令和4(ネ)10087 特許権侵害損害賠償請求控訴事件

裁判年月日・裁判所
令和5年2月28日 知的財産高等裁判所 4部 判決 控訴棄却 東京地方裁判所 令和1(ワ)32239
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判決文本文37,144 文字)

- 1 -令和5年2月28日判決言渡令和4年(ネ)第10087号特許権侵害損害賠償請求控訴事件(原審・東京地方裁判所令和元年(ワ)第32239号事件)口頭弁論終結日令和4年12月19日判決 控訴人・被控訴人(以下「一審原告」という。)株式会社DAPリアライズ 被控訴人・控訴人(以下「一審被告」という。)シャープ株式会社 同訴訟代理人弁護士生田哲郎同佐野辰巳 主文 1 一審原告の控訴及び一審被告の控訴をいずれも棄却する。 2 控訴費用は各自の負担とする。 事実 及び理由第1 控訴の趣旨 1 一審原告⑴ 原判決中、一審原告敗訴部分を取り消す。 ⑵ 一審被告は、一審原告に対し、原審認容額に加えて、2180万0542円及びこれに対する令和元年12月13日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 一審被告 - 2 -⑴ 原判決中一審被告敗訴部分を取り消す。 ⑵ 前記取消しに係る部分について、一審原告の請求を棄却する。 第2 事案の概要等 1 事案の概要(以下において略称を用いるときは、別途定めるほか、原判決に同じ。) 本件は、発明の名称を「携帯情報通信装置及び携帯情報通信装置を使用したパーソナルコンピュータシステム」とする登録番号第4555901号の特許(本件特許)に係る特許権(本件特許権)の特許権者である一審原告が、被告各製品が本件発明の技術的範囲に属するものであると主張して、主位的に不法行為による損害賠償請求権に基づき、被告各製品に係る実施料相当損 許)に係る特許権(本件特許権)の特許権者である一審原告が、被告各製品が本件発明の技術的範囲に属するものであると主張して、主位的に不法行為による損害賠償請求権に基づき、被告各製品に係る実施料相当損 害額(特許法102条3項)7億2000万円の一部として、3000万円及びこれに対する不法行為の後(訴状送達の日の翌日)である令和元年12月13日から支払済みまで改正前民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求め、予備的に不当利得返還請求権に基づき、7億2000万円の一部として、3000万円及びこれに対する同日から支払済みまで年5分の 割合による遅延損害金の支払を求める事案である。 原判決は、不法行為に基づく損害賠償請求と不当利得返還請求は同額になると判断した上で、主位的請求である前者につき819万9458円及びこれに対する遅延損害金の限度で認容し、その余の主位的請求及び予備的請求をいずれも棄却したところ、一審原告及び一審被告がそれぞれ敗訴部分を不 服として控訴を提起した。 2 「前提事実」、「争点」及び「争点に関する当事者の主張」は、後記3のとおり原判決の補正をし、後記4のとおり当審における当事者の補充主張を加えるほか、原判決の「事実及び理由」欄の第2の2及び3並びに第3に記載するとおりであるから、これを引用する。 3 原判決の補正 - 3 -⑴ 原判決4頁5行目の「訂正することを求める訂正請求を行った。」を「訂正すること(以下「本件訂正2」という。)を求める訂正請求(以下「本件訂正請求2」といい、本件訂正2後の発明を「本件訂正発明」という。)を行った。」と改める。 ⑵ 原判決4頁7行目末尾の次に改行して次のように加える。 「これに対し、一審被告は、審決取消訴訟を提起したところ(知的財 件訂正2後の発明を「本件訂正発明」という。)を行った。」と改める。 ⑵ 原判決4頁7行目末尾の次に改行して次のように加える。 「これに対し、一審被告は、審決取消訴訟を提起したところ(知的財産高等裁判所令和3年(行ケ)第10139号)、同裁判所は、令和4年12月19日、請求棄却の判決をした。」原判決7頁6行目末尾の次に改行して次のように加える。 「⑸ 本件訂正発明の構成要件の分説 本件訂正発明を構成要件に分説すると、構成要件G及びHに相当する部分を以下の構成要件G’及びH’の記載(ただし、下線部は、本件訂正2による修正部分である。)とするほかは、本件発明と同じである。 G’を備え、前記無線通信手段が「本来解像度が前記ディスプレイ パネルの画面解像度より大きい画像データ」を伝達する無線信号を受信してデジタル信号に変換の上、前記中央演算回路に送信し、前記中央演算回路が該デジタル信号を受信して、該デジタル信号が伝達する画像データを処理し、前記グラフィックコントローラが、該中央演算回路の処理結果に基づき、前記単一のVRAMに 対してビットマップデータの書き込み/読み出しを行い、「該読み出したビットマップデータを伝達するデジタル表示信号」を生成し、該デジタル表示信号を前記ディスプレイ制御手段又は前記インターフェース手段に送信して、前記ディスプレイ手段又は前記外部ディスプレイ手段に画像を表示する機能(以下、「高解像 度画像受信・処理・表示機能」と略記する)を有する、携帯情報 - 4 -通信装置において、H’前記グラフィックコントローラは、前記携帯情報通信装置が前記高解像度画像受信・処理・表示機能を実現する場合に、前記単一のVRAMから「前記ディスプレイパネルの画面解像度と同じ解 おいて、H’前記グラフィックコントローラは、前記携帯情報通信装置が前記高解像度画像受信・処理・表示機能を実現する場合に、前記単一のVRAMから「前記ディスプレイパネルの画面解像度と同じ解像度を有する画像のビットマップデータ」を読み出し、「該読 み出したビットマップデータを伝達するデジタル表示信号」を生成し、該デジタル表示信号を前記ディスプレイ制御手段に送信する機能と、前記単一のVRAMから「前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい解像度を有する画像のビットマップデータ」を読み出し、「該読み出したビットマップデータを伝達するデジ タル表示信号」を生成し、該デジタル表示信号を前記インターフェース手段に送信する機能と、を実現し、」原判決7頁7行目の「⑸」を「⑹」と、10頁22行目の「⑹」を「⑺」とそれぞれ改める。 4 当事者の当審における補充主張 ⑴ 争点2-1(乙1公報を主引例とする新規性欠如又は進歩性欠如(無効理由1))についてア一審被告の主張原判決は相違点④は容易に想到できたものではない旨判断した。 しかし、乙1公報の【0103】及び【0083】の記載から、乙1 発明において、「無線通信手段」を設け、「無線通信手段」で受信した「画像データ」を処理して画像を表示するように構成することは、当業者が容易に想到し得たことであり、ここで「画像データ」として【0005】ないし【0007】で示唆されている「より広い画面表示サイズを有効に利用する」ことができる画像データ、すなわち「内蔵した表示 デバイスの解像度よりも高解像度の画像データ」を選択することは当業 - 5 -者が容易に成し得たことである。 したがって、相違点④は、乙第1号証の【0103】及び【0083】 した表示 デバイスの解像度よりも高解像度の画像データ」を選択することは当業 - 5 -者が容易に成し得たことである。 したがって、相違点④は、乙第1号証の【0103】及び【0083】に記載された技術的事項及び【0005】ないし【0007】に記載された乙1発明の解決課題に基づいて当業者が容易に想到できたものである。 また、「内蔵した表示デバイスの解像度よりも高解像度の画像データ」を外部表示装置に表示させるという課題及び解決手段は、本件特許の優先日当時、特開2001―197167号公報(乙16。以下「乙16文献」という。)、特開2003-108472号公報(乙17。以下「乙17文献」という。)、特開2002-116843号公報(乙1 8。以下「乙18文献」という。)及び特開2001-352373号公報(乙19。以下「乙19文献」という。)により周知技術であったから、相違点④は本件特許優先日当時の周知技術に基づいて当業者が容易に想到できたものである。 イ一審原告の主張 仮に、本来解像度が内蔵ディスプレイパネルの画像解像度より大きい画像データを選択することを当業者が容易になし得たとしても、相違点④に係るその余の構成の容易想到性については主張立証されていない。 ⑵ 争点2-2(乙5公報を主引例とする進歩性欠如)(無効理由2)について ア一審被告の主張原判決は、相違点④は容易に想到できたものではない旨判断した。 しかし、乙5公報には「本体の携帯性を考慮して表示部の設置面積を大きくとれないため、表示内容の視認性や臨場感が乏しい上、ユーザの視力低下を招くおそれがあった。また、携帯電話機での閲覧が意図されていな いWebコンテンツについては、正常に表示 の設置面積を大きくとれないため、表示内容の視認性や臨場感が乏しい上、ユーザの視力低下を招くおそれがあった。また、携帯電話機での閲覧が意図されていな いWebコンテンツについては、正常に表示することすらできなかった。」 - 6 -(【0005】)という課題を解決するために「入力された情報を外部表示装置で読取可能な画像信号形式に変換して出力する画像出力部を有して成り、前記外部表示装置への情報出力を行う構成としている」(【0008】)という手段を採ることが記載されている。そのため、「携帯電話機の内蔵ディスプレイ装置の画面解像度より大きい画像データを含むコンテ ンツ」を外部表示装置に情報出力する場合に乙5発明を適用することは,当業者が容易に想到できたことである。 また、前記⑴アのとおり、乙16文献ないし乙19文献により本件特許の優先日当時、内蔵した表示デバイスの解像度よりも高解像度の画像データを外部表示機器に表示させるという課題及び手段は周知であった。 以上のことから、本件発明と乙5発明の相違点④は当業者が容易に想到できたものであり、本件発明は特許無効審判により無効とされるべきものである。 イ一審原告の主張争う。 ⑶ 争点3(訂正の対抗主張の可否)についてア一審被告の主張 訂正要件違反についてa 無線通信手段について本件訂正発明に係る構成要件G’及びDには、「前記無線通信手段」 と「前記」と明記されているところ、これは、構成要件Bの無線通信手段と解される。そして、構成要件Bの記載によれば、「無線通信手段」は、無線信号を受信する機能と無線信号を送信する機能があることは文理上明らかである。 一審原告が本件訂正2の根拠と主張している本件明細書( される。そして、構成要件Bの記載によれば、「無線通信手段」は、無線信号を受信する機能と無線信号を送信する機能があることは文理上明らかである。 一審原告が本件訂正2の根拠と主張している本件明細書(当初から 変更はない。)