- 1 -平成19年7月11日判決言渡平成18年(行ケ)第10165号特許取消決定取消請求事件平成19年7月9日口頭弁論終結判決原告インターデイジタルテクノロジーコーポレーション訴訟代理人弁護士中島和雄訴訟代理人弁理士内原晋同船山武同渡邉隆被告特許庁長官肥塚雅博指定代理人井関守三同長島孝志同橋本正弘同小池正彦同大場義則主文 特許庁が異議2002-70069号事件について平成17年11月29日にした決定を取り消す。 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1請求主文1項と同旨第2当事者間に争いのない事実 手続の経緯原告は,昭和61年2月26日(優先権主張1985年3月20日,米国)- 2 -に出願した特願昭61-39331号以下原出願というの一部を分割(「」。)して,平成9年7月11日に新たな特許出願とした特願平9-236592号の一部を更に分割して,平成11年2月5日に,発明の名称を「多重音声通信やデータ通信を単一又は複数チャンネルにより同時に行うための無線ディジタル加入者電話システム」とする新たな特許出願(特願平11-65355号)とした特許第3186733号の特許(平成13年5月11日設定登録。以下「本件特許」という。発明の数は7である)の特許権者である。 。 本件特許の特許請求の範囲第1項ないし第7項に係る各発明(以下,項番に対応してそれぞれ「本件第1発明」などという)についての特許に対し,特,。 許異議の申立てがあり,異議2002-70069号事件として特許庁に係属した。 特許庁は審理の結果平成17年11月29日特許第3186733号,,,「の第1項乃至第7項に係る特許 ,。 許異議の申立てがあり,異議2002-70069号事件として特許庁に係属した。 特許庁は審理の結果平成17年11月29日特許第3186733号,,,「の第1項乃至第7項に係る特許を取り消すとの決定附加期間90日以下。」(。 「決定」という)をし,同年12月19日,その謄本を原告に送達した。 。 決定の理由決定の理由は①本件第1発明ないし本件第7発明は電子通信学会論文誌,,「()」(,,J64-B第9号昭和56年9月25日社団法人電子通信学会発行1016頁~1023頁「TD-FDMA移動通信方式の検討)記載の発明,」に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから,上記各発明についての特許は特許法29条2項の規定に違反してされたものであり,また,②本件特許の特許請求の範囲第1項ないし第4項及び第7項に「前記加入者局とその加入者局が前記順方向情報信号および前記逆方向情報信号の信号授受を行う交信相手の基地局との間で前記信号授受の進行中に制御情報,すなわち前記基地局と前記加入者局との間の接続の現在の状態,リンク品質,電力及び同期調整などに関する制御情報であって前記基地局からその交信相手の前記加入者局への調整信号のもととなる制御情報を周期的に交換する」とあり,第- 3 -5項及び第6項に「前記順方向情報信号および前記逆方向情報信号の信号授受を行う交信相手の前記基地局との間で前記信号授受の進行中に制御情報,すなわち前記基地局との間の接続の現在の状態,リンク品質,電力及び同期調整などに関する制御情報であって前記基地局からの調整信号のもととなる制御情報を周期的に交換する」とあるのは,いずれも不明りょうである(決定書18頁25行~30行に「本件の特許請求の範囲第1項ないし第7項の