2)なお審決の 当審の判断は(1)商標法第3条第1項3号につ,「」,「いて(2)商標法第3条第2項について及び(3)結論部分表題は」,「」「」(,- 3 -付されていないから構成され商標法4条1項16号に関しては独 につ,「」,「いて(2)商標法第3条第2項について及び(3)結論部分表題は」,「」「」(,- 3 -付されていないから構成され商標法4条1項16号に関しては独立の。),,項目を設けていない。しかし「(1)商標法第3条第1項3号について」の,項目中に,指定商品中の「熱処理をしていないビール風味の麦芽発泡酒」以外の商品に使用したときには,商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある旨の,及び結論部分に「商標法4条1項16号に該当するとした原査定は妥当である」旨の各説示があるので,本判決では,審決において,同法4条1項16号に係る判断がされたものとして扱う。 第3取消事由に係る原告の主張審決は,以下のとおり,本願商標が商標法3条1項3号及び4条1項16号に該当し,同法3条2項に該当するとはいえないと誤って判断したものであるから,取り消されるべきである。 取消事由1(商標法3条1項3号該当性判断の誤り)(1)「本生」の文字の意味について審決は「本生」の文字は「全体として『加熱殺菌していない本格的なも,,の』ほどの意味合いを認識させる(審決書3頁10行~11行「食品業。 」),界において防腐剤や添加物等を加えていない無添加の商品火入れしてい,『,ない商品,天然素材を使用した本格的仕様の商品』等を表す語として普通に」()。 ,使用されている審決書3頁12行~14行と認定判断しているしかし上記認定判断には,以下のとおり誤りがある。 すなわち「本生」について,辞書,事典又は解説書等において「加熱殺,,菌していない本格的なもの」という意味を持つ語として解説されている例はなく,また,そのような意味で慣用的に使用されている例もない(甲15~16の4。 )「」, 解説書等において「加熱殺,,菌していない本格的なもの」という意味を持つ語として解説されている例はなく,また,そのような意味で慣用的に使用されている例もない(甲15~16の4。 )「」,「,,,」本生はもとからあるもの中心となるもの正しい正式のもの「」,「,,等を意味する本という語と材料に手を加えないこと完全でないこと生ビールの略」等を意味する「生」という語の各語の持つ意味合いから商品- 4 -の品質・製法等を間接的に想起させるが,あくまで造語である。 確かに審決が示すとおり新聞記事には①本生わさび流通サービ,,,「」(ス新聞,②「日清の本生うどん(日本食糧新聞,③「本生酒(日本食糧)」)」新聞④上高地みそ・本生日本食糧新聞⑤大関本生日本食),「」(),「『』」(糧新聞,⑥「本生吟醸ビール(読売新聞,⑦「期限限定本生酒(日本食)」)」糧新聞⑧無加熱の本生原酒毎日新聞⑨大吟醸原酒・本生かすみ),「」(),「酒読売新聞等の掲載例がありまたインターネットのホームページに」(),,は①本生ビール寿屋酒店②本生ビールオゼノユキドケ城岩,「」(),「」(酒店③本生しょうゆ㈱ヤマヒサ④本生しぼりアロエケン),「」(),「()」(),「」(),「」,「」コーコム⑤本生マッコリ楽天市場⑥本生麺信州本生桜そば((有)伴野)などの掲示例が存在する(乙1の1~1の15。 )しかし,これらの掲載例等は,いずれも宣伝効果をねらって,商品の質を間接的な表現により宣伝広告したものにすぎずこれらをもって本生の,,「」文字が加熱殺菌していない本格的 1の15。 )しかし,これらの掲載例等は,いずれも宣伝効果をねらって,商品の質を間接的な表現により宣伝広告したものにすぎずこれらをもって本生の,,「」文字が加熱殺菌していない本格的なという商品の品質を表示する語とし,「」て普通に使用されているということはできない。 「」,,仮に本生の文字が食品業界において商品の品質を表示するとしてもその使用されている商品はうどん日本酒ビールしょうゆな,「」,「」,「」,「」ど,本願商標の指定商品「ビール風味の麦芽発泡酒」とは製造及び販売部門を異にする商品である。 (2)本願商標の識別機能について審決は本願商標はこれを本願指定商品中熱処理をしていないビール,「,『風味の麦芽発泡酒』に使用しても,これに接する需要者をして,単に商品の品質を表示したものと認識させるにすぎず,自他商品の識別標識としての機能を果たし得ない審決書5頁35行~38行と認定判断しているしか」()。 し,上記認定判断には,以下のとおり誤りがある。 複数の語の結合からなる商標は,商品の品質を直接表示しない限り,当該- 5 -商標を構成する各文字が持つ意味や用法により日常多用されている場合であっても,造語を形成し,単に,商品の品質を表示するものと理解することはできず商品の出所表示機能を有すると解すべきである商標審査基準の,(「」「五,第3条第1項第3号」の「4」参照。 . 。)例えば全生/ゼンナマ甲1純生第28類甲2の1ナマ,「」(),「」(),「/純生」第32類(甲2の2「蔵生」第28類(甲2の3「グイ生」第),),28類甲2の4ぐい生第28類甲2の5つぶ生第28類甲(),「」(),「」( 」(),「/純生」第32類(甲2の2「蔵生」第28類(甲2の3「グイ生」第),),28類甲2の4ぐい生第28類甲2の5つぶ生第28類甲(),「」(),「」(2の6「原生」第32類,第33類(甲18「麦生」第32類(甲2の),), 新生第32類第33類甲19の例など生の文字に商品の),「」,(),「」品質を連想する一字を組み合わせて構成される商標について登録が認められた例は少なくない。 ,「」,,これらの先例に照らしても本願商標を構成する本生は造語であり商品の品質を間接的に表示するにすぎないから,商品の出所表示機能を有すると理解すべきである。 (3)本願商標のデザインについて審決は「本生」の文字の書体について「この程度の書体は,一般的な文,,字飾りとして使用されているものであるから,普通に用いられる方法の域を」()。 脱したものとは認められない審決書3頁3行~5行と認定判断しているしかし上記認定判断には誤りがあるすなわち本願商標は本生の文,。 ,,「」字を白抜き状に細線で縁取り,右下に黒い影を付けて立体的に表現してなる特殊な書体であり,立体的文字の表示が顕著なため,外観的にも特殊文字として注目され,強い印象を与えるものである。したがって,本願商標は,構成する文字の書体に外観上の特徴があり,商品の出所表示機能を有する。 取消事由2(商標法3条2項該当性判断の誤り)審決は本願商標の使用の実際を総合して・・・原告の商品はAsah,「,,『iアサヒの本生として知られているといい得るとしても使用の結果本()」,,『- 6 -生』の文字のみにより,当該商品が何人かの業務に係るものであることを認識で Asah,「,,『iアサヒの本生として知られているといい得るとしても使用の結果本()」,,『- 6 -生』の文字のみにより,当該商品が何人かの業務に係るものであることを認識できるほど,取引者・需要者に広く知られるに至ったものとまでは認めることができない(審決書7頁18行~23行)と認定判断している。しかし,審。」決の上記認定判断には,以下のとおり誤りがある。すなわち,(1)原告は本願商標の特殊文字を原告商品の缶及び瓶のラベルの中央下部,,にAsahiとは書体を異にして表示しこのような本願商標の特殊文,「」,字の付された原告商品を,カタログ,チラシ,新聞情報及びテレビのCM放映等において,宣伝,広告してきた。これらの宣伝広告によって,本願商標の特殊文字は,取引者・需要者間に,その商品の出所が原告であることを示すものとして,強く注目され,全国的に広く親しまれ,認識されるに至った(甲3の1~9の43,34~124。 )原告は,平成13年2月に,原告商品の販売を開始したが,大々的な宣伝広告と販売促進強化の結果,発売後2か月間に200万箱(1箱は大瓶20本)の売上を記録し,発泡酒市場での最速記録となった(甲6の1~9の4 原告商品の発売以後の販売実績等は次のとおりであり平成17年末)。 ,,までの総売上数量は,2億2840万箱(350ml缶換算で82億6152万本)である(甲33。 )①平成13年(2001年)2月~12月売上数量3900万箱(350ml缶換算で14億1068万本)市場シェア22.3%広告及び販売促進費161億円②平成14年(2002年)1月~12月売上数量4700万箱(350ml缶換算で17億5万本)市場シェア23.1%- 7 -広告及び販売 ェア22.3%広告及び販売促進費161億円②平成14年(2002年)1月~12月売上数量4700万箱(350ml缶換算で17億5万本)市場シェア23.1%- 7 -広告及び販売促進費176億円③平成15年(2003年)1月~12月売上数量4905万箱(350ml缶換算で17億7420万本)市場シェア24.4%広告及び販売促進費151億円④平成16年(2004年)1月~12月売上数量5336万箱(350ml缶換算で19億3010万本)市場シェア28.8%広告及び販売促進費157億円⑤平成17年(2004年)1月~12月売上数量3999万箱(350ml缶換算で14億4649万本)市場シェア28.7%広告及び販売促進費95億円このように,本願商標は,その指定商品である原告商品の缶及び瓶に使用され,購入者が,原告商品ないし本願商標を看取した回数は莫大なものとなり,また,缶及び瓶の使用態様が商品案内及びカタログ等に使用され,大々的な宣伝広告と販売促進の結果,著名ブランドとしての地位を獲得した。 (2)本願商標の使用例においては「Asahi」の部分と「本生」の部分と,は,デザイン及び文字の大小において明らかな相違があること,一体不可分の結合態様ではなく,両文字は視覚的にも離れた状態であること,特殊文字で構成された「Asahi」は周知著名性を有するハウスマークであること,「」,「」からアサヒホンナマと称呼して宣伝広告をしたとしてもAsahiと本生とはそれぞれ分離して認識され本生の文字は単独でそ「」,,「」,,- 8 -,。 の商品の出所を表示していると取引者・需要者に認識されるものといえる(3)以上の経緯に照らすならば原告商品の高い売上 本生の文字は単独でそ「」,,「」,,- 8 -,。 の商品の出所を表示していると取引者・需要者に認識されるものといえる(3)以上の経緯に照らすならば原告商品の高い売上実績は原告のハウスマ,,ークである「Asahi」及び「アサヒ」の標章に負うところが大きく,また本生の文字が商品の品質・製法等を間接的に想起させる表示であるこ,「」とを勘案したとしても,本願商標は,原告商品の取引者・需要者により,原告の業務に係る商品の商標であることが十分に認識されているというべきである。 