の【0118】、【0124】、【0126】ないし - 7 -【0129】には、「高解像度画像受信・処理・表示機能」の「高解像度画像受信」の手段として、「テレビ受信用アンテナ112A」と「テレビチューナ112B」を有する画像受信手段しか記載されていない。そして、「テレビ受信用アンテナ112A」と「テレビチューナ112B」は、【0117】に記載の通信用アンテナ111A、R F送受信部111Bとは異なり、無線信号を送信する機能を有さない。 したがって、本件明細書には、無線受信機能と無線送信機能を有する無線通信手段(構成要件B)を、「テレビ受信用アンテナ112A」と「テレビチューナ112B」を有する「高解像度画像受信」の手段とする「高解像度画像受信・処理・表示機能」を有する発明は記載さ れていない。 b 本来解像度について本件訂正2により、構成要件G’及びH’ に「高解像度画像受信・処理・表示機能」に関する構成要件が付加されたことに鑑みれば、本件訂正発明の作用効果の一つは、本件明細書【0022】に 記載された「その本来の解像度のままの全体画像として表示できるようになる」ことと解される。そして、上記作用効果を実現するためには、「単一のVRAM」に本来解像度の情報が保持されたビットマップデータが書き込まれる必要があり、そのためには中央演算回路が「物理的な現実化にあたって画素を間引いて表示画像の解像 度を小さくしたり、画素を補間して表示画像の解像度を大きくしたりしない」処理を行 タが書き込まれる必要があり、そのためには中央演算回路が「物理的な現実化にあたって画素を間引いて表示画像の解像 度を小さくしたり、画素を補間して表示画像の解像度を大きくしたりしない」処理を行う必要がある。 しかしながら、本件明細書の【0118】には、デジタル動画信号を一部間引くこと等が記載されており、上記の作用効果を奏することができない。 被告各製品が本件訂正発明の技術的範囲に属さないことについて - 8 -a 構成要件G’構成要件G’は「本来解像度が前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい画像」を受信し、処理し、表示する機能を有するというものである。 これに対し、被告各製品はモバイルプロセッサ内で画像データを間 引きして内蔵ディスプレイパネル用の表示用データを生成し、これを補間して、内蔵ディスプレイパネルより大きい画面解像度を有する外部ディスプレイ用の表示データを生成している。そのため、外部ディスプレイには、画質の粗い拡大画像が全画面に表示されることにしかならない。 したがって、被告各製品は、本来解像度の画像を表示する機能を有さないから、構成要件G’の「高解像度画像受信・処理・表示機能」を有していない。 b 構成要件H’本件訂正2では、構成要件Hに「前記携帯情報通信装置が前記高解 像度画像受信・処理・表示機能を実現する場合に」との限定が追加された。また、本件訂正2は、テレビ用受信アンテナでテレビ放送を受信した場合が訂正の根拠とされている。 これに対して、被告各製品は、テレビ放送では画面解像度が内部ディスプレイの解像度よりも大きい解像度のものを受信することはでき ない。 したがって、被告各製品では、本件訂正 。 これに対して、被告各製品は、テレビ放送では画面解像度が内部ディスプレイの解像度よりも大きい解像度のものを受信することはでき ない。 したがって、被告各製品では、本件訂正2の根拠とされたテレビ放送の受信では、「高解像度画像受信・処理・表示機能を実現する場合」が存在しないから、構成要件H’の「前記携帯情報通信装置が前記高解像度画像受信・処理・表示機能を実現する場合に」の要件を充 たさない。 - 9 -イ一審原告の主張 訂正要件違反についてa 無線通信手段について①通信用アンテナ、②RF送受信部、③ベースバンドプロセッサ、④テレビ受信用アンテナ、⑤テレビチューナ、⑥AD/DA変換部を 併せたものが「無線通信手段」に該当する。 インターネットプロトコルに準拠した電波信号に係る通信を行う場合は、①ないし③が、無線信号の受信、デジタル信号への変換、変換後のデジタル信号のデータ処理手段への送信、データ処理手段からのデジタル信号の受信、受信したデジタル信号の無線信号への変換、変 換後の無線信号の送信の機能を行う。 b 本来解像度について本件訂正発明の構成要件G’の「前記無線通信手段が「本来解像度が前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい画像データ」を伝達する無線信号」との記載からして、「本来解像度」は、「無線信号 が伝達する画像データ」が本来有している解像度である。本件訂正発明は、「携帯電話機をはじめとする携帯情報通信装置」に係る発明であり、無線信号が伝達する画像データが本来的に重要であることは明らかである。また、一般に、「画像の解像度」とは、「画像の水平・垂直画素数」を意味する(本件明細書等の【0118】、【011 9】)。 無線信号が伝達する画像データが本来的に重要であることは明らかである。また、一般に、「画像の解像度」とは、「画像の水平・垂直画素数」を意味する(本件明細書等の【0118】、【011 9】)。その他、本件明細書等の【0032】の記載も参酌すれば、本件訂正発明の構成要件G’にいう「本来解像度」は、「データ処理手段と十分な大きさの画面解像度を有するディスプレイ手段とが、該画像データを、画素を間引いて表示画像の解像度を小さくしたり、画素を補間して表示画像の解像度を大きくしたりせずに、ディスプレイ 手段の画面を構成する物理的な画素の色表示として過不足なく現実化 - 10 -することによって表示される画像」の水平・垂直画素数を意味するものというべきである。 一審被告は、前記のとおり、本件訂正発明が画素の間引きや補間を行っている以上、本件明細書等の【0022】記載の作用効果を奏しないから、本件訂正事項が新規事項を追加するものである旨主張する が、そのような解釈は、一審被告が本件明細書における「本来解像度」と「本来画像」を適切に区別しないことによって誤って導かれたものである。 被告各製品が本件訂正発明の技術的範囲に属しないとする点についてa 構成要件G’ 被告各製品はスマートフォンであり、インターネットに接続してウェブサーバーにアクセスし、ウェブサーバーから本来解像度が内蔵ディスプレイパネルの画面解像度より大きい画像データを読み出し、これを処理して、内蔵ディスプレイパネル又は外部表示装置に表示することができるのであるから、構成要件G’を充足する。 b 構成要件H’本件訂正発明において、「「本来解像度が付属ディスプレイの画面解像度より大きい画像デー 示することができるのであるから、構成要件G’を充足する。 b 構成要件H’本件訂正発明において、「「本来解像度が付属ディスプレイの画面解像度より大きい画像データ」を伝達する無線信号」には、テレビ放送信号だけではなく、インターネットプロトコルに準拠した電波信号も含まれるのであるから、本件訂正2の際、テレビ放送受信アンテナ でテレビ放送を受信した場合が訂正の根拠とされているからといって、本件訂正発明において、「高解像度画像受信・処理・表示機能を実現する場合」が「テレビ放送を受信した場合」に限定される理由はなく、一審被告の主張は前提を欠くものである。 ⑷ 争点4(特許権侵害の不法行為による損害の発生の有無及びその額)及び 争点5(本件発明の実施についての不当利得返還義務の有無及び返還すべ - 11 -き利得の額)についてア一審原告の主張業界における実施料の相場についてa 原判決は、知的財産の価値評価を踏まえた特許等の活用の在り方に関する調査研究報告書(甲55。以下「甲55報告書」という。) には、電気等の分野の実施料率の平均値等の記載があるものの、同報告書では、エレクトロニクス業界のライセンス交渉実態から、実施料率は、上記の例示された平均値を大幅に下回るものである旨判断し、同平均値を採用しなかった。 しかし、そこで引用されているライセンス交渉実態は、規格技術 に関する特許に係るパテントプールの例か(78頁)、クロスライセンスがされる例か(79頁)、ノウハウを含めた交渉をする場合であるところ(80頁)、本件特許は規格技術ではないからパテントプールは関係がなく、また、一審原告は自社で発明した技術を実施してはいないのでクロスライセンスをすることもなく、特許とし 交渉をする場合であるところ(80頁)、本件特許は規格技術ではないからパテントプールは関係がなく、また、一審原告は自社で発明した技術を実施してはいないのでクロスライセンスをすることもなく、特許とし て公開している以外のノウハウも有しないからノウハウを含めた交渉をすることもない。 したがって、原判決が、甲55報告書の例外的事象における実施料率を理由に、電気等の分野の実施料率の平均値を採用しなかったのは不当である。 b 原判決は、一審被告従業員による陳述書(乙13。以下「乙13陳述書」という。)に記載された、一審被告による実施許諾契約の実績を参考にしている。 ここで、乙13陳述書には、実施料率の算定に関連して、ランニング方式であるC社とのライセンス契約について記載されていると ころ、一時金方式に比べ料率が高くなるランニング方式によってい - 12 -るC社との契約内容は、あるべき実施料率の算定において重要である。 また、乙13陳述書において一審被告がクロスライセンス契約を締結した外国企業が保有する「特許」の数は、これらの企業がライセンス契約時に保有していた日本特許の数より多く(甲72ないし 76)、多数の外国特許も含まれていると推認されることから、国内特許1件当たりの料率を算定する資料としては問題が大きい。 このようなことから、一審原告は、これらのライセンス契約の内容を明らかにするために、同契約書につき文書提出命令の申立てを行ったのに対し、一審被告は、これらのライセンス契約の実施料率 は本件における要証事実ではないとして提出を拒んでいるのであるから、結局、乙13陳述書には証拠価値がないというべきである。 原判決は、本件発明の作用効果が本件発明の構成以外では実現できないことを認めるに足 要証事実ではないとして提出を拒んでいるのであるから、結局、乙13陳述書には証拠価値がないというべきである。 原判決は、本件発明の作用効果が本件発明の構成以外では実現できないことを認めるに足りる証拠はない旨判示するが、被告各製品が発売された時期には、一審原告にとって、本件発明によらずに本件発明の効果 を奏することは、経済的に現実的ではなかった。 イ一審被告の主張争う。 第3 当裁判所の判断 1 本件明細書の記載等について 以下のとおり補正するほか、原判決の第4の1の記載のとおりであるから、これを引用する。 ⑴ 原判決45頁26行目の「本件明細書(甲2)には、次のような記載がある。」を、「本件明細書(甲2)には、以下のとおり及び別紙本件明細書(抜粋)のとおりの記載がある。」と改める。 ⑵ 原判決49頁14行目末尾の(以下略)を削り、改行して以下のとおり - 13 -加える。 「 これにより、付属ディスプレイでは自らの画面解像度に相当する部分だけを切り出した部分画像しか表示できなかったり、画素を間引くことによって画質を落とした全体画像しか表示できなかったりした画像を、大画面外部ディスプレイにおいては、その本来の解像度のままの全体画 像として表示できるようになる。また、特に、水平方向の画素数が付属ディスプレイの画面水平解像度より大きい画像を大画面外部ディスプレイ装置に表示する機能を有する場合には、一行あたりに表示できる文字数を増やすことができ、その結果、長文の電子メールであっても、何行にもわたって表示され、垂直スクロールを何度も繰り返さなければなら ないということはなくなる。また、それらの効果が総合されることにより、パソコン向けウェブページも、大画面外部ディスプレイ 何行にもわたって表示され、垂直スクロールを何度も繰り返さなければなら ないということはなくなる。また、それらの効果が総合されることにより、パソコン向けウェブページも、大画面外部ディスプレイ装置において、パソコンの画面イメージとして実現されるレイアウトで閲覧できるようになる。」⑶ 原判決52頁7行目末尾の(以下略)を削り、改行して以下のとおり加 える。 「 LCDドライバ15Bは、該ビットマップデータに基づいて、ソース・ドライバ部とゲート・ドライバ部とを作動させることによりLCDパネル15Aの画面を構成する各々の画素を駆動し、最終的にコミュニケーションの相手からの無線動画信号に対応した画像がLCDパネル1 5Aに表示される。 この際、携帯テレビ電話において送受信される無線動画信号の本来画像の解像度は、通常、LCDパネル15Aの画面解像度を上回らないため、LCDパネル15Aには、該本来画像が全画面表示されるか、本来画像がLCDパネル15Aの画面の一部に表示されるか、又は本来画像 の解像度はそのままで全画面に拡大表示される。(以下略)」 - 14 -⑷ 原判決111頁末尾に頁を改めて、本判決別紙のとおり加える。 2 争点1(被告各製品は、本件発明の構成要件を充足するか)について以下のとおり補正するほか、原判決の第4の2ないし5の説示のとおりであるから、これを引用する。 ⑴ 原判決61頁25行目冒頭から63頁23行目末尾までを次のとおり改め る。 「ア特許請求の範囲の記載本件発明の請求項1には、「前記グラフィックコントローラは、前記携帯情報通信装置が「本来解像度がディスプレイパネルの画面解像度より大きい画像データ」を処理して画像を表示する場合に、前記単 一 本件発明の請求項1には、「前記グラフィックコントローラは、前記携帯情報通信装置が「本来解像度がディスプレイパネルの画面解像度より大きい画像データ」を処理して画像を表示する場合に、前記単 一のVRAMから「前記ディスプレイパネルの画面解像度と同じ解像度を有する画像のビットマップデータ」を読み出し、「該読み出したビットマップデータを伝達するデジタル表示信号」を生成し、該デジタル表示信号を前記ディスプレイ制御手段に送信する機能と、前記単一のVRAMから「前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい 解像度を有する画像のビットマップデータ」を読み出し、「該読み出したビットマップデータを伝達するデジタル表示信号」を生成し、該デジタル表示信号を前記インターフェース手段に送信する機能と、を実現し、」との記載があり、「該デジタル表示信号を前記ディスプレイ制御手段に送信する機能」及び「デジタル表示信号を前記インター フェース手段に送信する機能」を実現する際の、信号の生成において、両機能ともに「前記単一のVRAM」からビットマップデータを読み出すものと認められる。 そうすると、本件発明における「単一のVRAM」とは、携帯情報通信装置において、付属ディスプレイに係る「ディスプレイ制御手段」 (構成要件E)のためと、外部ディスプレイに係る「インターフェー - 15 -ス手段」(構成要件F)のための両機能それぞれに専用のVRAMがあるのではなく、1つのVRAMが存在することと、これにより両機能において共に前記1つのVRAMからのビットマップデータの読出しを行うことを意味すると解釈できる。 イ明細書の記載 本件明細書においては、第1の実施形態を示す図1、第2の実施形態を示す図6、第3の実施形態を示す図8に からのビットマップデータの読出しを行うことを意味すると解釈できる。 イ明細書の記載 本件明細書においては、第1の実施形態を示す図1、第2の実施形態を示す図6、第3の実施形態を示す図8には、それぞれVRAMとしてVRAM1(10C)のみが記載され、第1の実施形態に関する【0117】には「LCDパネル15Aの画面解像度と同じ解像度を有する画像を記述するビットマップデータをVRAM1_10Cから 切り出してLCDドライバ15Bに送信する」ことが、【0123】には「中央演算回路1_10A1は、上記の描画命令とともに、VRAM1_10Cから切り出したビットマップデータを、LCDドライバ15Bに送信する替わりに、TMDSトランスミッタ13Aに送信するように命令する送信命令を生成し、該送信命令をグラフィックコ ントローラ1_10Bに送信する。」ことが、第3の実施形態に関する【0153】には、「グラフィックコントローラ1_10Bは、中央演算回路1_10A1から受信した描画命令に基づき、仮想画面におけるビットマップデータを生成しVRAM1_10Cに書き込むとともに、LCDパネル15Aの画面解像度又は外部入出力ユニット4 における外部LCDタッチパネル456の画面解像度に対応する部分をVRAM1_10Cから切り出し、それぞれLCDドライバ15B又はTMDSトランスミッタ13Aに送信する。」ことが記載され、「単一のVRAM」に関する前記アの解釈を裏付けている。」⑵ 原判決64頁17行目冒頭から22行目末尾までを次のとおり改める。 「しかし、一審被告の指摘する本件明細書の記載は、「単一のVRAM」 - 16 -を「一つの仮想画面のビットマップデータを書き込むメモリ領域が単一である」と限定して解釈すべ 。 「しかし、一審被告の指摘する本件明細書の記載は、「単一のVRAM」 - 16 -を「一つの仮想画面のビットマップデータを書き込むメモリ領域が単一である」と限定して解釈すべきことを裏付けるものではない。」⑶ 原判決65頁2行目の「ハードウェアとしてのVRAMが一つ内蔵されていると認められる。」を「付属ディスプレイに表示するVRAMとして、外部SDRAMを備え、これらが外部ディスプレイに表示する画像データ を処理するものであるから、付属ディスプレイに係る「ディスプレイ制御手段」のためと、外部ディスプレイに係る「インターフェース手段」のための両機能それぞれに専用のVRAMがあるのではないことが認められる。」と改める。 ⑷ 原判決65頁11行目冒頭から17頁末尾までを次のとおり改める。 「 しかし、同事実をもってしては、付属ディスプレイに係る「ディスプレイ制御手段」のためと、外部ディスプレイに係る「インターフェース手段」のための両機能それぞれに専用のVRAMがあるとはいえない。」 3 争点2-1(乙1公報を主引例とする新規性欠如又は進歩性欠如(無効理由1))、争点2-2(乙5公報を主引例とする進歩性欠如(無効理由2))及 び争点3(訂正の再抗弁の成否)について事案に鑑み、これらを一括した上、争点3(訂正の再抗弁の成否)から判断する。 ⑴ 訂正の適法性についてア本件訂正2は、無効審判手続の中でされ、特許請求の範囲の減縮を目 的とするものと認められる。 イ新規事項の追加の有無について検討する。 本件明細書の【0118】には、「無線通信手段」である「テレビ受信用アンテナ112A」が「LCDパネル15Aの水平・垂直画素数より大きい」本来画像を伝達するテレビ放送用信号を受信 いて検討する。 本件明細書の【0118】には、「無線通信手段」である「テレビ受信用アンテナ112A」が「LCDパネル15Aの水平・垂直画素数より大きい」本来画像を伝達するテレビ放送用信号を受信し、同信 号がテレビチューナ112B及びAD/DA変換部1_112Cでデ - 17 -ジタル動画信号及びデジタル音声信号に変換され、バス19を経由して中央演算回路1_10A1に送信され、同中央演算回路ではLCDパネル15Aに表示される画面イメージのビットマップデータを作成する描画命令を生成することが開示されているから、訂正事項1に係る「前記無線通信手段」が「「本来解像度が前記ディスプレイパネル の画面解像度より大きい画像データ」を伝達する無線信号を受信してデジタル信号に変換の上、前記中央演算回路に送信し」、「前記中央演算回路」が「該デジタル信号を受信して、該デジタル信号が伝達する画像データを処理し」とすることは、本件明細書の記載の範囲内のものであるといえる。 a 一審被告は、前記第2の4⑶アaのとおり、本件明細書には、無線受信機能と無線送信機能を有する無線通信手段(構成要件B)を、「テレビ受信用アンテナ112A」と「テレビチューナ112B」を有する「高解像度画像受信」の手段とする「高解像度画像受信・処理・表示機能」を有する発明は記載されていない旨主張する。 しかし、本件明細書の【0116】からは「通信用アンテナ111A」が、無線信号の受信及び送信を行うものであること、【0118】からは「テレビ受信用アンテナ112A」が、無線信号の受信を行うものであることが理解できるところ、本件訂正発明には、無線信号の種類を限定する記載がないこと、図1には、「テレビ受 信用アンテナ112A」、「テレビチューナ11 2A」が、無線信号の受信を行うものであることが理解できるところ、本件訂正発明には、無線信号の種類を限定する記載がないこと、図1には、「テレビ受 信用アンテナ112A」、「テレビチューナ112B」及び「AD/DA変換部1_112C」と「通信用アンテナ111A」、「RF送受信部111B」及び「ベースバンドプロセッサ11」とを備えた実施例の記載があることからすれば、「通信用アンテナ111A」、「RF送受信部111B」、「ベースバンドプロセッサ1 1」、「テレビ受信用アンテナ112A」、「テレビチューナ11 - 18 -2B」、及び「AD/DA変換部1_112C」は、いずれも無線通信を行うための機能手段であり、合わせて構成要件Bにいう「無線通信手段」を構成するものというべきである。また、本件明細書等の【0056】の記載からは、「無線通信手段」が、インターネットプロトコルに準拠した無線信号による無線通信とテレビ放送信 号による無線通信との両方を行うことも当然に想定されているというべきである。 b 次に、一審被告は、前記第2の4⑶アbのとおり、本件明細書の【0118】では、画素の間引きを行っていることから、本来解像度の画像を外部ディスプレイ手段に表示することができず、【00 22】に記載されている作用効果を奏することができないから、訂正事項1は新規事項を追加するものである旨主張する。 