令和4(行コ)52 公園区域除外処分差止、公園区域除外処分取消請求控訴事件

裁判年月日・裁判所
令和4年9月16日 大阪高等裁判所
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判決文本文6,254 文字)

令和4年9月16日判決言渡令和4年(行コ)第52号公園区域除外処分差止、公園区域除外処分取消請求控訴事件(原審・大阪地方裁判所令和元年(行ウ)第126号、令和2年(行ウ)第15号) 主文 1 本件各控訴をいずれも棄却する。 2 控訴費用は控訴人らの負担とする。 事実及び理由 第1 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す。 2 被控訴人が、令和元年10月16日付けでした、A公園のうち原判決別紙2物件目録記載部分を都市公園区域から除外する処分を取り消す。 3 訴訟費用は、第1、2審とも被控訴人の負担とする。 第2 事案の概要 1 被控訴人は、令和元年10月16日、A公園の区域の一部(原判決別紙2物件目録記載の部分。以下「本件廃止部分」という。)及びB公園の一部を都市公園(都市公園法2条1項1号)の区域から除外する旨の変更処分(以下「本件変更処分」という。)をした。 控訴人ら(控訴人C及び同Dを除く。)ほか1名は、本件変更処分に先立ち、令和元年8月28日、被控訴人に対し、A公園の一部を都市公園区域から除外する処分の差止めの訴えを提起していた(大阪地方裁判所令和元年(行ウ)第126号)が、本件変更処分がされたため、令和2年2月14日付け訴えの変更申立書をもって訴えの変更をし、本件変更処分の取消しを求めた。控訴人C及び同Dは、同日、被控訴人に対し、本件変更処分の取消しを求める訴えを提起した(大阪地方裁判所令和2年(行ウ)第15号)。 原審は、両事件を併合して審理した上、控訴人らほか1名の請求をいずれも 棄却し、控訴人らはこれを不服として控訴を提起した。 2 関係法令等の定め及び前提事実原判決を次のとおり補正 原審は、両事件を併合して審理した上、控訴人らほか1名の請求をいずれも 棄却し、控訴人らはこれを不服として控訴を提起した。 2 関係法令等の定め及び前提事実原判決を次のとおり補正するほか、原判決の「事実及び理由」第2の1及び2(原判決1頁21行目から13頁16行目まで)記載のとおりであるから、これを引用する。 ⑴ 原判決5頁8行目から9行目にかけての「。上記⑵エ参照」を削除する。 ⑵ 原判決7頁6行目の「別紙1」を「原判決別紙1」に改める。 ⑶ 原判決9頁11行目の「2丁」の次に「、3丁及び4丁」を加える。 ⑷ 原判決10頁1行目の「面積」を「満水面積」に改める。 ⑸ 原判決10頁4行目の「49」を「49の1~3」に改める。 ⑹ 原判決11頁16行目の「E駅地域活性化検討専門委員会」を「E駅前地域活性化検討専門委員会」に改める。 ⑺ 原判決13頁10行目の「3」を「3の1~11」に改める。 3 争点及び争点に関する当事者の主張原判決を次のとおり補正し、後記4として「当審における控訴人らの補充主張」を付加するほか、原判決の「事実及び理由」第2の3及び4(原判決13頁17行目から38頁20行目まで)記載のとおりであるから、これを引用する。 ⑴ 原判決17頁2行目の「自然活動体験」を「自然体験活動」に改める。 ⑵ 原判決17頁7行目の「別紙2」を「原判決別紙2」に改める。 ⑶ 原判決18頁7行目の「目的と共通にする」を「目的を共通にする」に改める。 ⑷ 原判決20頁1行目の「都市公園が想定する」を「都市公園法が想定する」に改める。 ⑸ 原判決20頁17行目の「都市公園の」を「都市公園を」に改める。 ⑹ 原判決20頁23行目冒頭の「被告は、」の次の「被告は、」を削除する。 る」を「都市公園法が想定する」に改める。 ⑸ 原判決20頁17行目の「都市公園の」を「都市公園を」に改める。 ⑹ 原判決20頁23行目冒頭の「被告は、」の次の「被告は、」を削除する。 ⑺ 原判決21頁21行目の「場合こと」を「場合であること」に改める。 ⑻ 原判決25頁1行目、6行目及び20行目の「同等」を「対等」にいずれも改める。 ⑼ 原判決30頁21行目から22行目にかけての「都市公園施行令」を「都市公園法施行令」に改める。 ⑽ 原判決31頁12行目の「4分の1程度」を「3分の1程度」に改める。 ⑾ 原判決33頁13行目の「都市公園法16条」を「都市公園法施行令2条1項」に改める。 4 当審における控訴人らの補充主張⑴ F公園について、都市計画公園事業が認可がされたのは令和2年1月23日であり、基本計画が策定されたのは令和4年3月であって、本件変更処分時において決まっていたのは、代替公園の設置場所だけであり、代替公園たり得るかを判断するための要素は、用地の面積と場所だけであったから、F公園は「廃止される都市公園に代わるべき都市公園」(都市公園法16条2号)には該当しないというべきである。 ⑵ 本件廃止部分は大部分が平坦又は傾斜の少ない緑地であったが、F公園は大部分が濁池及び急傾斜地であることなどからして、F公園の有する防災機能は極めて乏しい上、仮にF公園に幾分かは防災機能があったとしても、A公園の周辺住民は、F公園まで移動するのに通常の歩行速度で9分以上かかることなどからすると、その機能を利用できる現実性はないから、F公園は、防災機能において、本件廃止部分と効用の点でほぼ対等のものとして見合うものとは到底いえない。 ⑶ 被控訴人は、G大学病院等の誘致を行うに際し、A公園以外の場所に設置す 性はないから、F公園は、防災機能において、本件廃止部分と効用の点でほぼ対等のものとして見合うものとは到底いえない。 ⑶ 被控訴人は、G大学病院等の誘致を行うに際し、A公園以外の場所に設置する案について検討していないが、都市公園法16条が都市公園の保存を原則とし、廃止を例外に位置づけていることからすれば、都市公園以外の用地をG大学病院等の用地とする可能性について検討することは不可欠であるか ら、被控訴人がA公園以外の用地利用の可能性について考慮を怠ったことは違法である。 ⑷ 建設予定のG大学病院には来院者のために高層の駐車場の建設が予定されているが、本件廃止部分は第一種中高層住居専用地域にあって、原則として高層の駐車場の建設が禁止されているところ、建築基準法上の規制を解除するため、同法48条3項ただし書による許可の手続がとられている。F公園予定地は商業地域であって、上記許可の手続が不要であることからすると、A公園の区域の一部を廃止してG大学病院等を招致し、その代替としてF公園を整備するというのは、都市施設の配置としては合理性を欠くものである。 第3 当裁判所の判断 1 認定事実次のとおり補正するほか、原判決の「事実及び理由」第3の1(原判決38頁23行目から55頁4行目まで)記載のとおりであるから、これを引用する。 ⑴ 原判決40頁9行目から10行目にかけての「E駅地域活性化検討専門委員会」を「E駅前地域活性化検討専門委員会」に改める。 ⑵ 原判決41頁13行目の「連携における」を「連携による」に改める。 ⑶ 原判決48頁7行目の「都市計画法19条2項」を「都市計画法19条1項」に改める。 ⑷ 原判決48頁24行目の「44,」を削除する。 ⑸ 原判決50頁2行目から3行目にかけての「上記予定地」 ⑶ 原判決48頁7行目の「都市計画法19条2項」を「都市計画法19条1項」に改める。 ⑷ 原判決48頁24行目の「44,」を削除する。 ⑸ 原判決50頁2行目から3行目にかけての「上記予定地」の次に「(ただし、約5万6652㎡のうち約3333㎡を除く。)」を加える。 ⑹ 原判決51頁4行目の「・敷地」を削除する。 ⑺ 原判決52頁10行目の「健康運動場」を「健康運動広場」に改める。 2 争点1(控訴人らに本件変更処分の取消訴訟の原告適格があるか否か)について原判決を次のとおり補正するほか、原判決の「事実及び理由」第3の2(原 判決55頁7行目から63頁7行目まで)記載のとおりであるから、これを引用する。 ⑴ 原判決56頁10行目の「個々の公園施設の改廃」から12行目の末尾までを「個々の公園施設の改廃を問題とするのではなく、都市公園の区域の減少を阻止することを目的としていることを明らかにする趣旨であると解される。」に改める。 ⑵ 原判決56頁15行目の「同法4条6項」を「都市計画法4条6項」に改める。 ⑶ 原判決57頁16行目の「都市公園法」を「都市計画法」に改める。 ⑷ 原判決59頁10行目から11行目にかけての「に都市公園」を削除する。 ⑸ 原判決62頁7行目の「上記アのとおり」を「上記のとおり」に改める。 3 争点2(本件変更処分が都市公園法16条2号の要件を満たすか否か)について原判決を次のとおり補正するほか、原判決の「事実及び理由」第3の3(原判決63頁10行目から68頁6行目まで)記載のとおりであるから、これを引用する。 ⑴ 原判決63頁12行目から13行目にかけての「個々の公園施設の改廃についてのみならず,」を削除する。 ⑵ 原判決64頁3行目の「上記認定事実⑸」を「前記前提事実⑸」に から、これを引用する。 ⑴ 原判決63頁12行目から13行目にかけての「個々の公園施設の改廃についてのみならず,」を削除する。 ⑵ 原判決64頁3行目の「上記認定事実⑸」を「前記前提事実⑸」に改める。 ⑶ 原判決64頁15行目、17行目から18行目にかけて及び65頁17行目から18行目にかけての「「廃止される都市公園に代わるべき都市公園が設置される場合」」を「廃止される都市公園に代わるべき都市公園が「設置される場合」」にいずれも改める。 ⑷ 原判決65頁4行目の「設置予定地」の次に「の大部分」を加える。 ⑸ 原判決65頁6行目の「当該土地」を「上記予定地全部」に改める。 ⑹ 原判決65頁26行目の「約500m」の次に「以上」を加える。 ⑺ 原判決67頁17行目の「都市公園法16条の趣旨が,」の次に「個々の公園施設の改廃を問題とするのではなく、」を加える。 