取消事由3(商標法4条1項16号該当性判断の誤り)審決は,本願商標を本願指定商品中「熱処理をしていないビール風味の麦芽発泡酒以外のビール風味の麦芽発泡酒に使用するときには商品の品質」「」,「について誤認を生じさせるおそれがある審決書5頁末行と認定判断してい」()る。しかし,上記審決の認定判断には誤りがある。 まず前記1のとおり本願商標の本生の文字は加熱殺菌していない,,「」,「本格的なもの」を意味するものでないから,本願商標を指定商品中「熱処理をしていないビール風味の麦芽発泡酒」以外の商品に使用したとしても,商品の品質に誤認を生じさせることはない。 ,「」,,また生の文字を構成中に有する前記1(2)の商標についてはいずれも指定商品につき「熱処理していない「火入れしていない」等の限定をするこ」,,。 「」,となく登録されている本生の文字をその構成中に有する商標についてもその指定商品を限定することなく登録されている乙5の1~10このよ,()。 うな先例に照らしても,本願商標について,指定商品を「熱処理をしていないビール風味の麦芽発泡酒」に限定しない限り その指定商品を限定することなく登録されている乙5の1~10このよ,()。 うな先例に照らしても,本願商標について,指定商品を「熱処理をしていないビール風味の麦芽発泡酒」に限定しない限りは誤認を生じさせるとすることは相当でない。 第4取消事由に係る被告の反論審決の認定判断に誤りはなく,原告主張の取消事由はいずれも理由がない。 取消事由1(商標法3条1項3号該当性判断の誤り)について- 9 -(1)「本生」の文字の意味について本願商標を構成する本生の文字は正しい正式のにせや仮でな「」,「。 。 ,い」等を意味する語である「本」の文字と「天然のままで,手を加えてな。 ,いもの加熱殺菌してないことまた生ビールの略を意味する語乙。 。 ,『』。」(19)である「生」の文字を結合したものと容易に理解され,その指定商品「ビール風味の麦芽発泡酒」との関係において「加熱殺菌していない本格的なもの」という意味を有すると理解される。 「」,,「」「」本生の文字は辞典類に熟語として掲載されていないが本及び生,,。 の各文字は上記の意味を有する語として日常親しまれて使用されている本の語はほんとうのという意味を有し形容詞的名詞を修飾す「」,「」,(るものとして)に使用され得る語である(乙18。例えば「本醸造」の語),は「本」と「醸造」の各文字の結合であり「最もオーソドックスな製造法,,,」で麹菌や酵母などの微生物の力によって徐々に時間をかけて醸造する方法を意味し乙20 本みりんの語は本とみりんの各文字(,),「」,「」「」の結合であり,これも伝統的な製法で作られる酒精調味料を意味する(乙2 このように本の文 を意味し乙20 本みりんの語は本とみりんの各文字(,),「」,「」「」の結合であり,これも伝統的な製法で作られる酒精調味料を意味する(乙2 このように本の文字はほんとうの本物の本格的なという)。 ,「」,「,,」意味を表す語として,名詞,普通名称等と結合して,熟語又は慣用語として使用され得る語といえるものである他方生の語は前記のとおりそ。 ,「」,,の指定商品ビール風味の麦芽発泡酒との関係において加熱殺菌してな「」,「いこと等を意味する語であるそうすると本と生の語の結合から」。 ,「」「」なる本願商標本生の文字から加熱殺菌していない本格的なものほど「」,「」の意味合いを無理なく認識し得るものであって,この種の商品の需要者は,専ら20歳以上の成人であることを考慮すれば本生の文字が熟語として,「」辞書等に掲載されていないとしても,これに接する上記の需要者をして,上記意味合いを容易に認識させるというべきである。 新聞記事及びインターネットの掲載例乙1の1~1の15によれば本(),「- 10 -生の語は構成全体として取引者・需要者に加熱殺菌していない本格的」,,「なものほどの意味合いを認識させ得るものでありまたビールの分野」,,「」や,同じ醸造過程を有する「日本酒」の分野はもとより,他の食品分野においても,当該商品の品質等を表示するものとして普通に使用されている(乙2の1~4の5さらに日本酒の分野においては古くから杜氏蔵人の)。 ,,,間で「生酒」のことを「本生」とも称している(乙22。 )仮に,上記新聞記事等での「本生」の文字が,商品の宣伝的効果を目的とし さらに日本酒の分野においては古くから杜氏蔵人の)。 ,,,間で「生酒」のことを「本生」とも称している(乙22。 )仮に,上記新聞記事等での「本生」の文字が,商品の宣伝的効果を目的として使用された例があるとしても,そのことによって,当該文字に接した取引者・需要者における本生に対する上記の認識に変わりはないしたが,「」。 って「本生」の文字は,商品の品質等を表示したものというべきである。 ,なお原告自ら原告商品の宣伝広告においてもっとうまくなった!ス,,,「カッと本格生甲7の3スカッと本格生甲8の3しっか『』」(),「『』」(),「りうまい本格生甲76発泡酒の本格派生甲87の3と,『』」(),「『』」()いった文字を多数,かつ,大々的に使用しているから,需要者等は,これらの商品に付された「本生」の文字について,当該商品が「生」であることを説明するために表示したものであると理解すると解される。 (2)本願商標の識別機能について本生の文字は加熱殺菌していない本格的なものといった意味合い「」,「」を認識させるものであって,ビールを含む酒類等を扱う業界はもとより,食品分野一般において,その取り扱いに係る商品について品質等を表示する語として慣用的に使用されているものであるから本願商標をその指定商品ビ,「ール風味の麦芽発泡酒」に使用した場合,これに接した取引者・需要者は,当該商品が加熱殺菌していない本格的なものすなわち商品の品質等を「」,,表したものとして認識する本生の文字は商品の品質・製法等を間接的。「」,に想起させるにすぎない造語とはいえないしたがって本生は本件指。 ,「」,定商品との関係においては,識別 したものとして認識する本生の文字は商品の品質・製法等を間接的。「」,に想起させるにすぎない造語とはいえないしたがって本生は本件指。 ,「」,定商品との関係においては,識別標識としての機能を有しない。 - 11 -原告は生の文字をその構成中に含む審決例及び登録例を挙げ本願商,「」,標も同様に取り扱われるべきである旨主張する。しかし,出願に係る商標が,,,登録され得るか否かは個別具体的に検討判断されるべきものであるから本願商標とは構成を異にする上記登録例等によって,本願商標が商標法3条1項3号に該当するか否かを左右することはないというべきである。 (3)本願商標のデザインについて本願商標は,白塗りの袋文字で表した「本生」の文字に影を付けて表示してなるものであり,同書体は普通に用いられる方法を超えるような特徴はない。各種レタリングを施した文字は,商品の宣伝広告等において広く用いられており,本願商標の上記書体も普通に用いられているものである。袋文字,,,に影を付した文字がビール発泡酒について普通に用いられていることはインターネットのホームページ上の掲載例(乙6~16)及び商標登録(乙17の1~17の12)に示されている。 取消事由2(商標法3条2項該当性判断の誤り)について商標法3条2項に該当するというためには,本願商標が使用された結果,本願商標それ自体が自他商品の識別標識としての機能を果たし得るに至ったことを要するというべきである。 原告は,平成12年12月19日付けのニュースリリースにおいて,原告商品に本生の文字を含む商品名を公表して以来審決時平成18年6月3,「」,(0日)に至るまで,カタログ,チラシ,日刊新聞及びテレビのCM等により宣伝広告や販売促進等を行っている 原告商品に本生の文字を含む商品名を公表して以来審決時平成18年6月3,「」,(0日)に至るまで,カタログ,チラシ,日刊新聞及びテレビのCM等により宣伝広告や販売促進等を行っている。 原告商品において,本願商標「本生」の文字は,赤ラベル,青ラベル,緑ラベル上の五角形様の図形内に表記されているが,その上部に原告の代表的なハウスマークの一つである図案化した「Asahi」の文字が,例外なく併記されておりまたニュースリリースにおいてはその見出し中に例外なくア,,,,「サヒ本生の文字が表記されており日刊新聞テレビCM等においてはア」,,,「- 12 -サヒビール株式会社「アサヒビール」又は「アサヒ」等(以下これらをまと」,めて「アサヒ」という場合がある)の文字がとともに表記されている。 。 このように本生の文字は単独で使用されず常にAsahiある,「」,,「」いは「アサヒ」の文字が併記され,又は隣接して使用されていることに照らすならば,原告商品に接した需要者は「Asahi」の文字に着目し「Asa,,hi(アサヒ)の本生」と認識し,理解するのが自然であるといえる。 そうすると本願商標は使用の結果本生の文字が単独で需要者が,,,「」,,何人かの業務に係る商品であることを認識できるほど自他商品識別標識としての機能を発揮し,さらに商品の出所を表示するものとして広く知られるに至ったものとはいえない。 またビールメーカー各社は熱処理をしていないビールについてはビー,,,「ルの表示に関する公正競争規約」に基づき,ラベル中央部又は商品の下部に「生」の文字を表示しているが,発泡酒においても,熱処理をしていない場合は,同様に「生」等の文字を表示してい ビー,,,「ルの表示に関する公正競争規約」に基づき,ラベル中央部又は商品の下部に「生」の文字を表示しているが,発泡酒においても,熱処理をしていない場合は,同様に「生」等の文字を表示している実情がある(乙25~27。 )これらの経緯に照らすならば,原告がカタログ,チラシ,日刊新聞及びテレビのCM等により原告商品の宣伝広告等を行っている事実を前提としても本,「生の文字に接する取引者・需要者は本生を商品の出所を示した表示で」,「」,あるとは認識せず加熱殺菌をしていない本格的なものという品質等を説明,「」した表示であると認識するしたがって本願商標の使用の結果本生の文。 ,,「」字自体が,原告の業務に係る商品であることを認識することができるものに至っていない。 以上のとおり原告商品の販売における宣伝広告等を考慮しても本生の,,「」文字自体が,使用の結果,審決時までに何人かの業務に係る商品であることを認識できるものとの識別性を具備しているとはいえない。 取消事由3(商標法4条1項16号該当性判断の誤り)について本願商標を構成する本生の文字は前記1のとおり加熱殺菌していな「」,,「- 13 -い本格的なもの」という意味を有すると理解され,商品の品質等を表示するものであるから,これを指定商品中の「熱処理をしていないビール風味の麦芽発泡酒」以外の商品に使用するときには,商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるというべきである。 