平成27(ワ)7399 不正競争行為差止請求事件

裁判年月日・裁判所
平成27年11月5日 大阪地方裁判所
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判決文本文5,218 文字)

平成27年11月5日判決言渡同日原本交付裁判所書記官平成27年(ワ)第7399号不正競争行為差止請求事件口頭弁論終結日平成27年10月27日判決 原告株式会社三井住友銀行 同訴訟代理人弁護士鈴木秋夫同髙橋瑛輝 被告株式会社ユーイッツシステム 主文 1 被告は,その営業上の活動に,「三井住友グループ」その他「三井住友」の文字を含む企業集団に属する旨の表示及び三井住友グループメンバー企業として認可されている旨の表示をしてはならない。 2 被告は,別紙「表示目録」記載1ないし8の各「(URL)」で表示されるウェブページから,同目録記載1ないし8の各「(表示)」のうち下線を施した部分を抹消せよ。 3 訴訟費用は被告の負担とする。 事実及び理由 第1 請求主文同旨第2 請求原因原告は,別紙「請求の原因」のとおり,請求の原因を述べた。 第3 当裁判所の判断 1 被告は,適式の呼出しを受けながら本件口頭弁論期日に出頭せず,答弁書その他の準備書面も提出しないから,請求原因事実を争うことを明らかにしないものと認め,これを自白したものとみなす。 2 以上の争いのない事実によれば,「三井住友」との営業表示が原告及びその企業グループを示すものとして著名であること,被告が,別紙「表示目録」記載のとおり,自己の営業表示として「三井住友」との営業表示と同一のものを使用していることが認められるから,被告 示が原告及びその企業グループを示すものとして著名であること,被告が,別紙「表示目録」記載のとおり,自己の営業表示として「三井住友」との営業表示と同一のものを使用していることが認められるから,被告の行為は,不正競争防止法2条1項2号所定の不正競争行為に該当する。 そうすると,被告の行為によって原告の営業上の利益が侵害されていると認められるから,原告の被告に対する同法3条1項,2項に基づく請求は理由がある。 3 以上によれば,原告の請求は,いずれも理由があるからこれを認容し,仮執行宣言については,相当でないからこれを付さないこととして,主文のとおり判決する。 大阪地方裁判所第26民事部 裁判長裁判官 髙松宏之 裁判官 田原美奈子 裁判官 林啓治郎 (別紙)請求の原因第1 当事者 1 原告は,日本を代表するメガバンクの一つである。 「三井住友」という表示は,「三井グループ」及び「住友グループ」の主要各社で構成される委員会から承認を受けた企業が自己の営業表示として使用しているものであり,原 本を代表するメガバンクの一つである。 「三井住友」という表示は,「三井グループ」及び「住友グループ」の主要各社で構成される委員会から承認を受けた企業が自己の営業表示として使用しているものであり,原告は,その企業集団の中核的企業である。 2 被告は,上記の承認を受けていないにもかかわらず,後述のとおり,自らを「三井住友グループ」の一員であると自称する株式会社である。 第2 著名表示冒用行為 1 原告の商品等表示の著名性上記のとおり,原告は日本を代表するメガバンクの一つであり,原告自身,全国的に著名な企業である。 それととともに,「三井住友」を商号に含む関連企業は枚挙に暇がなく,「三井住友」という表示は,全国的に著名な営業表示である。 2 被告の使用行為被告は,別紙表示目録記載1乃至同記載8の各URLで表示されるウェブページ上において,同目録記載1乃至同記載8の各表示を行っている(以下,総称して「本件各表示」という。)。 本件各表示は,被告自身の所属を表すために,著名な営業表示である「三井住友」と同一のものを使用する行為であるが,上記のとおり,被告はその使用につき上記委員会からの承認を得ていないため,まさに,他人の著名な営業表示を自己の営業表示として使用していることになる。 3 営業上の利益侵害のおそれ被告が本件各表示を続けることにより,被告は「三井住友」という著名表示のもつ信用,名声を無償利用することができる一方で,原告並びに「三井住友」 を含む商号の企業にとっては,「三井住友」という著名表示がもつ信用,名声が稀釈化され,価値が毀損されるおそれがあり,さらに,本件各表示を放置すれば,第三者との関係においても,被告の行為に対する責任を問われる事態にもなりかねない。 しか 著名表示がもつ信用,名声が稀釈化され,価値が毀損されるおそれがあり,さらに,本件各表示を放置すれば,第三者との関係においても,被告の行為に対する責任を問われる事態にもなりかねない。 しかも,被告は,原告からの削除要請に応じず,記載内容も変遷,増加させている。さらに,被告は,「三井住友銀行東大阪支店のサービスセンター課長の不祥事」などという記載を行うまでに至っている。このように,被告は,今後,「三井住友グループ」を名乗りながら原告に対して事実無根の批判を行うという不合理な行為を繰り返す危険性があり,「三井住友」という著名表示の価値毀損のおそれは著しい。 4 小括以上のとおり,本件各表示は,不正競争防止法2条1項2号の不正競争行為であり,原告は,それによって営業上の利益を害されるおそれのある者であるから,被告に対し,同法3条に基づく差止請求権を有する。この差止請求権の具体的内容は,被告が自己の所属を示すために「三井住友」という営業表示を冒用することを差し止めることであるから,本件各表示のうち,別紙表示目録にて下線を施した部分の削除請求権ということになる。 第3 周知表示混同惹起行為 1 原告の商品等表示の周知性「三井住友」という営業表示が著名であることは前記のとおりであり,当然に「需要者の間に広く認識されているもの」である。 2 被告の使用行為また,被告が「三井住友」という他人の営業表示を使用していることについても,前記のとおりである。 