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昭和35(ラ)14 執行取消決定に対する即時抗告事件

裁判所

昭和35年12月6日 札幌高等裁判所

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1,482 文字

主文 本件抗告を棄却する。抗告費用は抗告人の負担とする。理由 本件抗告の要旨は、債権者A及び債務者B同債務者C間の函館地方裁判所昭和三五年(ヨ)第九七号の立木の伐採その他の処分禁止等の仮処分決定に基く執行について、本件抗告の相手方Dが原告となり抗告人Aを被告として右執行の目的物に対する第三者異議の訴(同裁判所昭和三五年(ワ)第四三二号)を提起し且つ右執行処分の取消を申立てたのに対して、原審は「右仮処分執行はこれを取消す」旨の決定をなしたのであるが、強制執行の目的物に対する第三者異議の訴の提起があつた場合に申立により執行処分を取消すのは判決をなすに至るまでに限られるのであるから、その旨の時間的制限を明示しなかつた原決定は違法である、よつて抗告人は原決定の取消並に相当な裁判を求めるためここに本件抗告に及ぶというのである。<要旨>よつてまず本件抗告の適否について按ずるに、民事訴訟法第五四七条第二項の決定に対しては右決定が本案</要旨>判決あるまでの一時的応急的処置であることを理由として同法第五〇〇条第三項後段の規定を準用し不服を申立て得ないとの見解があるけれども、民事訴訟法第五四七条第三項は同法第五〇〇条第三項の如く右裁判は口頭弁論を経ずしてこれを為す旨を規定しているにもかかわらず、同法第五〇〇条第三項後段の如き不服申立を禁ずる明文がないのであるから、当裁判所は右決定に対しては右規定の準用はなく同法第五五八条により即時抗告をなし得るものと解するのが相手であると認め、本件抗告は適法なものと認める。そこで更に進んで本件抗告の当否について考察するに、強制執行の目的物に対する第三者異議の訴の提起があつた場合に、申立により決定をもつて既になされた執行処分を取消すのは判決をなすに至るまでの一 る。そこで更に進んで本件抗告の当否について考察するに、強制執行の目的物に対する第三者異議の訴の提起があつた場合に、申立により決定をもつて既になされた執行処分を取消すのは判決をなすに至るまでの一時的措置にすぎないから、右執行処分取消決定の効力は本案判決の言渡あるまでに限られ、本案判決において右決定が認可されない限り本案判決のなされた後は右決定は効力を失い当事者は再び執行行為を開始し得べきこというまでもない。 で更に進んで本件抗告の当否について考察するに、強制執行の目的物に対する第三者異議の訴の提起があつた場合に、申立により決定をもつて既になされた執行処分を取消すのは判決をなすに至るまでの一時的措置にすぎないから、右執行処分取消決定の効力は本案判決の言渡あるまでに限られ、本案判決において右決定が認可されない限り本案判決のなされた後は右決定は効力を失い当事者は再び執行行為を開始し得べきこというまでもない。しかしそのことは民事訴訟法第五四九条第四項によつて準用される同法第五四七条第二項の明文によつて当然なのであるから、たとい原決定がその主文に「右仮処分執行はこれを取消す」とのみ記載してあつて、決定の効力が本案判決の言渡あるまでに限られる旨の時間的限界を明示しなかつたからといつて、本案判決の言渡後も効力あるものとする趣旨でないことが極めて明白であるから、原決定が民事訴訟法第五四七条第二項の準用に基く決定である以上、原決定を違法であると解する何らの理由もない。しからば本件抗告は失当たること明かであるから棄却を免れない。よつて抗告費用の負担について民事訴訟法第八九条を適用して、主文のとおり決定する。(裁判長裁判官羽生田利朝裁判官今村三郎裁判官船田三雄)

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