昭和62(オ)1385 契約金等

裁判年月日・裁判所
平成3年12月17日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所 昭和58(ネ)528
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告代理人松本昌道の上告理由について  係属中の別訴において訴訟物となっている

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判決文本文1,646 文字)

主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告代理人松本昌道の上告理由について  係属中の別訴において訴訟物となっている債権を自働債権として他の訴訟におい て相殺の抗弁を主張することは許されないと解するのが相当である(最高裁昭和五 八年(オ)第一四〇六号同六三年三月一五日第三小法廷判決・民集四二巻三号一七 〇頁参照)。すなわち、民訴法二三一条が重複起訴を禁止する理由は、審理の重複 による無駄を避けるためと複数の判決において互いに矛盾した既判力ある判断がさ れるのを防止するためであるが、相殺の抗弁が提出された自働債権の存在又は不存 在の判断が相殺をもって対抗した額について既判力を有するとされていること(同 法一九九条二頃)、相殺の抗弁の場合にも自働債権の存否について矛盾する判決が 生じ法的安定性を害しないようにする必要があるけれども理論上も実際上もこれを 防止することが困難であること、等の点を考えると、同法二三一条の趣旨は、同一 債権について重複して訴えが係属した場合のみならず、既に係属中の別訴において 訴訟物となっている債権を他の訴訟において自働債権として相殺の抗弁を提出する 場合にも同様に妥当するものであり、このことは右抗弁が控訴審の段階で初めて主 張され、両事件が併合審理された場合についても同様である。  これを本件についてみるのに、原審の確定した事実関係は、次のとおりである。 すなわち、(一) 被上告人は、上告人に対し、右両名間の継続的取引契約に基づく バトミントン用品の輸入原材料残代金等合計二〇七万四四七六円及びこれに対する 昭和五五年一〇月七日から支払済みまで年五分の割合による遅延損害金の支払を求 めて本訴を提起し、(二) これに対し、上告人は、同六〇年三月一一日の原審第一 - 1 - 二〇七万四四七六円及びこれに対する 昭和五五年一〇月七日から支払済みまで年五分の割合による遅延損害金の支払を求 めて本訴を提起し、(二) これに対し、上告人は、同六〇年三月一一日の原審第一 - 1 - 一回口頭弁論期日において、本件原審と同一部である東京高等裁判所第一民事部で 併合審理中であった、上告人を第一審原告、被上告人を第一審被告とする同高裁同 五八年(ネ)第一一七五号、第一二一三号売買代金等請求控訴事件において、被上 告人に対して請求する売買代金一二八四万八〇六〇円及び内金一二三〇万八〇六〇 円に対する同五四年七月一四日から、内金五四万円に対する同年九月二六日から各 支払済みまで年六分の割合による遅延損害金請求権をもって、前記(一)の債権と対 当額で相殺する旨の抗弁を提出した。右事実関係の下においては、上告人の右主張 は、係属中の別訴において訴訟物となっている債権を自働債権として他の訴訟にお いて相殺の抗弁を主張するものにほかならないから、右主張は許されないと解する のが相当である。これと同旨の原審の判断は、正当として是認することができ、原 判決に所論の違法はない。論旨は、独自の見解に立って原判決を論難するものにす ぎず、採用することができない。  よって、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主 文のとおり判決する。      最高裁判所第三小法廷          裁判長裁判官    園   部   逸   夫             裁判官    坂   上   壽   夫             裁判官    貞   家   克   己             裁判官    佐   藤   庄 市 郎             裁判官    可   部   恒   雄 - 2 -             裁判官    佐   藤   庄 市 郎             裁判官    可   部   恒   雄 - 2 -

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