4 争点3(本件変更処分が都市計画法16条、17条及び19条の定める手続を経たものであるか否か)について原判決68頁18行目の「同法19条2項」を「同法19条1項」に改めるほか、原判決の「事実及び理由」第3の4(原判決68頁9行目から71頁12行目まで)記載のとおりであるから、これを引用する。 5 当審における控訴人らの補充主張に対する判断⑴ 控訴人らは、本件変更処分時において代替公園の設置場所だけは決まっていたが、代替公園たり得るかを判断するための要素は、用地の面積と場所だけであったから、F公園は「廃止される都市公園に代わるべき都市公園」(都市公園法16条2号)には該当しないというべきである旨主張する。 しかし、本件廃止部分とF公園の各面積の対比から、F公園は、規模の点で本件廃止部分と対等であるといえる上、本件変更処分時において、既に、 条2号)には該当しないというべきである旨主張する。 しかし、本件廃止部分とF公園の各面積の対比から、F公園は、規模の点で本件廃止部分と対等であるといえる上、本件変更処分時において、既に、A公園にあった屋外プールはH公園に移設される予定であり、F公園の整備計画において、既存の濁池をいかした上で、緑道や広場、遊具等が設置され、隣接するI公園につながる緑地空間が形成されることが構想されていたのである(甲13)から、効用の点においても、F公園をもって本件廃止部分に代わるべき都市公園といえるかどうかを判断するための材料はあったというべきであり、F公園は、本件廃止部分と対等と評価することができる。 ⑵ 控訴人らは、F公園について、濁池の存在や地形等に、A公園との距離関係からして、防災機能において、本件廃止部分と効用の点でほぼ対等のものとして見合うものとは到底いえない旨主張する。 しかし、F公園については、濁池以外の部分に緑道や広場等が整備され、I公園との間の動線も確保されることからすると、F公園を避難場所や避難経路として利用することも可能であり、防災機能においても、本件廃止部分 と効用の点でほぼ対等のものとして見合うものということができる。また、「廃止される都市公園に代るべき都市公園」は廃止される都市公園とは別の場所に設置されるのであるから、廃止される都市公園との関係で、日常的に利用する住民の範囲が異なってくるのはやむを得ず、A公園とF公園の距離関係から、A公園の周辺住民がF公園の防災機能を利用できないとしても、上記判断が左右されるものではないというべきである。 ⑶ 控訴人らは、都市公園法16条が都市公園の保存を原則とし、廃止を例外に位置づけていることからすれば、都市公園以外の用地をG大学病院等の用地とする可能性 されるものではないというべきである。 ⑶ 控訴人らは、都市公園法16条が都市公園の保存を原則とし、廃止を例外に位置づけていることからすれば、都市公園以外の用地をG大学病院等の用地とする可能性について検討することは不可欠であって、被控訴人が、G大学病院等の誘致を行うに際し、A公園以外の場所に設置する案について検討していないことは違法である旨主張する。 しかし、証拠(甲33の2,証人J)によれば、被控訴人は、本件基本協定締結後、G大学病院等をK後背地に誘致する案を検討したものの、G大学は、K後背地では面積が小さいこと、濁池の水を抜いて造成すると莫大な費用がかかり、事業採算性に問題があること等を理由に上記案の提示を受け入れなかったことを認めることができる。したがって、上記主張は、被控訴人がG大学病院等をA公園以外の場所に設置する案について検討していないことを前提とするものであるから、採用することができない。 ⑷ 控訴人らは、G大学病院の来院者用に建設が予定されている高層の駐車場について、建築基準法48条3項ただし書による許可の手続がとられているところ、F公園予定地は商業地域であって、上記許可の手続が不要であることからすると、A公園の区域の一部を廃止してG大学病院等を招致し、その代替としてF公園を整備するというのは、都市施設の配置としては合理性を欠く旨主張する。 しかし、都市施設の配置は、環境面のみならず、都市全体の施設配置を始め、種々の事情を総合的に考慮して定められるべきものであり、高層の駐車 場を建設する場合に建築基準法48条3項ただし書の許可の必要がないことから直ちに、G大学病院等をK後背地に設置する方が都市施設の配置として合理的であるとはいえないから、上記主張は採用することができない。 第4 場合に建築基準法48条3項ただし書の許可の必要がないことから直ちに、G大学病院等をK後背地に設置する方が都市施設の配置として合理的であるとはいえないから、上記主張は採用することができない。 第4 結論よって、控訴人らの請求をいずれも棄却した原判決は相当であって、本件各控訴はいずれも理由がないからこれらを棄却することとし、主文のとおり判決する。 大阪高等裁判所第6民事部 裁判長裁判官大島眞一 裁判官橋詰均 裁判官大野正男(別紙省略)

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