平成30年6月13日判決言渡平成29年(行コ)第151号移転補償費返還請求控訴事件(原審・大阪地方裁判所平成26年(行ウ)第23号,同年(行ウ)第99号) 主文 1 本件控訴をいずれも棄却する。 2 控訴費用は控訴人らの負担とする。 事実及び理由 第1 控訴の趣旨(当審における訴えの変更後) 1 原判決を取り消す。 2 被控訴人は,A株式会社並びにB,C,D及びSに対し,次の金員を支払うよう請求せよ。 (1) A株式会社については,14億7195万3500円及び内金7億4865万5650円に対する平成25年4月10日から,内金7億2329万7850円に対する同年12月20日から各支払済みまで年5分の割合による金員(2) Bについては,7億3597万6750円及び内金3億7432万7825円に対する平成25年4月10日から,内金3億6164万8925円に対する同年12月20日から各支払済みまで年5分の割合による金員(3) Cについては,2億4532万5583円及び内金1億2477万5941円に対する平成25年4月10日から,内金1億2054万9641円に対する同年12月20日から各支払済みまで年5分の割合による金員(4) Dについては,2億4532万5583円及び内金1億2477万5941円に対する平成25年4月10日から,内金1億2054万9641円に対する同年12月20日から各支払済みまで年5分の割合による金員(5) Sについては,2億4532万5583円及び内金1億2477万5941円に対する平成25年4月10日から,内金1億2054万9641円 に対する同年12月20日から各支払済みまで年5分の割合による金員 3 被控訴人は,株式会社E並 及び内金1億2477万5941円に対する平成25年4月10日から,内金1億2054万9641円 に対する同年12月20日から各支払済みまで年5分の割合による金員 3 被控訴人は,株式会社E並びにB,C,D及びSに対し,次の金員を支払うよう請求せよ。 (1) 株式会社Eについては,14億7195万3500円及び内金7億4865万5650円に対する平成25年4月10日から,内金7億2329万7850円に対する同年12月20日から各支払済みまで年5分の割合による金員(2) Bについては,7億3597万6750円及び内金3億7432万7825円に対する平成25年4月10日から,内金3億6164万8925円に対する同年12月20日から各支払済みまで年5分の割合による金員(3) Cについては,2億4532万5583円及び内金1億2477万5941円に対する平成25年4月10日から,内金1億2054万9641円に対する同年12月20日から各支払済みまで年5分の割合による金員(4) Dについては,2億4532万5583円及び内金1億2477万5941円に対する平成25年4月10日から,内金1億2054万9641円に対する同年12月20日から各支払済みまで年5分の割合による金員(5) Sについては,2億4532万5583円及び内金1億2477万5941円に対する平成25年4月10日から,内金1億2054万9641円に対する同年12月20日から各支払済みまで年5分の割合による金員第2 事案の概要1(1) 門真市は,平成24年11月5日及び平成25年3月27日,同市a町所在の原判決別紙2建物目録記載の各建物(以下「本件各建物」という。)の共有者であるA株式会社(以下「A」という。)及び株式会社E(以下「E」といい,Aと併せ 5日及び平成25年3月27日,同市a町所在の原判決別紙2建物目録記載の各建物(以下「本件各建物」という。)の共有者であるA株式会社(以下「A」という。)及び株式会社E(以下「E」といい,Aと併せて「Aら」という。)との間で,本件各建物の移転補償費(以下「本件移転補償費」という。)を合計29億4390万7000円とする建物移転補償契約(以下「本件補償契約」という。)を締結し,後 日,これを支払った(以下「本件支出」といい,本件補償契約の締結と併せて「本件補償」という。)。 (2) 本件は,門真市の住民である控訴人らが,地方自治法242条の2第1項4号に基づき,同市の執行機関である被控訴人を相手に,Aら並びに本件補償の際に門真市長の職にあった亡F(以下「F」という。)の相続人であるB,C,D及びS(以下「Fら」という。)に対して,次のアからウまでのとおり請求をすることを求める住民訴訟である。なお,控訴人らは,原審では,Fの相続人をB,C及びDとする請求をしていたが,当審で,Fの相続人を上記3人及びSとする請求に変更した。 