に関する制御情報であって前記基地局からの調整信号のもととなる制御情報を周期的に交換する」とあるのは,いずれも不明りょうである(決定書18頁25行~30行に「本件の特許請求の範囲第1項ないし第7項の『前記基地局と前記加入者局との間の接続の現在の状態,リンク品質,電力及び同期調整などに関する制御情報,すなわち前記基地局と前記加入者局との間の接続の現在の状態,リンク品質,電力及び同期調整などに関する制御情報であって前記基地局からその交信相手の前記加入者局への調整信号のもととなる制御情報を周期的に交換する』とあるが」とあるのは「本件の特許請求の範囲第1項ない,,し第4項及び第7項に『前記加入者局とその加入者局が前記順方向情報信号および前記逆方向情報信号の信号授受を行う交信相手の基地局との間で前記信号授受の進行中に制御情報,すなわち前記基地局と前記加入者局との間の接続の現在の状態,リンク品質,電力及び同期調整などに関する制御情報であって前記基地局からその交信相手の前記加入者局への調整信号のもととなる制御情報を周期的に交換する』とあり,第5項及び第6項に『前記順方向情報信号および前記逆方向情報信号の信号授受を行う交信相手の前記基地局との間で前記信号授受の進行中に制御情報,すなわち前記基地局との間の接続の現在の状態,リンク品質,電力及び同期調整などに関する制御情報であって前記基地局からの調整信号のもととなる制御情報を周期的に交換するとあるがの誤記と認』,」めるから本件第1発明ないし本件第7発明についての特許は特許法36条。),3項及び4項(なお,原出願は昭和61年2月26日に出願されたものであるから,決定にいうこれらの規定は,昭和62年法律第27号による改正前の特許法におけるものをいう趣旨と解される。以下,本判決におけるこれらの 項(なお,原出願は昭和61年2月26日に出願されたものであるから,決定にいうこれらの規定は,昭和62年法律第27号による改正前の特許法におけるものをいう趣旨と解される。以下,本判決におけるこれらの規定についても同様であるの規定する要件を満たしていない特許出願に対して,。)- 4 -なされたものである,というものである。 訂正審決の確定原告は,本訴の提起後,平成18年6月16日,本件特許に係る明細書の特許請求の範囲の訂正以下この訂正を本件訂正というを求める審判を(,「」。)請求した。特許庁は,これを訂正2006-39104号事件として審理した上,平成19年6月5日,本件訂正を認める旨の審決(同年6月15日送達。 以下「訂正審決」という)をし,この審決は確定した。 。 特許請求の範囲,(1)本件訂正前の本件特許の特許請求の範囲第1項ないし第7項の各記載は別紙1記載のとおりである。 (2)本件訂正後の特許請求の範囲第1項ないし第7項の各記載は別紙2記載,のとおりである(下線部は,本件訂正による訂正箇所を示す。 。)第3原告主張の取消事由の要点訂正審決の確定により,特許請求の範囲の記載が遡及的に訂正されるため,決定は,結果的に本件第1発明ないし本件第7発明の要旨の認定を誤ったことになるから,取り消されるべきである。 第4当裁判所の判断当事者間に争いのない事実(前記第2)によれば,決定は,本件訂正前の特許請求の範囲第1項ないし第7項の記載を前提に,特許法29条2項,同法36条3項及び4項の規定にそれぞれ違反して特許されたものと判断して,本件第1発明ないし本件第7発明についての特許を取り消したものであるところ,決定の取消しを求める本訴係属中に,本件特許に係る特許請求の範囲の減縮を含む訂正の審判 れ違反して特許されたものと判断して,本件第1発明ないし本件第7発明についての特許を取り消したものであるところ,決定の取消しを求める本訴係属中に,本件特許に係る特許請求の範囲の減縮を含む訂正の審判が請求され,特許庁はこれを認める審決(訂正審決)をし,これが確定したものである。 そうすると,決定は,結果として,判断の前提となる本件特許の特許請求の範囲第1項ないし第7項の記載の認定を誤ったことになり,この誤りが本件第- 5 -1発明ないし本件第7発明についての特許を取り消すべきものとした決定の結。 ,。 論に影響を及ぼすことは明らかであるしたがって決定は取消しを免れない以上によれば,原告の請求は理由があるから,これを認容することとし,訴訟費用については,本件訴訟の経過にかんがみ,これを原告に負担させるのを相当と認め,主文のとおり判決する。 知的財産高等裁判所第3部裁判長裁判官三村量一裁判官嶋末和秀裁判官上田洋幸
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