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昭和31(う)1087 名誉毀損被告事件

裁判所

昭和31年6月20日 東京高等裁判所 棄却

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598 文字

主文 本件控訴を棄却する。理由 本件控訴の趣意は、末尾に添附した被告人本人提出の控訴趣意書に記載したとおりである。被告人の控訴趣意第一点について。原審認定の新聞記事が、Aの投書に対する回答の形式で記載せられていることは、所論のとおりであるが、本件記録に編綴せられている昭和三十年二月五日附の「B」には、右記事の附記として、一月三十一日の日附で、a町、A名の投書がまいこみました。「うわさによればC町議は近日、b町内の一部を戸別訪問して町長氏をたのむと、廻つて歩いているそうです。これで公明選挙なのでしようかお尋ね致しま<要旨>す。一町民より」と記載してあるところ、刑法第二百三十条第一項にいわゆる事実の摘示とは、行為者が自ら</要旨>ある事実の存在を断定して表示する場合に限らず、右のようにある事実に関する風聞を記載した他人の投書を新聞に掲載する場合であつても、その記事が当該事実の存在を暗示するものである以上、これをも包含するものと解すべきである。而して右新聞記事中にC町議とあるのは、原判決挙示の証拠にあらわれた諸般の事情から見てCを指すことが明らかであり、且つ右記事は同人の名誉を毀損するものと認められるから、原審が被告人の所為を同人に対する名誉毀損と認定したのは相当であつて、何等の違法はなく、論旨は理由がない。(その他の判決理由は省略する。)(裁判長判事中村光三判事脇田忠判事鈴木重光)

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