平成19年2月21日判決言渡平成17年(ワ)第581号モーターボート競走場外発売場設置差止等請求事件主文 原告らの請求をいずれも棄却する。 訴訟費用は原告らの負担とする。 事実 及び理由第1当事者の求めた裁判 原告ら(1)ア主位的請求被告は,別紙計画概要記載の施設(以下「本件施設」という)を。 除去せよ。 イ予備的請求被告は,本件施設において,モーターボート競走場外発売場を操業し,第三者をして営業させてはならない。 (2)被告は,原告ら各自に対し,各5000円及びこれに対する平成17年4月8日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 (3)訴訟費用は被告の負担とする。 (4)仮執行の宣言 被告主文と同旨。 第2事案の概要本件は,本件施設の周辺に居住し又は周辺施設に勤務する原告らが,モーターボート競走勝舟投票券場外発売場である本件施設を建築していた施設会社である被告に対し,本件施設のような勝舟投票券場外発売場の設置を認めるモーターボート競走法施行規則(以下「施行規則」という)8条1項はモーター。 ボート競走法(以下「法」という)の委任の範囲を超えており無効であるか。 ら本件施設の設置自体が違法である,仮に法の委任の範囲内であるとしても設置基準に適合していない,本件施設において勝舟投票券場外発売の営業がされると,本件施設周辺の住環境が悪化する,交通渋滞の悪化により医療機関やJ,,R京葉線新習志野駅前の商業施設等の利用公共交通機関の利用が妨げられるギャンブル施設が身近にあることにより青少年が悪影響を受ける,救急救命医療活動に支障が出る,本件施設周辺不動産の資産価値が低下するなどと主張して,人格権に基づき,本件施設の設置(場外発売場の建設)の差止めを求め,また,地元住民の反対が明らか 悪影響を受ける,救急救命医療活動に支障が出る,本件施設周辺不動産の資産価値が低下するなどと主張して,人格権に基づき,本件施設の設置(場外発売場の建設)の差止めを求め,また,地元住民の反対が明らかであるにもかかわらず設置計画を強行して原告らの人格権又は人格的利益を侵害し又は侵害のおそれを生じさせた旨主張して,不法行為に基づき,原告ら各自につきそれぞれ慰謝料5000円及びこれに対する不法行為の後の日である平成17年4月8日(訴状送達の日の翌日)から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。 なお,本件訴訟の係属中に本件施設が完成し,勝舟投票券場外発売の営業が開始されたことから,原告らは,上記設置の差止めを求める訴えを,主位的には本件施設の除去を求める訴えに,予備的には本件施設の操業及び第三者による営業の差止めを求める訴えに変更した。 前提事実(当事者間に争いのない事実は証拠を掲記しない)。 (1)当事者等ア原告らは,本件施設の周辺に居住し又は周辺施設に勤務する者である。 イ被告は,不動産の取得,所有,管理及び賃借等を目的としてz株式会社が100%出資して設立した資本金50億円の株式会社であり,社団法人東京都モーターボート競走会(以下「東京都モーターボート競走会」という)に本件施設を賃貸する施設会社である。 。 ウ東京都モーターボート競走会は,モーターボート競走を行う施行者である東京都六市競艇事業組合(昭島市,八王子市,武蔵野市,調布市,町田市及び小金井市で構成される事業組合で,昭島市長が管理者を務める。以下「六市組合」という)及び東京都三市収益事業組合。 (稲城市,多摩市及びあきる野市で構成される事業組合で,稲城市長が管理者を務める。以下「三市組合」という)から勝舟投票券(以。 下「舟券 める。以下「六市組合」という)及び東京都三市収益事業組合。 (稲城市,多摩市及びあきる野市で構成される事業組合で,稲城市長が管理者を務める。以下「三市組合」という)から勝舟投票券(以。 下「舟券」という)の作成,発売及び払戻しに関する事務を受託し。 てこれらを行う社団法人である。 (2)本件施設の概要本件施設は,全国24か所の競艇場で展開されるモーターボート競走(以下「レース」ともいう)を放映しながら,舟券の発売と払戻しを。 行う施設であり,舟券投票場,大型映像装置,観覧スペース,売店,レストラン,託児所及び駐車場(普通乗用自動車650台分,自動二輪車60台分)等を備えるものである。 開催時間は,原則として午前10時から午後5時まで,ナイターレース(日没から日の出までの間に行う競走)がある日(年間約200日を予定している)の終了時刻は午後9時である。 。 本件施設における開催日数は年間を通して350日以内を予定してお,()り平成18年9月27日から平成19年3月31日まで186日間の開催(予定)日数は184日であり,うち130日にナイターレースを開催する予定である。 (3)本件施設は,平成18年9月26日までに完成し,同月27日から東京都モーターボート競走会による舟券場外発売の営業が開始された。 (4)本件施設及びその周辺の状況ア本件施設は,新習志野駅から約350m(徒歩約5分,東関東自)「」. ,「」動車道湾岸千葉インターから約47㎞湾岸習志野インターから約4.4㎞の場所に位置する。 イ本件施設周辺の状況は別紙地図(添付省略。以下同じ)のとおりである。 (ア)本件施設の北側にはJR京葉線新習志野駅(以下「新習志野駅」という)があり,JR京葉線に併走して高架線の東関東。 自動車道が,その下に国道3 別紙地図(添付省略。以下同じ)のとおりである。 (ア)本件施設の北側にはJR京葉線新習志野駅(以下「新習志野駅」という)があり,JR京葉線に併走して高架線の東関東。 自動車道が,その下に国道357号線が東西に延びている。 別紙地図にM1からM7までの番号が付されている道路が都市計画道路3・3・2号線(通称マロニエ通り。以下「マロニエ通り」という)であり,同じくF1からF7までの番号が。 付されている道路が都市計画道路3・3・3号線(通称ふれあい通り。以下「ふれあい通り」という)である。いずれも新。 習志野駅方面から国道14号を超えて南北に延びている。 ふれあい通りに沿って菊田川が流れている。 (イ)国道357号線の北側には,東西に約1200mにわたって幅員約100mの香澄公園があり,東側が香澄地区,西側が秋津地区,その更に北側が袖ヶ浦地区となっている(原告らのうち,習志野市実籾に居住する原告60及び佐倉市に居住する原告15を除く者の住所のある場所に●印が付されている。実籾地区は更に北東側に位置する。 。)(ウ)新習志野駅南口周辺には東側に大規模商業施設ハイパーモー(「」。),ル・メルクス新習志野店以下メルクスというがあり西側に千葉県国際総合水泳場(以下「総合水泳場」という)。 がある。 (エ)本件施設の東約300mの位置には,原告16の勤務する学校法人千葉工業大学(以下「千葉工大」という)の芝園校舎。 があり,更に東方には幕張メッセがある。南約50mの位置には千葉工大の運動施設があり,西北約930mの位置には原告15の勤務する県立津田沼高等学校(以下「津田沼高校」という)がある。 。 (オ)本件施設の北側には3・3・21号線が,南側には県道千葉船橋海浜線が東西に延びており,県道千葉船橋海浜線と国道3 告15の勤務する県立津田沼高等学校(以下「津田沼高校」という)がある。 。 (オ)本件施設の北側には3・3・21号線が,南側には県道千葉船橋海浜線が東西に延びており,県道千葉船橋海浜線と国道357号線との東京方面の交差点が若松交差点である。 (5)本件施設完成までの経緯ア平成12年3月ころ,被告において本件施設を建設,所有し,レース主催者に賃貸する計画が持ち上がり,被告は,社団法人全国モーターボート競走会連合会ボートピア推進本部との調整を開始した。 イ被告は,平成13年10月10日,本件施設の周辺企業の連絡協議会である習志野市茜浜第二企業連絡協議会(以下「第二企業連絡協議会」という)役員会へ本件施設の計画概要について説明するなどの。 行動を始めた。 ウ被告は,平成16年2月24日,習志野市長に対し,本件施設の計画について同意を要請した。 エ習志野市議会総務常任委員会は,平成16年6月21日,本件施設について賛成陳情を採択し,反対請願・陳情を不採択にした。 ,,,オ被告は平成16年8月30日習志野市と本件施設建設について下記の内容を含む協定を締結した。 記(ア)場外発売場の設置に当たり,青少年対策,防犯対策,交通対策及び環境対策について,施設会社の立場から習志野市の要望を最大限に取り入れ万全を期すものとすること。 (イ)従業員等の雇用において,習志野市の住民を優先して採用するものとし,施設の建設,運営において市内企業の活用につき最大限の努力をするものとすること。 (ウ)習志野市の住民が多目的に利用できる施設の整備に努めるものとすること。 (エ)本件施設周辺地域の住民団体等の要望に誠実に対応するものとすること。 カ習志野市は,平成16年9月8日,被告に対し,上記オの協定を被告が遵守することを条件に,舟券場外 るものとすること。 (エ)本件施設周辺地域の住民団体等の要望に誠実に対応するものとすること。 カ習志野市は,平成16年9月8日,被告に対し,上記オの協定を被告が遵守することを条件に,舟券場外発売場誘致について,最終的な同意は施行者との行政協定を締結した時点である旨留保して同意した。 キ六市組合及び三市組合と習志野市は,平成16年11月15日,本件施設における舟券場外発売に関する行政協定を締結した。 ク六市組合及び三市組合と千葉県警(習志野警察署長)は,平成17年1月20日ころから警察協議を行い,同年7月29日,警察協議の結果を,下記の各事項を配意事項として確認した。 記(ア)自主警備を基本とするが,常に習志野警察署と緊密な連携に努め,随時,防犯に関する情報,不審者等に関する情報等の交換に努めるとともに,異常発生時の通報等を迅速に行うこと。 (イ)施設及びその周辺の犯罪の防止,交通の安全と円滑の確保等の治安維持に配慮した対策に努め,問題が生じた場合,あるいはそのおそれがある場合は,直ちに改善の措置を講ずること。 (ウ)大規模災害,雑踏事故・紛争等,予想される事案の適切な対応方法等が確立され,それらの不測の事態等に対処するため,職員や警備員等の体制整備と,指導教養の徹底を図ること。 (エ)暴力団の排除及び少年の健全育成と有害環境の浄化に努め,地域の清浄な生活環境の保持に努めること。 (オ)施設周辺の住民,関係機関等との間において,治安等に対する問題の発生又はそのおそれがある場合には,迅速,かつ,誠実に対応し,その早期問題解決に努めること。 (カ)施設の運営に関し,適切な広報活動等を行い,発券をめぐるトラブル等の防止に努めること。 (キ)本協議終了後においても,治安維持等のため警察が意見要望を出し,又は,資料の提出を要 めること。 (カ)施設の運営に関し,適切な広報活動等を行い,発券をめぐるトラブル等の防止に努めること。 (キ)本協議終了後においても,治安維持等のため警察が意見要望を出し,又は,資料の提出を要求した場合には,これに応じること。また,治安維持の観点から定期又は随時に警察との協議会を開催すること。 ケ被告は,平成17年8月12日,確認検査機関の指定を受けた財団法人日本建築センターに対し,本件施設の建築確認(建築基準法6条1項の建築基準関係規定に適合していること)を申請し,同月19日に建築確認を受けた。 コ東京都モーターボート競走会は,平成17年8月12日,国土交通大臣に対し,本件施設の設置確認申請を行い,同月22日,設置確認を受けた。 (6)場外発売場設置に関する規制ア施行規則8条1項は,モーターボート競走の場外発売場(競走を行う競走場の外に設けられた舟券の発売所をいう。同1条2項)を設置,,,しようとする者に対し当該場外発売場の位置構造及び設備に関し告示で定める基準に適合するものであることについて,国土交通大臣の確認を受けることを義務づけている。 イ上記アの規定を受けて定められた告示である「場外発売場の位置,構造及び設備の基準(昭和60年運輸省告示第392号,平成15」年国土交通省告示第1350号で改正。以下「1350号告示」という)は,その第一の一において,場外発売場の設置基準として,文。 教施設及び医療施設から適当な距離を有し,文教上又は衛生上著しい支障を来すおそれがないことを要求している。 ウ上記イの告示の運用について定められた通達である「場外発売場の位置,構造及び設備の基準の運用について(平成15年国海総第2」74号。以下「274号通達」という)は,下記のとおり定めてい。 る。 記(ア)文教施設 ついて定められた通達である「場外発売場の位置,構造及び設備の基準の運用について(平成15年国海総第2」74号。以下「274号通達」という)は,下記のとおり定めてい。 る。 記(ア)文教施設とは,学問又は教育を行う施設であり,学校教育法(,,,,,1条の学校小学校中学校高等学校中等教育学校大学高等専門学校,盲学校,聾学校,養護学校及び幼稚園)及び同法82条の2の専修学校をいう。 (イ)医療施設とは,医療法1条の5第1項の病院及び同条第2項の診療所(入院施設を有するものに限る)をいう。 。 (ウ)「適当な距離」とは,場外発売場が設置されることにより,文教施設及び医療施設に著しい影響が及ぶと思われる範囲の距離を超える距離(著しい影響が及ばない範囲の距離)をいい,場外発売場の規模,位置,道路状況,周囲の地理的要因等により大きく異なる。 (エ)「著しい支障をきたすおそれがあるか否か」の判断は,当該設置場所が主たる通学路(学校長が児童又は生徒の登下校の交通安全の確保のために指定した小学校又は中学校の通学路をいうに面しているか否かまた救急病院又は救急診療所都。),,(道府県知事が救急隊により搬送する医療機関として認定したものをいう)への救急車の主たる経路に面しているか否かの状。 況等を考慮して行うものとする。 エ海上技術安全局長の通達である「モーターボート競走法施行規則の一部を改正する省令の運用について(平成12年海総第323号。 」以下「323号通達」という)は,周辺住民等との調整の重要性を。 指摘した上で,場外発売場を設置するに当たっては,確認申請書に地元との調整がとれていることを証明する書類を添付するよう定めている。 また,同じく海上技術安全局総務課長の通達である「場外発売場の設置確認 した上で,場外発売場を設置するに当たっては,確認申請書に地元との調整がとれていることを証明する書類を添付するよう定めている。 また,同じく海上技術安全局総務課長の通達である「場外発売場の設置確認について(平成10年海総第148号,平成12年海総第」325号で一部改正。以下「325号通達」という)は,地元との。 調整については,当該場外発売場の所在する市町村の自治会(又は町内会)の同意,市町村の長の同意及び市町村の議会が反対を議決していないことをもって,地元との調整がとれていることとすると定めている。 海上技術安全局長総務課調整官は,各地方運輸局船舶部監理課長等宛に,323号通達にいう「地元との調整がとれていることを証明する書類」とは,自治会(又は町内会)の同意書等をいうとし,それらの添付をするよう指導している。 主要な争点本件の主要な争点は,Ⅰ本件施設自体の違法性及び設置手続の違法性の有無Ⅱ本件施設における営業による原告らの利益侵害の有無Ⅲ原告らの慰謝料請求権の存否であり,主要な争点に関する当事者双方の主張は,以下のとおりである。 (1)争点Ⅰ(本件施設自体の違法性及び設置手続の違法性の有無)についてア原告らの主張侵害行為が刑罰行為であったり行政法規の規制に違反するものであったり,また,公序良俗違反や権利の濫用に該当するものであったりするなど,態様や程度の面において社会的に容認された行為としての相当性を欠く場合には,侵害された権利又は利益の性質や侵害の程度が軽微であっても,当該行為は違法であると評価されるべきであり,この場合には差止め請求権が成立し得るところ,本件施設の設置や操業は,以下のような違法性があるから,差し止められるべきである。 (ア)設置自体の違法性舟券は刑法187条所定の「富くじ」に当たるか この場合には差止め請求権が成立し得るところ,本件施設の設置や操業は,以下のような違法性があるから,差し止められるべきである。 (ア)設置自体の違法性舟券は刑法187条所定の「富くじ」に当たるから,舟券の発売,発売取次ぎ及び授受は富くじ発売罪等に該当する違法な行為である。舟券発売施設の設置は同罪の予備行為に当たり,社会的に容認される余地はない。もっとも法により舟券の発売の違法性が阻却され,その発売施設の設置が正当化されることもあるが,法のほかの規定との整合性及び立法の経緯並びに昭和57年当時のモーターボート競走関係者の認識に照らせば,法は舟券を競走場外で発売することを想定しておらず,法により違法性が阻却されるのは場内発売場のみであり,法に規定のない本件施設のような場外発売場における舟券発売については違法性が阻却されないから,本件施設の設置自体が刑法に違反する。 場外発売場について定める現行の施行規則8条1項は,上記のとおり法が競走場外での舟券販売を正当化していないにもかかわらず定められているものである(法26条により省令に委任した「法律の施行に関し必要な事項」には舟券発売に関する事項は含まれていない)から,上位規範である法の規定に反。 するものとして無効である。 (イ)設置基準違反1350号告示は,場外発売場の位置について,文教施設及び医療施設から適当な距離を有し,文教上又は衛生上著しい支障を来すおそれがないことを基準として定めているところ,本件施設は上記基準を満たしていない。 すなわち,健全な環境や風紀の維持という1350号告示の趣旨にかんがみると,274号通達の定める定義にとらわれるべきではなく「文教施設」については,市民が知育及び体育,活動を営む施設一般をいい「医療施設」については,広く医,療のための施設をい の趣旨にかんがみると,274号通達の定める定義にとらわれるべきではなく「文教施設」については,市民が知育及び体育,活動を営む施設一般をいい「医療施設」については,広く医,療のための施設をいうと解すべきである「適当な距離」につ。 いては,施行規則8条2項において準用する施行規則2条2項1号が,競走場設置等の許可申請書に添付すべき見取図において競走場の周辺から2000mの区域にある文教施設及び医療施設についてその位置及び名称を明記することを求めていることを参照すべきである「著しい支障をきたすおそれがあるか。 否か」については,高等学校や大学の通学路が本件施設やその利用者が多数通行する場所に面している場合も同様に解すべきである。 以上を前提に検討すれば,本件施設の周辺には500mの区(。 。 域に知的障害者授産施設200m本件施設との距離を示す。),()(),以下同じ千葉工大の校舎300mや運動施設50m総合水泳場(50m,託児所(120m,公民館,図書館,))歯科医院(260m)があり,1000mの区域に幼稚園,小学校,中学校及び高等学校(訴状の津田沼高校が2000m圏内にあるとの記載は誤記と認める)及び原告25の経営する。 y医院等があることから,いずれも本件施設の利用者と接触する危険があり,また,救急車の通行が道路の混雑により妨げられる危険があるため,本件施設の極めて不良な風紀,品位及び衛生状態から文教施設利用者や医療施設利用者を隔離するに足りる距離を隔てているとはいえないため「適当な距離」があ,るとはいえないし,文教上又は衛生上著しい支障を来すおそれがないとは全くいえない。 (ウ)設置手続の違法性a本件施設の周辺2000mの区域には多数の住民が居住する秋津・香澄地区があり,被告が「 るとはいえないし,文教上又は衛生上著しい支障を来すおそれがないとは全くいえない。 (ウ)設置手続の違法性a本件施設の周辺2000mの区域には多数の住民が居住する秋津・香澄地区があり,被告が「地元」であるという第二企業連絡協議会以外にも各種町内自治会等が存在しているのであるから,被告はこれらの同意を取得しなければならないのに,実行していない。また,被告は,第二企業連絡協議会の同意をとったわけでもない。 ,,,しかも被告は住民はもとより地元市議会等に対しても本件施設による渋滞対策としての交通計画について変更後の案を説明しておらず,ナイターレースの実施に至っては本件施設の設置確認後になって初めて具体的な実施日数を明らかにしているのであり,実質的な説明を行っていない。 ,,bそもそも323号通達に地元調整条項が設けられたのは交通渋滞や青少年への悪影響・治安悪化等の問題について,対応策を事前に本件施設周辺住民と協議し,より実効性の高いものにするためであるから,その手続を経ずに本件施設の設置を行うことは,慣習法又は被告が国土交通省との間で従うことを合意した323号通達に違反しているのであって,,地域社会に弊害をもたらすおそれが類型的に高い行為といえ社会的に容認された行為としての相当性を欠くといわざるを得ない。 c被告は,以前は第二企業連絡協議会が323号通達にいう「地元」であると述べ,その要件に従うことを表明していたにもかかわらず,本件訴訟になって地元同意は不要である旨の主張をするに至っており,信義則や禁反言の原則に反し,権利濫用である。 イ被告の主張(ア)設置自体の違法性について場外発売場は,法26条所定の「法律の施行に関し必要な事項」について同条の委任を受けた施行規則8条を根拠に設置されているもので ,権利濫用である。 イ被告の主張(ア)設置自体の違法性について場外発売場は,法26条所定の「法律の施行に関し必要な事項」について同条の委任を受けた施行規則8条を根拠に設置されているものである。 (イ)設置基準違反について「文教施設」や「医療施設」の内容については,274号通達のとおりに解すべきである「適当な距離」については,設。 