平成6(行コ)9等 新東京国際空港工事実施計画認可処分等取消請求控訴事件(原審・東京地方裁判所昭和42年(行ウ)第61号)

裁判年月日・裁判所
平成15年1月30日 東京高等裁判所 警察関係
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判決文本文16,765 文字)

主文 1 本件各控訴をいずれも棄却する。 2 控訴費用は控訴人らの負担とする。 事実 第一当事者の求めた裁判一控訴人ら 1 原判決を取り消す。 2 被控訴人がした次の(一)ないし(三)の各処分をいずれも取り消す。 (一) 昭和42年1月30日付け官報をもってした告示に係る、新東京国際空港公団に対する新東京国際空港設置のための工事実施計画の認可(二) 昭和42年1月30日付け官報をもってした告示に係る、新東京国際空港の延長進入表面、円錐表面及び外側水平表面の指定(三) 昭和42年1月30日付け官報をもってした新東京国際空港の進入表面、転移表面及び水平表面の告示 3 訴訟費用は、第1、2審とも、被控訴人の負担とする。 との判決を求める。 二被控訴人主文と同旨の判決を求める。 第二当事者の主張当事者の主張は、当審における主張を次のとおり付加し、被控訴人の本案前の抗弁のうち本件認可及び本件指定の行政処分該当性に関する主張を削除するほかは、原判決「事実」第二に記載のとおりであるから、これを引用する。 一控訴人らの主張 1 原告適格(一)本件認可の取消しを求めた原告番号111、112及び117の控訴人らの原告適格航空法は、航空機の航行に起因する障害を防止することをその直接の目的としているところ、航空機の航行に起因する障害に航空機の騒音被害が含まれることは明らかであるから、航空法は、飛行場周辺に居住する者が航空機の騒音によって著しい障害を受けないという利益をこれらの個別的利益として保護しているというべきである。原告番号111、112及び117の控訴人らは、本件処分当時から、航空機騒音防止法8条の2所定の第一種区域(政令で定めるところにより航空機の騒音により生ずる障害が著しいと認めて運輸大臣(平成11年12月2 号111、112及び117の控訴人らは、本件処分当時から、航空機騒音防止法8条の2所定の第一種区域(政令で定めるところにより航空機の騒音により生ずる障害が著しいと認めて運輸大臣(平成11年12月22日法律第160号による改正後の国土交通大臣。以下同じ。)が指定する特定飛行場周辺の区域)内にある建物に居住している者であるから、本件認可の取消しを求めるべき原告適格を有する。 また、原告番号111及び117の控訴人らは、本件処分当時から、本件空港の飛行場の範囲内にある土地の共有者の一人であるから、両名については、本件認可の取消しを求めるべき原告適格があることは明らかである。 (二) 本件指定の取消しを求めた控訴人らの原告適格延長進入表面等(延長進入表面、円錐表面及び外側水平表面)は、進入表面等(進入表面、転移表面及び水平表面)とともに飛行場管制空域を構成し、これらは、いわゆる空港システムとして不可分一体の関係にあるから、本件空港の飛行場の範囲にある土地又は建物を所有し、本件空港の進入表面等の投影面内にある土地等について権利を有する者である控訴人らは、延長進入表面等の投影面内にある土地等について権利を有していなくても、延長進入表面等を指定した本件指定の取消しを求める原告適格が認められるべきである。 2 本件空港の位置決定手続における違法憲法13条及び31条は、行政処分により重大な不利益を受ける者に対して、告知、聴聞等の適正手続を保障することを要請しているところ、本件空港の設置は、広範な地域に航空機騒音の被害を生じさせ、控訴人らを含む地域住民の生存権、生活権、財産権を侵害するものであるにもかかわらず、政府は、地域住民の反対運動をおそれ、控訴人ら地元住民に対する事前説明や意見聴取を全く行わないまま、昭和41年7月4日、千葉県成田市三里塚町を 権、生活権、財産権を侵害するものであるにもかかわらず、政府は、地域住民の反対運動をおそれ、控訴人ら地元住民に対する事前説明や意見聴取を全く行わないまま、昭和41年7月4日、千葉県成田市三里塚町を中心とする地区に本件空港を建設することを閣議で決定し、翌5日、「新東京国際空港の位置を定める政令」が公布、施行されたものであり、このような本件空港の位置決定手続が憲法13条及び31条に反することは明らかであるから、これを前提とする本件認可も違法である。 