しかし、構成要件G’においては、表示される画像が「本来解像度」であることまでは特定されておらず、構成要件Jにおいても、「外部ディスプレイ手段に、「前記ディスプレイパネルの画面解像度よ り大きい解像度を有する画像」を表示できるようにした」とされているのにとどまり、さらに、【発明が解決しようとする課題】【0 部ディスプレイ手段に、「前記ディスプレイパネルの画面解像度よ り大きい解像度を有する画像」を表示できるようにした」とされているのにとどまり、さらに、【発明が解決しようとする課題】【0031】においても、「外部ディスプレイ手段において、付属ディスプレイの画面解像度よりも解像度が大きい画像を表示すること」等の記載がされており、本来の解像度がそのまま維持されることま で記載されているわけではない。一審被告が主張する本件明細書の【0118】は、テレビ放送に関する一例であって、このような場合には【0022】記載の効果が生じないとしても、そのことをもって、本件明細書に、高解像度画面を表示する機能を有する旨の記載がないといえないことは明らかであるから、この点に関する一審 被告の主張は採用できない。 - 19 -以上によれば、本件訂正2は、実質上、特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。よって、本件訂正2は訂正要件を満たす。 ⑵ 訂正による無効理由の解消の成否について本件訂正発明について、乙1公報を主引例とする進歩性欠如、乙5公報を 主引例とする進歩性欠如が認められないのであれば、本件訂正2前の本件発明について、これらの文献を主引例とする進歩性欠如の有無について個別に判断するまでもなく、訂正により無効理由が解消したものと認められる。そこで、以下、この点について検討する。 ア乙1公報を主引例とする本件訂正発明の進歩性欠如の有無について 乙1公報の記載事項等原判決の第4の6⑴に記載のとおりであるから、これを引用する。 本件訂正発明と乙1発明の相違点によれば、本件訂正発明と乙1発明は、以下の点で相違するものと認められる。 a 相違点㋑本件訂正発明は、「無線信号を りであるから、これを引用する。 本件訂正発明と乙1発明の相違点によれば、本件訂正発明と乙1発明は、以下の点で相違するものと認められる。 a 相違点㋑本件訂正発明は、「無線信号を受信してデジタル信号に変換の上、後記中央演算回路に送信するとともに、後記中央演算回路から受信したデジタル信号を無線信号に変換して送信する無線通信手段」を備えているのに対し、乙1発明では、「無線通信手段」について特定され ていない点。 b 相違点㋺本件訂正発明の「中央演算回路」は、「無線通信手段から受信した」デジタル信号を処理しているのに対し、乙1発明の「CPU10」は、「表示データ」をどこから受信したかについて特定されていない 点。 - 20 -c 相違点㋩本件訂正発明は「携帯情報通信装置」についての発明であるが、乙1発明は「携帯機器」であって、「情報通信」を行う点について特定されていない点。 d 相違点㋥ 本件訂正発明は、「高解像度画像受信・処理・表示機能」と略記される機能を有し、グラフィックコントローラは、「携帯情報通信装置が前記高解像度画像受信・処理・表示機能を実現する場合に」、ディスプレイパネルの画面解像度と同じ解像度を有する画像のビットマップデータから、所定のデジタル表示信号を生成し、これをディスプレ イ制御手段に送信する機能と、ディスプレイパネルの画面解像度より大きい解像度を有する画像のビットマップデータから、所定のデジタル表示信号を生成し、これをインターフェース手段に送信する機能を実現するのに対して、乙1発明は、無線通信手段を有さず、また、「本来解像度が前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい画像 データ」を伝達する無線信号を受信 ターフェース手段に送信する機能を実現するのに対して、乙1発明は、無線通信手段を有さず、また、「本来解像度が前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい画像 データ」を伝達する無線信号を受信するものではないため、この「本来解像度が前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい画像データ」を基に、ディスプレイ制御手段やインターフェース手段に送信するデジタル表示信号を生成する機能を有さないから、「高解像度画像受信・処理・表示機能」と略記される機能を有さず、グラフィックコ ントローラも、本件訂正発明の上記送信機能と同様の機能は実現可能であるものの、この送信機能で送信されるデジタル表示信号は、「高解像度画像受信・処理・表示機能を実現する場合に」生成、送信されるものではない点。 e 相違点㋭ 本件訂正発明の「インターフェース手段」は、「前記グラフィック - 21 -コントローラから受信した「ビットマップデータを伝達するデジタル表示信号」を、デジタルRGB、TMDS、LVDS(又はLDI)及びGVIFのうちのいずれかの伝送方式で伝送されるデジタル外部表示信号に変換して、該デジタル外部表示信号を前記周辺装置に送信する機能を有する」のに対し、乙1発明では、表示信号の「伝送方式」 について特定されていない点。 相違点の容易想到性について事案に鑑み、相違点㋥の容易想到性から判断する。 a 乙1公報には、表示装置の解像度に関する記載はあっても、プログラムやデータに関する解像度の記載はなく、無線通信手段が「本 来解像度が前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい画像データ」を伝達する無線信号を受信して、この「本来解像度が前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい画像データ」についてデ が「本 来解像度が前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい画像データ」を伝達する無線信号を受信して、この「本来解像度が前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい画像データ」についてディスプレイ制御手段やインターフェース手段に送信するデジタル表示信号を生成する具体的な構成については、何らの開示や示唆もな い。 そうすると、当業者が相違点㋥に係る構成を容易に想到することができたとはいえないというべきである。 b 一審被告は、本件発明について前記第2の4⑴のとおり主張するが、これは、本件訂正発明と乙1発明の相違点㋥についても、乙1公 報の【0005】ないし【0007】における示唆及び優先日当時の周知技術(乙16文献ないし乙19文献)に基づいて当業者が容易に想到できたとの趣旨を含むものと解される。 確かに、乙16文献ないし乙19文献によれば、携帯電話機において、携帯電話機のディスプレイによりそのままでは表示できないデー タを外部の表示装置に表示する技術は、周知技術であるといえる。 - 22 -しかし、乙1公報には、乙1発明の「画像データ」が「本来解像度が前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい画像データ」であることについて、何らの開示や示唆もないことは前記aのとおりである。 また、上記認定の周知技術も、携帯電話機において、携帯電話機の ディスプレイによりそのままでは表示できないデータを外部の表示装置に表示する技術を開示するのにとどまり、「本来解像度が前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい画像データ」を伝達する無線信号を受信するとの点や、携帯情報通信装置が前記高解像度画像受信・処理・表示機能を実現する場合に、グラフィックコントローラが、 「前記ディスプレイパネルの画面 大きい画像データ」を伝達する無線信号を受信するとの点や、携帯情報通信装置が前記高解像度画像受信・処理・表示機能を実現する場合に、グラフィックコントローラが、 「前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい解像度を有する画像のビットマップデータ」を読み出し、「該読み出したビットマップデータを伝達するデジタル表示信号」を生成し、該デジタル表示信号を前記インターフェース手段に送信する機能を実現するとの点まで具体的に示唆するものではないから、当該周知技術を加味しても、当業 者が相違点㋥に係る構成を容易に想到できたとはいえない。 まとめ以上によれば、仮に、本件発明について、乙1公報を主引例とする進歩性欠如が認められたとしても、本件訂正2によって解消するものというべきである。 イ乙5公報を主引例とする本件訂正発明の進歩性欠如の有無について乙5公報の記載事項等について原判決の第4の7⑴に記載のとおりであるから、これを引用する。 本件訂正発明と乙5発明の相違点によれば、本件訂正発明と乙5発明は、以下の点で相違するもの と認められる。 - 23 -a 相違点㋬本件訂正発明の「中央演算回路」は、「前記無線通信手段から受信したデジタル信号」に対して、「前記入力手段から受信したデータと前記記憶手段に格納されたプログラムとに基づき」、「リアルタイムでデジタル表示信号を生成するか、又は、自らが処理可能なデータ ファイルとして前記記憶手段に一旦格納し、その後読み出」すという手順を踏んで処理するのに対し、乙5発明の「制御部10」は、受信した信号に対する具体的な処理手段について記載されていない点。 b 相違点㋣本件訂正発明の「ディスプレイ手段」は、「グラフィックコント 理するのに対し、乙5発明の「制御部10」は、受信した信号に対する具体的な処理手段について記載されていない点。 b 相違点㋣本件訂正発明の「ディスプレイ手段」は、「グラフィックコント ローラから受信したデジタル表示信号に基づき」動作するのに対し、乙5発明の「表示部12」は、「デジタル表示信号」が「グラフィックコントローラから受信した」ものである点が特定されていない点。 c 相違点㋠ 本件訂正発明の「インターフェース手段」は、「グラフィックコントローラから受信したデジタル表示信号に基づき」動作するのに対し、乙5発明の「画像出力部17」は、「グラフィックコントローラから受信したデジタル表示信号に基づき」動作することについて特定されていない点。 