原告は,登録例等を挙げて,本願商標についても,それらと同様に取り扱うべき旨主張するが,出願に係る商標が登録され得るか否かは,個別具体的に検討,判断されるべきものであり,本願商標が商標法4条1項16号に該当するか否かが,本願商標とは構成を異 ,それらと同様に取り扱うべき旨主張するが,出願に係る商標が登録され得るか否かは,個別具体的に検討,判断されるべきものであり,本願商標が商標法4条1項16号に該当するか否かが,本願商標とは構成を異にする上記登録例等によって左右されるものではない。 ,「」「」,,なお発泡酒とビールは麦芽の配合の割合が相違することを除けば,。 その製造方法はほぼ同じでありともに発泡性酒類に属する同種の商品であるところで前記のとおりビールに関しては酒税法3条12号及び18号乙,,,( ビールの表示に関する公正競争規約乙24の1及び24の2によ),「」()り「熱処理をしていないビール」以外には「生ビール」又は「生」と表示し,,てはならないとされている。発泡酒については,このような規約はないが,熱処理をしていない商品についてビールと同様に生と表示されている実情,,「」がある。 第5当裁判所の判断 取消事由1(商標法3条1項3号該当性判断の誤り)について(1)原告は,審決が,本願商標を構成する「本生」の文字について「全体と,して『加熱殺菌していない本格的なもの』ほどの意味合いを認識させる,。 」食品業界において防腐剤や添加物等を加えていない無添加の商品火入「,『,れしていない商品,天然素材を使用した本格的仕様の商品』等を表す語として普通に使用されている審決書3頁12行~14行と認定判断した点に」()は誤りがある旨主張する。この点の当否を検討する。 商標法3条1項3号は,商品の品質,生産方法等を普通に用いられる方法- 14 -で表示する標章のみからなる商標等については,商標登録を受けることができないと規定する。法が,同号に掲げる商標について,商標登録の適格を欠,,,くとした趣 を普通に用いられる方法- 14 -で表示する標章のみからなる商標等については,商標登録を受けることができないと規定する。法が,同号に掲げる商標について,商標登録の適格を欠,,,くとした趣旨は①商品の品質等を表示する記述的ないし説明的な標章はこれを商品に付したとしても,取引者・需要者は,当該標章を,自他商品の識別標識であるとは認識せず,単に商品の品質等を説明したものと認識するであろうから,結局,このような標章は,自他商品を識別する機能を欠くものとして,登録商標としてふさわしくないこと,また,②商品の品質等を表示する標章は,取引に際して,有用又は不可欠な手段として機能し,何人に対してもその自由な使用を確保させる必要性が高い場合があるから,商品の出所を識別させる目的で,特定人に独占的な使用を許すのは好ましくないこと等にあるものと解される。 そこで,本願商標が,このような観点から,商標法3条1項3号に該当するか否かについて吟味する。 ア事実認定証拠(甲15~16の4,乙1の1~4の5,乙6~16,乙17の1~17の12,乙18~22)及び弁論の全趣旨によれば,以下の事実が認められ,これに反する証拠はない。 「」,。 ,(ア)本生の語は辞典類には掲載されていない日本酒の分野では古くから杜氏蔵人言葉で生酒のことを本生ともいっていること,「」「」が指摘されているが(乙22,特殊な用法といえる。 )また辞書等により本生を構成する本と生の各語につい,,「」「」「」てその意味を探ると本の語はもとからあるもの中心となるも,,「」「,の,正しい,正式のもの」等を,接頭語的に用いて「ほんとうの,本物の本格的なをまた生の語は材料に手を加えないこと完全,」 の語はもとからあるもの中心となるも,,「」「,の,正しい,正式のもの」等を,接頭語的に用いて「ほんとうの,本物の本格的なをまた生の語は材料に手を加えないこと完全,」,,「」「,でないこと」等を,それぞれ意味するとされている。 ,,,(イ)次に辞書的な意義から離れて実際にどのような場面で使用され- 15 -どのような意味に用いられているかを検討する。審決時(平成18年6月30日,及びこれに近接する時期である平成18年2月から3月ま)で,同年10月から11月までに,新聞記事情報及びインターネットのホームページにおいて,本願商標を構成する「本生」の文字が使用されていたことが確認された例としては,以下のものがある。 すなわち一切熱処理しない本生酒乙1の3本生とは製,「」(),「『』,」(),「」造工程で熱処理を一切していないもの乙1の5本生吟醸ビール(),「」(),「」(),乙1の6本生酒乙1の7無加熱の本生原酒乙1の8新鮮な酵母入りの健康にも良い本生ビール乙1の102銘柄の「」(),「本生ビール乙2の1酵母が活きた本生ビール乙2の2酵」(),「」(),「母を一切ろ過しない本生ビール乙2の3火入れを一切しない本生」(),「酒乙3の3及び商品名の一部として使用されている例として本」(),,,「生わさび乙1の1乙4の3日清の本生うどん乙1の2日」(,),「」(),「清本生うどん乙4の2上高地みそ・本生乙1の4本生3」(),「」(),「00ミリリットルびん詰大関本生乙1の5大吟醸原酒・」,「『』」(),「」(),「」(),本生かすみ酒 上高地みそ・本生乙1の4本生3」(),「」(),「00ミリリットルびん詰大関本生乙1の5大吟醸原酒・」,「『』」(),「」(),「」(),本生かすみ酒乙1の9本生ビールオゼノユキドケ乙1の11無農薬本生しょうゆ<濃口/淡口>乙1の12キダチア「””」(),『ロエ液本生しぼりストレートタイプ(乙1の13「本生”マッ』),“コリ乙1の14信州本生桜そば乙1の15本生生酒直」(),「」(),「“”行便乙3の1銀嶺月山吟醸一声蔵本生乙3の2子乃日」(),「()」(),「」(),「」(),松・無濾過吟醸本生乙3の3出羽桜桜花吟醸本生乙3の4「本生シリーズ(乙4の1の1「冷凍本生みじん切りにんにく(乙」),」4の4「信州本生そば(乙4の5。 ),」)(ウ)審決当時において本生の文字はビールや日本酒の分野はもと,「」,より,各種食品分野においても,比較的広範に用いられている。その意味するところは,食品の製造過程等によって差異があり,漠然として,- 16 -一義的に理解することには困難が伴うが,ビールや日本酒等の酒類の分野においては加熱殺菌していない本格的なものというほどの意味合,「」いを持つ語として認識され,使用されているものと解するのが相当である。 (エ)また,本願商標の書体は,審決書写し別掲のとおりである。白塗りの袋文字で表した「本生」の文字に影を付けたデザインは,特殊文字として注目されたり,強い印象を与えたりするほどの特徴はない。また,,,白塗りの袋文字に影を付したデザインについてはこれを使用した例がインターネットのホームページ(乙6~16)や商標登録(乙17の1~ 目されたり,強い印象を与えたりするほどの特徴はない。また,,,白塗りの袋文字に影を付したデザインについてはこれを使用した例がインターネットのホームページ(乙6~16)や商標登録(乙17の1~17の12)において,数多く存在し,特徴的なものとはいえない。 したがって,本願商標の書体は,普通に用いられる形態であるということができる。 イ 判断 ,「」,上記認定した事実を総合すると本願商標を構成する本生の文字は食品分野において,広く用いられているものであって,ビールや日本酒の酒類等の分野においては加熱殺菌していない本格的なものというほど,「」の意味合いで,認識され使用される語であり,また,本願商標における書,,体はごく普通に用いられる特徴のないデザインということができるから本願商標は,これを本願指定商品中「熱処理をしていないビール風味の麦芽発泡酒」に使用すれば,これに接する需要者をして,単に商品の品質を表示したものと認識させ,自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものといえる。これを特定人に対して,自他商品の識別目的で,独占使用させることは適当でないと解する。 (2)以上のとおりであるから本願商標はこれを本願指定商品中熱処理を,,「していないビール風味の麦芽発泡酒」に使用しても,これに接する需要者をして,単に商品の品質を表示したものと認識させるにすぎず,商標法3条1- 17 -項3号に該当するとした審決の認定判断は,これを是認することができる。 原告主張の取消事由1は理由がない。 取消事由2(商標法3条2項該当性判断の誤り)について(1)原告は,審決が,本願商標を原告商品に使用した結果「本生」の文字の,,,みによって原告商品が原告の業務に係るものであることを認識できるほど取引者・需要者 2項該当性判断の誤り)について(1)原告は,審決が,本願商標を原告商品に使用した結果「本生」の文字の,,,みによって原告商品が原告の業務に係るものであることを認識できるほど取引者・需要者に広く知られるに至ったとはいえないと認定判断した点には誤りがあると主張する。この点の当否を検討する。 商標法3条2項は商標法3条1項3号に該当する商標であっても使用,,「をされた結果需要者が何人かの業務に係る商品・・・であることを認識でき」,。 ,ることができるものは商標登録を受けることができる旨規定する法が,,同条2項所定の場合に登録をすることができるとした趣旨は①当該商標が本来であれば,自他商品識別力を持たないとされる標章であっても,特定人が当該商標をその業務に係る商品に使用した結果,当該商標から,商品の出所と特定の事業者との関連を認識することができる程度に,広く知られるに至った場合には,登録商標として保護を与えない実質的な理由に乏しいといえること,②当該商標の使用によって,商品の出所であると認識された事業者による独占使用が事実上容認されている以上,他の事業者等に,当該商標を使用する余地を残しておく公益的な要請は喪失したとして差し支えないことにあるものと解される。 そうすると出願商標について需要者が何人かの業務に係る商品・・・,,「であるかを認識することができる」に至ったと認められるか否かは,使用に係る商標及び商品の性質・態様,使用した期間・地域,当該商品の販売数量・程度,宣伝広告の程度・方法などの諸事情を総合考慮して判断すべきこととなる。 上記の観点から,本願商標について検討する。 ア事実認定- 18 -(,), 証拠 甲3の1~9の4320~124及び弁論の全趣旨によれば以下のとおりの事実が認められ すべきこととなる。 上記の観点から,本願商標について検討する。 ア事実認定- 18 -(,), 証拠 甲3の1~9の4320~124及び弁論の全趣旨によれば以下のとおりの事実が認められ,これに反する証拠はない。 (ア)原告は,原告商品の販売を開始した平成13年2月に先立つ平成12年末ころから,原告商品について大々的な宣伝広告を行うとともに,販売促進に努めた。その結果,原告商品の売上は,発売後2か月間で2(),,()00万箱1箱は大瓶20本その後も平成13年2月~12月の3900万箱(350ml缶換算で14億1068万本,市場シェア 3%平成14年1月~12月の4700万箱350ml. ),()(缶換算で17億5万本市場シェア231%平成15年1月~1,. ),(2月)の4905万箱(350ml缶換算で17億7420万本,市場シェア244%平成16年1月~12月の5336万箱 . ),()(0ml缶換算で19億3010万本市場シェア288%平成17,. ),年(1月~12月)の3999万箱(350ml缶換算で14億4649万本,市場シェア28.7%)に達し,平成17年末までの総売上数量は2億2840万箱(350ml缶換算で82億6152万本)を記録した。 (イ)原告は,原告商品の缶,瓶,その他の包装,商品案内,カタログ,,「」。 広告等に本願商標その他の本生の文字を含む標章を使用してきた「本生」の標章が使用された態様は,以下のとおりである。 まず本生の標章は原告商品のラベル等に横長の五角形様の図,「」,,形内に表記されているが,白塗りの袋文字で表した「本生」の文字に影を付けた表示が強調されているわけではなくラベル等 。 まず本生の標章は原告商品のラベル等に横長の五角形様の図,「」,,形内に表記されているが,白塗りの袋文字で表した「本生」の文字に影を付けた表示が強調されているわけではなくラベル等に表示された本,「生」の文字を注視して,はじめて,書体が認識できるというような態様で用いられている。そして,本願商標を構成する「本生」の文字の書体は,ごく普通に用いられる書体であり,取引者・需要者の注意を惹く,特徴的なデザインではないまた本生の標章はその上部ないし近。 ,「」,- 19 -接した位置に原告の代表的なハウスマークの一つである図案化したA,「sahi」の文字が併記された態様で使用されている。 (ウ)原告が,原告商品の販売を開始するに当たって,発表したニュースリリース甲3の1~3の22にはアサヒ本生はすっきりさ(),「『』,“”と“味わい”を併せ持つ“本格的な味感”の発泡酒です「商品名,。」,は本格的な味感をストレートに表現する本の文字とお客様が,“”「」,当社に抱いている最大の価値である「生」の文字を組み合わせて『アサヒ本生』とし,発泡酒市場の中心領域において“生”という確固たる価値を主張していきますなどと記載して原告商品の商品名をアサヒ。」,「本生」とすることを宣言した上で,宣伝広告活動を展開してきた。 原告はアサヒ本生の文字を商品名として原告商品の宣伝広告を行,「」っていた発売当初はもとより,発売から1周年を期に「本生」の部分をブランド名として確立させることを意識するようになった後において,,「」,も相変わらず原告の発表したニュースリリース中の表題部には漫然と「アサヒ本生」の表示を使用しているのみならず,新聞等の広告, させることを意識するようになった後において,,「」,も相変わらず原告の発表したニュースリリース中の表題部には漫然と「アサヒ本生」の表示を使用しているのみならず,新聞等の広告,「」。 ,やテレビCM等においてもアサヒ本生の表示を使用していたまた新聞等の広告において本生の文字を含む文字は常にアサヒビー,「」,「ル株式会社「アサヒビール」又は「アサヒ」等の文字と併記して表記」,されている。 (エ)さらに原告はもっとうまくなった!スカッと本格生甲7,,「『』」(),「『』」(),「,『』」の3スカッと本格生甲8の3しっかりうまい本格生(甲76「発泡酒の本格派『生(甲87の3)などの文言を,漫然),』」,。 ,,「」,と原告商品の宣伝広告に用いていたすなわち原告は本生を原告商品を他社の商品から区別させる態様で,商品名として統一的に使用するのではなくむしろこれとは逆に本格ないし生の語など,,「」「」を,原告商品の品質・特徴を説明・強調する目的で宣伝広告に使用して- 20 -きた。 イ 判断 上記のとおり,確かに,原告は,原告商品の販売開始時以降,原告商品及びその宣伝広告媒体で本生の文字を含む標章を大量に表示してきた,「」経緯があるものの,他方,①原告は,原告が作成,公表したニュースリリース等ですら,原告商品を表記する場合には「本生」ではなく「アサヒ,,」,,,,,本生を用いてきたこと②原告商品の缶瓶その他の包装商品案内カタログ広告等において本生の文字を単独で使用する例はほとん,,「」,どなく「アサヒ」等の文字と併せて表記してきたこと,③原告は「発泡,,酒 商品の缶瓶その他の包装商品案内カタログ広告等において本生の文字を単独で使用する例はほとん,,「」,どなく「アサヒ」等の文字と併せて表記してきたこと,③原告は「発泡,,酒の本格派『生」などの例にみられるように,むしろ「本」及び「生」』,の語を原告商品の特徴を説明する目的で,宣伝広告に使用していたことなど本生の文字を含む標章の使用態様に係る諸事情に照らすならば原,「」,告商品又はその宣伝広告媒体に接した取引者・需要者は本生の文字の,「」みによって商品の出所が原告であると認識することはなくアサヒビー,,「ル株式会社「アサヒビール」又は「アサヒ」等の文字に着目して,商品」,の出所が原告であると認識すると解するのが自然である。