3 本件認可の関係法規への適合性の欠如(一) 航空法55条の3第1項違反(航空保安施設の不備)本件空港は、多数の大型航空機が夜間も含めて離着陸することが予定された第一種空港であるから、滑走路の両端にいわゆるアプローチエリアを設け、航空保安無線施設及び航空灯火施設を設置しなければならず、本件基本計画においても、滑走路の長さを概ね4000メートル(A滑走路)、2500メートル(B滑走路)、3200メートル(C滑走路)とするほか、航空保安施設(航空保安無線施設及び航空灯火施設)を設置することが定められていたのであるから、各滑走路の両端に少なくとも1100メートルの長さのアプローチエリアが飛行場用地とされなければならなかったところ、本件実施計画で飛行場用地とされたアプローチエリアの長さは、A、B各滑走路が両端から300メートル、C滑走路が両端から550メートルにすぎなかったから、本件実施計画は本件基本計画に適合せず、本件認可は、航空法55条の3第1項に違反するというほかない。 (二) 航空法39条1項1号違反(安全な空域設定の不存在)航空法は、飛行場に着陸しようとする航空機の滞空旋回のために不可欠な最小限の空域の確保だけではなく、航空機の安全運航のために必要な空域の確保を要請しているというべきとこ (安全な空域設定の不存在)航空法は、飛行場に着陸しようとする航空機の滞空旋回のために不可欠な最小限の空域の確保だけではなく、航空機の安全運航のために必要な空域の確保を要請しているというべきところ、本件空港周辺の空域は、羽田空港や航空自衛隊の百里飛行場等の管轄の異なる飛行場の空域が極めて複雑に入り組んでおり、本件空港に離着陸する航空機の安全な上昇及び降下を確保するための空域が確保されていないから、本件実施計画に基づく本件空港は、航空法55条の3第2項において準用する同法39条1項1号要件に適合しない。 (三) 航空法39条1項2号違反(農民の生存権侵害及び騒音被害)航空法55条の3第2項において準用する同法39条1項2号は、本件空港の設置によって、他人の利益を著しく害しないことを本件実施計画が認可される要件としているところ、そもそも空港施設は、航空機の離発着を中心とした交通の拠点となる巨大な施設であり、周辺には深刻な騒音被害を与えるなど周辺住民に与える影響が極めて大きいことに鑑みると、航空法は、空港の設置に際して周辺住民との合意形成を条件付けているというべきであり、同法39条1項2号の要件の適否を判断するに当たっても、原則として空港設置について住民の同意があることを前提としているというべきであり、その前提がないまま、空港の公共性と空港の設置によって侵害される他人の利益を比較衡量して当該要件の適否を判断することは許されない。 本件空港周辺の農地は、農民にとっての唯一の財産であり、生存の基盤であって、憲法で保障されるべき生存権的財産権の対象であるから、たとえ代替地が与えられ、補償金が支給されたとしても、これら農民の同意がないまま、本件空港建設のためにその農地を奪うことは許されないものである上に、その代替地や補償金も、その損失を補うに あるから、たとえ代替地が与えられ、補償金が支給されたとしても、これら農民の同意がないまま、本件空港建設のためにその農地を奪うことは許されないものである上に、その代替地や補償金も、その損失を補うには極めて不十分なものであったから、農民の同意を前提としないで本件空港の用地を確保しようとした本件実施計画は、航空法39条1項2号要件に適合しないというほかない。 また、本件空港は内陸空港であるため、空港建設によって健康被害を被る騒音地域は、広範囲に及ぶものであったにもかかわらず、予測騒音図すら作成されていないなど、騒音対策を念頭に置いた施策は採られていなかったもので、今日に至るも周辺住民の損失を補填するに足りる対策は講じられておらず、環境基準値を超える航空機騒音が生じているのであるから、本件実施計画に基づく本件空港は、この点においても航空法39条1項2号要件に適合しないというべきである。 (四) 航空法39条1項5号違反(飛行場敷地の使用権限取得の不確実性)本件空港は、本件基本計画において運用時間を24時間とするとされた国際空港であるから、騒音被害を防止するために十分な敷地が確保されなければならず、米国の国際空港の例によれば、滑走路延長上に少なくとも長さ2.3キロメートル、幅1.5メートルの敷地が確保されなければならなかったところ、本件空港の3つの滑走路とも、そのような敷地を確保することはおよそ不可能である。そうでなくとも、本件空港敷地に土地を所有する農民らは、本件空港の建設に強硬に反対しており、任意での用地取得はおよそ不可能な状況にあったものの、本件処分当時、土地収用法所定の手続は何ら行われていなかったのであるから、本件空港の敷地を確実に取得することができると認められるとした本件認可の判断が誤っていたことは明らかである。 また、公団は、 件処分当時、土地収用法所定の手続は何ら行われていなかったのであるから、本件空港の敷地を確実に取得することができると認められるとした本件認可の判断が誤っていたことは明らかである。 また、公団は、本件申請に当たって、航空法39条1項5号の適合性を証明するために義務付けられた航空法施行規則76条2項2の2所定の民有地の取得の確実さを証明する書類として、土地所有者の同意書等を添付しなかったにもかかわらず、この点についての審査が行われないまま本件認可が行われた。 