置確認申請時に提出する見取図に競走場の周辺から2000mの区域内にある文教施設及び医療施設についてその位置及び名称を明記することが要求されているからといって「適当な距,離」が2000m以上でなければならないという趣旨を含むものではない「著しい支障をきたすおそれがあるか否か」につ。 いては,274号通達から明らかなとおり,文教施設に関しては,小学校又は中学校に登下校する児童・生徒の安全確保に努めるという観点から規定されているものであるところ,小中学生と高校生,大学生とでは危険を察知する心身の判断能力の差異や通学時間帯の画一性の有無・程度に差があるので,解釈上同一には考えられない。また,主たる通学路や救急車の主たる経路に面していれば,すなわち著しい支障を来すおそれがあるということになるわけでもない。 以上を前提に検討すれば「文教施設」に該当する千葉工大,,(,,芝園校舎習志野市立秋津小学校以下習志野市立の幼稚園小中学校等については,習志野市立である旨の記載を省略する,第七中学校,秋津幼稚園及び津田沼高校については,道。)路状況ないし地理的要因にかんがみて「適当な距離」を有しているといえる。また「医療施設」に該当する習志野市内の病,院等とは,適当な距離が十分に保たれており,マロニエ通りやふれあい通りの幅員が十分であることや本件施設との位置関係を考慮すれば,本件施設の設置 といえる。また「医療施設」に該当する習志野市内の病,院等とは,適当な距離が十分に保たれており,マロニエ通りやふれあい通りの幅員が十分であることや本件施設との位置関係を考慮すれば,本件施設の設置に伴う影響は乏しいから,著しい支障を来すおそれはない。 (ウ)設置手続の違法性について本件施設を建築する茜浜・芝園地区には一般住宅の建築が認められておらず,実際にも同地区内に居住する住民は存在しないため,地元の自治会自体がない。したがって,その意味において自治会の同意は不要であるのであり,自治会があるのに自治会が反対しているとか,自治会の同意がされていないというような事態ではないのであるから,通達には反していない。 そもそも,通達は法令ではないから,これに従わなかったからといって法的に違法の問題は生じない。 (2)争点Ⅱ(本件施設における営業による原告らの利益侵害の有無)についてア原告らの主張(ア)住環境の悪化a本件施設の北側の住宅地は,豊富な緑や自然に囲まれた極めて良好な住宅地であり,別紙原告目録「グループ」欄中「A」と記載されている原告ら(すなわち原告全員を指す。 以下,上記目録「グループ」欄に記載のとおり,原告らをA,「」からGまでの7つのグループに分けAグループの原告らのようにいう)は,豊富な緑や自然に囲まれた良好な住宅。 地で,健全で安全で安心できる生活を送るという法的に保護された利益を有している。 しかし,本件施設が営業を開始すれば,ギャンブラーがうろつくなどその周辺の環境や治安は悪化し,駅前に金融会社等が多数乱立し,本件施設利用者を対象とした飲食店やサービス業とりわけ性風俗特殊営業店の進出が予想される(既に建築されている建物について,建築規制の対象とはならないように大規模な改修をしない形で風俗営業をする し,本件施設利用者を対象とした飲食店やサービス業とりわけ性風俗特殊営業店の進出が予想される(既に建築されている建物について,建築規制の対象とはならないように大規模な改修をしない形で風俗営業をすることもあり得る。また,本件施設周辺に多数の警備員がいることに。)よっても,静かで落ち着いた環境の著しい悪化をもたらすことになり,Aグループの原告らの上記利益が侵害される。 b被告が立てている治安対策は,本件施設及びその周辺に配置する警備員の人数等が明らかでなく,具体性に欠ける不十分なものである。本件施設の営業開始後,実際にギャンブラーが国道357号線を超えて北側の住宅地に入り込み,誘導計画とは異なり総合水泳場の正面玄関側を通行しているのであり,上記治安対策は実効性に欠けている。 (イ)商業施設等利用の利益侵害a新習志野駅前には,本件施設の北側に居住する住民たちが利用する健全で安全で安心できる良好な,日常生活上不可欠な商業施設メルクスや総合水泳場等があり,Cグループの原告ら(すなわち原告全員を指す)は,このような商業施設。 等を利用するという法的に保護された利益を有している。 しかし,本件施設において営業がされれば,上記商業施設等に行くために利用する道路が更に渋滞するため,日常生活上多大な支障を受け,Cグループの原告らの上記利益が侵害される。 b被告の立てる渋滞対策は,次のとおり不十分である。 すなわち,本件施設から若松交差点方向への退出ルートについては,若松交差点は全国有数の渋滞地点であることから,全く機能しないと考えられる。 また,本件施設からマロニエ通りを北へ進行するルートについては,上記のとおり若松交差点方向への退出が困難なため,被告の想定数をはるかに上回る台数の車両が進行すると考えられ,そうなると,もともと渋滞が起き 本件施設からマロニエ通りを北へ進行するルートについては,上記のとおり若松交差点方向への退出が困難なため,被告の想定数をはるかに上回る台数の車両が進行すると考えられ,そうなると,もともと渋滞が起きているルートに本件施設から大量の車両が流れ込むため著しい交通渋滞が生じることになる。 他方,ふれあい通りはもともと渋滞しており,また,JR総武線津田沼駅(以下「JR津田沼駅」という)方向。 へは抜けられないなどのため習志野市から更に北側に抜けようとする車両が使用することはないから,マロニエ通りの代替道路にはならない。 さらに,国道357号を本件施設から東へと向かう退出ルートについても,もともと大型車両等の通行量が日常的に非常に多い車線であり混雑していることから,本件施設からの車両の流入により更に渋滞を起こす可能性が高く,しかも本件施設から西北方向へ向かう車両のルートとはなり得ない。 (ウ)青少年の保護千葉工大芝園校舎の学生や,津田沼高校の生徒その他周辺地域の未就学児・児童・生徒・学生,総合水泳場の利用者には,生命・身体の安全と精神的平穏の確保された良好な環境で教育を受ける権利が確保されるべきであり,千葉工大や津田沼高校の教員や上記学生等の親などで構成されるBグループの原告らは,法的に保護された上記権利を有している。 しかし,ギャンブル施設である本件施設は,千葉工大の学,生や津田沼高校の生徒の通学路に近接して位置しているほか付近の小中学生が水泳することを推奨されている総合水泳場のほぼ向かいに位置し,また,付近の住民が多数利用する唯,一の商業施設メルクスの斜め向かいに位置していることから青少年及び多くの成人にギャンブル依存症という犯罪行為までも引き起こす重大な健康被害をもたらし,また,安全で健全な教育環境が破壊され,周辺住民や子 商業施設メルクスの斜め向かいに位置していることから青少年及び多くの成人にギャンブル依存症という犯罪行為までも引き起こす重大な健康被害をもたらし,また,安全で健全な教育環境が破壊され,周辺住民や子供たちが本件施設を利用するギャンブラーによる放火・恐喝・性犯罪などの恐怖にさらされる危険性があり,Bグループの原告らの上記権利が侵害される。 (エ)公共交通機関利用の利益侵害aDグループの原告らは,通勤等のためJR津田沼駅を利用し,また,JR津田沼駅までバスを利用するなど,上記公共交通機関を利用する利益を有している。 しかし,上記原告らの住居からはマロニエ通り又はふれあい通りを必ず通行する必要があり,本件施設における営業日の特に夕方の帰宅時間帯にはいずれの道路も非常に混雑して渋滞することが予想されるため,日常生活上著しい支障を被るおそれがあり,Dグループの原告らの上記利益が侵害される。 (),。 b上記イbのとおり被告の渋滞対策は不十分である(オ)救急医療を受ける利益侵害aEグループの原告らは,秋津・香澄地区に居住しており救急救命医療を必要とする可能性があるため,救急医療施設に速やかな搬送を受けて適切な医療行為を受けることについて法的に保護された利益を有している。 しかし,救急告示病院とされている病院はすべて新習志野駅の北側に位置しており,本件施設周辺や秋津・香澄地区から救急搬送をする場合には,必ずマロニエ通りやふれあい通りを経由しなければならないところ,本件施設において営業がされれば,上記各道路は著しく混雑・渋滞する結果,救急時の速やかな搬送ができず,日常生活上重大な支障を受け,生命と健康に関わる多大な被害を受けるおそれがあるから,Eグループの原告らの上記利益が侵害される。 (),。 b上記イb 結果,救急時の速やかな搬送ができず,日常生活上重大な支障を受け,生命と健康に関わる多大な被害を受けるおそれがあるから,Eグループの原告らの上記利益が侵害される。 (),。 b上記イbのとおり被告の渋滞対策は不十分であるまた,救急搬送に渋滞が影響を及ぼしていることは,実態に照らして明らかである。 (カ)y医院等の医療活動の利益侵害aFグループの原告らのうち原告25は,秋津○丁目において内科・小児科・呼吸器科を扱うy医院を営んでいる者であり,原告3(秋津・香澄地区の住民)はy医院を利用する者であるが,原告25が自宅で容態が急変した患者からの連絡を受けて救急車を手配する場合において,搬送先のx病院へはマロニエ通りを通る必要があるところ,本件施設の営業がされると交通渋滞に巻き込まれることにより医療活動や医療を受けられる利益が侵害される。 (),。 b上記イbのとおり被告の渋滞対策は不十分である(キ)資産価値の下落ギャンブル施設である本件施設の建設計画により,本件施設の周辺地域から移転する者が続出して不動産価格が下落していることから,上記地域に不動産を所有するGグループの原告らは,自己所有の資産価値の低下の被害を受けている。 イ被告の主張(ア)住環境の悪化についてa原告らの主張する人格的利益侵害は,抽象的な不安感にすぎない。 b本件施設の開場後,本件施設周辺の歩道や交差点等必要な場所に警備員を配置して,本件施設の利用者や車両来場者らの誘導を適切に行っている。 (イ)商業施設等利用の利益侵害についてa上記(ア)aと同じ。 また,本件施設の開場前において,原告らの主張するような交通渋滞は発生していない。 b上記(ア)bと同じ。 また被告はJR津田沼駅及び京成線京成津田沼駅以,,( a上記(ア)aと同じ。 また,本件施設の開場前において,原告らの主張するような交通渋滞は発生していない。 b上記(ア)bと同じ。 また被告はJR津田沼駅及び京成線京成津田沼駅以,,(下「京成津田沼駅」という)からシャトルバスを約20。 分間隔で運賃無料で運行させ,本件施設に来場する車両台数を相当減少させる。また,車両での来場をできるだけ控えさせるため,電車やバスなどの公共交通機関を利用して来場することを本件施設の利用者に広く告知する。 車両で来場した本件施設利用者に対しては,所定の来場。 ・帰宅ルートに沿って誘導することにより渋滞を防止する十分な容量の駐車場を確保して違法駐車を防止する。 被告は,管轄の習志野警察署と連携をとり,交通渋滞やその他交通問題が発生した場合には,上記警察署の指示や指導に従った適切な対応を行う。 (ウ)青少年の保護についてa上記(ア)aと同じ。 なお,千葉工大や津田沼高校の所在地は本件施設と地形的,地理的に隔たっているから,本件施設の設置が直ちに。 千葉工大生や津田沼高校生に影響を及ぼすとは考えにくいb被告は,本件施設開場後,未成年者や学生・生徒らの入場を禁止するための具体的措置として学生の入場を断る旨の看板の設置や入場口での警備員による年齢確認を行っている。 (エ)公共交通機関利用の利益侵害について上記(イ)と同じ。 (オ)救急医療を受ける利益侵害について上記(ア)aと同じ。 本件施設は,秋津・香澄地区と救急救命施設との間に位置しているわけではないので,上記地区から救急救命施設への搬送に支障を及ぼさない。そもそも,救急車等の緊急自動車は,反対車線を通行することができるほか,対面信号が赤信号でも交差点に進入することができるなどの通行方法が認められているから,交通渋滞から救急搬送 に支障を及ぼさない。そもそも,救急車等の緊急自動車は,反対車線を通行することができるほか,対面信号が赤信号でも交差点に進入することができるなどの通行方法が認められているから,交通渋滞から救急搬送の到着時間等に影響を及ぼす事態は考えにくい。 (カ)y医院等の医療活動の利益侵害について上記(オ)と同じ。 (キ)資産価値の下落について上記(ア)aと同じ。 (3)争点Ⅲ(原告らの慰謝料請求権の存否)についてア原告らの主張被告は,原告らを含む地元住民の反対が明確であるにもかかわらず計画を強行し,原告らの人格権又は人格的利益を侵害し,又は侵害のおそれを生じさせたものであるから,原告らの精神的苦痛を金銭的に評価すれば,原告ら各自がそれぞれ5000円を下らない慰謝料請求権を有する。 イ被告の主張原告らの上記アの主張は,争う。 第3当裁判所の判断 人格権に基づく差止めについて人格権を侵害された者は,民法709条及び710条により損害賠償請求をすることができ,また,現に行われている侵害行為を排除し,又は将来生ずべ,,き侵害を予防するため侵害行為の差止めを求めることができると解されるがいかなる場合に侵害行為とされるものを差し止められるかについては,上記行為の態様や程度,被侵害利益である人格権の性質と内容,侵害行為のもつ公共性ないし公益上の必要性の内容と程度を比較検討するなど諸事情を総合的に考慮し,上記侵害行為による被害が受忍限度を超えるといえる場合に侵害行為を差し止めることができると考えるべきである。 原告らは,侵害行為が刑罰行為であったり行政法規の規制に違反するものであったり,また,公序良俗違反や権利の濫用に該当するものであったりするなど,態様や程度の面において社会的に容認された行為としての相当性を欠く場合には,侵害された権利 り行政法規の規制に違反するものであったり,また,公序良俗違反や権利の濫用に該当するものであったりするなど,態様や程度の面において社会的に容認された行為としての相当性を欠く場合には,侵害された権利又は利益の性質や侵害の程度が軽微であっても,当該行為は違法であると評価され,差止めが認められるべきであると主張する。 そこで,以下,検討する。 争点Ⅰ(本件施設自体の違法性及び設置手続の違法性の有無)について(1)本件施設の設置自体の違法性についてア各項中に掲記した各証拠及び弁論の全趣旨によれば,以下の事実を認めることができる。 (ア)制定当初の法26条の規定に基づいて定められた省令である「モーターボート競走法施行規則(昭和26年運輸省令第5」9号)は,8条に,舟券の発売所は当該競走場外に設置してはならない旨定めていた。 (イ)法26条の規定に基づいて定められた省令である「モーターボート競走法施行規則の一部を改正する省令(昭和57年運」輸省令第10号)は,施行規則8条2項として,施行者は,前項の規定(上記(ア)の規定)にかかわらず,運輸大臣の承認を受けて,自己の施行に係る競走の実施に支障を生じない範囲内において,かつ,当該競走の開催日に限り,当該競走場内に他の競走場で行われる競走の舟券の発売所を設置することができる旨の規定を新設した。 (ウ)法26条の規定に基づいて定められた省令である「モーターボート競走法施行規則の一部を改正する省令(昭和60年運」輸省令第29号)は,施行規則8条1項を改正して,施行者が場外発売場を設けようとするときは,当該場外発売場がその位置,構造及び設備に関し,告示で定める基準に適合するものであることについて,運輸大臣の確認を受けなければならない旨定めた。 (エ)法26条の規定に基づいて定められ るときは,当該場外発売場がその位置,構造及び設備に関し,告示で定める基準に適合するものであることについて,運輸大臣の確認を受けなければならない旨定めた。 (エ)法26条の規定に基づいて定められた省令である「モーターボート競走法施行規則の一部を改正する省令(平成12年」),「」運輸省令第24号は場外発売場の設置の主体を施行者から「場外発売場を設けようとする者」に改めるなどの改正をした。 (オ)国土交通省は,場外発売場の設置根拠を法に定めることとする改正を予定している。 イ上記ア及び前記第2の1の認定事実に基づき,検討する。 (ア)原告は,法のほかの規定との整合性及び立法の経緯並びに昭和57年当時のモーターボート競走関係者の認識に照らせば,法は舟券を競走場外で発売することを想定しておらず,場外発売場における舟券の発売は許されていないから,場外発売場について定める現行の施行規則8条1項は,上位規範である法の規定に反するものとして無効である旨主張する。 (イ)法には,施行者(市町村)が,モーターボート競走を行うことができること(法2条1項,舟券を発売することができる)こと(法8条1項)が定められ,また,競走を行う場所については許可を受けて設置された競走場で行わなければならないこと(法4条1項,5条)が定められているが,舟券の発売場所に関しては明文の規定はない。昭和57年運輸省令第10号により施行規則8条が改正されるまでは舟券の発売所は当該競走(()),場以外に設置してはならないと定められており上記アアこの規定の存在により場外発売場の設置がされることはなかった。しかし,昭和57年に競走場内において他の競走場での競走の舟券発売が許されることになり(上記ア(イ,次に,))昭和60年には運輸大臣(現在の国 存在により場外発売場の設置がされることはなかった。しかし,昭和57年に競走場内において他の競走場での競走の舟券発売が許されることになり(上記ア(イ,次に,))昭和60年には運輸大臣(現在の国土交通大臣)の確認を得て場外発売場の設置が認められることとなり(上記ア(ウ,))さらに,平成12年には施行者以外でも場外発売場を設置することができる旨改正されたという経緯がある(上記ア(エ。 ))このように,法が施行者等に対してモーターボート競走の実施と舟券の発売を認め,競走場について定めながら,当然に必要となる舟券の発売場所に関して何らの定めをおかず,制定当初の法26条の規定に基づいて定められた省令である「モータ」(),ーボート競走法施行規則昭和26年運輸省令第59号に舟券の発売所についての定めを置いたことは,舟券の発売場所に関しては「法律の施行に関し必要な事項(法26条)とし」て省令の定めに委ねたものと解するのが相当であり,これを受けて,その後社会情勢の変化に伴い,上記のとおり施行規則における場外発売場に関する定めを改正してきたものということができる。 すなわち,法自体が場外発売場について何らの定めをおいていないことが,その設置を認めない趣旨であるということはできないし,国土交通省が場外発売場の設置根拠について法に定める改正を予定しているということも,今まで上記のとおり法の委任を受けた施行規則により認められてきたものを手続の透明性を向上させるために法自体に明文化して確認するものであって,新たに場外発売場の設置根拠ないし権原を創設する趣旨のものではないというべきである。 したがって,法に明文がないからといって場外発売場の設置が認められないものと解することはできず「法律の施行に関,し必要な事項」として法が委任した 原を創設する趣旨のものではないというべきである。 したがって,法に明文がないからといって場外発売場の設置が認められないものと解することはできず「法律の施行に関,し必要な事項」として法が委任した省令により場外発売場の設置が認められているのであるから,場外発売場における舟券発売が許されないことを前提とする原告らの上記主張は,採用することができない。 (2)本件施設の設置基準違反についてア各項中に掲記した各証拠及び弁論の全趣旨によれば,以下の事実が認められる。 (ア)本件施設の周辺には,次のとおりの幼稚園,小中学校,高等学校及び大学の施設がある(かっこ内の数値は本件施設との距離を示す。 。)千葉工大芝園校舎(300m,秋津幼稚園(750m,))秋津小学校(750m,第七中学校(780m,津田沼高))校(930m,袖ヶ浦西幼稚園(1260m,香澄幼稚園))(1360m,香澄小学校(1360m,袖ヶ浦西小学校))(1410m,第三中学校(1420m,谷津南小学校(1))450m,袖ヶ浦東幼稚園(1620m,袖ヶ浦東小学校))(1620m,若松小学校(1690m,若松幼稚園(1))770m,向山幼稚園(1810m,向山小学校(181))0m,若松中学校(1840m))(イ)本件施設の周辺には,次のとおりの病院及び診療所(入院施設を有するもの)があり,x病院は救急指定を受けている(かっこ内の数値は本件施設との距離を示す。 。)w産科婦人科(670m,v内科外科医院(1800m,))u外科(1870m,x病院(2000m))(ウ)上記(ア)及び(イ)の各施設のうち,千葉工大芝園校舎,若松小学校,若松中学校及び若松幼稚園の各施設は国道357号線以南の地域にあるが,そのほかの各施設は国 70m,x病院(2000m))(ウ)上記(ア)及び(イ)の各施設のうち,千葉工大芝園校舎,若松小学校,若松中学校及び若松幼稚園の各施設は国道357号線以南の地域にあるが,そのほかの各施設は国道357号線以北の地域にある。 イ上記ア及び前記第2の1の認定事実に基づき,検討する。 (ア)原告は,1350号告示の趣旨から,274号通達の定める定義にとらわれるべきではないとして,本件施設の周辺には500mの区域に知的障害者授産施設(200m,千葉工大の)()(),(),校舎300mや運動施設50m総合水泳場50m託児所(120m,公民館,図書館,歯科医院(260m))及び原告25の経営するy医院等があり,1000mの区域に幼稚園,小学校,中学校及び高等学校があることから,いずれも「適当な距離」があるとはいえないし,文教上又は衛生上著しい支障を来すおそれがないとは全くいえない旨主張する。 (イ)274号通達は,心身の発達がいまだ十分ではない幼児・児童・生徒又は学生等が日常生活を送る空間において,舟券の発売行為に容易に触れることによりその健全な成長ないし発育が阻害されたりすることや,施設周辺地域の風紀や治安が悪化することを防ぐため,また,多数の者が来場することにより場外発売場周辺において交通渋滞が発生して緊急に入院治療を受けなければならない者が医療機関の入院治療を受けることが妨げられるという事態を避けるための合理的な運用を図るものと考えられる。 そこで,本件施設が設置基準を満たしているかどうかについては,上記趣旨に基づく274号通達の定める定義に従って検討すべきであるところ,本件において「文教施設」すなわち学校教育法1条の学校(小学校,中学校,高等学校,中等教育学校,大学,高等専門学校,盲学校,聾学校, に基づく274号通達の定める定義に従って検討すべきであるところ,本件において「文教施設」すなわち学校教育法1条の学校(小学校,中学校,高等学校,中等教育学校,大学,高等専門学校,盲学校,聾学校,養護学校及び幼稚)()園及び同法82条の2の専修学校に該当するのは上記アアの施設であり,また「医療施設」すなわち医療法1条の5第,1項の病院及び同条第2項の診療所(入院施設を有するものに限る)に該当するのは上記ア(イ)の施設であると認められ。 るから,その余の施設は検討対象とはならない。 (),,,上記アアの施設のうち千葉工大芝園校舎若松小学校若松中学校及び若松幼稚園以外の施設はJR京葉線や国道357号線以北,すなわち,これらに隔てられて本件施設とは反対側の地域にあり,本件施設が上記施設のうちの小中学校の通学路に面しているわけではない。また,JR京葉線や国道357号線以南にある施設のうち,千葉工大芝園校舎は新習志野駅・本件施設間の途上にあるわけでもなく,若松幼稚園や若松小学校及び若松中学校は本件施設から約1700m以上離れており,本件施設が上記施設の通学路に面しているわけではない。 ,「」したがってこれらの施設と本件施設との間には適当な距離すなわち場外発売場が設置されることにより,文教施設及び医療施設に著しい影響が及ぶと思われる範囲の距離を超える距離(著しい影響が及ばない範囲の距離)があり「著しい支障を,きたすおそれ」があるとはいえない。 また,上記ア(イ)の施設はいずれも国道357号線以北にあり,本件施設が上記施設への救急車の主たる経路に面しているものではない。 したがって,本件施設は,274号通達を踏まえ,1350号告示の要求する設置基準を満たしているといえるから,原告らの上記主張は,採用することが 施設への救急車の主たる経路に面しているものではない。 したがって,本件施設は,274号通達を踏まえ,1350号告示の要求する設置基準を満たしているといえるから,原告らの上記主張は,採用することができない。 (3)設置手続の違法性についてア原告は,被告が本件施設の周辺2000mの区域にある第二企業連絡協議会を含めた各種町内自治会等の同意を取得しなければならないのにこれを得ておらず,また,地元市議会等に対しても実質的な説明を行っていないから,慣習法又は国土交通省との間の被告が323号通達に従うという合意に違反している,被告が以前は第二企業連絡協議会が323号通達にいう「地元」であると述べてその要件に従うことを表明していたにもかかわらず,本件訴訟になって地元同意は不要,,である旨の主張をするに至ったことは信義則や禁反言の原則に反し権利濫用である旨主張する。 イそこで検討するに,証拠によれば,被告は,設置確認申請の段階に,「」。 おいて地元を第二企業連絡協議会としていたことが認められるしかし,325号通達においては,地元との調整については,当該場外発売場の所在する市町村の自治会(又は町内会)の同意,市町村の長の同意及び市町村の議会が反対を議決していないことをもって,地元との調整がとれていることとすると定めている。一般に,自治会とは,同一地域の居住民が地域生活の向上のために作る自治組織をいい,また,町内会とは,市街地の町内に組織する住民の自治組織をいうところ「市町村の自治会(又は町内会」とは,その同意をとる,)ことにより場外発売場の設置によって日常生活上重大な支障を受けるおそれがある者の利益を保護するという325号通達の趣旨にかんがみると,場外発売場の設置が予定されている市町村内の全自治会等を意味するものではなく, 発売場の設置によって日常生活上重大な支障を受けるおそれがある者の利益を保護するという325号通達の趣旨にかんがみると,場外発売場の設置が予定されている市町村内の全自治会等を意味するものではなく,直接その影響を受ける当該設置予定地区の自治会等をいうものと解される。そうすると,本件施設の存在する茜浜・芝園地区には一般住宅の建築が認められておらず,実際にも同地区内に居住する住民は存在しないから,地元の自治会や町内会というべきものが存在していないことになる。 325号通達はこのような事態を予測していないところ,この場合に,同意をとるべき自治会等を,発売場が所在する地区から更に範囲を広げた他の地区の自治会等の同意をとるべきことを要求するのは,その根拠が見当たらない以上困難であるといわざるを得ない。したがって,本件における地元との調整については,同意を得る対象である自治会等がないのであって,自治会等があるのに自治会等が反対して,,いるとか自治会等の同意が得られていないということではないから被告が323号通達に反しているという原告らの主張は,採用することができない。 また,被告が本件訴訟以前に「地元」を第二企業連絡会として行動していたとしても,訴訟が係属してから検討を加え「地元」の自治,会等は法的に存在しないと主張することが,原告らとの関係で信義則や禁反言の原則に反し,権利濫用であると評価されるものではないから,この点をいう原告らの主張は,採用することができない。 ウなお,原告らは,本件施設の建築確認が申請からわずか1週間ほど,,でされていることから所定の検査が適切にされたことに疑問を呈しまた,設置許可が申請から短期間でされていることから,適切な審査がされたことにも疑問を呈しているが,被告は技術評価を含めて半年以上の期間にわたり, ることから所定の検査が適切にされたことに疑問を呈しまた,設置許可が申請から短期間でされていることから,適切な審査がされたことにも疑問を呈しているが,被告は技術評価を含めて半年以上の期間にわたり,財団法人日本建築センターに対して相談するなどしており,上記センターはこれを経た上で建築確認を行ったものと認められ,また,設置許可申請に対する審査が短期間でされたとしてもこれが不適正であることに直ちには結びつかないから,上記の原告らが疑問を呈する事情により前記認定が左右されるものではない。 (4)以上のとおりであるから,本件施設自体及び設置手続が違法性を有するとの原告らの主張は,採用することができない。 争点Ⅱ(本件施設における営業による原告らの利益侵害の有無)について(1)住環境の悪化についてア各項中に掲記した各証拠及び弁論の全趣旨によれば,以下の事実を認めることができる。 (ア)習志野市の京葉第2次埋立地である袖ヶ浦・秋津・香澄・茜浜・芝園地域は,都市計画法及び建築基準法に基づく習志野市の地区計画やこれに基づく都市マスタープランにおいて,国道357号線を境界として,以南地域は産業系の土地利用に,以北地域は住居系の土地利用に区分されている。 具体的には,国道357号線以北は,住宅用地,住宅団地等の住居系の土地利用とするとともに,保育所,幼稚園,小・中学校,高等学校,児童公園等,生活に必要な公共・公益施設が,。 ,計画的に配置され優良な居住環境の区域とされているまた都市計画法に基づく都市計画においては,秋津三丁目ないし五丁目及び香澄六丁目の一部は第一種低層住居専用地域に指定され,谷津,秋津一丁目及び二丁目,袖ヶ浦並びに香澄一丁目,二丁目及び四丁目は第一種低層住居専用地域又は第一種中高層住居専用地域に指定されている。 国道35 丁目の一部は第一種低層住居専用地域に指定され,谷津,秋津一丁目及び二丁目,袖ヶ浦並びに香澄一丁目,二丁目及び四丁目は第一種低層住居専用地域又は第一種中高層住居専用地域に指定されている。 国道357号線以南は,製造・加工・業務・流通等の産業系,。 の土地利用の区域で産業活動を支える基盤業が立地しているまた,既成市街地内の住工混在解消の受皿として,都市再開発用地が配置され,移転してきた企業が立地している。この区域には,都市施設を除き定住に必要な公共・公益施設が配置されておらず,同地区内に居住する住民はいない。企業の工場や倉庫などが多数存在するほか,下水道終末処理場である津田沼浄化センター,ゴミ処理施設である芝園清掃工場,海浜霊園などがある。茜浜・芝園地区(習志野市茜浜一丁目ないし三丁目及び芝園一丁目ないし三丁目の各一部)は,産業系の土地利用の区域(産業業務街区)として定められており,今後ますます企業活動の進展が期待され,産業活動の場として使用されることが予定されている。 また,居住環境を保全するため,国道357号線など広域交通網はできる限り海側(南側)に寄せた配置となっており,国道357号線や京葉線などから居住環境を保全するため,湾岸道路と住宅地の間に幅員100mの緩衝緑地帯を設け,公園として整備がされている。 (イ)習志野市地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例(地区計画の施行条例)においては,茜浜・芝園地区の地区整備区域では住宅や風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律2条1項又は6項2号から6号に掲げる営業を営む施設等の建築が禁止されているが,消費者金融等の店舗を設立することは禁止されていない。また,京葉線街区ではマージャン店やぱちんこ店等設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業は禁 施設等の建築が禁止されているが,消費者金融等の店舗を設立することは禁止されていない。また,京葉線街区ではマージャン店やぱちんこ店等設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業は禁止されていない。 (ウ)本件施設の営業開始後の警備体制は,場外警備員を千葉工大の前の交差点に4人,本件施設の前(新習志野駅前側)の交差点に4人,本件施設から新習志野駅までの場所に5人,巡回警備員を2人配置し,誘導員をマロニエ通りの交差点に1人,別紙地図のF5の交差点に1人,同F6の交差点に1人,千葉工大の運動施設側の角に1人配置するというものである。これら,。 