ア F及びAらの共同不法行為に基づく請求(請求の相手方はAら及びFら)本件補償に関し,FとAらが共謀して門真市の損失の下にAらに不当な利益を得させたとして,民法719条1項に基づき,Aら及びFらに対して上記第1の2及び3記載のとおり共同不法行為に基づく損害賠償請求及び遅延損害金の請求をすることイ Fの不法行為に基づく請求(請求の相手方はFら)Fが故意又は過失により本件移転補償費を過大に算定し門真市に損害を与えたとして,民法709条に基づき,Fらに対して上記第1の2(2)から(5)まで及び第1の3(2)から(5)まで記載のとおり不法行為に基づく損害賠償請求及び遅延損害金 を過大に算定し門真市に損害を与えたとして,民法709条に基づき,Fらに対して上記第1の2(2)から(5)まで及び第1の3(2)から(5)まで記載のとおり不法行為に基づく損害賠償請求及び遅延損害金の請求をすることウ本件補償契約の無効に基づく請求(請求の相手方はAら)本件移転補償費は過大であり,本件補償契約は公序良俗に反し無効であるとして,民法703条及び704条に基づき,Aらに対して上記第1の2(1)及び3(1)記載のとおり不当利得返還請求及び利息請求をすること(3) 原審が,控訴人ら(ただし,原審では,T以外の控訴人らは共同訴訟参加人)の請求をいずれも棄却したので,これを不服として控訴人らが控訴した。 2 関係法令の定め,前提となる事実,争点及び当事者の主張は,次の3のとおり原判決を補正するほか,原判決の「事実及び理由」欄の第2の2ないし4(同3頁24行目から21頁5行目まで)のとおりであるから,これを引用する。 3 原判決の補正(1) 原判決7頁17行目の「及びD」を「,D及びS」と改める。 (2) 同9頁22行目,24行目,26行目,及び10頁5行目の「原告」をいずれも「控訴人T」と各改める。 (3) 同10頁1行目,3・4行目,5行目の「原告共同訴訟参加人」をいずれも「控訴人(共同訴訟参加人)」と各改める。 (4) 同10頁8行目の「事案の骨子(2)アの」を「F及びAらの」と改める。 (5) 同11頁1行目の「門真市の職員ら」の次に「及びAから南側土地を買い受けたUR」を加える。 (6) 同11頁19行目の「進めていた」を「進め,さらにこれにURが協力した」と改める。 (7) 同13頁24行目の「代金」の次に「(消費税及び地方消費税を含む)」を加える。 (8) 同1 (6) 同11頁19行目の「進めていた」を「進め,さらにこれにURが協力した」と改める。 (7) 同13頁24行目の「代金」の次に「(消費税及び地方消費税を含む)」を加える。 (8) 同14頁14行目の「換地処分」の次に「(仮換地の指定)」を加える。 (9) 同19頁14行目の「事案の骨子(2)イの」を「Fの」と改める。 (10) 同19頁26行目の「事案の骨子(2)ウの」を「本件補償契約の無効による」と改める。 (11) 同20頁13行目の「事案の骨子(2)ア及びイの」を「F及びAらの共同不法行為又は本件移転補償費の算定に係るFの不法行為に基づく」と改める。 (12) 同20頁20行目の「C及びDが各4分の1」を「C,D及びSが各6分の1」と改める。 (13) 同20頁22行目の「事案の骨子(2)ウの」を「本件補償契約の無効による」と改める。 第3 当裁判所の判断 1 当裁判所も,原審と同じく,控訴人らの請求はいずれも理由がないものと判断する。その理由は,次の2のとおり,原判決を補正するほか,原判決「事実及び理由」欄の第3の1ないし4(同21頁7行目から43頁21行目まで)のとおりであるから,これを引用する。 2 原判決の補正(1) 原判決21頁9行目の「証人K」の次に「,証人V」を加える。 (2) 同24頁13行目の「ところ」の次に「(乙50の7・8頁,証人K4頁)」を加える。 (3) 同24頁17行目の「とされており」の次に「(乙30の3頁)」を加える。 (4) 同24頁17行目の「1万3028.94㎡」の次に「(別紙3の本件土地の現公簿面積の合計)」を加える。 (5) 同25頁17行目の「GJ駅店」を「GJ駅前店」と改める。 (6) 同26頁2行目の「24」の次に「,証人V」を加える。 4㎡」の次に「(別紙3の本件土地の現公簿面積の合計)」を加える。 (5) 同25頁17行目の「GJ駅店」を「GJ駅前店」と改める。 (6) 同26頁2行目の「24」の次に「,証人V」を加える。 (7) 同27頁17行目の「証人Q」の次に「,証人V」を加える。 (8) 同28頁8行目の「,同年4月1日付けで」から9行目「提出し」までを削除する。 (9) 同28頁18行目の「2,」を削除する。 (10) 同31頁23行目の「事案の骨子(2)アの」を「F及びAらの」と改める。 (11) 同34頁19行目の末尾に,次のとおり加える。 「また,市立体育館建設用地以外の決まった目的の公共用地として,その時点で本件各土地を取得すべき必要性があったとの証拠もない。」 (12) 同36頁7行目の「場合には,」の次に「その買取価格は,地価公示法2条2項が,当該土地に建物その他の定着物がある場合にはこれらの定着物が存しないものとして通常成立すると認められる価格としていることから,同法2条2項,1項,6条の趣旨により,公拡法7条による価格は,更地価格が基準になると解される。さらに,」を加える。 (13) 同36頁18行目の「主張は,」の次に「公拡法7条,」を加える。 (14) 同41頁7行目の「(なお付言するに,」から13行目までを「。さらに,そもそも,Gは,業績不振による事業再構築計画をすすめるなかで,平成21年9月30日に,売上高の維持が困難なHの閉店を決定し,買主予定者との交渉ではなく,入札の方法で,上記決定から短期間のうちに本件不動産を売却していること(甲16)からすると,本件売買契約における本件不動産の価格は,Gにおいて一定の期間内に売却をすることを優先した特殊な事情のもとに決定された価格になっていることが推測できる。 また,本件 していること(甲16)からすると,本件売買契約における本件不動産の価格は,Gにおいて一定の期間内に売却をすることを優先した特殊な事情のもとに決定された価格になっていることが推測できる。 また,本件売買契約においては,本件各建物の価格を0円又は備忘価格にとどめることも検討されたが,このような価格にすると税務調査があったときに説明に耐えられない可能性があるとの指摘があったため,固定資産評価額等を考慮して3億6225万円とされたという経緯があったのであり,本件不動産の価格のうちの本件各建物の価格についても,さらに特殊な事情のもとに価格が決定されたといえる。そうすると,本件売買契約における本件不動産の価格も,この価格を前提とする本件各建物の価格も,正常な取引価格と評価し得えないものであり,本件各建物の移転補償費の基礎とすることはできない。」と改める。 (15) 同41頁22行目の「最終準備書面において,」を削除する。 (16) 同41頁23行目の「換地処分」の次に「(仮換地の指定)」を加える。 (17) 同42頁4行目の「換地処分」から6行目までを「仮換地を指定して 建物を除却しても移転補償が必要であり,除却した場合は,施行者が通常生ずべき補償をしなければならず(土地区画整理法78条1項),この補償が本件移転補償費を相当に下回るものであることを認めるに足りる証拠はなく,控訴人らの上記主張は採用することができない。」と改める。 (18) 同42頁9行目の「Aらが」から10行目「うかがわれないし,」を削除する。 (19) 同42頁22行目の「Fや」から25・26行目「見当たらない」までを「Fやその意向を受けた門真市の職員ら及びURとAらとが共謀の上,門真市の損失の下でAらに不当な利益を得させるために行われたものであると主張する。Aらが や」から25・26行目「見当たらない」までを「Fやその意向を受けた門真市の職員ら及びURとAらとが共謀の上,門真市の損失の下でAらに不当な利益を得させるために行われたものであると主張する。Aらが,結果的に相当な利益を得たことはうかがわれるが,本件回答及び本件補償より前に,Aに不当な利益を得させる旨の共謀があったことを認めるに足りる的確な間接事実及び証拠はない」と改める。 (20) 同43頁5行目の「(事案の骨子(2)ア)」を削除する。 (21) 同43頁7・8行目の「事案の骨子(2)イの」を「Fの」と改める。 (22) 同43頁11行目の「(事案の骨子(2)イ)」を削除する。 (23) 同43頁12行目の「事案の骨子(2)ウの」を「本件補償契約の無効による」と改める。 (24) 同43頁21行目の「(事案の骨子(2)ウ)」を削除する。 3 したがって,控訴人らの請求はいずれも理由がなく,これと同旨の原判決は相当であり,本件控訴は理由がないので,これを棄却することとし、主文のとおり判決する。 大阪高等裁判所第12民事部 裁判長裁判官稻葉重子 裁判官宮武康 裁判官安部朋美
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