3 混同惹起本件各表示は,要するに自らが「三井住友グループに属する」旨の表示や「三 井住友グループメンバー企業として認可されている」旨を表示するものであるところ,「三井住友」という営業表示を用いている企業の事業内容は,金融関連に限らず多岐 グループに属する」旨の表示や「三 井住友グループメンバー企業として認可されている」旨を表示するものであるところ,「三井住友」という営業表示を用いている企業の事業内容は,金融関連に限らず多岐にわたるため,本件各表示を行うことは,被告と原告並びに「三井住友」という営業表示を用いている企業との間に,何らかの営業上の取引関係,経済関係,組織関係などが存するのではないかと思わせる行為である。したがって,かかる意味において,被告が本件各表示を行うことは,「他人の営業と混同を生じさせる行為」に該当する。 4 営業上の利益侵害のおそれ本件表示行為によって原告の営業上の利益が害されるおそれが認められる点については,前記のとおりである。 5 小括したがって,本件表示行為は不正競争防止法2条1項1号の不正競争行為にも該当し,原告は,それによって営業上の利益を害されるおそれのある者であるから,被告に対し,同法3条に基づく差止請求権を有する。この差止請求権の具体的内容も,前記同様,被告が自己の所属を示すために「三井住友」という営業表示を冒用することを差し止めることであるから,本件各表示のうち,別紙表示目録にて下線を施した部分の削除請求権ということになる。 第4 予防請求の必要性被告は,ウェブページを用いて本件各表示を行っているところ,そのような手法による表示は,極めて容易に追記,改変が可能であり,本件各表示のうち下線を施した部分の抹消のみが認容されたとしても,次々と新たな表示がなされ得る。 そして,これまで原告からの削除要請を無視し,表示を変遷,追加させてきた被告の態度に鑑みれば,新たに,被告がウェブページへの表示その他営業上の活動において,「三井住友グループ」その他「三井住友」の文字を含む企業集団に属する 削除要請を無視し,表示を変遷,追加させてきた被告の態度に鑑みれば,新たに,被告がウェブページへの表示その他営業上の活動において,「三井住友グループ」その他「三井住友」の文字を含む企業集団に属する旨の表示や三井住友グループメンバー企業として認可されている旨 の表示をなすであろうことは明白である。 したがって,本件においては,かかる表示が将来なされることを予防する必要性が大きい。 第5 結語よって,原告は,被告に対し,別紙表示目録記載1乃至8の各URLで表示されるウェブページから,同目録記載1乃至8の各表示の抹消を求めるとともに,その営業上の活動に「三井住友グループ」その他「三井住友」の文字を含む企業集団に属する旨の表示及び三井住友グループメンバー企業として認可されている旨の表示をしないよう求める。 以上 (別紙)表示目録 1 (URL) https://youits.wordpress.com/(表示) 「伝統、格式の三井住友グループメンバーとなり昔とは違い」 2 (URL) https://youits.wordpress.com/itconsulting/(表示)「弊社は、2013年度より、伝統、格式のある三井住友グループ傘下の準大手企業として本格参画活動。」 3 (URL)https://youits.wordpress.com/company/(表示)①「三井住友フィナンシャルグループ企業(日本総合研究所、さくらKCS)より、三井住友グループ傘下の新規企業として三井住友グループメンバー企業として認可」②「弊社は、三井住友グループ傘下系企業です 「三井住友フィナンシャルグループ企業(日本総合研究所、さくらKCS)より、三井住友グループ傘下の新規企業として三井住友グループメンバー企業として認可」②「弊社は、三井住友グループ傘下系企業です。」 4 (URL)https://youits.wordpress.com/company/jigyosya/(表示)①「三井住友フィナンシャルグループ企業(日本総合研究所、さくらKCS) より、三井住友グループ傘下の新規企業として三井住友グループメンバー企業として認可」②「弊社は、三井住友グループ傘下です。」 5 (URL)https://youits.wordpress.com/company/%e4%b8%89%e4%ba%95%e4%bd%8f%e5%8f%8b%e3%82%b0%e3%83%ab%e3%83%bc%e3%83%97/(表示)①「三井住友グループ主要企業名(本店・支店は省く): ㈱IHI、イビデングループ……㈱ユーイッツシステム」②「上記、三井住友グループ情報は、広くインターネットで誰でも検索閲覧取得できる情報であり弊社の身元を情報開示(ディスクローズ)する趣旨にて所属先情報を一般公開しているものであり」 6 (URL)https://youits.wordpress.com/company/%e6%8e%a1%e7%94%a8%e6%83%85%e5%a0%b1/(表示)「採用連絡先:三井住友グループ傘下株式会社ユーイッツシステム代表取締役東栄」 7 (URL)https://youits.wordpress.com/media/%e6%89%80%e6%9c%89%e7%9f%a5%e7%9a%84%e8%b2%a1%e7 東栄」 7 (URL)https://youits.wordpress.com/media/%e6%89%80%e6%9c%89%e7%9f%a5%e7%9a%84%e8%b2%a1%e7%94%a3%e6%a8%a9%e5%88%a9/(表示)「弊社三井住友グループ主要メンバーとのコラボレーション三井住友フ ィナンシャルグループによる世界展開プラン計画を立て」 8 (URL)https://youits.wordpress.com/2015/01/06/%e6%96%b0%e5%b9%b4%e3%80%81%e6%98%8e%e3%81%91%e3%81%be%e3%81%97%e3%81%a6%e3%81%8a%e3%82%81%e3%81%a7%e3%81%a8%e3%81%86%e3%81%94%e3%81%96%e3%81%84%e3%81%be%e3%81%99%e3%80%82%e3%80%80%e6%9c%ac%e5%b9%b4/(表示) 「伝統、格式の三井住友グループメンバーとなり昔とは違い」 以上

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