の警備員は本件施設の利用者の誘導も行うものとされているまた,秋津・香澄地区については,ナイターレース開催期間中は,車両により夜間まで巡回警備を行うものとされている。さらに,新習志野駅から秋津・香澄地区に至る経路の入口付近に当たるJR京葉線高架下の歩道及び菊田川沿いの歩道の一部に防犯灯が設置される。 (エ)本件施設の営業開始後は,清掃員が本件施設内外及び利用者の通り道を巡回し,空き缶や吸い殻等があれば回収する。 (オ)本件施設の館内警備補助業務を担当するt株式会社は,平成18年10月1日,10名のスタッフを追加募集しており,未経験者でも応募可能とし,4日間の研修を受けさせて警備業務に就かせている。 また,本件施設の歩行者誘導・広域車誘導警備補助業務の施設外警備補助業務を担当するs株式会社は,同月8日,30名のスタッフを追加募集しており,未経験者でも応募可能とし,4日間の研修を受けさせて警備業務に就かせている。 (カ)本件施設における営業開始後,国道357号線の北側にある秋津サッカー場近くにある「やすらぎの広場」内のベンチのそばに舟券とビールの空き缶が3昼夜放置された。 ( て警備業務に就かせている。 (カ)本件施設における営業開始後,国道357号線の北側にある秋津サッカー場近くにある「やすらぎの広場」内のベンチのそばに舟券とビールの空き缶が3昼夜放置された。 ()(「」。)キボートピア習志野環境委員会以下環境委員会というは,平成18年8月26日,第1回の委員会を開いた。環境委員会には,各種住民団体,PTA関係者(原告12を含む,。)習志野市議会,習志野市,習志野市教育委員会,六市組合,三市組合及び被告からの代表者が所属している。千葉工大は代表者を推薦しないとし,また,新習志野駅前商店会は推薦を保留するとしている。 イ上記ア及び前記第2の1の認定事実に基づき,検討する。 (ア)原告らは,本件施設の営業が開始されれば,その周辺の環境や治安が悪化し,駅前に金融会社等が多数乱立し,本件施設利用者を対象とした飲食店やサービス業とりわけ性風俗特殊営業店の進出が予想されること,また,本件施設周辺に多数の警備員がいることによっても,静かで落ち着いた環境が著しく悪化して,Aグループの原告らの,豊富な緑や自然に囲まれた良好な住宅地で,健全で安全で安心できる生活を送るという法的に保護された利益が侵害される旨主張するところ,原告12,同5,同54,同56の各供述中にはこれに沿う部分がある。 (イ)確かに,秋津・香澄地区における住環境は,習志野市の地区計画上,優良な居住環境として一定の価値を置かれていることが認められる。 しかし,上記ア(ア)のとおり,本件施設の建設される敷地は,商業等の利便を増進する産業業務街区とされており,周辺住民が施設等の営業による負担を受けることは,程度の差はあれ,その性質上予定されているものというべきである。 その上で検討すると,本件施設の営業開始によって原告らの主張 業業務街区とされており,周辺住民が施設等の営業による負担を受けることは,程度の差はあれ,その性質上予定されているものというべきである。 その上で検討すると,本件施設の営業開始によって原告らの主張するような警備員の存在以外による周辺環境の悪化,すなわち本件施設を利用する多数の者が往来することによる治安の悪化の可能性はないとはいえないものの,金融会社等の進出については,法律上,新習志野駅前において消費者金融等やマージャン店等の営業が可能であるとしても,このような進出が具体的蓋然性をもって予想されることを裏付ける的確な証拠はないし,このような営業がAグループの原告らの上記利益をどの程度侵害することになるのか不明であり,それが受忍限度を超えるものであるということはできない。また,原告らは,既に建築されている建物について,建築規制の対象とはならないように大規模な改修をしない形で風俗営業をすることがあり得ると指摘するが,可能性としてこのようなことがあるとしても,本件施設の操業により風俗産業が行われるようになることを裏付ける具体的な証拠はない。 そして,上記ア(ウ)のとおり,本件施設及びその周辺に警備員を配置するなどの治安対策・環境対策が立てられており,また,前記第2の1(5)クのとおり,六市組合及び三市組合と千葉県警との間の警察協議において,常に習志野警察署と緊密な連携に努め,随時,防犯に関する情報,不審者等に関する情報等の交換に努めるとともに,異常発生時の通報等を迅速に行うこと,施設及びその周辺の犯罪の防止,交通の安全と円滑,,の確保等の治安維持に配慮した対策に努め問題が生じた場合あるいはそのおそれがある場合は直ちに改善の措置を講ずること,施設周辺の住民,関係機関等との間において,治安等に関する問題の発生又はそのおそれがある場合 治安維持に配慮した対策に努め問題が生じた場合あるいはそのおそれがある場合は直ちに改善の措置を講ずること,施設周辺の住民,関係機関等との間において,治安等に関する問題の発生又はそのおそれがある場合には,迅速かつ誠実に対応し,その早期問題解決に努めること等が協議されているなど,自主警備のほかに警察の協力も得られることになっているのであるから,暴力団等によるのみ行為の取締りについても露天商の出店について道路交通法及び道路法による規制が及ぶことも考慮すれば,被告の立てている治安対策は,その実効性があるものというべきである。 原告らは,本件施設の営業開始後に,警備員の追加募集等がされていること(上記ア(オ)や舟券が秋津サッカー場近く)の「やすらぎの広場」内に散乱していたこと(上記ア(カ))を理由に上記治安対策の実効性を疑問視するが,上記追加募集等の事情が直ちに警備計画の不十分性を示しているわけではな,(),いから上記アオの事情は前記判断を左右するには足りずまた,上記ア(カ)の事例により原告らの住環境に対する侵害が受忍限度を超えるものであるということは困難である。人の自由な行動をすべて制約することはできないところ,その行動により環境の悪化等の問題が生じた場合には環境委員会において地域の代表が参加して施行者等との間で問題解決のための協議をすることができることをも勘案すれば,被告は実効的な対策を立てているものといえる。 なお,警備員の存在により落ち着いた住環境が制約される面があることは否定できないが,警備員は治安・環境の維持のため配置されているものであり,その存在による原告らの上記利益に対する侵害が受忍限度を超えているとまではいえない。 ,,。 したがって原告らの上記主張は採用することができない(2)商業施設利用の利 配置されているものであり,その存在による原告らの上記利益に対する侵害が受忍限度を超えているとまではいえない。 ,,。 したがって原告らの上記主張は採用することができない(2)商業施設利用の利益についてア各項中に掲記した各証拠及び弁論の全趣旨によれば,以下の事実を認めることができる。 (ア)モーターボート競走のレースはSG(スペシャルグレード。 以下「ビッグレース」ともいう,GⅠ,GⅡ,GⅢ及び一。)般レースのグレードに分かれており,それぞれの年度開催回数は,SG8回,GⅠ約40回,GⅡ2回,GⅢ約70回とされている。 (イ)被告は,警察協議の段階において,本件施設から半径20㎞圏内の成人人口を基礎に,他の公営競技施設と競合するであろう人口を控除してレジャー白書をもとに計算した結果,本件施設の利用人数を平日は2000人,休日の通常レース時は2500人,ビッグレース時は5000人と想定し,鉄道駅に近接する既存類似立地施設におけるアンケート結果から,そのうちの52%が鉄道で,32%が車で,16%が自転車等で来場す(,。)るシャトルバスは未決定のため他で代替するものとしたとし,平均乗車人数は千葉県市原市に所在するボートピア市原の実績から,1台当たり1.2人(5台に1台の割合で2人乗車)と想定し,駐車場入出庫比率については休日平日いずれも午前10時台が入庫のピーク(休日30%,平日25%)であり,午後4時台が出庫のピーク(休日55%,平日60%)である,ただし,ナイターレース開催時には入庫及び出庫ピークとも分散するため,上記比率が下がると想定した。これらの想定を前提に,必要駐車台数は休日450台程度,平日330台程度であり計画の駐車台数650台でまかなえること,ビッグレースのある休日ピークでは900台程度と試算 上記比率が下がると想定した。これらの想定を前提に,必要駐車台数は休日450台程度,平日330台程度であり計画の駐車台数650台でまかなえること,ビッグレースのある休日ピークでは900台程度と試算されることから午前11時以降は臨時駐車場が必要と分析した。 また,本件施設の想定商圏から,来場・帰宅方面比率を想定した上で,本件施設周辺における来場・帰宅経路及び方面比率を来場動線及び帰宅動線を踏まえて誘導経路を分析した。 さらに,平成17年1月30日,同年2月2日,同月4日,同月6日に本件施設周辺の現況の調査を行った上,計画完成後交通量による交差点評価をして,現況交通量に計画交通量を上乗せして,交差点における飽和度及び流入部ごとの混雑度を算定した結果,飽和度で指標値(0.9)を上回る交差点はない,(. )ものの混雑度において計画交通を原因として指標値 を超える交差点は,休日(通常レース時,ビッグレース時いずれもの午前10時の若松交差点の左折直進混用車線以下左)(「直車線」のようにいう,休日ビッグレース時の午後4時の。)別紙地図のM6交差点の左直車線,休日ビッグレース時の午後4時の同M1交差点の左直車線,休日ビッグレース時の午後4時の県道15号千葉船橋海浜線(幕張メッセ前を通る方向)と国道357号線との交差点の右折専用車線であると判断し,適切な誘導を行うことで増加交通量の影響を最小な形で抑えることが可能であるとの専門家からのアドバイスを受けた。 (ウ)r株式会社が平成17年6月に作成した(仮称)スーパービバホーム習志野店の習志野市茜浜一丁目(若松交差点付近の,国道357号線と県道千葉船橋海浜線の間に位置する)への。 出店に伴う交通影響報告書において,若松交差点は,現況においては,休日平日ともに,交差点飽和度の指 の習志野市茜浜一丁目(若松交差点付近の,国道357号線と県道千葉船橋海浜線の間に位置する)への。 出店に伴う交通影響報告書において,若松交差点は,現況においては,休日平日ともに,交差点飽和度の指標値(0.9)は下回っているが,流入部混雑度は花輪インター方面からの左直車線と千葉方面からの右折車線で指標値(1.0)を上回っているとされ,店舗開店後の予測においては,休日では交差点飽和度の指標値を上回り,流入部混雑度は上記と同様の車線において指標値を上回るとされた。 これらを踏まえ,若松交差点は,平日休日ともに,開店後の予測において混雑度の指標値を上回った流入部及び車線において,現況において既に指標値を超えている状態であり,交差点飽和度も高く,わずかの交通量の増加により交差点飽和度も指標値を超えるほど混雑している交差点といえると分析されている。