令和6(わ)943 詐欺未遂、偽造有印私文書行使、詐欺

裁判年月日・裁判所
令和7年3月25日 横浜地方裁判所
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判決文本文1,882 文字)

- 1 -主文 被告人を懲役3年に処する。 この裁判が確定した日から4年間その刑の執行を猶予する。 理由 (犯罪事実) 第1(令和6年7月24日付け追起訴状記載の公訴事実関係)被告人は、A保険株式会社との間で車両保険を締結していた車両のタイヤ及びアルミホイールの盗難被害を偽装して同社から損害保険金をだまし取ろうと考え、平成31年3月5日頃、横浜市a区b町c番地deビルf階所在の同社B部Cセンター担当者に対し、電話で、真実は、被告人が、D店からタイヤを、有限 会社E商会からアルミホイールを各購入した事実はなく、同タイヤ及びアルミホイールを所有する普通乗用自動車に装着していた事実も、同タイヤ及びアルミホイールが盗難被害にあった事実もないのに、同タイヤ及びアルミホイールが盗難被害にあった旨申告するとともに、その頃から同年4月23日頃までの間、前記D店からタイヤ4本ほか1点を合計21万7806円で購入した旨の同店作成名 義の偽造の納品書の写しを真正に成立したもののように装って、これを、前記有限会社E商会からアルミホイール4本を合計95万0400円で購入した旨の内容虚偽の領収書の写し等と共に前記センター宛てに郵送により提出して行使し、損害保険金の支払を請求し、前記担当者及び支払権限を有する職員らをして、正当な保険金請求である旨誤信させ、よって、同年4月26日、株式会社F銀行G 支店に開設された被告人名義の普通預金口座に、現金150万4540円を振込入金させ、もって人を欺いて財物を交付させた。 第2(令和6年6月26日付け起訴状記載の公訴事実関係)被告人 行G 支店に開設された被告人名義の普通預金口座に、現金150万4540円を振込入金させ、もって人を欺いて財物を交付させた。 第2(令和6年6月26日付け起訴状記載の公訴事実関係)被告人は、被告人が自動二輪車を運転中に自動車と接触した交通事故につき、その交通事故の相手方が加入する自動車保険契約の保険会社であるH損害保険株 式会社に対して同事故の損害を過大に申告し、同社から損害保険金をだまし取ろ- 2 -うと考え、令和3年6月9日頃、東京都文京区gh丁目i 番j号kビルl階所在の同社IセンターJ係員Kらに対し、真実は、別紙一覧表(省略)記載のとおり、同一覧表番号1の時計については、平成25年頃までに入手した模造品であり、同番号2及び同番号3のショルダーバッグ及びヘルメットについては、いずれも父親等から無償で入手した品であるのに、あたかも、これらを同一覧表記載の各 購入日に、各購入店で、各購入価格(合計80万3200円)で購入したかのような内容虚偽の事実を記載した物件損害物請求明細書を郵送により提出するなどし、同自動車保険契約に係る損害保険金の支払を請求したが、前記Kらに不正な請求であることを看破されたため、その目的を遂げなかった。 (量刑の理由) 本件は、被告人が、平成31年に自己所有車両のタイヤ及びアルミホイールの盗難被害をでっちあげ、偽造されたタイヤの納品書の写し等を添付して車両保険金の支払を請求し、保険会社から合計150万余を騙し取り(判示第1)、令和3年にバイクを運転中の交通事故について、事故の相手方が加入する損害保険会社に対して水増しした保険金の請求をしようとして、携行品について虚偽 の購入場所及び購入価格等を記載した請求書により保険金の支払を請求したが未遂に終わった(判示第2)という事 入する損害保険会社に対して水増しした保険金の請求をしようとして、携行品について虚偽 の購入場所及び購入価格等を記載した請求書により保険金の支払を請求したが未遂に終わった(判示第2)という事案である。 いずれも様々な書類等を準備した上で行われた巧妙な犯行である。特に判示第1の犯行は、警察に虚偽の被害申告をした上で行われた大胆な犯行であり、その被害額は多額である。現職の警察官であった被告人が、これらの金目当ての犯 行に及んだことについても強い非難を免れない。 そうすると、被告人の刑事責任を軽くみることはできない。 その上で、損害保険会社との話合いは成立していないものの被害弁償のための資金を弁護人に預託していること、起訴事実そのものは認めていることなどの事情も考慮すると、実刑を選択すべきとまではいえず、主文の執行猶予付きの刑が相当で あると判断した。 - 3 -(求刑懲役4年)令和7年3月26日横浜地方裁判所第4刑事部 裁判官奥山 豪

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