主文 本件上告を棄却する。 理由 弁護人服部融憲外23名及び被告人本人の各上告趣意のうち,憲法15条,21条違反をいう点については,公職選挙法(平成6年法律第2号による改正前のもの。 以下同じ。)138条1項,142条1項,2項,146条1項が憲法の上記各規定に違反しないことは,当裁判所大法廷判決(昭和28年(あ)第3147号同30年4月6日判決・刑集9巻4号819頁,昭和43年(あ)第2265号同44年4月23日判決・刑集23巻4号235頁)の趣旨に徴し明らかであるから,所論は理由がなく(最高裁昭和55年(あ)第874号同56年6月15日第二小法廷判決・刑集35巻4号205頁参照),また,憲法31条,39条,98条2項違反をいう点については,公職選挙法の上記各規定が市民的及び政治的権利に関する国際規約19条,25条に違反しないと解されるから,所論は前提を欠き,適法な上告理由に当たらない。 上記各上告趣意のうち,憲法14条1項違反をいう点については,特定の犯罪について国外犯処罰の定めを置くか否かは立法政策に委ねられた事項であるところ,公職選挙法255条の3が戸別訪問,文書頒布について国外犯処罰の定めを置いていないことは,罪質及び処罰の実効性にかんがみ,合理的な理由があり,国内においてこれらの行為を処罰することが憲法14条1項に違反しないことは,当裁判所大法廷判決(昭和29年(あ)第439号同30年2月9日判決・刑集9巻2号217頁,昭和35年(あ)第672号同36年6月28日判決・刑集15巻6号1015頁,平成11年(行ツ)第8号同年11月10日判決・民集53巻8号1577頁)の趣旨に徴し明らかであって,所論は理由がない。 上記各上告趣意のその余の点は,違憲をいう点を含め,実質は単なる法 015頁,平成11年(行ツ)第8号同年11月10日判決・民集53巻8号1577頁)の趣旨に徴し明らかであって,所論は理由がない。 上記各上告趣意のその余の点は,違憲をいう点を含め,実質は単なる法令違反,- 1 -事実誤認の主張であって,刑訴法405条の上告理由に当たらない。 よって,刑訴法408条により,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。 (裁判長裁判官深澤武久裁判官井嶋一友裁判官藤井正雄裁判官町田顯裁判官横尾和子)- 2 -
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