そこで,来退店時にはできるだけ当該交差点を通らないような案内をするものとし,対策として,シャトルバスの運行を計画するとされている。 上記報告書には「若松交差点については幾何構造に問題が,あると思われますが,ご近隣・関係機関等において種々の考え・将来計画があり,本計画において幾何構造にまで立ち入ることは適切ではないと思われ,開店後の影響評価を踏まえての配慮事項はソフト面での対応となります」とある。 。 (エ)本件施設では,施設内に650台の駐車場,休日は甲の駐車場250台分,363台分の臨時駐車場が確保され,午前9時に開門し,誘導員がプラカードをもって誘導することになっている。上記施設内駐車場には道路から左折して入庫することになり,また,出庫する際にも左折して道路に出ることになる。 駐車券機は敷地の奥に設置されている。 (オ)被告は,q株式会社にJR津田沼駅から本件施設までのシャトルバスの運 から左折して入庫することになり,また,出庫する際にも左折して道路に出ることになる。 駐車券機は敷地の奥に設置されている。 (オ)被告は,q株式会社にJR津田沼駅から本件施設までのシャトルバスの運行を委託した。このシャトルバスは,JR津田沼駅南口ロータリーからマロニエ橋交差点,京成津田沼駅前,鷺沼1丁目交差点,袖ヶ浦運動公園入口交差点及び茜浜2丁目交差点を経由して本件施設を往復するものであり,定員50名,運賃無料で運行する。停留所はJR津田沼駅南口及び京成津田沼駅である。 (カ)被告は,平成16年7月18日当時,ボートピア市原の年間来場者数実績平均をもとに商圏人口に応じて比例計算した結果,住民説明会の資料において,予想来場者数を平日3000人前後,休日等4000~5000人としていた。 (キ)平成18年10月12日ないし17日の本件施設前駐車場の利用状況は,午後0時台及び午後4時台において,ごく一部が利用されているにとどまっている。 イ上記ア及び前記第2の1の認定事実に基づき,検討する。 (ア)原告らは,本件施設において営業がされれば,新習志野駅前,,の商業施設等に行くために利用する道路が渋滞するためまた国際総合水泳場等の安全な利用が本件施設を利用するギャンブラーにより妨げられるため,健全で安全で安心できる良好な,日常生活上不可欠な商業施設等を利用するという,Cグループの原告らの法的に保護された利益が侵害される旨主張するところ,原告12,同13,同56の各供述中にはこれに沿う部分がある。 (イ)aしかし,原告らの上記利益は,渋滞に巻き込まれずに商業施設等を利用する利便性を念頭においているものであるところ,これが法的に保護される利益といえるか疑問である上,以下のとおり被告は十分な対策を採っており,本件施設の営業による 滞に巻き込まれずに商業施設等を利用する利便性を念頭においているものであるところ,これが法的に保護される利益といえるか疑問である上,以下のとおり被告は十分な対策を採っており,本件施設の営業によるCグループの原告らの主張する上記利益の侵害が受忍限度を超えるものということはできない。 すなわち,本件施設周辺の道路は,もともと渋滞の起こりやすい構造になっており,その場所に本件施設が建築され,営業が行われていることが認められる。つまり,通常,交差点飽和度は,指標値(0.9)を上回ると,交差点流入交通量を処理することができずに渋滞が発生し,この場合は,車線の増設等交差点の幾何構造を変えない限り流入交通量を処理することはできないが,交差点飽和度が指標値(0.9)未満であれば,信号調整により流入交通量を処理することができるようになるとされており,また,流入部混雑度が指標値(1.0)を上回った場合には,当該車線においてのみ,流入交通量を処理できないことを意味するとされているとこ,(),,,ろ上記アウのとおり若松交差点は休日においては既に指標値を超えている状態であり,交差点飽和度も高く,平日休日ともにわずかの交通量の増加により交差点飽和度も指標値を超えるほど混雑している交差点であって,幾何構造に問題があると指摘されている。そして,それ以外の交差点においても,上記ア(イ)のとおり,休日ビッグレース時の午後4時の別紙地図のM6交差点の左直車線,休日ビッグレース時の午後4時の同M1交差点の左直車線,休日ビッグレース時の午後4時の県道15号千葉船橋海浜線(幕張メッセ前を通る方向)と国道357号線との交差点の右折専用車線において混雑度が1.0を超えると分析されている。 これに対し,上記ア(イ(エ)のとおり,被告は,来場)ピーク 5号千葉船橋海浜線(幕張メッセ前を通る方向)と国道357号線との交差点の右折専用車線において混雑度が1.0を超えると分析されている。 これに対し,上記ア(イ(エ)のとおり,被告は,来場)ピーク時(1日を通じて車両の駐車台数が最大である時点)における車両台数は,平常開催日の平日で330台,休日で450台,特別開催日で900台と試算しており,特別開催日のための臨時駐車場を確保し,また,本件施設と隣接する甲株式会社の駐車場用地の一部を臨時駐車場として使用することにし,駐車場への誘導もプラカードをもって駐車場に誘導させるなどの手段によって渋滞の要因の一つである違法駐車問題への対策を講じている。上記の駐車場台数は,必要な駐車場台数をデータを踏まえて計算した結果(平日は328台,休日は451台,休日ピークは899台)をもとに設計されたものであるため不足はないと考えられ,実際にも駐車場に余裕がある状態である(上記ア(キ)ことが認められ)る。 また,円滑な入出庫のために左折入庫・左折出庫にし,駐車券機を敷地の奥に配置し,しかも本件施設の営業開始に1時間先立って開門することになっているなど駐車場の前で車両が滞留しないような工夫がされている。 さらに,被告は,上記ア(オ)のとおり,JR津田沼駅南口から本件施設を往復する定員50名,運賃無料のシャトルバスを運行することによって車両利用者を減らすための対策も採っている(上記ア(ウ)のとおり,シャトルバスの運行が交通渋滞対策になることは原告ら提出の証拠においても指摘されている。 。)bこの点,原告らは,被告の予測来場者数が住民への説明段階と警察協議の段階で異なっており(上記ア(カ,その))分析の正確性に対し疑問を呈するが,住民への説明段階ではボートピア市原の年間来場者数実績の平均値をも は,被告の予測来場者数が住民への説明段階と警察協議の段階で異なっており(上記ア(カ,その))分析の正確性に対し疑問を呈するが,住民への説明段階ではボートピア市原の年間来場者数実績の平均値をもとに,商圏人口に応じて比例計算したものにすぎないのに対し,警察協議の段階では,本件施設から半径20㎞圏内の成人人口を基礎に,他の公営競技施設と競合するであろう人口を控除してレジャー白書をもとに計算した結果に基づくものであるから,単に上記予測来場者数が異なることをもって被告の分析の正確性を否定することはできない。 c以上のとおり,本件施設周辺の交通状況はもともと混雑度の高いものであるところ,本件施設の営業により周辺道路が更に一定程度混雑することは予想されるものの,被告は上記道路状況を前提に渋滞対策として種々の対策を講じているのであり,交通渋滞によりCグループの原告らの被る商業施設等利用の利益侵害の程度が受忍限度を超えているとはいい難い。 (ウ)また,国際総合水泳場等の安全な利用が本件施設利用者により妨げられる旨の事実を認めるに足りる的確な証拠はなく,原告らは上記利益侵害について抽象的な危険感を抱いているにすぎないといわざるを得ない。 ,,。 したがって原告らの上記主張は採用することができない(3)青少年の保護についてア証拠によれば,本件施設入口には警備員が入館者を監視し,出入口の壁には,学生,生徒及び未成年者の入館や舟券購入を禁ずる旨などを記載した「入館禁止事項に関するお知らせ」が書かれ,出入口外側や本件施設内のインフォメーションコーナーの横にも上記内容の掲示板が設置され,本件施設の門には「ボートピア習志野では学生・生,徒及び未成年者の入館を一切お断り致します」と赤い文字で大きく書かれ,その下に「モーターボート競走法第9 ーナーの横にも上記内容の掲示板が設置され,本件施設の門には「ボートピア習志野では学生・生,徒及び未成年者の入館を一切お断り致します」と赤い文字で大きく書かれ,その下に「モーターボート競走法第9条の2の規定により,,学生・生徒及び未成年者の勝舟投票券の購入は禁止されております。 勝舟投票券購入目的での学生・生徒及び未成年者のボートピア習志野への入館は一切お断りいたします」と黒い文字で大きく書かれた掲。 示板を設置していることが認められる。 また,証拠によれば,本件施設の入場口に警備員を配置し,未成年者と思われる入場者に対しては,年齢を確認するなどの対策を講じることが認められる。 イ原告らは,千葉工大芝園校舎の学生や,津田沼高校の学生その他周辺地域の未就学児・児童・生徒・学生,総合水泳場の利用者には,生命・身体の安全と精神的平穏の確保された良好な環境で教育を受ける権利が保障されるべきであるところ,本件施設の営業により,青少年及び多くの成人にギャンブル依存症という犯罪行為までも引き起こす,,,重大な健康被害をもたらしまた安全で健全な教育環境が破壊され周辺住民や子供たちが本件施設利用者による放火・恐喝・性犯罪などの恐怖にさらされることにより千葉工大や津田沼高校の教員や上記学生等の親などで構成されるBグループの原告らの上記権利が侵害され,,,,,,,る旨主張するところ原告12同5同6同54同13同7同56,同15,同16の各供述中にはこれに沿う部分がある。 確かに,モーターボート競走などのギャンブルに関して,これをきっかけとした犯罪や,ギャンブル依存症の発症等の弊害が全くないわけではない。また,過去に津田沼高校の生徒が通学路において性犯罪に遭いそうになった事例があること,津田沼高校の通学路のうち新習志野 きっかけとした犯罪や,ギャンブル依存症の発症等の弊害が全くないわけではない。また,過去に津田沼高校の生徒が通学路において性犯罪に遭いそうになった事例があること,津田沼高校の通学路のうち新習志野駅前から国道357号線に沿って別紙地図のM5の交差点までは本件施設の利用者の通り道と重なる可能性があることも認められる。 しかし,被告は,本件施設に学生,生徒及び未成年者の入館等を禁止する旨の内容の掲示板を目立つように配置するなどの対策や,警備員を周辺に配置して入場しようとする者に対して年齢確認をするなどの対策を講じていることからすれば,未成年者が舟券を購入するなどの目的で実際に本件施設を利用することは相当程度制限されていると。 ,(),いうべきであるまた原告ら自身やその家族特に未成年者等が本件施設の利用者との接触や本件施設が近くにあることによりギャンブル依存症等になる危険が具体的に発生するとは到底認められない。 