平成15(行ケ)319 特許取消決定取消請求事件

裁判年月日・裁判所
平成16年3月11日 東京高等裁判所
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判決文本文2,930 文字)

平成15年(行ケ)第319号特許取消決定取消請求事件口頭弁論終結日平成16年2月26日判決原告太陽誘電株式会社訴訟代理人弁理士木村高久被告特許庁長官今井康夫指定代理人三崎仁同影山秀一同中西一友同高橋泰史同涌井幸一 主文 1 特許庁が異議2001-73357号事件について平成15年5月30日にした決定中「特許第3176580号の請求項1,2に係る特許を取り消す。」との部分を取り消す。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1 当事者の求めた裁判 1 原告(1) 主文1項と同旨(2) 訴訟費用は被告の負担とする。 2 被告(1) 原告の請求を棄却する。 (2) 訴訟費用は原告の負担とする。 第2 当事者間に争いのない事実 1 特許庁における手続の経緯原告は,発明の名称を「電子部品の実装方法及び実装装置」とする特許(特許第3176580号,平成10年4月9日出願,平成13年4月6日設定登録。 以下「本件特許」という。請求項の数は7である。以下,請求項1の発明を「本件発明1」,請求項2の発明を「本件発明2」といい,まとめて「本件発明」という。)の特許権者である。 平成13年12月13日,本件特許に対し 。請求項の数は7である。以下,請求項1の発明を「本件発明1」,請求項2の発明を「本件発明2」といい,まとめて「本件発明」という。)の特許権者である。 平成13年12月13日,本件特許に対し,請求項1ないし7のすべてにつき,特許異議の申立てがなされた。特許庁は,これを異議2001-73357号事件として審理し,平成15年5月30日,「特許第3176580号の請求項1,2に係る特許を取り消す。同請求項3~7に係る特許を維持する。」との決定をし,同年6月21日に,その謄本を原告に送達した。 2 決定の理由請求項1及び2についての決定の理由は,要するに,本件発明は,いずれも,特開昭63-288031号公報に記載された発明と,特開平3-183527号公報に記載された発明とに基づき,当業者が容易に発明をすることができたものであるから,本件特許は,請求項1及び2のいずれについても,特許法29条2項に違反してなされたものである,ということである。 3 訂正審決の確定原告は,本訴係属中,平成15年12月5日付けで,本件明細書につき,特許請求の範囲の減縮を含む訂正の審判を請求した(以下,これを「本件訂正」という。)。特許庁は,これを訂正2003-39260号事件として審理し,その結果,平成16年1月21日に本件訂正をすることを認める旨の審決(以下「本件訂正審決」という。)をし,これが確定した。 4 本件訂正前の本件特許の特許請求の範囲(甲第2号証・特許公報記載のもの)(1) 請求項1超音波振動発生装置と,ホーンと,コレットツールと,基板導体加熱装置と,制御系装置と,からなり,フリップチップボンディング方式の超音波併用熱圧着接続を行う電子部品の実装装置において電子部品の電極または基板導 ホーンと,コレットツールと,基板導体加熱装置と,制御系装置と,からなり,フリップチップボンディング方式の超音波併用熱圧着接続を行う電子部品の実装装置において電子部品の電極または基板導体の電極に設けたバンプの沈み込み量をモニタリングする高さ測定装置を前記制御系装置と連結して備え,前記制御系装置は前記高さ測定装置で得たバンプの沈み込み量が所望の範囲内か否かで接合の良否判定を行いつつ実装することを特徴とする電子部品の実装装置。 (2) 請求項2請求項1記載の電子部品の実装装置にて電子部品を基板導体に対して降下させ,電子部品の電極または基板導体の電極に設けたバンプが対向する相手側の電極と接した時点から所定加重を印加し,次に所定加重と超音波振動を所定時間印加することによるバンプの沈み込み量を高さ測定装置にてモニタリングし,前記超音波振動印加時のバンプの沈み込み量が所望の範囲内であるか否かによってフリップチップボンディング方式の超音波併用熱圧着接続による接合の良否判定を行うことを特徴とする電子部品の実装方法。 5 本件訂正後の本件特許の特許請求の範囲(1) 請求項1超音波振動発生装置と,ホーンと,コレットツールと,基板導体加熱装置と,制御系装置と,からなり,フリップチップボンディング方式の超音波併用熱圧着拡散接合を行う電子部品の実装装置において,電子部品の電極または基板導体の電極に設けたAuバンプの沈み込み量をモニタリングする高さ測定装置を前記制御系装置と連結して備え,前記制御系装置は前記高さ測定装置で得たAuバンプの加重と超音波の印加時における沈み込み量が所望の範囲内か否かで接合の良否判定を行いつつ実装することを特徴とする電子部品の実装装置。 (2) 請求項2 は前記高さ測定装置で得たAuバンプの加重と超音波の印加時における沈み込み量が所望の範囲内か否かで接合の良否判定を行いつつ実装することを特徴とする電子部品の実装装置。 (2) 請求項2請求項1記載の電子部品の実装装置にて電子部品を基板導体に対して降下させ,電子部品の電極または基板導体の電極に設けたAuバンプが対向する相手側の電極と接した時点から所定加重を印加し,次に所定加重と超音波振動を所定時間印加することによるAuバンプの沈み込み量を高さ測定装置にてモニタリングし,前記超音波振動印加時のAuバンプの沈み込み量が所望の範囲内であるか否かによってフリップチップボンディング方式の超音波併用熱圧着拡散接合による接合の良否判定を行うことを特徴とする電子部品の実装方法。 (判決注・下線部が訂正部分である。)第3 当裁判所の判断上記当事者間に争いのない事実の下では,本件訂正前の本件特許の特許請求の範囲請求項1及び2について,特許法29条2項に違反して登録された特許であることを理由に,その特許を取り消した決定の取消しを求める訴訟の係属中に,上記各請求項についての特許請求の範囲の減縮を含む訂正の審判の請求がなされ,特許庁は,これを認める審決(本件訂正審決)をし,これが確定したということができる。 決定は,これにより,結果として,上記各請求項のいずれについても,判断の対象となるべき発明を特定すべき特許請求の範囲の文言の認定を誤ったことになる。この誤りが決定の結論に影響を及ぼすことは明らかである。したがって,決定は,上記各請求項のいずれについても取消しを免れない。 以上によれば,本訴請求は理由がある。そこで,これを認容し,訴訟費用の負担については,原告に負担させるのを相当と認め,行政事件訴訟法7条,民 上記各請求項のいずれについても取消しを免れない。 以上によれば,本訴請求は理由がある。そこで,これを認容し,訴訟費用の負担については,原告に負担させるのを相当と認め,行政事件訴訟法7条,民事訴訟法62条を適用して,主文のとおり判決する。 主文 東京高等裁判所第6民事部 裁判長裁判官山下和明 裁判官設樂隆一 裁判官高瀬順久

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