平成20年8月11日決定平成20年(む)第1526号 主文 本件請求を棄却する。 理由 第1請求の趣旨及び理由の要旨本件請求の趣旨及び理由は,要するに,検察官が甲第3号証ないし第8号証によりAがBと消費税等の不正受還付を繰り返していた旨の事実を直接証明しようとしているところ,本件における被告人とAの共謀,実行行為等の有無を検証するためには,B及びAが関与した他の事件における同人らの会話及び行動を含めて検討する必要があるから,上記他の事件の共犯者であるC及びDの供述録取書等一切(国税局作成によるものも含む。)を,刑事訴訟法316条の15第1項6号に該当するものとして開示請求するというものである。 第2当裁判所の判断 そこで検討すると,そもそも甲第3号証ないし第8号証の立証趣旨は,要するに,Aが被告人と知り合った経緯(甲5),BあるいはAが,有限会社E名義で不正に消費税等の還付を受けた経緯,還付金を受領した状況(甲3,4,6ないし8)及びAが不正に受けた還付金の約245万円を被告人に渡したこと(甲8)等というものであって,いずれもAがBと消費税等の不正受還付を繰り返していた旨の事実でないことは明らかである。したがって,検察官が甲第3号証ないし第8号証によりAがBと消費税等の不正受還付を繰り返していた旨の事実を直接証明しようとしているとの弁護人の前記主張は,前提を欠くものである(なお,検察官の平成20年3月28日付け証明予定事実記載書には,A及びBが本件以外にも消費税の不正受還付を行っていた旨の記載があるが,同年5月9日付け証明予定事実記載書(補充)等を併せてみれば,検察官がそのような事実を直接証明の対象としていないことは明らかである。)。 また,本件の共謀が,Aを介しての順次共謀であるとの検察官の主 5月9日付け証明予定事実記載書(補充)等を併せてみれば,検察官がそのような事実を直接証明の対象としていないことは明らかである。)。 また,本件の共謀が,Aを介しての順次共謀であるとの検察官の主張に照らせば,本件における被告人とAの共謀,実行行為等の有無を検証するために,他の事件におけるB及びAの会話及び行動を検証する重要性は低く,さらにこれを検証するため,本件に関与していないC及びDの供述録取書等を検討する重要性は更に低いものといわざるを得ない。 以上によれば,甲第3号証ないし第8号証の証明力を判断するために,弁護人請求のC,Dの供述録取書等一切(国税局作成によるものも含む。)を開示する必要性は認められない。 よって,弁護人の請求は理由がないから,主文のとおり決定する。 (裁判長裁判官・朝山芳史,裁判官・佐藤卓生,裁判官・櫻庭広樹)
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