すなわち,原告,「」,商品を他社商品から識別する機能を有する標章部分は本生ではなく「アサヒ「Asahi(アサヒ)を併記した本生」又は「アサヒ本生」」,にあるというべきである。 そうすると本生の文字が相当程度使用されてきたものであって新,「」,聞等の記事において,原告商品を単に「本生」とのみ称呼している例が存在することを勘案したとしても本生の文字は審決の時点までに本,「」,,「生」の文字のみで需要者が原告の業務に係る商品であることを認識できるほどに広く知られるに至っていたとは認められない。 もっとも,当裁判所がこのように判断した理由は,原告が,本願商標について,上記のような態様で漫然と使用してきたことに起因するものであ- 21 -り,本願商標の「本生」の語の多義性に照らして,原告において専ら自他商品の識別のために使用した場合に,取引者・需要者をして,本願商標に係る「本生」の文字のみによって原告の業務に係る商品であることを り,本願商標の「本生」の語の多義性に照らして,原告において専ら自他商品の識別のために使用した場合に,取引者・需要者をして,本願商標に係る「本生」の文字のみによって原告の業務に係る商品であることを認識できるほどに広く知られるに至る可能性のあることを一般論として否定したものではない。 (2)以上によれば原告商品についてAsahiアサヒの本生とし,,「『()』て知られているとまではいい得るとしても使用の結果本生の文字のみ,,「」により,当該商品が何人かの業務に係るものであることを認識できるほど,取引者・需要者間に広く知られるに至ったものとまでは認めることができないから,本願商標が商標法3条2項に該当するとはいえない」とした審決の認定判断に誤りはない。原告の取消事由2は理由がない。 取消事由3(商標法4条1項16号該当性判断の誤り)について(1)原告は審決が本願商標を本願指定商品中熱処理をしていないビー,,,「ル風味の麦芽発泡酒」以外の「ビール風味の麦芽発泡酒」に使用するときには商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあると認定判断したこと,「には誤りがある旨主張する。 商標法4条1項16号は商品の品質又は役務の質の誤認を生ずるおそれ,「がある商標」については,登録を受けることができない旨を規定する。その趣旨が,品質に誤認を与える標章について,登録商標としての保護を与えることは公益に反するという政策的な理由に基づくことは明らかである。 そこで,この観点から検討する。 本願商標を構成する「本生」の文字は,多義的に解される余地はあるもの,,「」のビールや日本酒の酒類の分野では加熱殺菌していない本格的なものというほどの意味合いで認識され,理解される語であることは,前記1に る「本生」の文字は,多義的に解される余地はあるもの,,「」のビールや日本酒の酒類の分野では加熱殺菌していない本格的なものというほどの意味合いで認識され,理解される語であることは,前記1において説示したとおりである。そうすると,形式的にみる限りは,本願商標について,本願指定商品中「熱処理をしていないビール風味の麦芽発泡酒」以- 22 -外の「ビール風味の麦芽発泡酒」に使用するときには,商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものと判断する余地もなくはない。 しかし,①「本生」の語は,辞書に掲載されているような,確定した意味を有する語とは異なり,多義的な意味を有する語であること,②被告自ら主張するように,ビールメーカー各社は,熱処理をしていないビールについてはビールの表示に関する公正競争規約に基づきラベル中央部又は商品,「」,の下部に生の文字を表示しているが発泡酒においても熱処理をし「」,「」,ていない場合は,同様に「生」等の文字を表示しているのが実情であること(乙25~27)からすれば,本願商標が熱処理をしていないビール風味の麦芽発泡酒に用いられることはおよそ想定できないことなどの諸事情を総合すると,本願指定商品「ビール風味の麦芽発泡酒」に「熱処理をしていないビール風味の麦芽発泡酒」との限定がなくとも,格別,商品の品質誤認を生じさせるおそれがあると認めることはできない。 (2)以上のとおり本願指定商品中熱処理をしていないビール風味の麦芽発,「泡酒以外のビール風味の麦芽発泡酒に使用するときには商品の品質」「」,「」。 について誤認を生じさせるおそれがあるとした審決の判断には誤りがある 結論 その他,原告は縷々主張するがいずれも理由がない。 以上のとおり,審決には, ときには商品の品質」「」,「」。 について誤認を生じさせるおそれがあるとした審決の判断には誤りがある 結論 その他,原告は縷々主張するがいずれも理由がない。 以上のとおり,審決には,原告主張の取消事由3に係る判断部分に誤りがあるものの,同判断部分は,原告主張の取消事由1及び2に係る取消事由が存在,,。 しない以上審決の結論を左右する違法とはならず審決の結論は是認できるしたがって,原告の本訴請求は理由がないから,これを棄却することとし,主文のとおり判決する。 知的財産高等裁判所第3部- 23 -裁判長裁判官飯村敏明裁判官大鷹一郎裁判官嶋末和秀

▼ クリックして全文を表示

🔍 類似判例を検索𝕏 でシェア← 一覧に戻る