令和5(わ)70 器物損壊

裁判年月日・裁判所
令和5年7月12日 福岡地方裁判所 小倉支部
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判決文本文1,174 文字)

- 1 -令和5年7月12日宣告令和5年第70号器物損壊被告事件主 文被告人を懲役1年2か月に処する。 未決勾留日数中90日をその刑に算入する。 理由 (罪となるべき事実)被告人は第1 令和5年1月8日午前11時17分頃、北九州市a 区bc丁目d番e 号A店内において、B(当時20歳)が着用していた株式会社C(代表取締役D)所有の振袖等に墨汁様の黒色液体を振りかけて汚損し(損害額約14万6500円相当)第2 同日午前11時59分頃から同日午後零時15分頃までの間に、同市a 区bc丁目d番f号前付近路上において、E(当時19歳)が着用していたF所有の振袖等に墨汁様の黒色液体を振りかけて汚損し(損害額約60万円相当)もってそれぞれ他人の物を損壊した。 (証拠の標目)省略(累犯前科)省略(法令の適用)罰条いずれも刑法261条刑種の選択いずれも懲役刑を選択累犯加重刑法59条、56条1項、57条(判示各罪は、前記【省略】の各前科との関係でそれぞれ3犯であるから、いずれも3犯の加重) - 2 -併合罪の処理刑法45条前段、47条本文、10条(犯情の重い判示第2の罪の刑に法定の加重)未決勾留日数の算入 刑法21条訴訟費用の不負担刑事訴訟法181条1項ただし書(量刑の理由)本件は、被告人が、女性2名が着用する振袖等に対し、墨汁様の黒色液体を振りかけて汚損した器物損壊2件の事案である。二十歳の記念式典へと向かう女性に狙いを定め、連続的に及んだ計画的で悪質な犯行といえる。被告人は、自分も振袖を着飾 用する振袖等に対し、墨汁様の黒色液体を振りかけて汚損した器物損壊2件の事案である。二十歳の記念式典へと向かう女性に狙いを定め、連続的に及んだ計画的で悪質な犯行といえる。被告人は、自分も振袖を着飾りたいとの思いがあったが実現せず、振袖を着用している女性を見て、悔しさ等の気持ちから犯行に及んだというが、何ら落ち度のない者に悪意を向けた、筋違いで身勝手な動機に基づく犯行というほかない。振袖等の所有者らが受けた被害額は合計約74万円余りと大きいところ、被害弁償はなされておらず、晴れの日の衣装を台無しにされた女性らが被った精神的苦痛も軽視できるものではない。以上によれば、本件の犯情は悪く、被告人には累犯前科が複数あり、その中には女性に液体をかけた点で本件と態様が類似するものがあることも踏まえると、その規範意識には大きな問題があるといわざるを得ない。他方で、被告人がすべての事実を認め、謝罪や反省の態度を表しているといった事情も認められる。 以上の諸事情を考慮し、主文の刑期が相当であると判断した。 (求刑懲役2年)令和5年7月12日福岡地方裁判所小倉支部第1刑事部 裁判長裁判官渡部五郎 裁判官安陪遵哉 - 3 - 裁判官小林薫

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