d 相違点㋷本件訂正発明は、「高解像度画像受信・処理・表示機能」と略記される機能を有し、グラフィックコントローラは、「携帯情報通信装置が前記高解像度画像受信・処理・表示機能を実現する場合に」、ディスプレイパネルの画面解像度と同じ解像度を有する画像のビットマッ プデータから、所定のデジタル表示信号を生成し、これをディスプレ - 24 -イ制御手段に送信する機能と、ディスプレイパネルの画面解像度より大きい解像度を有する画像のビットマップデータから、所定のデジタル表示信号を生成し、これをインターフェース手段に送信する機能を実現するのに対して、乙5発明は、送受信部11が、「本来解像度がディスプレイパネル(表示部12)の画面解像度より大きい画像デー タ」を伝達する無線信号を受信するものではないため、「本来解像度がディスプレイパネル(表示部12)の画面解像度より大きい画像データ」を基に、表示部12で画像を表示するための信 り大きい画像デー タ」を伝達する無線信号を受信するものではないため、「本来解像度がディスプレイパネル(表示部12)の画面解像度より大きい画像データ」を基に、表示部12で画像を表示するための信号と外部表示装置2で画像を表示するための信号との両方を生成するものではなく、また、グラフィックコントローラや単一のVRAMも備えないから、 「高解像度画像受信・処理・表示機能」と略記される機能を有さず、表示部12や外部表示装置2で画像を表示するための信号は、「高解像度画像受信・処理・表示機能を実現する場合に」生成、送信されるものではない点。 e 相違点㋦ 本件訂正発明の「ビットマップデータを伝達するデジタル表示信号」は、「デジタルRGB、TMDS、LVDS(又はLDI)及びGVIFのうちのいずれかの伝送方式」で伝送されるのに対し、乙5発明では、「伝送方式」について特定されていない点。 相違点の容易想到性について a 事案に鑑み、相違点㋷から判断する。 乙5公報には、送受信部11で「本来解像度がディスプレイパネル(表示部12)の画面解像度より大きい画像データ」を伝達する無線信号を受信して、この「本来解像度がディスプレイパネル(表示部12)の画面解像度より大きい画像データ」を基に、表示部12及び外 部表示装置2に画像を表示することや、これを実現するための具体的 - 25 -な構成(信号の生成)の記載も示唆もない。 そうすると、当業者が相違点㋷に係る構成を容易に想到することができたとはいえないというべきである。 b 一審被告は、本件発明について前記第2の4⑵アのとおり主張するが、これは、本件訂正発明と乙5発明の相違点㋷についても、乙5公 報の【000 ができたとはいえないというべきである。 b 一審被告は、本件発明について前記第2の4⑵アのとおり主張するが、これは、本件訂正発明と乙5発明の相違点㋷についても、乙5公 報の【0005】及び【0008】の記載並びに優先日当時の周知技術(乙16文献ないし乙19文献)に基づいて、当業者が容易に想到できたとの趣旨を含むものと解される。 しかし、乙5公報には、「携帯電話機の内蔵ディスプレイ装置の画面解像度より大きい画像データを含むコンテンツ」を受信することや、 これを基に、表示部12及び外部表示装置2に画像を表示するための信号を生成することについて、何らの記載もないことは前記aのとおりであり、また、前記アbにおいて説示したのと同様の理由により、一審被告の主張は、乙16文献ないし乙19文献に基づく周知技術からも裏付けられない(原審において一審被告が主張する乙6発明を組 み合わせることについては、その動機付けがあるとはいえないし、乙6公報は、「本来解像度が前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい画像データ」を伝達する無線信号を受信するとの点や、携帯情報通信装置が前記高解像度画像受信・処理・表示機能を実現する場合に、グラフィックコントローラが、「前記ディスプレイパネルの画面 解像度より大きい解像度を有する画像のビットマップデータ」を読み出し、「該読み出したビットマップデータを伝達するデジタル表示信号」を生成し、該デジタル表示信号を前記インターフェース手段に送信する機能を実現するとの点まで具体的に示唆するものではないから、乙6発明を加味しても、当業者が相違点㋷に係る構成を容易に想到で きたとはいえない。 - 26 - まとめ以上によれば、仮に、本件発明について ものではないから、乙6発明を加味しても、当業者が相違点㋷に係る構成を容易に想到で きたとはいえない。 - 26 - まとめ以上によれば、仮に、本件発明について、乙5公報を主引例とする進歩性欠如が認められたとしても、本件訂正2によって解消するものというべきである。 ⑶ 被告各製品が本件訂正発明の技術的範囲に属するかについて 被告各製品が本件発明の構成要件を充足することについては、前記2における認定のとおりであるから、これを前提に、本件訂正2により加えられた構成要件G’ 及び H’について判断する。 ア構成要件G’一審被告は、前記第2の4⑶アaのとおり、被告各製品は、本来解像 度の画像を表示する機能を有さないから、構成要件G’の「高解像度画像受信・処理・表示機能」を有しない旨主張する。 しかし、本件訂正発明は、構成要件Jにあるように、「前記外部ディスプレイ手段に、「前記ディスプレイバネルの画面解像度より大きい解像度を有する画像」を表示できるようにした」ものであり、必ずしも、本来解 像度の画像を表示する機能を有するものではない。被告各製品はモバイルプロセッサ内で画像データを間引きして内蔵ディスプレイパネル用の表示用データを生成し、これを補間して、内蔵ディスプレイパネルより大きい画面解像度を有する外部ディスプレイ用の表示データを生成しているのであるから、高解像度画面を表示する機能を有する。したがって、一審被告 の主張は採用できない。 イ構成要件H’一審被告は、前記第2の4⑶アbのとおり、被告各製品では、本件訂正2の根拠とされたテレビ放送の受信の場合には、「高解像度画像受信・処理・表示機能を実現する場合」が存在しないから、構成要件H’ の「前記携 記第2の4⑶アbのとおり、被告各製品では、本件訂正2の根拠とされたテレビ放送の受信の場合には、「高解像度画像受信・処理・表示機能を実現する場合」が存在しないから、構成要件H’ の「前記携帯情報通信装置が前記高解像度画像受信・処理・表示機能」 - 27 -を有さない旨主張する。 しかし、「高解像度画像受信・処理・表示機能」が、テレビ用受信アンテナでテレビ放送を受信した場合に限る旨の特定は、本件訂正発明にはない。また、前記3⑴イaのとおり、本件訂正発明の「無線通信手段」は、本件明細書の、テレビ受信用アンテナ、テレビチューナ、AD /DA変換部、通信用アンテナ、RF送受信部、ベースバンドプロセッサを合わせたものと考えることができる。そうすると、被告各製品は、内蔵ディスプレイパネル用の表示用データを補間して、これより大きい画面解像度の外部ディスプレイ用の表示データを生成しているのであるから、「前記外部ディスプレイ手段に、「前記ディスプレイバネルの画 面解像度より大きい解像度を有する画像」を表示できるようにした」との事項を充足するものである。 ⑷ 小括以上のとおりであって、訂正の再抗弁が認められるから、その他の点について判断するまでもなく、一審被告らの乙1公報を主引例とする進歩性 欠如、乙5公報を主引例とする進歩性欠如の主張は理由がない。 4 争点2-3(「単一のVRAM」なる語句の意義が不明瞭であることによる明確性要件違反(無効理由3))について一審被告は、「単一のVRAM」との語句が不明確である旨主張するが、当該語句が、本件明細書の記載も参酌すれば、付属ディスプレイに係る「デ ィスプレイ制御手段」(構成要件E)のためと、外部ディスプレイに係る「インターフェース手段」(構成要件 ある旨主張するが、当該語句が、本件明細書の記載も参酌すれば、付属ディスプレイに係る「デ ィスプレイ制御手段」(構成要件E)のためと、外部ディスプレイに係る「インターフェース手段」(構成要件F)のための両機能それぞれに専用のVRAMがあるのではなく、1つのVRAMが存在することを意味するものと理解できることは、補正の上引用した原判決第4の5⑴の説示のとおりであり、本件発明は明確である。 5 争点2-4(本件明細書に「単一のVRAM」としたことの作用効果の記 - 28 -載がないことに基づくサポート要件違反(無効理由4))について原判決の第4の9の説示のとおりであるから、これを引用する。 6 争点2-5(訂正要件違反(無効理由5))について原判決94頁26行目冒頭から96行目4行目末尾までを以下のとおりに改めるほか、原判決の第4の10の説示のとおりであるから、これを引用す る。 「本件発明における「単一のVRAM」とは、携帯情報通信装置において、付属ディスプレイに係る「ディスプレイ制御手段」(構成要件E)のためと、外部ディスプレイに係る「インターフェース手段」(構成要件F)のための両機能それぞれに専用のVRAMがあるのではなく、1つのVRA Mが存在することと、これにより両機能において共に前記1つのVRAMからのビットマップデータの読出しを行うことを意味すると解釈できること、本件明細書にこれに対応する記載があることは前記5⑴のとおりであるから(なお、本件明細書は出願時から変更されていない。)、一審被告の主張は採用できない。」 7 争点2-6(本件明細書に「適切に処理する」以外の処理が記載されていないことによるサポート要件違反(無効理由6))について原判決の第4の11の説 審被告の主張は採用できない。」 7 争点2-6(本件明細書に「適切に処理する」以外の処理が記載されていないことによるサポート要件違反(無効理由6))について原判決の第4の11の説示のとおりであるから、これを引用する。 8 争点4(特許権侵害の不法行為による損害の発生の有無及びその額)について 以下のとおり当審における一審原告の補充主張に対する判断を加えるほか、原判決の第4の13の説示のとおりであるから、これを引用する。 ⑴ 業界における実施料等の相場についてア一審原告は、前記第2の4⑷アaのとおり、原判決が、甲55報告書の例外的事象における実施料率を理由に、電気等の分野の実施料率の平均 値を採用しなかったのは不当である旨主張する。 - 29 -しかし、原判決は、一つのデバイスが関連する特許が膨大な量となるという甲55報告書の指摘に着目して、電気等の分野の実施料率の平均値を採用しないとしたのであり、その判断は首肯できるものである。 イ一審原告は、前記第2の4⑷アbのとおり、乙13陳述書における実施料相当額の算定には信用性がない旨主張する。 しかし、仮にそのような不明点があるとしても、乙13陳述書は、具体的な数値自体に意味があるというよりは、一つの算出手法を示したものと理解すべきであるから、個々のライセンス契約の内容自体を吟味する必要があるものとは解し得ないし、優先権主張を伴う出願や分割出願制度等を利用した出願を全てまとめて1パテントファミリーとして、パテントファ ミリー当たりのライセンス料率を算定するなど、1件当たりのライセンス料率が過少にならない工夫をしていること等に鑑みると、その信用性が否定されるべきものとはいえない上、そもそ て、パテントファ ミリー当たりのライセンス料率を算定するなど、1件当たりのライセンス料率が過少にならない工夫をしていること等に鑑みると、その信用性が否定されるべきものとはいえない上、そもそも原判決は、乙13陳述書における料率をそのまま採用しているのではなく、その他の各種事情を総合勘案した上で、料率を決定しているのであるから、一審原告の主張は採用で きない。 ⑵ 代替品の不存在について一審原告は、前記第2の4⑷アのとおり、本件訂正発明によらずに、本件訂正発明の効果を奏することは経済的に現実的ではなかった旨主張する。 しかし、これを的確に裏付けるに足りる証拠はないし、その他の各種事情を総合考慮すると、そもそもこの点のみをもって本件結論が左右するとはいい難いから、一審原告の上記主張は採用できない。 9 争点6(不法行為に基づく損害賠償請求権についての消滅時効の成否)原判決の第4の14の説示のとおりであるから、これを引用する。 争点5(本件発明の実施についての不当利得返還義務の有無及び返還すべき - 30 -利得の額)について原判決104頁19行目冒頭から21行目末尾までを次のとおり改めるほか、原判決の第4の15の説示のとおりであるから、これを引用する。 「したがって、一審原告の一審被告に対する金銭請求は、主位的請求である不法行為に基づく損害賠償請求を、前記13で認定した損害額の限度で認 容すれば足りる。」その他一審被告は、「本来解像度」の用語の意義について、本件明細書等【0032】に「「本来解像度」とは「本来画像」の解像度をする。」と定義されているので、「本来画像」の意義が問題となるところ、「本来画像」の用語 の意義、内容は不明確であるから、本件特許明細 【0032】に「「本来解像度」とは「本来画像」の解像度をする。」と定義されているので、「本来画像」の意義が問題となるところ、「本来画像」の用語 の意義、内容は不明確であるから、本件特許明細書には、構成要件G’における「本来解像度」の意義を理解するための記載がなく、サポート要件に反する旨、当審において新たに主張するが、本件明細書等の「本来画像」及び「本来解像度」に関する関係記載(【0006】、【0032】、【0079】、【0115】、【0118】、【0119】、【0124】ないし 【0126】、【0128】ないし【0130】等)を総合すれば、当業者は、「本来画像」及び「本来解像度」が何を意味するかにつき十分に理解できるというべきであるから、本件訂正発明は本件明細書等の発明の詳細な説明に記載したものといえる。 その他にも、両当事者はるる主張するが、いずれも本件結論を左右し得な い。 第4 結論以上によれば、一審原告の請求は、主位的請求である不法行為に基づく損害賠償請求権に基づき819万9458円及びこれに対する令和元年12月13日から支払済みまで改正前民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を 求める限度で理由があり、その余の主位的請求及び予備的請求はいずれも理由 - 31 -がないから棄却すべきところ、これと同旨の原判決は相当であり、一審原告及び一審被告の控訴はいずれも理由がないから棄却することとして、主文のとおり判決する。 知的財産高等裁判所第4部 裁判長裁判官菅野雅之 裁判官 菅野雅之 裁判官本吉弘行 裁判官岡山忠広 - 32 -(別紙)別紙本件明細書(抜粋)【0006】さらに、携帯情報通信装置でウェブページを閲覧する際の制約は、電子メール の読解する場合よりも大きい。通常、パソコンで閲覧されることを想定して作成されるウェブページ(以下、パソコン向けウェブページと略記する)は、HTMLで記述された文書ファイル(以下、HTMLファイルと略記する)及びそのリンクファイルで構成される。ところが、多くの携帯電話機では、付属ディスプレイの画面サイズ・画面解像度が小さいことを理由の一つとして、フルスペックのHTMLで 記述されたウェブページを適切に閲覧することはできず、閲覧できるのはパソコン向けウェブサイトとは別個に構築されたいわゆる「ケータイ向けサイト」のウェブページであって、CHTML(CompactHTML)、HDML(HandheldDeviceMarkupLanguage)又はWML(WirelessMarkupLanguage)等の携帯情報通信装置向けに特化 したマークアップ言語で記述されたウェブページだけとなっている。このため、特に解像度の大きい画像ファイルにリンクしたHTMLファイルで記述されたウェブページは、ほとんどの場合正しく表示できず、また、画面を複数のフレームに分割し、各フレームに異なるURL(UniformResou の大きい画像ファイルにリンクしたHTMLファイルで記述されたウェブページは、ほとんどの場合正しく表示できず、また、画面を複数のフレームに分割し、各フレームに異なるURL(UniformResourceLocator)を有するファイルを割り当てるフレーム表示のウェブページを含むウェブサ イトなどでは、そもそも管理者側が携帯電話機からのアクセス自体を拒否することもある。 【発明が解決しようとする課題】【0031】本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ は、携帯電話機やPDAをはじめとする携帯情報通信装置に大画面外部ディスプレ - 33 -イ装置を接続することにより、より一般的には、携帯情報通信装置に大画面ディスプレイ手段を含む周辺装置、及び/又は、大画面ディスプレイ手段が接続される周辺装置を接続することにより、該大画面外部ディスプレイ手段において、付属ディスプレイの画面解像度よりも解像度が大きい画像を表示すること、特に、長文の電子メールについては、垂直スクロールを繰り返すことなく読めること、パソコン向 けウェブページについては、パソコンでの画面イメージに近いレイアウトで表示し、しかも水平スクロールを繰り返すことなく閲覧できること、テレビ番組については、テレビ放送における本来画像を表示することを、該大画面外部ディスプレイ手段向けの専用の表示データ生成手段を、付属ディスプレイに画像を表示するためにもともと必要である表示データ生成手段(以下、付属表示データ生成手段と略記する) とは別個に使用することなく、大画面ディスプレイ手段を含む周辺装置、及び/又は、大画面ディスプレイ手段が接続される周辺装置と間のインターフェース手段の追加と、付属表示データ生成手段への若干の機能追加だけ 別個に使用することなく、大画面ディスプレイ手段を含む周辺装置、及び/又は、大画面ディスプレイ手段が接続される周辺装置と間のインターフェース手段の追加と、付属表示データ生成手段への若干の機能追加だけで実現する携帯情報通信装置を提供する点にある。また、携帯情報通信装置及び大画面外部ディスプレイ装置とともに用いられ、該大画面外部ディスプレイ装置の画面に、付属ディスプレイ の画面解像度よりも解像度が大きい画像を表示するための接続ユニットを提供する点にある。さらに、携帯情報通信装置とともに用いられ、自らに付属する大画面外部ディスプレイパネルに、該携帯情報通信装置の付属ディスプレイの画面解像度よりも解像度が大きい画像を表示する外部入出力ユニットを提供する点にある。 【課題を解決するための手段】 【0032】上記目的を達成するために、携帯情報通信装置に係る第1の発明は、ユーザーがマニュアル操作によって入力したデータを後記データ処理手段に送信する入力手段と、無線信号を受信してデジタル信号に変換の上、後記データ処理手段に送信するとともに、後記データ処理手段から受信したデジタル信号を無線信号に変換して 送信する無線通信手段と、後記データ処理手段を動作させるプログラムと後記デー - 34 -タ処理手段で処理可能なデータファイルとを格納する記憶手段と、前記入力手段から送信されたデータ及び前記記憶手段に格納されたプログラムに基づき、前記無線通信手段から受信したデジタル信号及び/又は前記記憶手段から読み出したデータに必要な処理を行って、デジタル表示信号及びその他のデジタル信号を生成して送信するデータ処理手段と、画面を構成する各々の画素が駆動されることにより画像 を表示するディスプレイパネルAと、前記データ処理手段から受信したデジ タル表示信号及びその他のデジタル信号を生成して送信するデータ処理手段と、画面を構成する各々の画素が駆動されることにより画像 を表示するディスプレイパネルAと、前記データ処理手段から受信したデジタル表示信号に基づき前記ディスプレイパネルAの各々の画素を駆動するディスプレイ制御手段Aとから構成されるディスプレイ手段とを備える携帯情報通信装置であって、外部ディスプレイ手段を含む周辺装置、又は、外部ディスプレイ手段が接続される周辺装置を接続し、該周辺装置に対して、前記データ処理手段から受信したデジタ ル表示信号に基づき、外部表示信号を送信するインターフェース手段A1と、前記データ処理手段で生成されたデジタル表示信号の送信先として、前記ディスプレイ制御手段Aと前記インターフェース手段A1の少なくともいずれか一方を選択して指定する送信先指定手段とを備えるとともに、前記データ処理手段と前記インターフェース手段A1とが相俟って、前記送信先指定手段がデジタル表示信号の送信先 として前記インターフェース手段A1を指定した場合には、該インターフェース手段A1から、高解像度外部表示信号を送信する機能を実現するようにしたものである。 なお、本「明細書」及び「特許請求の範囲」でいう「デジタル表示信号」には、後で詳述する「ビットマップデータ」等のデジタル画像データに直接対応した信号 だけでなく、デジタル画像データの生成(描画)を命令する描画命令のデジタル信号も含む。 また、本「明細書」及び「特許請求の範囲」でいう「外部表示信号」とは、周辺装置における外部ディスプレイ手段がそれを受信して適切に処理することにより画像を表示することが可能であるような信号を意味する。そして、表示信号、画像 データファイル又は動画信号(以下、表示信号等と略記 ける外部ディスプレイ手段がそれを受信して適切に処理することにより画像を表示することが可能であるような信号を意味する。そして、表示信号、画像 データファイル又は動画信号(以下、表示信号等と略記する)を「適切に処理する」 - 35 -とは、ディスプレイ手段、又は、データ処理手段及びディスプレイ手段が、表示信号等に含まれている画素ごとの論理的な色情報を、ディスプレイ手段の画面を構成する物理的な画素の色表示として過不足なく現実化することを意味しており、より具体的には、物理的な現実化にあたって画素を間引いて表示画像の解像度を小さくしたり、画素を補間して表示画像の解像度を大きくしたりしないことを意味してい る。 