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昭和41(オ)352 所有権移転登記手続請求

裁判所

昭和41年10月20日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 福岡高等裁判所 昭和38(ネ)893

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2,493 文字

主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人西村弘子の負担とする。理由 上告代理人松岡益人の上告理由第一、二点、並びに上告人補助参加人代理人山本二郎の上告理由第二点について。競売法による競売手続において、その手続の完了前に競売の基本である抵紙当権が消滅した場合には、競落許可決定が確定しても競落人は代金の支払により目的不動産の所有権を取得できないと解するのを相当とする(昭和三七年(オ)第一一二号同年八月二八日第三小法廷判決、民集一六巻八号一七九九頁参照)。本件において、原審の確定した事実によれば、本件競売手続の進行中に、被上告人国、補助参加人C、原判示本件土地の競売申立人兼一番抵当権者である訴外株式会社D銀行及び二番抵当権者である訴外E中央金庫の四者が協議の上、被上告人国が補助参加人Cに支払うべき本件土地買受代金九万二、五二〇円を右訴外銀行が受領することにより、右訴外銀行及び訴外金庫はそれぞれ本件土地に対する抵当権を放棄することに合意したというのである。しからば、本件土地については、右競売手続の完了前に抵当権者は抵当権を放棄し、抵当権はこれにより消滅したこと明らかであるから、訴外金庫は右競落により本件土地の所有権を取得するに由なしとした原判決の判断は、前記説示に照らして正当であつて、原判決には所論違法はない。また、論旨は抵当権不可分の原則違反をいうけれども、該原則は抵当権の消滅がなく単に被担保債権の一部に消滅があつた場合に主張さるべきことであつて、本件の如く抵当権自体が消滅した場合には適用さるべきものではないから、この論旨も採用できない。- 1 -さらにまた、論旨は、抵当権放棄に基づく抵当権の抹消登記のないことを理由として第三者たる競落人に対抗できないと主張するけれど には適用さるべきものではないから、この論旨も採用できない。- 1 -さらにまた、論旨は、抵当権放棄に基づく抵当権の抹消登記のないことを理由として第三者たる競落人に対抗できないと主張するけれども、叙上の説示の趣旨がらすれば、不動産上の抵当権が消滅している以上、その消滅に因る抵当権抹消登記手続を経由すると否とを問わず、競落人は右不動産の所有権を取得しえないものと解すべきものである。 いと主張するけれど には適用さるべきものではないから、この論旨も採用できない。- 1 -さらにまた、論旨は、抵当権放棄に基づく抵当権の抹消登記のないことを理由として第三者たる競落人に対抗できないと主張するけれども、叙上の説示の趣旨がらすれば、不動産上の抵当権が消滅している以上、その消滅に因る抵当権抹消登記手続を経由すると否とを問わず、競落人は右不動産の所有権を取得しえないものと解すべきものである。論旨が援用する大正一〇年三月四日(決定)及び昭和七年九月二八日(判決)の大審院判例は、いずれも、競売申立人たる抵当権者に対して抵当権の消滅を対抗できないため当該競売手続の瑕疵を主張しえない場合に関するものであつて、本件と事案を異にし、また、所論指摘の原判示に「大審院判例(大正八年(オ)第一〇一六号)」とあるは、上告人らが原審で援用した前記大正一〇年の大審院判例を挙げるべきところを誤り記載したものであることが記録に徴し認めうるけれども、この誤りは原判決の結論に影響を及ぼすべきものではない。従つて、右競落人より順次本件土地の譲渡を受けたという上告人及び補助参加人の主張も、無権利者である競落人から所有権を取得するに由なしとした原判決の判断は正当である。所論は独自の見解であつて、いずれも採用できない。上告代理人松岡益人の上告理由第三点について。不動産につき実質上の所有権を有せず登記簿上所有者として表示されている者は、真正の所有者に対しその所有権の表示に協力すべき義務を有するものであるから、真正の所有者は所有権に基づき登記簿上の所有名義人に対し所有権移転登記の請求をなしうるものと解する相当とする(昭和三二年(オ)第八八〇号同三四年二月一二日第一小法廷判決、民集一三巻二号九一頁参照)。本件において、無権利者である右訴外金庫から本件土地の譲渡を受けた上告人に対し なしうるものと解する相当とする(昭和三二年(オ)第八八〇号同三四年二月一二日第一小法廷判決、民集一三巻二号九一頁参照)。本件において、無権利者である右訴外金庫から本件土地の譲渡を受けた上告人に対し、真実の所有者である被上告人国が所有権移転登記の請求をした本訴請求は許容されるべきものとした原審の判断は正当であつて、原判決には所論違法はない。なお、被上告人国の所論取得登記が抹消がされずに残存しているとしても、本件土地の登記簿全体の各登記の順位- 2 -関係からすれば、右登記が被上告人国の現在の所有権を表示する効力を有しないこと明らかであるから、所論のような二重の所有権取得登記を認めることにはならない。 所有者である被上告人国が所有権移転登記の請求をした本訴請求は許容されるべきものとした原審の判断は正当であつて、原判決には所論違法はない。なお、被上告人国の所論取得登記が抹消がされずに残存しているとしても、本件土地の登記簿全体の各登記の順位- 2 -関係からすれば、右登記が被上告人国の現在の所有権を表示する効力を有しないこと明らかであるから、所論のような二重の所有権取得登記を認めることにはならない。論旨は採用できない。上告人補助参加人代理人山本二郎の上告理由第一点について。被上告人国が補助参加人から本件土地を買い受けた旨並びに前記訴外銀行及び訴外金庫が本件抵当権をそれぞれ放棄した旨の原審の認定は、原判決挙示の証拠に照らして首肯でき、原判決には所論違法はない。論旨は、ひつきょう、原審の専権に属する証拠の取捨判断、事実認定を非難するに帰し、採用できない。よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官長部謹吾裁判官入江俊郎裁判官松田二郎裁判官岩田誠- 3 -

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