昭和24(オ)248 所有権移転登記手続請求

裁判年月日・裁判所
昭和26年5月31日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告人の上告理由について。  原判決が本件売買契約が合意上解除された事実をば、

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判決文本文1,359 文字)

主文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理由 上告人の上告理由について。 原判決が本件売買契約が合意上解除された事実をば、原審証人D、第一審証人E(一部)の証言並びに第一審及び原審における被上告本人の供述を綜合して認定したものであつて、以上の証拠を綜合すれば右合意解除の事実認定を肯認することができる。そして、所論乙一号証約束手形は、昭和一九年三月二一日本件家屋売買契約成立の際上告人から被上告人に交付した売買代金支払のための手形であることは所論のとおりであるが、しかし、原判決の認定したところによれば、本件家屋売買契約成立当時上告人は金の都合がつかなかつたので同年六月一八日迄これが支払の猶予を求め上告人において代金を完済したときに被上告人において上告人に対し右家屋につき所有権移転登記手続をすることとし人右代金完済まで上告人から被上告人に対し右売買代金の利息名義にて月百円宛を支払うことを約したがその後右支払期日を経過しても金の調達ができないため支払の請求を受け同年八月末頃上告人は被上告人をFの宅に訪ねて代金調達不能を理由として売買契約の解除を求め且つ将来家賃を一ヶ月百円支払う等の条件で賃借せんことを申込み被上告人においてこれを承諾し同年一二月までの家賃六百円の支払をしたというのである。従つて、以上の経過に照し乙一号証がその支払期日当時においては勿論合意解除後においても被上告人の手中にそのまま保管されることもあり得るのであるから、同号証が合意解除後においても被上告人の手許に残存していた一事を以つて本件合意解除が存在しない証左であるということはできない。それ故所論(イ)は採用できない。次に、所論甲二号証の手紙は、原判決認定のごとく売買契約の合意解除後も被上告人と上- していた一事を以つて本件合意解除が存在しない証左であるということはできない。それ故所論(イ)は採用できない。次に、所論甲二号証の手紙は、原判決認定のごとく売買契約の合意解除後も被上告人と上- 1 -告人との間に賃貸借契約あるが故にこれを当然の前提として、被上告人は先ず上告人に対し家屋の明渡又は買取の交渉をしたものとも解されるから、同号証中に特に賃貸借契約存在の事実が書いていないからといつて所論(ロ)の違法があるとはいえないし、また、何年間も家賃の支払をしないで借家に住んでいることは必ずしも想像し得られないほど稀なことではないから、所論(ハ)も採用し難い。次に、原判決は、敷地の地代については、本件売買契約合意解除の際家賃百円の外別にこれを上告人において負担し事実上は居住者Eにおいて地主に支払うとの条件であつた旨認定しているから、所論(ニ)も採用し難い。なお、原判決は、証人Eの証言の一部を採用し、その一部を排斥したものであり、また、証人Gの証言はこれを採用しなかつたのであるから、原判決には所論(ホ)及び(ヘ)の違法も認められない。 それ故、論旨は、結局事実誤認の主張に帰するから、すべて採ることができない。 よつて民訴四〇一条、九五条、八九条に従い裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。 最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官齋藤悠輔裁判官澤田竹治郎裁判官眞野毅裁判官岩松三郎- 2 - 岩松三郎

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