したがって、本件実施計画は、航空法39条1項5号要件にも適合しないというほかない。 4 本件処分における後発的取消事由の存在(一) 公団は、平成11年9月3日、2500メートルの平行滑走路(B滑走路)に関する工事完成期日を平成13年11月30日と変更するとともに、当該工事を同完成期日までに完成させることが困難な場合を想定して、暫定的に2180メートルの平行滑走路(以下「暫定B滑走路」という。)を建設する旨の本件実施計画の変更認可申請をするとともに、同暫定計画に対応した航空保安施設の工事実施計画の変更認可申請をしたところ、運輸大臣は、平成11年12月1日、その旨の変更認可処分を行い、併せて延長進入表面等の指定に係る変更処分を行って、同月17日、その旨の告示をした。 (二) 以上のような変更認可処分が行われたということは、本件実施計画の本質的部分というべき平行滑走路の設置計画が実質的に放棄されたものというべきであり、本件実施計画自体がおよそ非現実的なものであったことの証左ともいうことができる。しかも、本件空港の敷地に係る土地収用法所定の事業認定の告示がされてから20年が経過した平成元年12月16日に収用裁決請求権も消滅し、公団も、平成5年6月16日、第二期工事区域に係る裁決申請を取り下 しかも、本件空港の敷地に係る土地収用法所定の事業認定の告示がされてから20年が経過した平成元年12月16日に収用裁決請求権も消滅し、公団も、平成5年6月16日、第二期工事区域に係る裁決申請を取り下げるなど、空港用地を確保することは不可能となり、結局、今日に至るも、本件実施計画に係る本件空港の建設工事は、A滑走路を除いてその着工の見込みもないことを考え併せると、本件認可は、もはや取り消されなければならないというべきである。 二控訴人らの主張に対する被控訴人の認否 1 同1について本件処分当時から、原告番号111、112及び117の控訴人らが航空機騒音防止法8条の2所定の第一種区域内にある建物に居住していること、原告番号111及び117の控訴人らが本件空港の飛行場の範囲内にある土地の共有者の一人であることは認めるが、その余の主張は争う。 2 同2について争う。 3同3について争う。 4同4について同(一)の事実は認めるが、同(二)の主張は争う。 理由 一当裁判所は、本件認可の取消しを求める訴えについては、原告番号112の控訴人が提起した分を却下し、その余の控訴人らが提起した分に係る請求を棄却し、本件指定の取消しを求める訴えについては、原告番号111、112及び117の控訴人らが提起した分に係る請求を棄却し、その余の控訴人らが提起した分を却下し、本件告示の取消しを求める訴えについてはいずれも却下すべきものと判断する。 その理由は、本件認可及び本件指定の各取消しを求める原告番号111、112及び117の控訴人らの原告適格に関する判断を次の1のとおり改め、原告適格に関する控訴人らの主張に対する判断を次の2のとおり、原告番号111及び117の控訴人らが求める本件認可に係る取消請求の適否並びに原告番号111、112 適格に関する判断を次の1のとおり改め、原告適格に関する控訴人らの主張に対する判断を次の2のとおり、原告番号111及び117の控訴人らが求める本件認可に係る取消請求の適否並びに原告番号111、112及び117の控訴人らが求める本件指定に係る取消請求の適否に関する判断を次の3のとおり、控訴人らのその余の主張に対する判断を次の4のとおりそれぞれ付加するほかは、原判決「理由」第一の一ないし三、第二ないし第五に記載のとおりであるから、これを引用する。 1 本件認可及び本件指定の各取消しを求める原告番号111、112及び117の控訴人らの原告適格(一) 本件処分当時から、原告番号111、112及び117の控訴人らが航空機騒音防止法8条の2所定の第一種区域内にある建物に居住していること、原告番号111及び117の控訴人らが本件空港の飛行場の範囲内にある土地の共有者の一人であることは、当事者間に争いがなく、証拠(甲第162号証、乙第6号証の2)及び弁論の全趣旨によれば、原告番号111、112及び117の上記居住地は、本件指定によって指定された円錐表面の投影面の範囲内にあることを認めることができる。 以上の事実によれば、原告番号111及び117の控訴人らについては、本件認可の取消しを求める原告適格を肯定し、また、原告番号111、112及び117の控訴人らについては、本件指定の取消しを求める原告適格を肯定するのが相当であるが、原告番号112の控訴人は、本件認可の対象となった本件空港の飛行場の範囲内又は進入表面等の投影面の範囲内にある土地又は建物について権利を有しているとは認められないから、本件認可の取消しを求める原告適格を認めることはできない。 (二) これに対し、控訴人らは、原告番号111、112及び117の控訴人らが航空機騒音防止法8条の2所定の しているとは認められないから、本件認可の取消しを求める原告適格を認めることはできない。 (二) これに対し、控訴人らは、原告番号111、112及び117の控訴人らが航空機騒音防止法8条の2所定の第一種区域内にある建物に居住していることを理由として、同控訴人らには本件認可及び本件指定の各取消しを求める原告適格が認められるべき旨を主張する。 しかしながら、上記第一種区域も、本件認可が対象とする進入表面等の投影面又は本件指定が対象とする延長進入表面等の投影面の範囲内に存在するのであるから(甲第162号証、乙第6号証の2及び弁論の全趣旨によって認められる。)、航空法所定の本件認可及び本件指定の取消しを求める原告適格の有無については、それぞれの処分が対象とする範囲内にある土地又は建物について権利を有するか否かによって決するのが相当であり、航空機騒音防止法自体は、航空法とは別に、公共用飛行場の周辺における航空機の騒音により生ずる障害の防止、航空機の離着陸の頻繁な実施により生ずる損失の補償その他必要な措置について定めることにより、関係住民の生活の安定及び福祉の向上に寄与することを目的として、本件処分後の昭和42年8月1日に成立した法律であるから、同法に基づいて指定された第一種区域内にある建物に居住していることを理由として、航空法所定の本件処分の取消しを求める原告適格を認めることは相当ではない。 したがって、控訴人らの上記主張は採用することができない。 2 原告適格に関する控訴人らの主張に対する判断控訴人らは、延長進入表面等は、進入表面等とともに飛行場の管制空域を構成し、これらは、いわゆる空港システムとして不可分一体の関係にあるから、本件空港の飛行場の範囲にある土地又は建物を所有し、本件告示に係る進入表面等の投影面内にある土地等について権利を有 管制空域を構成し、これらは、いわゆる空港システムとして不可分一体の関係にあるから、本件空港の飛行場の範囲にある土地又は建物を所有し、本件告示に係る進入表面等の投影面内にある土地等について権利を有する者である控訴人らは、延長進入表面等の投影面内にある土地等について権利を有していなくても、本件指定の取消しを求める原告適格が認められるべきである旨を主張するところ、原告番号2及び6の控訴人らは、本件認可に係る本件空港の飛行場の範囲内にある土地又は建物を所有してそこに居住し、同範囲内にある土地に田畑を所有し又は賃借してそれを耕作している者、原告番号8の控訴人は、同飛行場の範囲内にある土地に田畑を所有してそれを耕作している者、原告番号14、16、19、20、28、37、51の控訴人らは、同飛行場の範囲内にある土地の共有者の一人、原告番号56の控訴人は、本件告示に係る進入表面等の投影面内にある土地等について権利を有する者であることは原判決認定のとおりであり、また、原告番号111及び117の控訴人らが本件空港の飛行場の範囲内にある土地の共有者の一人であることは、前記のとおりである。 しかしながら、運輸大臣は、空港の附近の土地の所有者その他の利害関係を有する者の利益を著しく害することとならないように配慮した上で、第一種空港等について、延長進入表面等を指定することができるとされ(航空法56条の2、3)、同指定に係る告示があった後においては、何人も、その表面の上に出る高さの建造物、植物その他の物件を設置し、植栽し、又は留置してはならないとされているところ(航空法56条の4第1項)、このような延長進入表面等の指定は、航空交通の特に輻輳する飛行場において、航空機の運航の安全を図るために建造物等の制限を行う空域を拡大するために行われるものであって、延長進入表 法56条の4第1項)、このような延長進入表面等の指定は、航空交通の特に輻輳する飛行場において、航空機の運航の安全を図るために建造物等の制限を行う空域を拡大するために行われるものであって、延長進入表面等の投影面内にある土地等について権利を有していない者に対しては何らその権利に影響を及ぼすものではないから、控訴人らの上記主張は採用することができない。 3 原告番号111、112及び117の控訴人らが求める本件認可及び本件指定に係る取消請求の適否前記1のとおり、原告番号111及び117の控訴人らについても、本件認可の取消しを求める原告適格を肯定し、また、原告番号111、112及び117の控訴人らについても、本件指定の取消しを求める原告適格を肯定するのが相当であるから、いずれの原告適格についても否定し同控訴人らの同訴えを却下した原判決は取り消されるべきであるが、原告番号111及び117の控訴人らが求める本件認可に係る取消請求並びに原告番号111、112及び117の控訴人らが求める本件指定に係る取消請求のいずれにも理由がないことは、同各取消請求を棄却すべきとされた他の一審原告の場合と同様である。 