さらに、本「明細書」及び「特許請求の範囲」でいう「高解像度」とは、表示信号等の本来解像度が前記ディスプレイパネルAの画面解像度(水平画素数×垂直画素数)より大きいことを意味し、特に、「高解像度外部表示信号」とは、本来解像度が前記ディスプレイパネルAの画面解像度より大きい外部表示信号を意味する。 また、表示信号等の「本来画像」とは、十分な大きさの画面解像度を有するディスプレイ手段、又は、データ処理手段と十分な大きさの画面解像度を有するディスプレイ手段とが、該表示信号等を受信して適切に処理することにより表示される本来の画像を意味し、「本来解像度」とは「本来画像」の解像度を意味する。 さらに、本「明細書」及び「特許請求の範囲」においては、「周辺装置におけ る~手段」という表記によって、「周辺装置に含まれた~手段又は周辺装置に接続された~手段」を意味する。 【0056】また、携帯情報通信装置に係る第25の発明は、第1乃至第24のいずれか1つの発明の携帯情報通信装置において、前記無線通信手段は、アナログテレビ放送 接続された~手段」を意味する。 【0056】また、携帯情報通信装置に係る第25の発明は、第1乃至第24のいずれか1つの発明の携帯情報通信装置において、前記無線通信手段は、アナログテレビ放送 信号、デジタルテレビ放送信号、携帯テレビ電話信号、インターネットプロトコルに準拠した無線ストリーミング信号のうちの少なくとも1つの無線信号(以下、無線動画信号と略記する)を受信し、デジタル動画信号に変換の上、前記データ処理手段に転送する機能を有し、前記データ処理手段は、該デジタル動画信号を処理することによってリアルタイムでデジタル表示信号を生成する機能、及び/又は、該 デジタル動画信号を自らが処理可能な画像データファイルとして前記記憶手段に一 - 36 -旦格納し、その後読み出した上で処理することによってデジタル表示信号を生成する機能を有するようにしたものである。 【0079】このうち特に第2の発明によれば、携帯情報通信装置のインターフェース手段A1に、高解像度外部表示信号の本来解像度を水平方向でも垂直方向でも下回らな い画面解像度を有する外部ディスプレイ手段を含む周辺装置を接続することにより、該外部ディスプレイ手段に水平画素数と垂直画素数の比率が5:4から16:9までの範囲にあるような高解像度の全画面画像を表示することができる。この際、外部ディスプレイ手段の画面解像度が高解像度外部表示信号の本来解像度より大きい場合には、画面の中央部分、又は四隅のいずれかに偏った部分だけが表示領域とな って、それ以外の部分は非表示領域となることがあるが、外部ディスプレイ手段の画面解像度が高解像度外部表示信号の本来解像度と等しい場合には、高解像度画像を外部ディスプレイ手段の画面全体にわたって(非表示領域を生じることなく)表示さ となることがあるが、外部ディスプレイ手段の画面解像度が高解像度外部表示信号の本来解像度と等しい場合には、高解像度画像を外部ディスプレイ手段の画面全体にわたって(非表示領域を生じることなく)表示される。また、外部ディスプレイ手段として、マルチスキャン機能を有し、画面解像度が外部表示信号の本来解像度より大きい高性能外部ディスプレイ手段を使用 する場合にも、高解像度画像が外部ディスプレイ手段の画面全体にわたって表示される。 例えば、付属ディスプレイパネルの画面解像度がQVGAサイズであり、本来解像度がXGAサイズ(水平画素数:垂直画素数=4:3)であるような高解像度外部表示信号を送信する機能が実現される携帯情報通信装置においては、該携帯情 報通信装置のインターフェース手段A1に、マルチスキャン機能を有し画面解像度が例えばSXGA(SuperXGA) サイズ(水平画素数×垂直画素数=1280×1024画素)であるような高性能外部ディスプレイ手段を含む周辺装置、及び/又は、外部ディスプレイ手段が接続される周辺装置を接続することにより、付属ディスプレイパネルの画面解像度(QVGAサイズ)より解像度の大きいXGA サイズの画像を、該高性能外部ディスプレイ手段の画面全体にわたって(非表示領 - 37 -域を生じることなく)表示することができる。 【0116】次に、携帯電話機1がデータ通信・処理用に使用される場合、通常は20個前後の小型のキーからなるキー操作部16Aを操作することによって入力され、キー入力コントローラ16Bでデジタル信号に変換されたデータ、及び/又は、インタ ーネットプロトコルに準拠した電波信号を公衆ネットワークから通信用アンテナ111Aで受信し、RF送受信部111B及びベースバンドプロセッサ11を経 タル信号に変換されたデータ、及び/又は、インタ ーネットプロトコルに準拠した電波信号を公衆ネットワークから通信用アンテナ111Aで受信し、RF送受信部111B及びベースバンドプロセッサ11を経由することによりデジタル信号に変換されたデータが、バス19を経由して中央演算回路1_10A1に転送される。中央演算回路1_10A1では、フラッシュメモリ14Aに格納されたプログラムに基づいて必要な処理を行い、処理されたデータは、 バス19を経由して、フラッシュメモリ14A及びRAM(RandomAccessMemory)14Bや、グラフィックコントローラ1_10Bや、ベースバンドプロセッサ11に転送される。そして、最終的には、LCDパネル15Aに画像が表示されたり、スピーカ18Bから音声が出力されたり、通信用アンテナ111Aから電波信号が送信されたり、フラッシュメモリ14Aにデータが保存さ れたりする。 なお、インターネットプロトコルに準拠した電波信号の送受信は、音声通信の場合と同様に、各種の通信方式によって実現できる。その際、通信用アンテナ111A、RF送受信部111B及びベースバンドプロセッサ11を複数帯域の電波信号に対応できるようにすることによって、例えば、屋内等の無線LANの基地局・ アクセスポイントに近い箇所では高速の無線LAN方式で通信を行い、それ以外の箇所ではCDMA方式等の第3世代移動体通信(セルラーシステム)で通信を行うようなことが実現できる。 【0118】また、携帯電話機1がテレビ番組の視聴用に使用される場合、テレビ受信用ア ンテナAで受信したテレビ放送信号は、テレビチューナ112B及びAD/DA変 - 38 -換部1_112Cでデジタル動画信号及びデジタル音声信号に変換され、バス1 る場合、テレビ受信用ア ンテナAで受信したテレビ放送信号は、テレビチューナ112B及びAD/DA変 - 38 -換部1_112Cでデジタル動画信号及びデジタル音声信号に変換され、バス19を経由して中央演算回路1-10A1に送信される。 携帯電話機1においては、テレビ番組の画像を、LCDパネル15Aを縦置きにして表示する(→縦長画面(水平画素数×垂直画素数=240×320画素))か、横置きにして表示する(→横長画面(水平画素数×垂直画素数=320×24 0画素))かを、キー操作部16Aを操作することによって選択することができ、中央演算回路1_10A1は、この選択に対応した入力信号及び前記デジタル動画信号に基づき、LCDパネル15Aに表示される画面イメージ(ただし、縦長画面の場合、上部及び/又は下部に非表示領域が生じた画面イメージ)のビットマップデータを作成する描画命令を生成し、該描画命令をグラフィックコントローラ1_ 10Bに送信する。この際、テレビ放送における本来画像の水平・垂直画素数は、縦長画面、横長画面のいずれの場合でも、LCDパネル15Aの水平・垂直画素数よりも大きいため、描画命令の生成にあたっては、AD/DA変換部1_112Cから送信されるデジタル動画信号を一部間引くことによって、解像度の低い画像の全体画像の描画命令を生成する。 グラフィックコントローラ1_10B、VRAM1_10C及びLCDドライバ15Bの動作は、キー操作部16Aの操作に従った画像のスクロールがないことを除けば、ウェブページのページ画像を表示する場合と同様であり、結果として、LCDパネル15Aにテレビ放送の動画がリアルタイムで表示される。 一方、デジタル音声信号についても中央演算回路1_10A1で適切に処理さ れ、さら 像を表示する場合と同様であり、結果として、LCDパネル15Aにテレビ放送の動画がリアルタイムで表示される。 一方、デジタル音声信号についても中央演算回路1_10A1で適切に処理さ れ、さらにベースバンドプロセッサ11とCODEC18Cを経由することによって、最終的にスピーカ18Bから音声として出力される。この結果、上記のLCDパネル15Aに表示される動画と相俟ってテレビ番組として視聴することができる。 【0119】また、携帯電話機1が被写体の撮影用に使用される場合、被写体から反射又は 放射される光信号は、携帯テレビ電話でのコミュニケーションの場合と同じ経路で - 39 -デジタル動画信号に変換され中央演算回路1_10A1に送信される。また、中央演算回路1_10A1、グラフィックコントローラ1_10B、VRAM1_10C及びLCDドライバ15Bは、テレビ放送番組を視聴する場合と同様に動作し、結果として、LCDパネル15Aに被写体の映像(動画)がリアルタイムで表示される。 この際、CCD12Bによって撮像される本来画像の水平・垂直画素数は、縦長画面、横長画面のいずれの場合でも、LCDパネル15Aの水平・垂直画素数よりも大きいため、中央演算回路1_10A1が描画命令を生成する際には、AD/DA変換部2_12Cから送信されるデジタル動画信号を一部間引くことによって、解像度の低い画像の全体画像の描画命令を生成する。 【0123】さて、作動中の携帯電話機1と、インターフェース部C1_35に外部ディスプレイ装置5が接続しており作動中の接続ユニット3(以下では、「インターフェース部C1_35に外部ディスプレイ装置5が接続しており作動中」のことを「作動中」と略記する)を接続した場合、作動中の携帯電話機1を接続ユ 接続しており作動中の接続ユニット3(以下では、「インターフェース部C1_35に外部ディスプレイ装置5が接続しており作動中」のことを「作動中」と略記する)を接続した場合、作動中の携帯電話機1を接続ユニット3に接 続し、接続ユニット3を起動させた場合、あるいは携帯電話機1を作動中の接続ユニット3に接続し、携帯電話機1を起動させた場合に、携帯電話機1の中央演算回路1_10A1は、接続ユニット3から、接続ユニット3が接続していることを検知する信号(以下、接続検知信号と略記)、及び接続ユニット3のインターフェース部C1_35に接続された外部ディスプレイ装置5の画面解像度データを、外部 接続端子部B_33D、接続ケーブル2、外部接続端子部A_13D及びバス19を経由して受信する。 そして、携帯電話機1の中央演算回路1_10A1が前記接続検知信号を受信した場合、中央演算回路1_10A1は、LCDパネル15Aの画面水平解像度又は画面解像度に対応した画像の描画命令に替えて、以下で説明するように、LCD パネル15Aの画面解像度より大きな解像度を有する画像の描画命令を生成し、グ - 40 -ラフィックコントローラ1_10Bに対して送信する。