昭和30(う)915 たばこ専売法違反被告事件

裁判年月日・裁判所
昭和31年2月27日 東京高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      原判決中その有罪部分を破棄する。      被告人Aを懲役六月に処する。      但し本裁判確定の日から弐年間右刑の執行を猶予する。      被告人Bを、原判示第一の各譲渡

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判決文本文2,585 文字)

主文 原判決中その有罪部分を破棄する。 被告人Aを懲役六月に処する。 但し本裁判確定の日から弐年間右刑の執行を猶予する。 被告人Bを、原判示第一の各譲渡行為(昭和二十九年十二月二日附起訴状添附の別表第一の整理番号一乃至三六の各製造たばこ譲渡行為)につき、それぞれ罰金千五百円に処する。 被告人Cを、懲役六月及び原判示第二の各譲渡行為(右起訴状添附別表第二の整理番号一ないし一五、一七ないし四四の各製造たばこ譲渡行為)につき、それぞれ罰金弐千円に処する。 被告人B、同Cにおいて右各罰金を完納することができないときは、金五百円を壱日に換算した期間当該被告人を労役場に留置する。 被告人Cに対し、本裁判確定の日から四年間右懲役刑の執行を猶予する。 日本専売公社D地方局が、昭和二十九年十一月二日被告人A方において同被告人から押収した外国たばこクール壱千本、同フイリツプモリス四百本及びラッキイストライク弐百本(以上同地方局保管)を同被告人から没収する。 被告人Aから金参拾八万四千八百円を、被告人Bから金拾八万弐千円を、被告人Cから金弐拾万八千円をそれぞれ追徴する。 原判決中の無罪部分に対する本件控訴はこれを棄却する。 理由 本件控訴の趣意は、東京高等検察庁検事小出文彦提出にかかる宇都宮地方検察庁検察官検事軽部武作成名義の控訴趣意書に記載してあるとおりであるから、これを茲に引用する。 よつて先づ所論前段について考察するのに、たばこ専売法第七十五条第二項には「前項の物件を他に譲り渡し、若しくは消費したとき又は他に物件の所有者があつて没収することのできないときはその価額を追徴する」とあるのであるから、苟くも同条第一項所定の物件を他に 七十五条第二項には「前項の物件を他に譲り渡し、若しくは消費したとき又は他に物件の所有者があつて没収することのできないときはその価額を追徴する」とあるのであるから、苟くも同条第一項所定の物件を他に譲り渡した事実ある以上、その物件の価額を追徴しなければならないものと解せざるを得ない。この事は、同法が、国のたばこ専売権を厳に保護し、もつて国の財政収入を確保せんとする趣旨から、たばこ種子の輸入、採取、消費、所持、たばこの耕作、葉たばこの納付、消費、所持、買取、輸入、売渡、製造たばこの製造、輸入、販売等たばこの専売権を侵害する虞ある事項につき広汎に亘つて厳格な規制を設けていることからいつても、優に首肯し得るところである。 原判決によれば「譲渡前における所有、所持又は譲受を訴追(延いては有罪視)していない限り、たばこ専売法第七十五条第一項及び第二項を適用する余地がない(同条第二項で譲渡というのは、同条第一項で所定犯罪のため、没収可能となつた物件を当該犯則者がその後に譲渡した場合のことである)」として、被告人B、Cにおいてそれぞれ日本専売公社の売り渡さない製造たばこを譲渡したことのある事実を認定しなが<要旨第一>ら敢てその価額を追徴していないのであるが、元来譲渡という所為は、事の性質上所有ないしは所持の所為が</要旨第一>その当然の先行事実となつて行われるものなのであるから、その譲渡にかかる物件はもともと没収の可能な物件であつたのであり、それが譲渡により没収不能となつたのであるから、たばこ専売法第七十五条第二項の解釈として、譲渡当然の先行事実たる所有ないし所持又は譲受の所為について、公訴の提起がなく、ただ譲渡の為についてのみ公訴の提起があつた場合でも、その事実の認められるもののある以上、その物件の価額を追徴し得るものと解するも何等これを不当とす し所持又は譲受の所為について、公訴の提起がなく、ただ譲渡の為についてのみ公訴の提起があつた場合でも、その事実の認められるもののある以上、その物件の価額を追徴し得るものと解するも何等これを不当とすべきいわれはない。されば、原審が、被告人B、同Cにおいてそれぞれ日本専売公社の売り渡さない製造たばこを譲り渡した事実を認定しながらその価額を追徴しなかつたのは、とりもなおさず判決に影響を及ぼずことの明らかな法令適用の誤を冒したものというの外はない。論旨は理由がある。 <要旨第二>次に、所論後段について考察するのに、たばこ専売法第七十五条第二項にいわゆるその価額の追徴とは、現</要旨第二>実の違反取引の価額の如何にかかわらず、その物件の客観的に適正な価額の追徴を意味し、当該物件が、日本専売公社によつて定価の公示された製造たばこに該当するものと認められるものにかかるときは、その価格によるべく、その公示した定価なきときは、客観的に適正と認められる価額によるを相当とする。蓋し、国が、たばこの専売を独占し、もつて国の財政収入の確保を図るため特段に、同法第七十五条法る必要没収、必要追徴の規定を設けた趣旨に照らし斯かく解するを相当とするばかりでなく、若し斯かく解しないときは、取引価格なき消費や無償譲渡ないしは公示された価格のない違反たばこの譲渡の如き場合等をも含め価額を統一して解決することができないからである。 果して然らば、原審が、被告人Aの譲り受けた日本専売公社の売渡さない製造たばこ(外国たばこ)の適正価格は、同公社で小売定価を公示して売渡している輸入製造たばこたるラッキイストライク、フイリップモーリス及びキャメル並びに同公社で売渡していない輸入製造たばこであるクール共にそれぞれ一カートン千三百円であることが証拠上(記録五三八丁参照)明白であるにかか ばこたるラッキイストライク、フイリップモーリス及びキャメル並びに同公社で売渡していない輸入製造たばこであるクール共にそれぞれ一カートン千三百円であることが証拠上(記録五三八丁参照)明白であるにかかわらず、その譲受に関して追徴すべき価額を現実の取引価格におき、しかも、譲受価格中の最低単価を基準として算出した価額を追徴したのは、とりも直さず、たばこ専売法第七十五条第二項の適用を誤まりたるに帰し、その誤が、判決に影響を及ぼすこともまた自づから明らかであるから原判決は、この点においてその破棄を免かれない。論旨もまた理由がある。 (その他の判決理由は省略する。)(裁判長判事三宅富士郎判事河原徳治判事遠藤吉彦)

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