したがって、原告番号111及び117の控訴人らの本件認可の取消しを求める訴え、原告番号111、112及び117の控訴人らの本件指定の取消しを求める訴えは、いずれも第一審裁判所に差し戻すことなく自判するのが相当であるが、民事訴訟法304条により、同控訴人らの上記訴えに係る本件各控訴についても、これを棄却するにとどめることとする。 4 控訴人らのその余の主張に対する判断(一) 本件空港の位置決定手続の適法性控訴人らは、控訴人ら地元住民に対する事前説明や意見聴取が全く行われないまま、千葉県成田市三里塚町を中心とする地区に本件空港を建設することが決定され する判断(一) 本件空港の位置決定手続の適法性控訴人らは、控訴人ら地元住民に対する事前説明や意見聴取が全く行われないまま、千葉県成田市三里塚町を中心とする地区に本件空港を建設することが決定されたものであり、このような本件空港の位置決定手続は、憲法13条及び31条に反するから、その後に行われた本件認可も違法である旨を主張する。 政府は、国際航空輸送の需要の激増に対応するため、昭和37年以降、東京周辺に新しい国際空港を設置することを検討し始め、航空審議会が、昭和38年12月、千葉県富里村付近を候補地とする旨の答申をしたのを受け、関係閣僚協議会は、昭和40年11月18日、新空港の位置を富里村付近と内定したこと(以下「富里案」という。)、ところが、富里村の住民がこれに強く反対し、当時の千葉県知事も、地元と協議することなく内定したとして反発したこと、そのような状況下において当時の運輸事務次官と同知事とが会談し、その中で、航空管制、地形・地質、気象、交通等の立地条件において富里村と大差がなく、広大な国有地及び公有地を利用でき、空港敷地面積を富里案の半分程度にすることで立退きを要する民有地面積を縮小することができるとして、富里村の北方約10キロメートルに位置する成田市三里塚町を中心とする地区を新空港の位置とする案(以下「三里塚案」という。)が浮上し、当時の内閣総理大臣も、同知事に対し、三里塚案の実現に対する協力を求めたこと、同知事も、そのころ、立退きを要求される住民及び近隣住民に対する国の誠意のある補償対策が得られるのであれば、三里塚案の実現に協力するとの意向を示したので、政府は、昭和41年7月4日、本件空港を成田市三里塚町を中心とする地区とし、千葉県の要望に沿う土地等の補償や騒音対策などを行う旨の閣議決定をし、翌5日、新東京国際空港公団法2 るとの意向を示したので、政府は、昭和41年7月4日、本件空港を成田市三里塚町を中心とする地区とし、千葉県の要望に沿う土地等の補償や騒音対策などを行う旨の閣議決定をし、翌5日、新東京国際空港公団法2条に基づき、本件空港の位置を千葉県成田市とする政令を制定・公布したこと、運輸省は、昭和42年1月10日、航空法39条2項所定の公聴会を開催し、運輸大臣は、同月23日、本件認可及び本件指定を行った上、同月30日、本件告示をしたが、政府が三里塚案を採用する旨の閣議決定をする以前の段階においては、空港設置が想定される地区の地権者その他の利害関係人から公に意見を聴取する機会が設けられてなかったことは、原判決が認定したとおりである。 しかしながら、航空法は、閣議決定や政令によって空港の位置が決定された後に、当該空港が、航空法55条の3第2項によって準用される同法39条1項1、2及び5号の各審査要件に適合するか否かを検討し、同審査手続の中において利害関係人らに対する公聴会を開催することを予定しているのであり、その審査手続において当該空港が審査要件に適合しないと判断されれば、公団は、空港を設置することができないのであって、本件空港の位置を千葉県成田市とする旨の閣議決定がされ、その旨の政令の制定・公布がされたからといって、直ちに、本件空港が設置されるわけではないのであるから、同閣議決定や政令に先立って地元住民等の利害関係人の意見を聴く機会が手続上用意されていなかったことが適正手続を保障した憲法に反するとはいえない。 したがって、控訴人らの上記主張は採用することができない。 (二) 本件認可の関係法規への適合性(1) 航空法55条の3第1項違反(航空保安施設の不備)控訴人らは、本件実施計画は、本件基本計画が想定したアプローチエリアを確保していなかったとし きない。 (二) 本件認可の関係法規への適合性(1) 航空法55条の3第1項違反(航空保安施設の不備)控訴人らは、本件実施計画は、本件基本計画が想定したアプローチエリアを確保していなかったとして、これを認可した本件認可が航空法55条の3第1項に違反する旨を主張する。 しかしながら、新東京国際空港公団法及び航空法は、本件空港自体の設置事業と航空保安施設の設置事業とを別個の手続によって認可することを予定しているというべきであるから、航空保安施設の存在及び内容は、航空保安施設の設置事業の認可手続において審査されるべきである。