昭和32(あ)1884 詐欺

裁判年月日・裁判所
昭和33年1月28日 最高裁判所第三小法廷 判決 破棄自判 福岡高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      第一審判決及び原判決を破棄する。      被告人を懲役一〇月に処する。      第一審における未決勾留日数六〇日を右本刑に算入する。      押収に係る現金九〇〇円(五〇

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判決文本文1,365 文字)

主文 第一審判決及び原判決を破棄する。 被告人を懲役一〇月に処する。 第一審における未決勾留日数六〇日を右本刑に算入する。 押収に係る現金九〇〇円(五〇〇円紙幣一枚、一〇〇円紙幣四枚、昭和三二年(裁)第四号の一)及び現金一〇〇円(一〇〇円紙幣一枚、同号の二)を被害者Aに還付する。 理由 福岡高等検察庁検事長市島成一の上告趣意及び弁護人黒木盈の答弁は別紙各書面記載のとおりである。案ずるに、刑の執行と勾留状の執行が競合している場合に、未決勾留の期間を本刑に通算することが不適法であることは、既に当裁判所大法廷の判例とするところである(昭和二九年(あ)第三八九号、同三二年一二月二五日判決参照)。 記録によると、被告人は本件詐欺被告事件について昭和三一年一二月二九日公判請求を受け、翌三〇日福岡地方裁判所裁判官が発した勾留状により土手町拘置支所に勾留せられ(同三二年三月八日福岡刑務所に移監)爾来引続き勾留されていること並びに、被告人は同三一年一一月一二日福岡簡易裁判所において常習賭博罪により懲役六月に処せられ、被告人より控訴を申し立てたが同三二年二月一八日右控訴申立を取り下げ、該判決は即日確定し同月二一日より右刑の執行を受け、同年八月二〇日その執行を受け終つたものであることが認められる。しかるに、原判決及び第一審判決において被告人に対し前記刑の執行を受けている期間の未決勾留日数を本刑に算入する旨の言渡をしたのは前記大法廷判例に反するのみならず論旨援用の判例にも反するので刑訴四一〇条一項により原判決及び第一審判決を破棄し刑訴四一三条但書により更に判決をなすべきものとする。よつて第一審判決の確定した事- 1 -実(被告人の前科の点を含む)に法律を適用すると、被告人の判示所為は刑 項により原判決及び第一審判決を破棄し刑訴四一三条但書により更に判決をなすべきものとする。よつて第一審判決の確定した事- 1 -実(被告人の前科の点を含む)に法律を適用すると、被告人の判示所為は刑法二四六条一項、六〇条に該当するところ、被告人には判示前科があるので同法五六条一項、五九条、五七条により法定の加重をした刑期範囲内で被告人を懲役一〇月に処し、第一審判決において本刑に算入した未決勾留日数六〇日中昭和三一年一二月三〇日より同三二年二月二〇日までの五三日を除くその余は、被告人の前示刑の執行を受けている期間であるから、これを本刑に算入することは違法であるけれども、本件第一審判決に対しては検察官の控訴なく被告人のみの控訴であつてこれを不利益に変更することは許されないので同法二一条に則り第一審における六〇日を右本刑に算入し、押収に係る主文掲記の現金は本件犯罪の賍物であつて被害者Aに還付すべき理由が明らかであるから刑訴三四七条一項に従いこれを同人に還付すべく、なお同法一八一条一項但書を適用して訴訟費用はこれを被告人に負担させないこととして主文のとおり判決する。 この判決は裁判官垂水克己の意見があるほか裁判官の一致した意見である(裁判官垂水克己の意見について前記大法廷判決参照)。 検察官福島幸夫出席昭和三三年一月二八日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官島保裁判官河村又介裁判官小林俊三裁判官垂水克己- 2 - 裁判官垂水克己

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