昭和49(オ)400 共有持分取得登記抹消登記手続請求

裁判年月日・裁判所
昭和50年7月25日 最高裁判所第三小法廷 判決 破棄差戻 広島高等裁判所 岡山支部 昭和48(ネ)72
ファイル
hanrei-pdf-52128.txt
🤖 AI生成要約2026/3/13

【DRY-RUN】主    文      原判決を破棄し、本件を広島高等裁判所岡山支部に差し戻す。          理    由  上告代理人宮本誉志男の上告理由について。  本件記録によれば、本訴において上告人らは

タグ

キーワード(AI生成)

判決文本文2,085 文字)

主文 原判決を破棄し、本件を広島高等裁判所岡山支部に差し戻す。 理由 上告代理人宮本誉志男の上告理由について。 本件記録によれば、本訴において上告人らは、(一) 本件債務名義は、債権者訴外株式会社D銀行(以下「訴外銀行」という。)と債務著訴外Eとの間の、訴外銀行が訴外有限会社教育出版F社(以下「訴外会社」という。)に対して二五〇万円を貸与し、Eにおいて訴外会社の右消費貸借債務を連帯保証し、かつ、不履行のときは直ちに強制執行を受けても異議のない旨を記載した公正証書であり、Eの死亡後、訴外銀行は、右公正証書につき承継執行文を得たうえ、共同相続人である上告人ら五名及び訴外Gを債務者として、岡山地方裁判所に対しその共有にかかる第一審判決添付物件目録記載の建物(以下「本件建物」という。)につき不動産強制競売の申立をしたところ、競売開始決定があり、上告人らによる執行文付与に対する異議の申立又は請求異議の訴の提起のないまま、被上告人を競落人とする競落許可決定が確定し、本件建物につき右競落を原因とする被上告人のための所有権移転登記が経由された、(二) しかし、Eは、訴外会社の本件消費貸借債務につき連帯保証したことはなく、本件公正証書は、訴外会社の代表取締役であるGが父のEの印鑑を盗用したうえ作成した偽造の委任状により、Eを代理する権限のない者が同人の代理人として公証人にその作成を嘱託し、かつ、執行受諾の意思表示をして作成されたものであつて、その債務名義としての効力はEの相続人である上告人らに及ばないから、右公正証書に基づいてなされた本件強制競売手続は無効であり、被上告人は、競落により本件建物の所有権を取得しえない、と主張して、本件建物の共有持分に基づき、各持分につき競落を原因とする所有権移転登記の抹消登記手 に基づいてなされた本件強制競売手続は無効であり、被上告人は、競落により本件建物の所有権を取得しえない、と主張して、本件建物の共有持分に基づき、各持分につき競落を原因とする所有権移転登記の抹消登記手続を求めていることが、明らかである。 - 1 -債務者を代理する権限のない者がその代理人として公証人に公正証書の作成を嘱託し、かつ、執行受諾の意思表示をした場合には、公正証書は債務者に対する関係で債務名義としての効力がなく、このような公正証書に基づき債務者所有の不動産についてされた強制競売手続は債務者に対する関係においては債務名義なくしてされたものというべきであるから無効であり、右不動産の競落人は債務者に対して競落によるその所有権の取得を主張しえないと解するのが、相当である(最高裁昭和三九年(オ)第一三七一号同四三年二月二七日第三小法廷判決・民集二二巻二号三一六頁、同四六年(オ)第二九五号同四八年四月三日同小法廷判決・裁判集民事一〇九号一頁参照)。そして、この理は、債権者が右公正証書につき債務者の相続人に対する承継執行文を得てその所有不動産に対し強制競売手続に及んだ場合についても、同様であり、競落人は相続人に対し競落による右不動産の所有権の取得を主張しえないものといわなければならない。 これを本件についてみると、上告人らの主張するとおり本件公正証書がEを代理する権限のない第三者によりEの意思に基づかないで作成嘱託されたものであれば、本件強制競売手続はEの相続人である上告人らに対する関係において効力を生ずることなく、被上告人は、上告人らに対し、その各共有持分につき競落による本件建物所有権の取得を主張しえないものといわなければならない。ところが、原審は、本件公正証書の作成嘱託がEを代理する権限のない第三者によりEの意思に基づかないでされたも 各共有持分につき競落による本件建物所有権の取得を主張しえないものといわなければならない。ところが、原審は、本件公正証書の作成嘱託がEを代理する権限のない第三者によりEの意思に基づかないでされたものであるとしても、上告人らにより執行文付与に対する異議の申立又は請求異議の訴の提起がされないまま、本件建物の競落許可決定が確定した以上、上告人らはもはや被上告人が本件建物の所有権を競落により取得したことを否定しえないとして、本件公正証書が上告人ら主張のとおりEを代理する権限のない第三者によりEの意思に基づかないで作成嘱託されたものであるか否かを確定することなく、上告人らの本件請求を棄却すべきものとしているのであつて、原判決には、- 2 -この点において法令の解釈適用を誤り、ひいては審理不尽に陥つた違法があるといわなければならず、右違法が原判決の結論に影響を及ぼすことは、明らかである。 それゆえ、原判決は破棄を免れず、更に右の点について審理を尽くさせるため、本件を原審に差し戻すのが相当である。 よつて、民訴法四〇七条一項に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官江里口清雄裁判官関根小郷裁判官天野武一裁判官坂本吉勝裁判官高辻正己- 3 -

▼ クリックして全文を表示

🔍 類似判例を検索𝕏 でシェア← 一覧に戻る