したがって、本件空港自体の設置を計画した本件実施計画において、本件基本計画が想定したアプローチエリアが確保されていなかったとしても、本件空港に航空保安施設を設置することがおよそ不可能というべき事情がない限り、本件実施計画が本件基本計画に反するとはいえないところ、本件空港において必ずしも十分なアプローチエリアが確保されていないのは、航空保安施設の実施計画が用地買収の遅れによって計画どおりに完了していないためであり、本件空港に、その滑走路の延長線に航空保安施設を設置することがおよそ不可能というべき事情があるとまでは認められないことは原判決認定のとおりである。 したがって、控訴人らの上記主張は採用することができない。 (2) 航空法39条1項1号違反(安全な空域設定の不存在)控訴人らは、本件空港周辺の空域は極めて複雑に入り組んでおり、本件空港に離着陸する航空機の安全な上昇及び降下を確保するための空域が確保されていないから、本件実施計画に基づく本件空港は、航空法39条1項1号要件(当該飛行場又は航空保安施設の位置、構造等の設置の計画が運輸省令で定める基準に適合するものであること)に適合しない旨を主張する。 しかしながら 実施計画に基づく本件空港は、航空法39条1項1号要件(当該飛行場又は航空保安施設の位置、構造等の設置の計画が運輸省令で定める基準に適合するものであること)に適合しない旨を主張する。 しかしながら、本件認可において審査の対象とされるのは、本件空港の位置、構造等の設置の計画が航空法施行規則79条1項1号ないし5号、5号の2、9号の各要件に適合するか否かであるところ、本件空港周辺の他の飛行場と本件空港との間には30キロメートル以上の距離があり、本件空港の滞空旋回圏(着陸しようとする航空機が混雑の緩和や気象条件の回復を待つために飛行場周辺の上空で待機旋回するために必要な空間)は、他の飛行場のそれと重なり合わず、本件実施計画が、空域について定めた航空法施行規則79条1項2号要件に適合することは、原判決認定のとおりである。確かに、本件空港周辺に管轄の異なる飛行場の空域が重なり合うことは、航空機の安全な航行に影響を及ぼすものということができるが、航空機の性能、航空管制の技術、無線施設の性能その他の事情によっても左右される事柄であるため、航空法は、滞空旋回圏以外の空域については、本件空港の設置に係る適否の審査対象外としたものというべきであるから、控訴人らの上記主張は採用することができない。 (3) 航空法39条1項2号違反(農民の生存権侵害及び騒音被害)控訴人らは、本件空港周辺の農地は、農民にとっての唯一の財産であり、生存の基盤であって、憲法で保障されるべき生存権的財産権の対象であるから、これら農民の同意がないまま、本件空港建設のためにその農地を奪うことは許されず、また、代替地や補償金も極めて不十分なものであった、本件空港は、内陸空港であるため、空港建設によって健康被害を被る騒音地域が広範囲に及ぶものであったにもかかわらず、騒音対策が講じられなか 許されず、また、代替地や補償金も極めて不十分なものであった、本件空港は、内陸空港であるため、空港建設によって健康被害を被る騒音地域が広範囲に及ぶものであったにもかかわらず、騒音対策が講じられなかった、空港の公共性と空港の設置によって侵害される他人の利益を比較衡量して当該要件の適否を判断することは許されないなどとして、本件実施計画に基づく本件空港は、航空法39条1項2号要件(当該飛行場又は空港保安施設の設置によって、他人の利益を著しく害することにならないものであること)に適合しない旨を主張する。 運輸省航空局は、昭和38年、羽田空港の国内線及び国際線の発着能力が昭和45年ころに限界に達すると予測し、政府の諮問機関である航空審議会も、欧米主要国の航空交通の普及とわが国の経済成長によって航空輸送需要の増加傾向が続き、20年足らずのうちにそれまでの10倍以上の航空機の発着が予想されると推定したこともあって、政府は、わが国の長期的な社会経済の発展に対応できる新しい国際空港を建設する必要性を認めたこと、そして、航空管制、地形・地質、気象、交通等の立地条件から、最終的には、成田市三里塚町を中心とする地区が本件空港の設置位置とするのが最適であると判断されたこと、本件実施計画が想定した本件空港敷地(約1065ヘクタール)は、国有地243ヘクタール、公有地152ヘクタール、民有地は670ヘクタール(民家の戸数は325戸)からなり、民有地の内訳は、宅地が約30ヘクタール、農地が約449ヘクタール、山林原野その他が約192ヘクタールであつたこと、上記農地は、大半が畑作地帯であるところ、入植した農家が2世代又はそれ以上にわたり開拓し、土壌に改良を加えて比較的肥沃な農地としたものであつて、野菜等を中心とした作物を東京方面に出荷し安定した農業経営が行われていた 