さらに,津田沼高校の生徒が以前性犯罪に遭いそうになったことと本件施設での営業により生じる危険との間に具体的な関連性があるとはいえないから,結局,本件施設の営業によりBグループの原告らが有するとする安全で健全な教育環境が破壊されるということは困難である。 したがって,原告らの上記主張は,採用することができない。 (4)公共交通機関利用の利益侵害についてア原告らは,本件施設の営業により,マロニエ通り又はふれあい通りがいずれも本件施設における営業日の特に夕方の帰宅時間帯には非常に混雑して渋滞することが予想されるため,JR津田沼駅やバスを利用する者で構成されるDグループの原告らの上記公共交通機関を利用する利益が侵害される旨主張するところ,原告7,同15,同56の各供述中にはこれに沿う部分がある。 イしかし,原告らの上記 やバスを利用する者で構成されるDグループの原告らの上記公共交通機関を利用する利益が侵害される旨主張するところ,原告7,同15,同56の各供述中にはこれに沿う部分がある。 イしかし,原告らの上記利益は,交通渋滞に巻き込まれずにJR津田沼駅に至り,鉄道やバスを利用する利便性を念頭においているものであるところ,これが法的に保護される利益といえるか疑問である上,上記(2)と同じく,本件施設の営業により周辺の道路が混雑することは予想されるものの,被告は,渋滞に対する種々の対策を講じており,交通渋滞によるDグループの原告らの利益侵害の程度が受忍限度を超えるものとはいい難い。 したがって,原告らの上記主張は,採用することができない。 (5)救急医療を受ける利益侵害についてア各項中に掲記した各証拠及び弁論の全趣旨によれば,以下の事実を認めることができる。 (ア)本件施設と救急指定病院であるp病院,x病院,o病院及びn病院との間には,それぞれ,約2200m,約2200m,約2500m,約4500mの距離があり,本件施設と救急救命医療施設である船橋市立船橋医療センター及び千葉県救急医療センターとの間には,それぞれ約6500m,約5500mの距離がある。 (イ)平成17年版「消防白書(消防庁作成)によれば,平成1」6年中の救急自動車による平均現場到着所要時間は6.4分であり,平均収容所要時間(救急事故の覚知から医療機関等に収容するまでに要した時間)は30.0分である。 平成16年度版「消防年報(習志野市消防本部作成)によ」れば,平成16年中の習志野市における平均現場到着所要時間は5.3分であり,平均収容所要時間は26.3分である。 平成18年度版「消防年報(同上)によれば,平成17年」中の平均現場到着所要時間は5.4分であり,平均収容所 野市における平均現場到着所要時間は5.3分であり,平均収容所要時間は26.3分である。 平成18年度版「消防年報(同上)によれば,平成17年」中の平均現場到着所要時間は5.4分であり,平均収容所要時間は27.1分である。 イ上記ア及び前記第2の1等の認定事実に基づき,検討する。 (ア)原告らは,本件施設の営業により,秋津・香澄地区に居住しており救急救命医療を必要とする可能性があるEグループの原告らの速やかな搬送を受けて適切な医療行為を受ける利益が,マロニエ通りやふれあい通りの著しい混雑・渋滞により,救急時の速やかな搬送が妨げられて侵害される旨主張するところ,原告12,同20の各供述中にはこれに沿う部分がある。 (イ)確かに,前記(2)ア(イ)のとおり,休日ビッグレース時の午後4時の別紙地図のM6交差点の左直車線や休日ビッグレース時の午後4時の同M1交差点の左直車線など,マロニエ通りの車線は混雑する可能性が高いことが認められる。 しかし,救急車に代表される緊急自動車は,反対車線を走行することや対面信号が赤信号でも交差点に進入すること等が法律上認められており(道路交通法39条1項,2項,一般車)(),両は緊急自動車に進路を譲る義務がある同法40条ことや本件施設周辺の道路(東関東自動車道,国道357号線,マロニエ通り,ふれあい通り及び県道千葉船橋海浜線)において,車線が両方向において同時に混んでいる事実が見受けられないこと,救急指定病院や救急救命医療施設と本件施設との位置関係,被告が十分な交通渋滞対策を講じること等に照らせば,救急救命体制の確保は重要なことであるが,本件施設の操業により速やかな搬送が妨げられ,これによりEグループの原告らの早急に救急救命医療を受ける利益が侵害されるとまではいい難い。 ,,。 したがっ 急救命体制の確保は重要なことであるが,本件施設の操業により速やかな搬送が妨げられ,これによりEグループの原告らの早急に救急救命医療を受ける利益が侵害されるとまではいい難い。 ,,。 したがって原告らの上記主張は採用することができない(6)y医院等の医療活動の利益侵害についてア証拠によれば,原告24は,習志野市秋津○丁目所在のy医院において診療に従事しているところ,平成16年中及び平成17年中において,習志野市消防本部に属する救急車両が,y医院に患者を搬送したことはなく,y医院から救急施設に患者を搬送したこともないことが認められる。 イ原告らは,本件施設の営業により,Fグループの原告らのうち原告25が,自宅で容態が急変した患者からの連絡を受けて救急車を手配する場合において,また,原告3(秋津・香澄地区の住民)がy医院を利用する場合において,交通渋滞に巻き込まれることにより医療活動や医療を受けられる利益が侵害される旨主張するところ,原告25の供述中にはこれに沿う部分がある。 しかし,上記アのとおり,原告25の経営するy医院からは救急施設に患者を搬送したことはないから,原告25が救急施設に患者を搬送することによる医療活動をする利益が今後侵害される可能性が高いとはいえず,また,仮にy医院から搬送することになったとしても,上記(5)のとおり,本件施設の営業により救急施設への搬送が遅れるとの事実を認めることはできないから,y医院の医療活動(原告25の医療活動及びこれを受ける原告3[秋津・香澄地区の住民]の利益)が妨害されるとはいい難い。 したがって,原告らの上記主張は,採用することができない。 (7)資産価値の下落について原告らは,ギャンブル施設である本件施設の建設計画により,本件施設の周辺地域から移転する者が続出して不動産価格 したがって,原告らの上記主張は,採用することができない。 (7)資産価値の下落について原告らは,ギャンブル施設である本件施設の建設計画により,本件施設の周辺地域から移転する者が続出して不動産価格が下落していることから,上記地域に不動産を所有するGグループの原告らは自己所有の資産価値の低下の被害を受けている旨主張するところ,原告5の供述中には周辺地域の不動産の売れ行きが悪く,価格が下落している旨の部分もあるが,本件施設の建設により本件施設の周辺地域から移転する者が続出している事実や不動産価格が下落している事実のいずれについても,これらを裏付ける的確な証拠はない。 したがって,原告らの上記主張は,採用することができない。 結論 以上の認定に照らすと,本件施設を設置し,同施設において舟券場外発売の営業をすることは,その手続において適法であり,かつ,態様その他の面において社会的相当性を欠くものとは認め難く,原告らの主張する上記各利益の侵害が受忍限度を超えるものであり,本件施設の操業が違法行為に当たるということはできないから,これを理由とする本件施設の除去,又は本件施設における操業や第三者による営業の差止めを求めることはできない。 また,以上の認定によれば,被告の本件施設の設置計画,その実施が不法行為を構成すると認めることができないから,その余について判断するまでもなく,原告らの被告に対する慰謝料請求権があるとも認められない。 よって,人格権に基づき,主位的には本件施設の除去,予備的には本件施設の操業及び第三者による営業の差止め,並びに不法行為に基づき,原告ら各自につきそれぞれ慰謝料5000円及びこれに対する不法行為の後の日である平成17年4月8日(訴状送達日の翌日)から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める原 基づき,原告ら各自につきそれぞれ慰謝料5000円及びこれに対する不法行為の後の日である平成17年4月8日(訴状送達日の翌日)から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める原告らの請求はいずれも理由がないから,これらを棄却することとして,主文のとおり判決する。 千葉地方裁判所民事第1部裁判長裁判官長谷川誠裁判官工藤涼二裁判官泉寿恵(別紙)原告目録千葉県習志野市秋津原告1A,B,C,D同市秋津原告2A,B,C,D同市秋津原告3A,B,C,E,F同市秋津原告3A,B,C,E,G同市秋津原告4A,B,C,D同市秋津原告5A,B,C,D同市香澄原告6A,B,C,D同市香澄原告7A,B,C同市香澄原告8A,B,C,E同市香澄原告9A,B,C同市香澄原告10A,B,C同市香澄原告11A,B,C,D,E同市香澄原告12A,B,C同市谷津原告13A,B,C同県佐倉市原告14A,B,C,D同県千葉市美浜区原告15A,B,C同県習志野市秋津原告16A,C,D同市秋津原告17A,C,D同市秋津原告18A,C,E同市秋津原告19A,C,E同市秋津原告20A,C,E同市秋津原告21A,C,E同市香澄原告22A,C,E同市香澄原告23A,C,E同市秋津原告24A,C,F同市秋津原告25A,C,G同市香澄原告26A,C,G同市香澄原告27A,C,G同市秋津原告28A,C同市秋津原告29A,C同市秋津原告30A,C同市秋津原告31A,C同市秋津原告32A,C同市秋津原告33A,C同市秋津原告34A,C同市秋津原告35A,C同市秋津原告36A,C同市秋津原告37A,C同市秋津原告38A,C 原告31A,C同市秋津原告32A,C同市秋津原告33A,C同市秋津原告34A,C同市秋津原告35A,C同市秋津原告36A,C同市秋津原告37A,C同市秋津原告38A,C同市秋津原告39A,C同市秋津原告40A,C同市秋津原告41A,C同市秋津原告42A,C同市香澄原告43A,C同市香澄原告44A,C同市香澄原告45A,C同市香澄原告46A,C同市香澄原告47A,C同市香澄原告48A,C同市香澄原告49A,C同市香澄原告50A,C同市香澄原告51A,C同市香澄原告52A,C同市香澄原告53A,C同市香澄原告54A,C同市袖ヶ浦原告55A,C同市袖ヶ浦原告56A,C同市袖ヶ浦原告57A,C同市谷津原告58A,C同市実籾原告59A,C同市花咲原告60A,C同市本大久保原告61A,C同市本大久保原告62A,C同市本大久保原告63A,C(注:末尾のAからGまではグループ名である)(別紙)計画概要所在地千葉県習志野市茜浜二丁目7番1号他敷地面積2万9326㎡施設概要舟券場外発売場ボートピア習志野建物規模延床面積1万1500㎡程度駐車場約700台
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