また、中央演算回路1_10A1は、上記の描画命令とともに、VRAM1_10Cから切り出したビットマップデータを、LCDドライバ15Bに送信する替わりに、TMDSトランスミッタ13Aに送信するように命令する送信命令を生成し、該送信命令をグラフィックコントローラ1_10Bに送信する。 【0124】まず、インターネットに接続したウェブサイトにアクセスし、該ウェブサイトを構成するウェブページを閲覧している場合には、中央演算回路1_10A1は、フラッシュメモリ14Aに格納されたブラウザプログラ まず、インターネットに接続したウェブサイトにアクセスし、該ウェブサイトを構成するウェブページを閲覧している場合には、中央演算回路1_10A1は、フラッシュメモリ14Aに格納されたブラウザプログラムに従い、ウェブページのレイアウト形式に応じて以下のように描画命令を生成・送信する。すなわち、ウェ ブページがリキッドレイアウト、又は外部ディスプレイ装置5の画面水平解像度(640画素)よりも狭い固定幅レイアウトを採用していれば、外部ディスプレイ装置5の画面水平解像度と同じ水平画素数を有するページ画像の描画命令を生成・送信し、ウェブページが外部ディスプレイ装置5の画面水平解像度よりも広い固定幅レイアウトを採用していれば、該固定幅と同じ水平画素数を有するページ画像の 描画命令を生成・送信する。 一方、テレビ放送を視聴している場合及び被写体を撮影している場合には、それぞれAD/DA変換部1_112C及びAD/DA変換部2_12Cから送信されるデジタル動画信号における本来画像の解像度は、外部ディスプレイ装置5における画面解像度より依然として大きいため、中央演算回路1_10A1は、該デジ タル動画信号を一部間引くことによって、解像度を外部ディスプレイ装置5の画面解像度に合わせた低画質の全体画像の描画命令が生成・送信される。 【0125】なお、携帯テレビ電話でのコミュニケーションを行っている場合には、携帯テレビ電話における無線動画信号の本来画像の解像度は、LCDパネル15Aの画面 解像度を上回らないため、携帯電話機1を接続ユニット3と接続した場合でも、中 - 41 -央演算回路1_10A1からの描画命令が描画を命令する画像の解像度は変わらない。ただし、フラッシュメモリ14Aが画像の補間プログラムを格納しており、中央演 と接続した場合でも、中 - 41 -央演算回路1_10A1からの描画命令が描画を命令する画像の解像度は変わらない。ただし、フラッシュメモリ14Aが画像の補間プログラムを格納しており、中央演算回路1_10A1がそれに従って作動する場合には、外部ディスプレイ装置5の画面解像度(無線動画信号の本来画像の解像度より大きい)と同じ解像度を有する画像の描画命令を生成・送信することができる。 【0126】ところで、外部ディスプレイ装置5として、画面解像度がVGAサイズであるようなものに替えて、フルハイビジョンテレビモニタ(水平画素数×垂直画素数=1920×1080画素)のように、画面解像度が十分に大きい(ただし、あらかじめ設定された仮想画面の論理解像度(3840×2400画素)よりも小さい) ものを使用する場合には、中央演算回路1_10A1が生成・送信する描画命令は、以下のように変わる。 まず、ウェブページを閲覧している場合には、ほとんどのウェブページは、仮に固定幅レイアウトを採用している場合でも該固定幅が外部ディスプレイ装置5の画面水平解像度を超えることはないため、中央演算回路1_10A1においては、 外部ディスプレイ装置5の画面水平解像度と同じ水平画素数を有するページ画像の描画命令が生成・送信される。 次に、テレビ放送を視聴している場合、又は被写体を撮影している場合にも、デジタル動画信号における本来画像の解像度は、外部ディスプレイ装置5の画面解像度を超えることはないため、中央演算回路1_10A1においては、デジタル動 画信号における本来画像の描画命令が生成・送信される。 その際、視聴しているテレビ放送がアナログテレビ放送である場合や、この説明で想定しているようにCCD12Bの解像度(1280×1024画素) 画信号における本来画像の描画命令が生成・送信される。 その際、視聴しているテレビ放送がアナログテレビ放送である場合や、この説明で想定しているようにCCD12Bの解像度(1280×1024画素)がフルハイビジョンサイズ(1920×1080画素)より小さい場合には、描画命令が生成される本来画像の解像度は外部ディスプレイ装置5の画面解像度より小さくな るが、フラッシュメモリ14Aが画像の補間プログラムを格納しており、中央演算 - 42 -回路1_10A1がそれに従って作動する場合には、外部ディスプレイ装置5の画面解像度(デジタル動画信号の本来画像の解像度より大きい)と同じ解像度を有する画像の描画命令を生成することができる。 【0128】接続ユニット3においては、インターフェース部B_33で受信・転送された ビットマップデータを、TMDSレシーバ機能を有するインターフェース部C1_35で受け入れて、必要な処理を行った上で外部ディスプレイ装置5に送信し、結果として、外部ディスプレイ装置5の画面において、その画面解像度に対応した解像度を有する画像が表示される。その際、リキッドレイアウト、又は外部ディスプレイ装置5の画面水平解像度よりも狭い固定幅レイアウトを採用しているウェブペ ージを閲覧している場合には、ページ画像の水平方向の全体が表示され、水平方向のスクロールを行う必要はないが、外部ディスプレイ装置5の画面水平解像度よりも広い固定幅レイアウトを採用しているウェブページを閲覧している場合には、外部ディスプレイ装置5の画面には、ページ画像は水平方向の一部だけが表示されることになり、水平スクロールを行うことによってページ画像の全体が閲覧できる。 一方、テレビ放送を視聴している場合、又は被写体を撮影している場合には、 、ページ画像は水平方向の一部だけが表示されることになり、水平スクロールを行うことによってページ画像の全体が閲覧できる。 一方、テレビ放送を視聴している場合、又は被写体を撮影している場合には、デジタル動画信号の本来画像よりも解像度の低い画像が全画面表示される。 【0129】ただし、外部ディスプレイ装置5として、上記のようにフルハイビジョンテレビモニタのような高解像度ディスプレイ装置を採用している場合には、外部ディス プレイ装置5に表示される画像は、以下のように変わる。 まず、ウェブページを閲覧している場合には、上記の理由により、ほとんどのウェブページのページ画像はその水平方向の全体が表示され、水平スクロールすることなく閲覧できる。 次に、テレビ放送を視聴している場合、被写体を撮影している場合には、又は 携帯テレビ電話でのコミュニケーションを行っている場合には、上記のように、通 - 43 -常のケースでは、中央演算回路1_10A1においてデジタル動画信号における本来画像の描画命令が生成・送信されることに対応して、外部ディスプレイ装置5の画面には本来画像が表示される。その際、外部ディスプレイ装置5又は接続ユニット3におけるインターフェース部C1_35がアップスキャンコンバート機能を有する場合には、該本来画像が外部ディスプレイ装置5の画面全体にわたって表示さ れ、そうでない場合には、画面の中央部分、又は四隅のいずれかに偏った部分だけが表示領域となって、それ以外の部分は非表示領域となるような形態で表示される(ただし、ハイビジョンテレビ放送を視聴し、外部ディスプレイ装置5がフルハイビジョンモニタである場合には、インターフェース部C1_35がアップスキャンコンバート機能を有しない場合でも、本来画像が外部ディスプレイ イビジョンテレビ放送を視聴し、外部ディスプレイ装置5がフルハイビジョンモニタである場合には、インターフェース部C1_35がアップスキャンコンバート機能を有しない場合でも、本来画像が外部ディスプレイ装置5の画面全 体に表示される)。いずれの場合も外部ディスプレイ装置5の画面に表示される画像の解像度は本来解像度のままで変わらない。 一方、フラッシュメモリ14Aが画像の補間プログラムを格納しており、中央演算回路1_10A1がそれに従って作動しているケースでは、外部ディスプレイ装置5の画面解像度と同じ解像度を有する画像の描画命令を生成・送信する場合に は、本来解像度よりも解像度の大きい画像が、外部ディスプレイ装置5の画面全体にわたって表示される。 【0130】なお、画像データを外部ディスプレイ装置5の画面で再生する場合にも、中央演算回路1_10A1、グラフィックコントローラ1_10B及びTMDSトラン スミッタ13A等の機能は、基本的には他の用途における機能と同じである。 画像データの本来画像の解像度と外部ディスプレイ装置5の解像度の大小関係、補間プログラムの有無、さらには外部ディスプレイ装置5又は接続ユニット3がマルチスキャン機能を有しているか否かと等に応じて、本来画像、本来画像から画素が間引かれることによって低解像度となった画像、又は本来画像に画素が補間され ることによって高解像度となった画像が、外部ディスプレイ装置5の画面全体にわ - 44 -たって表示されたり、画面の中央部分、又は四隅のいずれかに偏った部分の表示領域に表示されたりする。 【0153】その際、中央演算回路1_10A1は、外部入出力ユニット4が接続していることを検知する接続検知信号に基づき、グラフィックコントローラ1_10Bに対 表示領域に表示されたりする。 【0153】その際、中央演算回路1_10A1は、外部入出力ユニット4が接続していることを検知する接続検知信号に基づき、グラフィックコントローラ1_10Bに対 して、生成したビットマップデータを、LCDドライバ15BとTMDSトランスミッタ13Aのいずれかに送信することを命じる送信命令も合わせて送信する。 これに基づき、グラフィックコントローラ1_10Bは、中央演算回路1_10A1から受信した描画命令に基づき、仮想画面におけるビットマップデータを生成しVRAM1_10Cに書き込むとともに、LCDパネル15Aの画面解像度又 は外部入出力ユニット4における外部LCDタッチパネル456の画面解像度に対応する部分をVRAM1_10Cから切り出し、それぞれLCDドライバ15B又はTMDSトランスミッタ13Aに送信する。そして、このビットマップデータを必要なインターフェースを介して受信することにより、携帯電話機1のLCDパネル15A又は外部入出力ユニット4の外部LCDタッチパネル456に、自らの現 在位置が中心部に示された地図画像に、必要に応じて画面の上部・下部に表示されるメニュー表示等を組み合わせた全画面画像が表示される。 - 45 -【図1】 - 46 -【図6】 - 47 -【図8】 【図8】

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