畑作地帯であるところ、入植した農家が2世代又はそれ以上にわたり開拓し、土壌に改良を加えて比較的肥沃な農地としたものであつて、野菜等を中心とした作物を東京方面に出荷し安定した農業経営が行われていたこと、一方、千葉県の農産課は、昭和39年以降、農業経営の安定を図るため、本件空港付近(成田市α地区)に1000ヘクタールを越える集団桑畑を造り、一貫生産体制による大規模な協同養蚕事業を行わせるいわゆるシルクコンビナート計画を企画し、昭和40年3月には約85ヘクタールの土地で桑の植付けが行われ、同年8月には186戸の農家からなる成田市養蚕協同組合が設立され、昭和41年5月には初の収穫も得られたが、本件空港が成田市三里塚町を中心とする地区に設置されることになったため、千葉県から急遽同計画の中止を求められ、参加していた農家は、それまでに投じた費用を無駄にしたこと、本件空港が開港した後に測定された周辺地域の騒音被害は、環境基準値を超えたままで推移していること、しかしながら、政府は、昭和41年7月4日、閣議決定において、本件空港の設置位置を成田市三里塚町を中心とする地区とする一方で、空港建設によって移転を余儀なくされる者に対する土地代及び家屋等の物件の移転費、移転に伴う離作料、営業補償等の通常生ずる損失を補償すること、営農を継続する意思のある農民に対しては、移転先につき申出者の希望を尊重して所要の代替地を用意し、営農のための資金及び技術等の援助をすること、騒音対策についても格別の配慮を行い、騒音対策区域内の住宅及び店舗で移転を希望する者に対しては、実情に応じ、移転先の斡旋、移転料の支払等について所要の措置を講ずること、騒音対策区域内の農耕地については、必要なものにつき畑地かんがい施設を建設し、農業収入の増大を図ること、離職者の職業あつせんについては、住 移転先の斡旋、移転料の支払等について所要の措置を講ずること、騒音対策区域内の農耕地については、必要なものにつき畑地かんがい施設を建設し、農業収入の増大を図ること、離職者の職業あつせんについては、住民の希望を徴し、国が責任をもつて空港の事業、関連事業等に就業できるように措置することを決定したこと、シルクコンビナート計画が中止され、養蚕事業からの所得を得ることができなくなつた者に対する補償についても、昭和41年8月に損失額について合意がされたことの各事実は、原判決が認定したとおりである。 以上の事実によれば、本件処分当時、航空輸送需要の著しい増加のために、羽田空港の受容力が間もなく限界に達することが確実視され、本件空港を早急に建設する必要性が極めて高く、国家的な課題であるともされていたところ、航空管制、地形・地質、気象、交通等の立地条件から、最終的には、成田市三里塚町を中心とする地区が本件空港の設置位置とするのが最適であると判断されたものであり、その高度な公共性に鑑みると、本件実施計画に基づいて建設される本件空港によって利益を害される者がそれを受忍すべき程度も自ずと高まるものといわざるを得ない。 確かに、控訴人の中には、長年にわたり農業を営んできたにもかかわらず、本件空港の建設によって移転や廃業を余儀なくされる者、あるいは、本件空港周辺に居住し、現実に騒音被害にさらされている者がいることも事実であるが、必ずしも十分とはいえないとしても、政府が国をあげて、前記のような土地等の補償や騒音対策などを行うことを閣議決定したものであり、その内容に鑑みても、本件実施計画が控訴人らの利益を著しく害するとまでは認められないというべきである。 したがって、本件実施計画に基づく本件空港が、航空法39条1項2号要件に適合しない旨の控訴人らの主張は、採用すること 件実施計画が控訴人らの利益を著しく害するとまでは認められないというべきである。 したがって、本件実施計画に基づく本件空港が、航空法39条1項2号要件に適合しない旨の控訴人らの主張は、採用することができない。 (4) 航空法39条1項5号違反控訴人は、米国の国際空港を例にあげ、騒音被害を防止するためににも、滑走路延長上に少なくとも長さ2.3キロメートル、幅1.5メートルの敷地が確保されなければならなかったところ、本件空港の3つの滑走路とも、そのような敷地を確保することはおよそ不可能であった、そうでなくとも、本件空港敷地の農民らは、本件空港の建設に強硬に反対しており、任意での用地取得はおよそ不可能な状況にあった、本件処分当時、土地収用法所定の手続も何ら行われていなかったのであるから、本件実施計画に基づく本件空港は、航空法39条1項5号要件(飛行場にあっては、申請者が、その敷地について所有権その他の使用の権原を有するか、又はこれを確実に取得することができると認められること)に適合しないことが明らかになった旨を主張する。 しかしながら、我が国とは比較にならないほど広大な国土を有する米国の国際空港の例を本件空港に当てはめること自体、前提において失当というほかなく、また、本件処分当時、本件空港の敷地に充てられる民有地の所有者のうち約8割の者が補償条件について合意ができれば所有地を公団に譲渡するものと見込まれ、最終的には、土地収用法に基づく強制的な土地取得も可能であると考えられていたことは、原判決認定のとおりであるから、本件処分当時、本件空港が航空法39条1項5号要件に適合しなかったとする控訴人らの主張は、採用することができない。 また、控訴人らは、公団は、本件申請に当たって、航空法39条1項5号の適合性を証明するために義務付けられた航空法施 9条1項5号要件に適合しなかったとする控訴人らの主張は、採用することができない。 また、控訴人らは、公団は、本件申請に当たって、航空法39条1項5号の適合性を証明するために義務付けられた航空法施行規則76条2項2の2所定の民有地の取得の確実さを証明する書類として、土地所有者の同意書等を添付しなければならなかったにもかかわらず、これが添付されなかったとして、手続上の瑕疵がある旨を主張するが、必ずしも、同書類が土地所有者の同意書でなければならないとする理由はない上に、上記のとおり、本件処分当時、本件空港の敷地に充てられる民有地の所有者のうち約8割の者が補償条件について合意ができれば所有地を公団に譲渡するものと見込まれていたもので、その見込みが不合理であったともいえないから、本件空港が航空法39条1項5号要件に適合するとした本件認可が違法であるということはできない。 (三) 本件処分における後発的取消事由の存在控訴人らは、運輸大臣が、平成11年12月1日、本件認可について変更認可処分をしたことを指摘し、これによって、本件実施計画の本質的部分というべき平行滑走路の設置計画が実質的に放棄されたものであり、また、本件空港の敷地に係る土地収用法所定の事業認定の告示がされてから20年が経過した平成元年12月16日に収用裁決請求権も消滅し、公団も、平成5年6月16日、第二期工事区域に係る裁決申請を取り下げるなど、空港用地を確保することも不可能となり、結局、今日に至るも、本件実施計画に係る本件空港の建設工事は、A滑走路を除いてその着工の見込みもなく、本件実施計画自体がおよそ非現実的なものであることが明らかになったから、本件認可は、もはや取り消されなければならない旨を主張する。 公団が、本件空港建設に反対して敷地の売却を頑強に反対する住民との話合いを 計画自体がおよそ非現実的なものであることが明らかになったから、本件認可は、もはや取り消されなければならない旨を主張する。 公団が、本件空港建設に反対して敷地の売却を頑強に反対する住民との話合いを促進する趣旨で、平成5年6月16日、本件空港設置事業に関して千葉県収用委員会に対して行った収用裁決申請を取り下げたことは、原判決認定のとおりであり、また、公団が、平成11年9月3日、2500メートルの平行滑走路(B滑走路)に関する工事完成期日を平成13年11月30日と変更するとともに、当該工事を同完成期日までに完成させることが困難な場合を想定して、暫定的に2180メートルの暫定B滑走路を建設する旨の本件実施計画の変更認可申請をし、同暫定計画に対応した航空保安施設の工事実施計画の変更認可申請をしたこと、運輸大臣は、平成11年12月1日、その旨の変更認可処分を行い、併せて延長進入表面等の指定に係る変更処分を行って、同月17日、その旨の告示をしたことは、当事者間に争いがない。 したがって、本件処分から30年以上が経過しても、本件実施計画どおりの空港は建設されていないが、上記変更認可処分も、あくまでも暫定的な滑走路を設置するための処分にすぎないというべきであって、本件実施計画に消長を来すものではない上に、そもそも、行政処分の取消しを求める訴えにおいて判断されるべきものは、当該係争処分が違法に行われたか否かの点であるところ、上記のような事態に陥ることを本件処分当時予測することができたといえないことは、原判決認定のとおりであるから、本件処分が違法であるとしてこれを取り消すことはできない。 二以上の次第で、本件認可の取消しを求める訴えについては、原告番号112の控訴人が提起した分を却下し、その余の控訴人らが堤起した分に係る請求を棄却し、本件指定の取消しを を取り消すことはできない。 二以上の次第で、本件認可の取消しを求める訴えについては、原告番号112の控訴人が提起した分を却下し、その余の控訴人らが堤起した分に係る請求を棄却し、本件指定の取消しを求める訴えについては、原告番号111、112及び117の控訴人らが提起した分に係る請求を棄却し、その余の控訴人が提起した分を却下し、本件告示の取消しを求める訴えについてはいずれも却下するのが相当であり、原告番号111及び117の控訴人らの本件認可の取消しを求める訴え並びに原告番号111、112及び117の控訴人らの本件指定の取消しを求める訴えについても、その請求を棄却すべきとした点において原判決の判断と異にするが、民事訴訟法304条により、本件各控訴をいずれも棄却するにとどめることとし、主文のとおり判決する。 東京高等裁判所第8民事部裁判長裁判官村上敬一裁判官永谷典雄裁判官鶴岡稔彦は、転補につき、署名押印することができない。 裁判長裁判官村上敬一

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